令和7年度予算 携帯電話等エリア整備事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
条件不利地域に特化した通信インフラ補助
過疎地、離島、半島、山村など、民間事業者単独では採算が取れず基地局整備が進みにくい地域を対象としています。市場原理だけでは解決できない通信格差の是正を国が支援する仕組みであり、社会インフラとしての通信環境の整備に特化しています。
最大3/4の高い補助率
補助率は事業内容や地域条件に応じて1/2、3/5、2/3、3/4の4段階が設定されています。特に条件の厳しい地域では最大3/4の補助を受けられるため、自治体や事業者の負担を大幅に軽減できます。基地局1局あたり数千万円から数億円の整備費用に対して、この高い補助率は非常に大きなメリットです。
5G対応を含む最新通信規格への対応
従来の携帯電話エリアの不感地帯解消だけでなく、5Gによる高速・大容量通信環境の整備も補助対象に含まれています。地方においても都市部と同等の通信環境を実現し、テレワークや遠隔医療など新たなサービスの基盤を整備できます。
多様な申請主体に対応
地方公共団体だけでなく、無線通信事業者(携帯キャリア)やインフラシェアリング事業者等も申請可能です。官民連携での通信インフラ整備が促進される仕組みとなっており、地域の実情に合わせた柔軟な整備体制を構築できます。
ポイント
対象者・申請資格
対象申請者
- 地方公共団体(都道府県、市区町村)
- 無線通信事業者(携帯電話キャリア等)
- インフラシェアリング事業者(JTOWER等)
- その他、総務省が認める事業者
対象地域
- 過疎地域(過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に基づく地域)
- 辺地(辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律に基づく地域)
- 離島(離島振興法に基づく地域)
- 半島(半島振興法に基づく地域)
- 山村(山村振興法に基づく地域)
- その他の条件不利地域
対象設備
- 携帯電話等の基地局施設(鉄塔、無線設備、電源設備等)
- 伝送路施設(光ファイバ、無線伝送装置等)
- 5G基地局関連設備
補助率
- 1/2、3/5、2/3、3/4(事業内容・地域条件により異なる)
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:対象地域の確認
自治体の場合、管轄区域内に条件不利地域(過疎地、離島等)が含まれるかを確認します。通信事業者の場合、整備計画地域が条件不利地域に該当するかを総務省に確認します。
ステップ2:携帯電話事業者との調整
基地局整備には携帯電話事業者の参画が不可欠です。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル等のキャリアと、整備対象エリア、設備仕様、運用計画等について事前協議を行います。
ステップ3:整備計画の策定
整備する基地局の位置、カバーエリア、必要な設備、工事計画、予算計画等を含む具体的な整備計画を策定します。住民のニーズ調査や電波伝搬シミュレーションも実施してください。
ステップ4:補助金申請書の作成・提出
総務省の定める様式に従い、補助金交付申請書を作成します。申請期間は2025年3月31日から2026年3月31日までです。総務省総合通信基盤局(TEL: 03-5253-5894)への事前相談も活用してください。
ステップ5:交付決定・事業実施
総務省による審査を経て交付決定を受けた後、基地局の建設・設備設置工事を実施します。事業完了後、実績報告書を提出して補助金の交付を受けます。
ポイント
審査と成功のコツ
地域の通信需要の定量的な把握
複数キャリアの参画による効率性向上
防災・減災への貢献の強調
段階的な整備計画の提示
ポイント
対象経費
対象となる経費
基地局施設整備費(4件)
- 鉄塔・アンテナ支持柱の建設
- 無線設備(アンテナ、送受信装置)
- 電源設備(蓄電池、発電機)
- 局舎・キャビネット
伝送路施設整備費(3件)
- 光ファイバケーブルの敷設
- 無線伝送装置
- 中継装置
5G関連設備費(3件)
- 5G基地局装置
- 5G対応アンテナ
- エッジコンピューティング装置
工事費(4件)
- 基地局建設工事費
- 伝送路敷設工事費
- 電気工事費
- 道路占用・土地造成に係る費用
設計・調査費(4件)
- 電波伝搬調査費
- 設計委託費
- 測量費
- 環境アセスメント費
その他関連経費(3件)
- 申請手続き関連費用
- 保険料
- 仮設費用
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 条件不利地域以外の基地局整備費
- 運用・保守費用(ランニングコスト)
- 土地取得費
- 既存設備の撤去のみの工事
- 事業者の通常業務に係る人件費
- 他の補助金で既に支援を受けている設備
- 事業期間外に発生した経費
- 一般管理費
よくある質問
Qどのような地域が「条件不利地域」に該当しますか?
過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に基づく過疎地域、辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律に基づく辺地、離島振興法に基づく離島、半島振興法に基づく半島地域、山村振興法に基づく山村地域などが該当します。自治体であれば、総務省の各地方総合通信局に問い合わせることで、具体的な該当地域を確認できます。
Q携帯電話事業者(キャリア)ではなく自治体が申請する場合のメリットは何ですか?
自治体が申請主体となる場合、整備した基地局施設を自治体が保有し、複数のキャリアに開放することが可能です。これにより、1つの基地局で複数キャリアのサービスが利用可能となり、住民にとっての利便性が向上します。また、自治体保有のインフラとして長期的な管理が可能となり、地域の通信環境の安定性が確保されます。
Q5Gの基地局整備も補助対象ですか?
はい、5Gによって高度化された無線通信を可能とするための基地局整備も補助対象に含まれています。条件不利地域においても5Gサービスを利用可能とし、遠隔医療やスマート農業などの先進的なサービスの基盤を整備することが本事業の目的の一つです。
Q補助率の1/2と3/4はどのように決まりますか?
補助率は整備する地域の条件(離島の遠隔度、過疎の程度等)や事業の性質(新規エリア整備か5G高度化か等)によって異なります。一般的に、地理的条件が厳しく整備コストが高い地域ほど高い補助率が適用されます。具体的な補助率の判定は、総務省の担当課(03-5253-5894)に事前にご確認ください。
Q整備後の運用・保守費用も補助対象ですか?
いいえ、本事業は基地局等の「整備(建設・設置)」に対する補助であり、整備後の運用・保守費用(ランニングコスト)は補助対象外です。運用費用については、自治体保有の場合は自治体予算で、通信事業者保有の場合は事業者負担となります。
Qインフラシェアリング事業者とは何ですか?
インフラシェアリング事業者とは、通信用鉄塔やアンテナ等の通信インフラを自ら保有・管理し、複数の携帯電話事業者に共用させるサービスを提供する事業者です。JTOWERなどが代表的な企業です。インフラシェアリングにより、各キャリアが個別に鉄塔を建設する必要がなくなり、効率的な通信インフラ整備が可能になります。
Q申請はいつまでに行えばよいですか?
申請期間は2025年3月31日から2026年3月31日までの通年型です。ただし、予算には限りがあるため、早期の申請が推奨されます。特に大規模な整備を計画している場合は、年度の早い段階で総務省の担当課に事前相談を行い、計画的に申請することをお勧めします。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は総務省の補助事業であり、同一の基地局・設備について他の国の補助金との重複受給は認められません。ただし、通信インフラ整備に関連する以下の補助金・交付金との組み合わせ(異なる設備・区間を対象として)が考えられます。総務省の「高度無線環境整備推進事業」(光ファイバ整備支援)と組み合わせることで、基地局までの伝送路と基地局本体を別々の補助金で整備するアプローチも可能です。また、地方創生推進交付金やデジタル田園都市国家構想交付金との連携により、通信インフラを基盤とした地域サービスの展開まで一体的に計画することができます。自治体の過疎対策事業債との併用についても検討の余地があります。複数の補助金を組み合わせる場合は、総務省の担当課に事前に相談し、重複・併用のルールを確認してください。
詳細説明
事業概要
令和7年度予算「携帯電話等エリア整備事業」は、総務省が実施する、地理的に条件の不利な地域における携帯電話等の通信環境整備を支援する補助事業です。
背景と目的
日本国内には依然として携帯電話の電波が届かない「不感地帯」が存在しています。これらの地域は主に、過疎地、辺地、離島、半島、山村など、地理的条件が厳しく、民間通信事業者が商業的な採算の観点から基地局整備を行いにくい地域です。本事業は、こうした条件不利地域における通信インフラ整備を国が支援することで、電波の利用に関する地域間の不均衡を緩和し、全ての国民が等しく情報通信サービスを利用できる環境の実現を目指しています。
対象地域
過疎地域、辺地、離島、半島地域、山村地域など、各法律で定義される条件不利地域が対象です。全国47都道府県に該当地域が存在します。
補助対象
- 基地局施設:鉄塔、アンテナ、無線設備、電源設備など
- 伝送路施設:光ファイバケーブル、無線伝送装置など
- 5G関連設備:5G基地局装置、対応アンテナなど
補助率
事業内容と地域条件に応じて、以下の4段階の補助率が適用されます。
- 1/2(基本的な補助率)
- 3/5
- 2/3
- 3/4(最も条件の厳しい地域向け)
申請主体
地方公共団体、無線通信事業者(携帯電話キャリア)、インフラシェアリング事業者等が申請可能です。地方公共団体と通信事業者が連携して申請するケースが一般的です。
社会的意義
通信インフラの整備は、以下の多面的な効果をもたらします。
- 住民の安全確保(緊急通報110/119の利用可能化)
- 防災対策(災害時の情報伝達手段の確保)
- 遠隔医療・遠隔教育の実現基盤
- テレワーク・ワーケーションの促進による地方移住の推進
- 観光客の利便性向上による観光振興
- IoT・スマート農業等の新たな産業活用
問い合わせ先
総務省総合通信基盤局電波部移動通信課 第一業務係
TEL: 03-5253-5894