災害時看護体制整備事業(災害支援ナース所属先医療機関等に対する協力金の交付)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
明確な日額・時給制の協力金体系
災害支援ナース養成研修の受講・修了に日額20,000円、災害活動訓練への参加に時給2,500円、被災地域への派遣に日額20,000円と、活動内容ごとに明確な金額が設定されています。所属医療機関が看護師を送り出す際の経済的負担を直接的に補償する透明性の高い仕組みです。
研修から実践までの一貫した支援体制
養成研修の受講、災害活動訓練への参加、そして実際の被災地派遣まで、災害支援ナースの育成から実践活動に至るすべての段階をカバーしています。看護師の災害対応スキルを段階的に高めるキャリアパスを制度として支援しています。
自然災害と感染症の両方に対応
大規模自然災害だけでなく、新興感染症の発生・まん延時にも対応する設計となっています。COVID-19の経験を踏まえ、感染症パンデミック時の看護人材派遣体制の構築にも活用できる柔軟な制度です。
所属医療機関への間接的支援
協力金は災害支援ナースの所属先医療機関等に交付されるため、看護師が研修や派遣で不在となる際の代替要員確保等のコスト補填として機能します。医療機関が災害支援活動に協力しやすい環境を制度的に整備しています。
ポイント
対象者・申請資格
対象となる機関
- 東京都内の医療機関等に所属する看護師が災害支援ナースとして登録されていること
- 災害支援ナースの派遣に協力する意思がある医療機関等であること
災害支援ナースの要件
- 看護師免許を有していること
- 災害支援ナース養成研修を受講・修了すること
- 災害活動訓練に参加する、又は被災地への派遣に応じる体制があること
活動内容ごとの要件
- 養成研修:所定の研修プログラムを受講・修了すること(日額20,000円)
- 災害活動訓練:指定された訓練プログラムに参加すること(時給2,500円)
- 被災地派遣:大規模災害又は感染症発生時に派遣要請に応じること(日額20,000円)
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:災害支援ナース制度の理解と登録
まず、災害支援ナース制度の概要を把握し、自院の看護師で登録を希望する方を募ります。日本看護協会及び東京都看護協会が実施する災害支援ナース養成研修の情報を確認し、参加希望者を取りまとめてください。
ステップ2:養成研修の受講申込
災害支援ナース養成研修への参加を申し込みます。研修は看護師としての基本的な災害対応能力を養成する内容で、修了することで災害支援ナースとして登録されます。研修受講中は所属医療機関に日額20,000円の協力金が交付されます。
ステップ3:災害活動訓練への参加
養成研修修了後、定期的に実施される災害活動訓練に参加します。実際の災害を想定した実践的な訓練を通じて、派遣時に必要なスキルを維持・向上させます。訓練参加時は時給2,500円の協力金が所属機関に交付されます。
ステップ4:派遣要請への対応体制の整備
大規模災害や感染症発生時の派遣要請に速やかに対応できるよう、院内の体制を整備します。派遣時の業務調整ルール、代替要員の確保計画、派遣看護師の安全管理体制などを事前に定めておいてください。
ステップ5:被災地派遣と協力金の受領
実際に災害が発生し派遣要請があった場合、登録済みの災害支援ナースを派遣します。派遣中は日額20,000円の協力金が所属医療機関に交付されます。派遣後は活動報告の提出が必要です。
ポイント
審査と成功のコツ
組織的な災害支援ナース育成計画の策定
院内BCP(事業継続計画)との連動
代替要員確保の具体的方策の提示
感染症対応能力の強化との連携
ポイント
対象経費
対象となる経費
養成研修協力金(1件)
- 災害支援ナース養成研修の受講・修了に係る協力金(日額20,000円)
災害活動訓練協力金(1件)
- 災害活動訓練への参加に係る協力金(時給2,500円)
被災地派遣協力金(1件)
- 被災地域への看護師派遣に係る協力金(日額20,000円)
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 看護師個人への直接報酬
- 医療機関の通常業務に係る人件費
- 災害支援ナース活動と無関係な研修費用
- 医療機関の施設整備費
- 医療機器・設備の購入費
- 事務用品等の消耗品費
- 災害支援ナースとして未登録の看護師の活動費
よくある質問
Q災害支援ナースとは何ですか?
災害支援ナースは、大規模自然災害や新興感染症の発生時に、被災地の医療機関や避難所等で看護活動を行うために特別な研修を受けた看護師です。日本看護協会が認定する養成研修を修了し、定期的な訓練で災害対応スキルを維持しています。
Q協力金は誰に支払われますか?
協力金は災害支援ナース個人ではなく、その看護師が所属する医療機関等に対して交付されます。看護師が研修や派遣で不在となる際の代替要員確保等の負担を補償する趣旨の制度です。
Q協力金の金額はいくらですか?
活動内容に応じて異なります。災害支援ナース養成研修の受講・修了は日額20,000円、災害活動訓練への参加は時給2,500円、被災地域への派遣は日額20,000円となっています。
Q東京都以外の医療機関でも対象になりますか?
本事業は東京都の事業ですので、東京都内の医療機関等に所属する看護師が対象となります。ただし、災害支援ナース制度自体は全国的な仕組みですので、他の道府県でも同様の支援制度がある場合があります。
Q新興感染症の対応も含まれますか?
はい、本事業は大規模自然災害だけでなく、新興感染症の発生・まん延時の対応も含まれています。新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえ、感染症パンデミック時の看護人材派遣体制の構築にも活用できます。
Q小規模な診療所からでも参加できますか?
本事業は医療機関等に所属する看護師が対象ですので、病院だけでなく診療所等からの参加も可能です。ただし、派遣時の代替要員確保等の体制整備が必要となりますので、事前に組織内での調整が必要です。
Q年間何回くらいの活動が想定されますか?
養成研修は初回のみですが、災害活動訓練は定期的に実施されます。被災地への派遣は災害発生時のみとなるため、頻度は不定です。平時は研修と訓練を通じたスキル維持が主な活動となります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は災害支援ナースの活動に特化した協力金制度ですが、より広範な災害医療体制の構築を目指す場合は他の制度との組み合わせが効果的です。「東京都医療施設浸水対策計画策定支援事業」を活用すれば、自院の浸水対策のための基本調査・基本設計費用の補助が受けられ、ハード面での災害対策も同時に進められます。また、「病院勤務者勤務環境改善事業」の就労環境改善メニューを活用して看護師全体の勤務環境を改善することで、災害支援ナースとしての活動に参加しやすい職場環境を整備できます。国の制度としては、厚生労働省のDMAT(災害派遣医療チーム)関連の研修・訓練事業との連携も検討してください。DMATとの連動により、医師・看護師のチームとしての災害対応力を高めることができます。災害医療は多層的な体制整備が必要であり、複数の制度を戦略的に活用することが重要です。
詳細説明
事業概要
災害時看護体制整備事業は、大規模自然災害や新興感染症の発生・まん延時に、災害支援ナースを医療機関等の現場に速やかに派遣し、適切な看護業務を行える体制を整備することを目的とした東京都の事業です。本事業では、災害支援ナースの所属先医療機関等に対して協力金を交付することで、医療機関が安心して看護師の災害支援活動への参加を承認できる環境を整備します。
事業の背景と社会的意義
近年、大規模自然災害の頻発(東日本大震災、熊本地震、令和元年台風19号、能登半島地震等)や新型コロナウイルス感染症のパンデミックを経験し、災害時の看護体制の重要性が改めて認識されています。被災地域では、通常の医療体制が崩壊し、限られた医療資源で多数の傷病者に対応する必要があります。災害支援ナースは、このような緊急時に即戦力として被災地の医療現場に駆けつけ、適切な看護ケアを提供する専門的な人材です。
しかし、災害支援ナースの養成・派遣には所属先医療機関の理解と協力が不可欠です。看護師が研修や訓練、実際の被災地派遣で不在となる間、医療機関は人員不足に直面します。特に人手不足が深刻な医療現場では、一人の看護師の不在が業務に大きな影響を与えます。本事業は、協力金の交付を通じてこの課題を軽減し、より多くの医療機関が災害支援ナースの養成・派遣に協力できる環境を整備するものです。
協力金の詳細
協力金は以下の3つの活動段階に対して交付されます。
(1)災害支援ナース養成研修の受講・修了:20,000円/日
災害支援ナースとしての基礎知識・技術を習得するための養成研修に参加する場合に交付されます。研修では、災害医療の基本原則、トリアージの実践、被災者の心理的ケア、感染症対応、避難所での看護活動など、災害時に必要な幅広い知識と技術を体系的に学びます。研修は通常数日間にわたるため、20,000円×研修日数が協力金として算定されます。
(2)災害活動訓練への参加:2,500円/時間
実践的な災害対応スキルを維持・向上させるための訓練に参加する場合に交付されます。訓練には、実地での救護活動シミュレーション、多機関連携訓練(消防・警察・自衛隊等との合同訓練)、搬送訓練、通信訓練などが含まれます。時間単位での算定となるため、訓練の開始時刻・終了時刻を正確に記録する必要があります。
(3)被災地域への派遣:20,000円/日
実際に災害が発生し、被災地域に災害支援ナースとして派遣される場合に交付されます。派遣期間中、所属先医療機関は看護師が不在となるため、代替人員の確保やシフト調整等の運営上の負担が生じます。協力金はこうした負担への補償として活用できます。派遣日数は災害の規模や状況によって変動しますが、通常は数日から数週間程度です。
対象となる医療機関等
東京都内で災害支援ナースが所属する医療機関等が対象です。「医療機関等」には、病院、診療所、訪問看護ステーション、介護施設など、看護師が所属する幅広い施設が含まれる可能性があります。所属する看護師が日本看護協会や東京都看護協会を通じて災害支援ナースとして正式に登録されていることが前提条件となります。
災害支援ナースの登録と養成体制
災害支援ナースになるためには、看護協会を通じた登録手続きが必要です。登録要件としては、看護師免許を有すること、一定の臨床経験(通常5年以上)があること、所属先医療機関の承諾を得ていることなどが挙げられます。登録後、養成研修を受講・修了することで、災害時の派遣要請に応じることが可能となります。研修は定期的に開催されており、登録後も継続的な訓練参加が求められます。
期待される効果
本事業により、以下の効果が期待されます。
- 災害支援ナースの養成促進と東京都内の登録者数の増加
- 所属先医療機関の協力体制の強化と派遣への心理的ハードルの低減
- 東京都全体の災害医療体制の基盤強化と迅速な派遣体制の確立
- 災害支援ナースが研修・訓練で得た知識の日常の防災活動への還元
- 新興感染症発生時の看護人材の機動的な配置体制の確保
申請方法
jGrantsを通じた電子申請で行います。GビズIDプライムアカウントが必要です。申請期間は令和7年8月31日から令和8年3月31日までです。活動実績(研修日数、訓練時間数、派遣日数)に基づいて協力金が算定されますので、正確な記録管理が極めて重要です。研修修了証、訓練参加証明書、派遣命令書等の公式書類は必ず保管してください。