地上基幹放送等に関する耐災害性強化支援事業(令和7年度公募)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
最大3億6,033万5千円の大型補助
補助上限額が約3.6億円と極めて大きく、放送局の停電対策や予備設備整備という大規模な設備投資に対応できる補助規模です。放送インフラの強靱化には多額の投資が必要であり、本事業はその経済的負担を大幅に軽減する重要な財政支援です。
停電対策と予備設備の2つの整備区分
補助対象は「停電対策」と「予備設備の整備」の2つに分かれています。停電対策では非常用発電機や蓄電池の整備、予備設備では送信機やアンテナの二重化等が対象となり、放送局の耐災害性を多角的に強化できます。
条件不利地域への手厚い支援
受信障害対策用中継局に係る事業で、条件不利地域かつ財政力指数0.5以下の市町村の場合は補助率が2/3に引き上げられます。過疎地域や離島など、財政基盤の弱い地域の放送インフラ強化を重点的に支援する制度設計です。
テレビ・ラジオ両方が対象
地上基幹放送等を広く対象としており、テレビ放送事業者もラジオ放送事業者も申請可能です。地域の情報インフラ全体の耐災害性向上を図ることができ、メディアの種類を超えた包括的な強靱化が実現します。
ポイント
対象者・申請資格
申請者要件
- 地上基幹放送事業者(テレビ放送事業者、ラジオ放送事業者)
- 地方公共団体(都道府県、市区町村)
- その他総務省が認める関係事業者
補助率の区分
- 地方公共団体等:1/2
- 地上基幹放送事業者等:1/3
- 受信障害対策用中継局で条件不利地域かつ財政力指数0.5以下の市町村:2/3
対象事業区分
- 停電対策:非常用発電設備、蓄電池設備、燃料貯蔵設備等の整備
- 予備設備の整備:送信設備の二重化、予備送信所の整備等
技術要件
- 電波法に基づく技術基準に適合する設備であること
- 放送の継続性確保に直接寄与する設備であること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:耐災害性の現状評価
自局の放送設備について、停電時の放送継続能力(非常用電源の容量・稼働時間)、設備の二重化状況、過去の被災経験等を評価します。BCP(事業継続計画)の観点から、脆弱性のある箇所を特定し、優先的に整備すべき項目を明確にします。
ステップ2:整備計画の策定
評価結果に基づき、停電対策または予備設備整備の具体的な計画を策定します。非常用発電機の更新・増設、蓄電池の大容量化、送信機の予備系統整備等、必要な設備とその仕様を決定し、費用を見積もります。
ステップ3:総務省への事前相談
総務省情報流通行政局地上放送課(03-5253-5949)に事前相談を行い、整備計画の方向性や申請要件との適合性を確認します。特に補助対象経費の範囲や技術基準への適合性について確認してください。
ステップ4:申請書類の作成と提出
公募要領に従い、交付申請書、事業計画書、経費内訳書等を作成します。現状の脆弱性と整備後の改善効果を定量的に示す資料を添付し、公募期間内に提出します。
ステップ5:交付決定後の事業実施と報告
交付決定を受けた後、計画に基づき設備整備を実施します。工事の進捗管理を適切に行い、完了後に実績報告書を提出して補助金を受領します。
ポイント
審査と成功のコツ
災害リスクの具体的分析
定量的な効果の提示
BCP(事業継続計画)との連動
地域防災計画との整合性
ポイント
対象経費
対象となる経費
停電対策設備(4件)
- 非常用発電機
- 蓄電池・UPS
- 燃料貯蔵タンク
- 受電設備の強化
予備送信設備(4件)
- 予備送信機
- 予備アンテナ
- 予備給電線
- 自動切替装置
局舎・建物強化(3件)
- 局舎の耐震補強
- 防水対策工事
- 空調設備の二重化
伝送路設備(3件)
- 予備伝送路の整備
- 回線切替設備
- 中継回線設備
監視制御設備(3件)
- 遠隔監視装置
- 自動運転制御装置
- 警報装置
工事関連費(3件)
- 設備据付工事費
- 電気工事費
- 試験調整費
調査・設計費(3件)
- 耐災害性評価調査費
- 設計費
- 環境調査費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 土地の取得費
- 放送番組制作関連設備
- 通常の設備更新(耐災害性向上を伴わないもの)
- 自社職員の人件費(通常業務分)
- 事務所の賃料・光熱費
- 消費税及び地方消費税
- 交付決定前に着手した工事費
- 放送設備以外の一般事務機器
よくある質問
Q停電対策と予備設備の整備のどちらを申請すべきですか?
地域の災害リスクに応じて判断することをお勧めします。台風や豪雨による停電リスクが高い地域では停電対策(非常用発電機、蓄電池の整備)が優先されます。地震リスクが高い地域では、設備損壊に備えた予備設備の整備(送信機の二重化等)が重要です。両方を同時に申請することも可能な場合がありますので、詳細は総務省にお問い合わせください。
Q補助率はどのように決まりますか?
補助率は申請者の種類と地域条件により3段階に設定されています。地方公共団体等は1/2、地上基幹放送事業者等は1/3です。さらに、受信障害対策用中継局に係る事業で、条件不利地域かつ財政力指数0.5以下の市町村が実施する場合は2/3の手厚い補助率が適用されます。自社がどの区分に該当するか確認してください。
Qテレビ放送事業者も申請できますか?
はい、本事業は地上基幹放送等を対象としており、テレビ放送事業者もラジオ放送事業者も申請可能です。地上デジタルテレビ放送の送信設備の停電対策や予備設備整備も補助の対象となります。放送メディアの種類を問わず、耐災害性強化に資する設備整備が広く対象となっています。
Q小規模な放送事業者でも申請できますか?
はい、放送事業の規模に関わらず、地上基幹放送事業者であれば申請が可能です。特に小規模な放送事業者は、災害時の放送継続能力に課題を抱えていることが多いため、本事業の活用が強く推奨されます。補助上限額は約3.6億円ですが、小規模な整備計画でも申請可能です。
Q毎年度申請できますか?
本事業は毎年度の公募として実施されており、年度ごとに申請が可能です。一度に全ての設備を整備することが困難な場合は、複数年度にわたって段階的に整備を進めることも可能です。ただし、各年度の予算には限りがあるため、計画的な申請が重要です。
Q申請の準備にはどのくらいの期間が必要ですか?
整備計画の策定には、現状の耐災害性評価、技術的な設計、費用の見積もり等が必要であり、通常2〜3か月程度の準備期間を見込むことをお勧めします。特に大規模な整備の場合は、事前の技術調査や複数業者からの見積もり取得に時間がかかるため、早めの準備開始が重要です。総務省への事前相談も含めると、公募開始の3か月前から準備を始めることが理想的です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は電波法に基づく総務省の補助事業であり、同一設備について他の国庫補助金と重複して受給することはできません。ただし、「民放ラジオ難聴解消支援事業」とは対象が異なる(難聴解消=新規中継局整備、本事業=既存局の耐災害性強化)ため、目的に応じた使い分けが可能です。例えば、新規中継局は難聴解消事業で、既存局の停電対策は本事業で対応するという組み合わせが考えられます。地方公共団体の場合は、緊急防災・減災事業債や過疎対策事業債等の地方財政措置と併せて活用することも検討してください。また、国土強靱化に関する交付金との補完的な活用も視野に入れると、放送インフラ全体の強靱化を効率的に進められます。
詳細説明
地上基幹放送等に関する耐災害性強化支援事業とは
本事業は、総務省が電波法附則第15項による読み替え後の電波法第103条の2第4項第12号の4に基づき実施する補助事業です。大規模な自然災害が発生した際に、放送局が被災して放送の継続が不可能となる事態を回避し、被災情報や避難情報等の重要な情報を確実に住民に届けることを目的としています。
補助対象事業
補助対象は大きく2つの区分に分かれます。1つ目は「停電対策」で、非常用発電設備や蓄電池設備の整備により、商用電源が途絶した場合でも放送を継続できる体制を構築します。2つ目は「予備設備の整備」で、送信機やアンテナ等の主要設備の二重化により、メイン設備が被災した場合でもバックアップ系統で放送を継続できる体制を構築します。
補助率と補助上限額
補助率は申請者の種類と地域条件により3段階に設定されています。地方公共団体等は1/2、地上基幹放送事業者等は1/3、条件不利地域かつ財政力指数0.5以下の市町村が実施する受信障害対策用中継局に係る事業は2/3です。補助上限額は3億6,033万5千円であり、大規模な設備投資にも対応可能です。
制度の背景
近年の大規模自然災害(東日本大震災、令和元年台風第15号・19号、令和6年能登半島地震等)では、放送局自体が被災し、停電や設備損壊により放送が中断する事態が発生しました。放送は災害時における最も重要な情報伝達手段の一つであり、その継続性の確保は住民の生命・財産を守る上で不可欠です。このような教訓を踏まえ、放送インフラの耐災害性強化が国の重要施策として位置づけられています。
申請方法
令和7年度の公募は令和7年1月24日から受付を開始しています。申請に必要な様式は公募・交付申請時様式として提供されています。事前に総務省情報流通行政局地上放送課(03-5253-5949)に相談し、整備計画の方向性や申請要件を確認することが推奨されます。
問合せ先
総務省情報流通行政局地上放送課
電話:03-5253-5949