伝統的工芸品産業支援補助金(令和7年度災害復興事業)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
高い補助率で手厚い支援
補助率は対象経費の3/4以内と非常に高く設定されており、被災した伝統的工芸品製造事業者の経済的負担を大幅に軽減します。上限額は1,000万円で、生産設備の再整備や原材料の確保に十分な規模の支援を受けることが可能です。
発災日遡及の特例措置
通常の補助金では交付決定後の経費のみが対象となりますが、本制度では令和6年能登半島地震または大雨災害の発災日から交付申請前に発生した経費も補助対象として認められる特例が設けられています。緊急に設備修繕や原材料確保を行った事業者も安心して申請できます。
伝産法に基づく確かな法的根拠
伝統的工芸品産業の振興に関する法律を根拠とした補助金であり、経済産業省が所管する信頼性の高い制度です。各経済産業局が地域ごとの窓口となり、きめ細かな対応が期待できます。
幅広い対象者の範囲
特定製造協同組合等とその構成員、個別の製造事業者やそのグループ、製造協同組合等が対象となります。複数者で共有利用する生産設備の購入も、代表者が要件を満たせば申請可能です。
ポイント
対象者・申請資格
事業者の種別要件
- 伝産法第4条第1項に定める特定製造協同組合等およびその構成員であること
- 伝産法に基づく製造事業者であり、中小企業基本法第2条に定める中小企業者であること
- 製造協同組合等(特定製造協同組合等を除く)であること
- 上記のいずれかに該当し、伝統的工芸品を製造または産業活性化を支援する者であること
地域要件
- 被災県(石川県、新潟県、富山県、福井県)に所在すること
- または被災地域(石川県七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋郡志賀町、鳳珠郡穴水町、鳳珠郡能登町)に所在すること
被災要件
- 令和6年能登半島地震または低気圧と前線による大雨に伴う災害により生産設備等が被害を受けた者であること
組織要件
- 日本に拠点を有すること
- 組合・団体・グループの場合は規約等が整備され、構成員の意思が反映された組織であること
- 複数者で共有設備を購入する場合は代表者が要件を満たし、全員の同意書を取得すること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:公募要領の確認と準備
まず経済産業省または各経済産業局のウェブサイトから公募要領をダウンロードし、補助対象事業の詳細、申請書類の一覧、審査基準等を確認します。自社が対象要件を満たしているか、特に伝産法に基づく指定や被災の事実を確認してください。
ステップ2:被災状況と事業計画の整理
生産設備等の被害状況を写真や見積書等で記録・整理します。復旧に必要な設備の仕様や原材料の内容、費用の見積りを取得し、事業計画を策定します。発災日から既に支出した経費がある場合は、その証拠書類(領収書等)も整理してください。
ステップ3:申請書類の作成
公募要領に基づき、交付申請書、事業計画書、経費内訳書、被害状況報告書等の必要書類を作成します。複数者で共有設備を購入する場合は全員の同意書も準備します。所轄の経済産業局に事前相談することを推奨します。
ステップ4:jGrants電子申請
GビズIDを取得し、jGrantsポータルサイトから電子申請を行います。申請期間(令和7年6月25日~8月29日)内に必要書類を全て添付して提出してください。
ステップ5:審査・交付決定と事業実施
提出された申請書類に基づき審査が行われ、採択・交付決定通知を受けた後に補助事業を実施します。事業完了後は実績報告書を提出し、確定検査を経て補助金が交付されます。
ポイント
審査と成功のコツ
被災状況の具体的な記録
復旧後の事業継続計画の明確化
経費の妥当性と効率性
適切な事業スケジュール
ポイント
対象経費
対象となる経費
生産設備費(4件)
- 窯・炉等の焼成設備の修繕・購入
- ろくろ・織機等の製造機械の修繕・購入
- 研磨機・切断機等の加工設備の修繕・購入
- 乾燥設備・保管設備の修繕・購入
原材料確保費(3件)
- 伝統的工芸品製造に必要な原材料の購入
- 原材料の調達先開拓に係る調査費
- 原材料の品質検査費
附帯設備費(3件)
- 生産設備の設置に必要な基礎工事費
- 電気・ガス等のインフラ整備費
- 生産設備の運搬・据付費
対象外の経費
対象外の経費一覧(9件)
- 土地の取得費
- 建物の新築・改築費(生産設備の設置に直接関係しないもの)
- 汎用性の高い事務機器(パソコン、プリンター等)
- 人件費
- 交通費・旅費
- 光熱水費等の経常的経費
- 消費税等の租税公課
- 補助事業に直接関係のない経費
- 他の補助金・助成金で補填される経費
よくある質問
Q補助率3/4以内とのことですが、自己負担はどの程度になりますか?
対象経費の1/4以上を自己負担する必要があります。例えば、800万円の設備修繕費用の場合、補助金は最大600万円(800万円×3/4)、自己負担は最低200万円となります。ただし、補助上限額は1,000万円のため、対象経費が1,333万円を超える場合は上限額が適用されます。
Q発災日に遡って経費が認められるとのことですが、具体的にどのような証拠が必要ですか?
発災日以降に支出した経費の領収書、請求書、契約書等の証拠書類が必要です。また、被災状況の写真や、り災証明書、緊急的な修繕が必要であった理由を説明する書類等も求められる場合があります。詳細は所轄の経済産業局に事前に確認することをお勧めします。
Q個人の伝統工芸士でも申請できますか?
伝産法に基づく製造事業者であり、中小企業基本法に定める中小企業者に該当する場合は申請可能です。個人事業主も中小企業者に含まれますので、伝産法で指定された伝統的工芸品を製造しており、災害で生産設備が被害を受けた方は対象となります。
Q複数の事業者で共同利用する設備の購入にも使えますか?
はい、可能です。複数者で共有利用する生産設備等を購入する場合、代表者が補助対象者としての要件を満たしていれば申請できます。ただし、代表者は共有者全員から申請を行うことの同意書を取得する必要があります。
Q他の災害復興補助金と併用することは可能ですか?
同一の経費に対して複数の補助金を受けることはできません。ただし、対象経費を明確に分けることで、他の復興関連補助金(なりわい再建支援補助金等)との併用が可能な場合があります。併用を検討する場合は、各制度の事務局に事前に確認してください。
QGビズIDを持っていない場合、どうすればよいですか?
jGrantsでの電子申請にはGビズIDプライムが必要です。GビズIDの取得には申請から発行まで通常2~3週間程度かかるため、公募開始前に取得手続きを進めることをお勧めします。GビズIDの公式サイト(https://gbiz-id.go.jp)から申請できます。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は伝統的工芸品産業に特化した災害復興支援ですが、他の復興関連補助金との併用も検討できます。ただし、同一経費への二重申請は認められません。例えば、中小企業庁の「なりわい再建支援補助金」は施設・設備の復旧に活用でき、本補助金と対象経費を明確に分けることで併用が可能な場合があります。また、各自治体独自の災害復興支援制度(石川県の伝統産業復興支援事業等)も確認してください。設備復旧後の販路開拓には「小規模事業者持続化補助金」の活用も視野に入れられます。なお、本補助金の対象とならない人件費や販路開拓費用については、他の支援策で補完する戦略が有効です。申請前に各制度の事務局に併用の可否を必ず確認してください。
詳細説明
伝統的工芸品産業支援補助金(災害復興事業)の詳細解説
本補助金は、令和6年に発生した能登半島地震および低気圧・前線による大雨災害で被災した伝統的工芸品製造事業者等の事業再開を強力に支援する制度です。経済産業省が所管し、伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)を根拠法令としています。
制度の背景と目的
令和6年1月1日に発生した能登半島地震は、石川県を中心に甚大な被害をもたらしました。輪島塗や九谷焼、加賀友禅など、被災地域には数多くの伝統的工芸品産業が集積しており、窯や工房、製造設備が大きな損傷を受けました。さらに同年9月の大雨災害により被害が拡大し、伝統的工芸品産業の存続が危機的状況に陥りました。本補助金は、こうした状況を踏まえ、被災した製造事業者の生産設備の整備や原材料確保を支援し、伝統的工芸品産業の復興と技術の継承を図ることを目的としています。
補助の内容
補助率は対象経費の3/4以内、補助上限額は1,000万円です。対象となる経費は、事業再開のために必要な生産設備等の整備費用および原材料確保に係る費用です。特筆すべき点として、発災日から交付申請前に発生した経費についても補助対象として認められる特例措置が設けられています。これにより、被災直後にやむを得ず設備修繕を行った事業者も遡って支援を受けることが可能です。
対象地域
本補助金の対象地域は以下のとおりです。
- 被災県:石川県、新潟県、富山県、福井県
- 被災地域(大雨災害):石川県七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋郡志賀町、鳳珠郡穴水町、鳳珠郡能登町
対象者の要件
以下のいずれかに該当し、災害により生産設備等が被害を受けた者が対象です。
- 特定製造協同組合等およびその構成員
- 製造事業者(中小企業者に限る)およびそのグループ
- 製造協同組合等
いずれの場合も、伝産法に基づき指定された伝統的工芸品の製造に携わる者であること、日本に拠点を有することが必要です。組合・団体の場合は規約が整備されていることも求められます。
申請の流れ
申請はjGrantsポータルサイトを通じた電子申請で行います。GビズIDの取得が必要となるため、事前に準備しておくことが重要です。公募期間は令和7年6月25日から8月29日までです。申請に関する問合せは、所在地域を所轄する経済産業局(関東:新潟、中部:富山・石川、近畿:福井)が窓口となります。
留意事項
発災日遡及の特例については、今回の公募で採択された事業をもって終了する可能性がある旨が告知されています。特例の適用を検討している事業者は、早期の申請準備をお勧めします。また、審査では被災状況の証明や事業計画の実現可能性が重視されるため、客観的な証拠書類の準備と具体的な復旧計画の策定が重要です。