令和6年度「中小水力発電自治体主導型案件創出調査等支援事業費補助金」の9月公募・10月公募について
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
補助率3/4の高い助成率
中小水力発電の調査・設計費用に対して最大3/4(75%)の補助率が適用されます。自治体・民間事業者を問わず同率で、初期調査段階の負担を大幅に軽減できるため、事業化検討への参入障壁を下げる効果があります。
幅広い出力規模が対象
50kW以上30,000kW未満という幅広い出力規模の水力発電が対象です。小規模な農業用水路を活用した発電から中規模のダム式発電まで、多様な開発パターンに対応でき、地域の実情に合った計画を柔軟に策定できます。
自治体と民間の連携を促進
地方公共団体が単独で申請できるだけでなく、民間事業者と連携した共同申請も可能です。自治体の行政資源と民間のノウハウを組み合わせることで、より実効性の高い開発計画の策定が期待できます。
リプレイス調査も対象
新規開発だけでなく、既存の水力発電施設のリプレイス(更新・改修)に係る調査・設計も補助対象です。老朽化した施設の高効率化による発電量の増大を検討する際にも活用できます。
充実した申請サポート体制
公募説明会(オンライン開催)に加え、希望者には個別訪問説明を実施しています。事業概要から申請書の記載方法まで丁寧にサポートを受けられるため、初めての申請でも安心です。
ポイント
対象者・申請資格
申請者の要件
- 地方公共団体(都道府県、市区町村)が申請主体となること
- 民間事業者の場合は地方公共団体との連携が必須
- 中小水力発電の開発案件創出に向けた事業性評価を行う意思があること
対象事業の要件
- 発電出力が50kW以上30,000kW未満を見込む中小水力発電であること
- 新規開発またはリプレイス(既存施設の更新・改修)に係る調査であること
- 事業性評価に必要な調査および設計等であること
技術的要件
- 水力発電に関する技術的知見を有するか、外部専門家を活用できること
- 適切な調査計画が策定されていること
財務的要件
- 補助対象経費に消費税は含まれない
- 補助金額が予算額を超える場合は減額の可能性あり
- 交付決定額が上限となり、経費減少時は再計算される
申請方法
- 原則としてJグランツ(電子申請システム)による申請
- やむを得ない事情がある場合のみ電子メール申請も受付
- 公募要領および所定の様式に基づく書類提出が必要
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:事前準備と情報収集
まずNEF水力関連補助事業ホームページ(https://suiryokuhojo.nef.or.jp/)から公募要領をダウンロードし、制度の詳細を確認します。同時に、開発候補地の水力ポテンシャルに関する予備的な情報を収集し、事業の方向性を検討します。公募説明会(オンライン開催)への参加を強くお勧めします。
ステップ2:連携体制の構築
民間事業者の場合は、地方公共団体との連携体制を構築します。自治体の環境・エネルギー関連部署に相談し、共同申請の意向を確認します。自治体側の意思決定プロセスには時間がかかることが多いため、早めの対応が重要です。
ステップ3:調査計画の策定
補助対象となる調査・設計の具体的な計画を策定します。発電出力の概算見込み、調査項目、スケジュール、必要経費の積算を行います。50kW以上30,000kW未満の出力要件を満たすことを確認してください。
ステップ4:申請書類の作成
公募要領に記載された様式に従い、補助金交付申請書を作成します。事業計画書、経費内訳書、連携体制の説明資料などを添付します。不明点はNEF水力普及促進部(03-6810-0371)に問い合わせるか、個別説明会を利用しましょう。
ステップ5:電子申請と審査対応
Jグランツ(電子申請システム)から申請書を提出します。公募期間内の到着が必須で、期間内で区切りごとに審査が行われます。申請内容に不備がないことが審査の前提となるため、提出前に記載漏れやデータの整合性を十分に確認してください。
ステップ6:交付決定後の対応
交付決定を受けたら、事業計画に基づき調査・設計を実施します。事業計画の変更がある場合は変更申請が必要です。補助対象経費が減少した場合は補助金額も再計算されるため、適切な進捗管理と経費管理を行いましょう。
ポイント
審査と成功のコツ
事業性評価の説得力
自治体連携の実効性
地域特性の活用
技術的な信頼性
脱炭素・地域貢献への波及効果
ポイント
対象経費
対象となる経費
調査費(5件)
- 水量調査費
- 地質調査費
- 環境影響調査費
- 測量費
- 水利権調査費
設計費(4件)
- 基本設計費
- 概略設計費
- 系統連系検討費
- 施設配置設計費
外注・委託費(3件)
- 技術コンサルタント委託費
- 専門家謝金
- 分析・試験費
旅費・通信費(3件)
- 現地調査旅費
- 関係機関協議旅費
- 通信運搬費
その他経費(3件)
- 報告書作成費
- 資料印刷費
- 会議費
対象外の経費
対象外の経費一覧(9件)
- 消費税および地方消費税
- 建設工事費(実際の施工費用)
- 発電設備の購入費
- 土地取得費
- 既存施設の維持管理費
- 飲食を伴う接待費
- 補助事業に直接関係のない一般管理費
- 予備費・予備的経費
- 他の補助金で既に措置された経費
よくある質問
Q中小水力発電の「中小」とはどの程度の規模ですか?
本補助金では発電出力50kW以上30,000kW未満を中小水力発電と定義しています。50kW未満のマイクロ水力は対象外となりますのでご注意ください。なお、30,000kW以上の大規模水力発電も対象外です。
Q民間事業者単独で申請できますか?
いいえ、民間事業者が単独で申請することはできません。本補助金は「自治体主導型」を基本としており、民間事業者は必ず地方公共団体と連携して申請する必要があります。まず自治体の関連部署(エネルギー政策課、環境課等)にご相談ください。
Q補助率3/4はどのように計算されますか?
補助対象経費(消費税を除く)に3/4を乗じた金額が補助額となります。例えば調査・設計費用が1,000万円(税抜)の場合、補助額は最大750万円です。ただし、予算額を超える申請があった場合は減額される可能性があります。
Q既存の水力発電施設の更新調査も対象ですか?
はい、リプレイス(既存施設の更新・改修)に係る調査・設計も補助対象に含まれます。老朽化した施設を最新技術で更新し、発電効率を向上させるための調査にも活用できます。
Q調査の結果、事業性がないと判断された場合はどうなりますか?
本補助金は調査・設計段階を支援するものであり、必ずしも事業化を義務付けるものではありません。調査の結果として事業性がないと判断されることも、重要な成果の一つです。ただし、適切な調査を実施し、報告書を提出する義務はあります。
Q申請にはGビズIDが必要ですか?
Jグランツ(電子申請システム)での申請にはGビズIDが必要です。GビズIDの取得には2〜3週間程度かかる場合がありますので、早めに手続きを進めてください。やむを得ない場合は電子メールでの申請も受け付けています。
Q予算額16.8億円は1件あたりの上限ですか?
いいえ、16.8億円は本補助事業全体の予算総額です。1件あたりの補助上限額は公募要領で規定されていますので、詳細はNEFホームページから公募要領をご確認ください。なお、1件あたりの補助上限は2,000万円が目安です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
中小水力発電の事業化を進める場合、本補助金は調査・設計段階をカバーするものです。調査結果に基づき事業化を決定した後は、以下のような補助金・支援制度との併用を検討できます。 まず、経済産業省の「再生可能エネルギー発電設備導入支援事業」は、建設段階の設備投資を支援する制度として有力な選択肢です。また、環境省の「地域脱炭素推進交付金」は、脱炭素先行地域に選定された自治体が活用できる制度で、水力発電設備の導入にも適用可能です。 地域の産業振興という観点では、総務省の「過疎地域等自立活性化推進交付金」や農林水産省の「農山漁村再生可能エネルギー導入支援」なども候補となります。 さらに、FIT(固定価格買取制度)やFIP制度による売電収入も事業の収益性を支える重要な要素です。本補助金の調査段階で系統連系の可能性を確認しておくことが、スムーズな制度活用につながります。 なお、同一の経費に対して複数の補助金を重複して受けることはできません。調査・設計段階と建設段階で異なる補助金を活用する「段階的活用」が基本戦略となります。
詳細説明
中小水力発電自治体主導型案件創出調査等支援事業費補助金の詳細解説
制度の背景と目的
日本は世界有数の水資源国でありながら、中小水力発電の開発ポテンシャルは十分に活かされていません。特に地方部には、農業用水路や砂防ダム、上水道施設など未活用の水力エネルギー資源が数多く存在します。本補助金は、こうした「隠れた開発ポテンシャル」を自治体主導で発掘し、再生可能エネルギーの普及と地域活性化を同時に実現することを目的としています。
補助制度の概要
一般財団法人新エネルギー財団(NEF)が経済産業省の委託を受けて運営する補助事業です。中小水力発電(50kW以上30,000kW未満)の事業性評価に必要な調査・設計費用を、補助率3/4以内で助成します。令和6年度の予算額は16.8億円で、自治体のエネルギー政策を強力に後押しする規模となっています。
対象事業者の要件
本補助金の最大の特徴は「自治体主導型」であることです。申請者は地方公共団体、または地方公共団体と連携する民間事業者に限定されます。これにより、自治体の政策的な裏付けを持った案件が優先的に支援され、事業の継続性と公益性が担保されます。
- 地方公共団体(都道府県、市区町村)が単独で申請可能
- 民間事業者は地方公共団体との連携が必須条件
- リプレイス(既存施設の更新・改修)に係る調査も対象
補助対象経費と補助率
補助率は3/4以内で、中小水力発電の調査段階としては非常に手厚い支援です。ただし、以下の点に留意が必要です。
- 消費税は補助対象外(申請者の性質を問わず)
- 予算超過時は採択されても減額の可能性あり
- 交付決定額が上限で、経費減少時は再計算
- 事業計画変更時は変更申請が必要
申請手続きの流れ
申請は原則としてJグランツ(電子申請システム)で行います。やむを得ない事情がある場合のみ電子メールでの申請も受け付けています。公募要領と申請様式はNEF水力関連補助事業ホームページからダウンロードできます。
公募期間中は随時受付が行われ、申請書の到着時期に応じて区切りごとに審査・交付決定が行われます。早期に提出すれば早い審査回で対応されるため、準備が整い次第速やかに提出することが推奨されます。
公募説明会と個別サポート
NEFでは公募説明会をオンライン(MS Teams)で複数回開催しています。さらに、希望者には個別訪問説明も実施しており、事業概要から申請書の記載方法まで丁寧なサポートを受けることができます。初めて申請する自治体にとっても安心して取り組める体制が整っています。
水力発電の種類と適用例
本補助金が対象とする50kW以上30,000kW未満の中小水力発電には、様々な開発パターンがあります。
- 流れ込み式:河川の自然流量を利用した発電で、ダム建設が不要
- 水路式:農業用水路や工業用水路の落差を利用した発電
- ダム式・ダム水路式:既存ダムへの発電機設置や新規小規模ダムによる発電
- リプレイス:老朽化した既存水力発電施設の更新による高効率化
期待される効果
中小水力発電は、太陽光や風力と比べて設備利用率が高く(60〜90%)、天候に左右されにくい安定した電源として評価されています。地域の水資源を活用することで、エネルギーの地産地消を実現し、災害時のレジリエンス向上にも貢献します。さらに、売電収入は地域の新たな財源となり、過疎化が進む中山間地域の活性化にもつながります。
問い合わせ先
一般財団法人新エネルギー財団 水力普及促進部
所在地:東京都豊島区目白1丁目4-25(目白・博物館ビル2F)
電話:03-6810-0371
メール:phpd1@nef.or.jp
ホームページ:https://suiryokuhojo.nef.or.jp