令和6年度 揚水発電の運用高度化及び導入支援補助金
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
補助率1/3で最大12.7億円の大規模支援
補助率1/3、補助上限額12.7億円と、発電インフラの維持・強化にふさわしい大規模な補助金です。揚水発電所の設備更新・高度化には数十億円規模の投資が必要であり、この補助金がなければ実現困難な事業を後押しします。
運用高度化と新規開発調査の2メニュー
既存の揚水発電所を持つ事業者向けの「運用高度化支援事業」と、新たに揚水発電を目指す事業者向けの「新規開発可能性調査支援事業」の2つのメニューが用意されています。既存設備の効率化だけでなく、将来の揚水発電の新設も視野に入れた包括的な支援制度です。
再エネ導入拡大の切り札としての戦略的位置づけ
揚水発電は日本最大の蓄電設備であり、太陽光・風力の大量導入に伴う出力変動の吸収に不可欠です。本事業は単なる設備補助ではなく、日本のエネルギー政策における再エネ拡大戦略の根幹を支える支援として位置づけられています。
ポイント
対象者・申請資格
共通要件
- 日本に拠点を有していること
- 本事業を的確に遂行する組織、人員等を有していること
- 事業を円滑に遂行するための経営基盤と資金管理能力を有していること
- 経済産業省からの補助金交付等停止措置・指名停止措置を受けていないこと
運用高度化支援事業の要件
- 日本国内で揚水発電所を有し、継続して揚水発電を行っている地方公共団体または発電事業者であること
新規開発可能性調査支援事業の要件
- 揚水発電を行うことを目指す地方公共団体または発電事業者であること
- 調査を専門とする事業者など、発電事業者ではない民間団体等は対象外
ポイント
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申請ガイド
事業計画の策定(公募開始前)
運用高度化の場合は既存設備の課題分析と改善計画を、新規調査の場合は開発候補地の選定と調査計画を策定します。技術的な根拠と費用見積りを準備します。
応募書類の作成・提出
経済産業省の定める様式に従い、企画提案書を作成・提出します。公募期間は2月1日~2月22日の約3週間と短期間です。
審査・採択
経済産業省が企画提案書に基づき審査します。技術的実現可能性、費用対効果、エネルギー政策への貢献度等が評価されます。
交付決定・事業実施
採択後に交付決定を受け、事業を開始します。補助事業事務処理マニュアルに基づく適切な経理処理が求められます。
実績報告・会計検査
事業完了後に実績報告書を提出します。会計検査院の実地検査の対象となる可能性があります。
ポイント
審査と成功のコツ
再エネ変動吸収への具体的貢献の定量化
既存設備の課題と改善効果の明確化
費用対効果の説得力ある提示
事業実施体制の万全さ
ポイント
対象経費
対象となる経費
設備費(運用高度化)(4件)
- 可変速揚水発電設備
- 発電機・電動機の更新
- 制御システムの高度化
- 監視・計測装置
工事費(4件)
- 設備据付工事
- 土木工事
- 電気工事
- 試運転・調整費
調査費(新規開発)(4件)
- 地質調査費
- 水文調査費
- 環境影響調査費
- 基本設計費
その他(3件)
- 技術コンサルティング費
- 安全対策費
- 仮設工事費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 土地の取得費
- 日常的な保守管理費
- 人件費(常勤職員の通常業務分)
- 消費税
- 他の補助金で補填される経費
- 発電事業以外の経費
- 補助対象外と定められた間接経費
よくある質問
Q運用高度化と新規開発調査の両方に申請できますか?
それぞれ独立した事業メニューであり、要件を満たしていれば両方に申請することが可能と考えられます。詳細は経済産業省の資源エネルギー庁にご確認ください。
Q調査会社やコンサルティング会社は応募できますか?
新規開発可能性調査支援事業については、調査を専門とする事業者など発電事業者ではない民間団体等は対象外です。発電事業者または地方公共団体が申請者となり、調査会社は委託先として参画する形式になります。
Q既存の揚水発電所がない場合でも応募できますか?
はい、新規開発可能性調査支援事業は、揚水発電を行うことを「目指す」地方公共団体または発電事業者が対象です。既存の揚水発電所を持っていなくても、新規開発の意思があれば応募可能です。
Q会計検査院の検査対象になりますか?
はい、補助事業終了後に会計検査院が実地検査に入ることがあります。適切な経理処理と証拠書類の保管が必要です。事務処理マニュアルの内容を事前に確認してください。
Q情報公開法の対象になりますか?
はい、提出された企画提案書等は情報公開法に基づき、不開示情報(個人情報、法人の競争上の地位に関する情報等)を除いて開示の対象となります。開示請求があった場合は、不開示とする情報の範囲について経済産業省と調整の上決定されます。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は経済産業省所管の大型インフラ補助であり、同一設備について他の国庫補助金との併用は原則不可です。ただし、揚水発電所に付随する再エネ設備(太陽光発電等)については、別途環境省やNEDOの再エネ関連補助金を活用できる可能性があります。また、地方公共団体が事業主体の場合、総務省の地方交付税措置や過疎対策事業債等の地方財政措置との組み合わせを検討できます。電力広域的運営推進機関(OCCTO)の系統安定化関連の支援策との連携も有効です。
詳細説明
揚水発電の重要性
揚水発電は、電力需給ひっ迫時における供給力として、また再生可能エネルギーの導入が拡大する中で再エネの自然変動を平準化できる蓄電能力を有する発電方式として、その重要性が向上しています。日本国内の揚水発電所は合計約2,700万kWの設備容量を持ち、蓄電池換算で世界最大級の蓄電インフラです。
課題
揚水時のロスの発生(効率約70%)などにより、揚水発電は採算性の確保が難しく、今後の停止や撤退リスクが高まっています。本事業はこの課題に対し、国が直接的な支援を行うものです。
事業メニュー
運用高度化支援事業
既存の揚水発電所の効率向上、制御高度化、設備更新等を支援します。可変速揚水発電への転換や、制御システムの高度化により、再エネの変動をより柔軟に吸収できる体制を構築します。
新規開発可能性調査支援事業
新たな揚水発電所の開発に向けた地質調査、水文調査、環境影響調査、基本設計等の費用を支援します。
補助率・上限額
補助率:1/3
補助上限額:12.7億円
応募要件
地方公共団体または発電事業者が対象です。新規開発調査については、調査専門会社は対象外であり、自ら発電事業を行う意思のある事業者のみが応募可能です。