令和6年度 第2回 事業承継支援助成金
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
4つの申請タイプで事業承継の全段階をカバー
Aタイプ(後継者未定)は後継者探しの段階、Bタイプ(後継者決定)は承継計画の実行段階、Cタイプ(企業継続支援)は経営改善が必要な段階、Dタイプ(譲受支援)はM&A等で事業を引き継ぐ段階に対応しています。自社の状況に最も合ったタイプで申請できるため、事業承継のどのフェーズにいても活用可能です。
助成率2/3・上限200万円の手厚い支援
外部専門家への委託経費の2/3が助成されるため、自己負担は実質1/3で済みます。上限200万円は事業承継に必要な各種コンサルティングや手続き費用をカバーするのに十分な水準であり、中小企業にとって大きな負担軽減となります。
東京都中小企業振興公社の支援事業との連携
本助成金は、公社等の事業承継・再生支援事業の支援を受けていることが前提条件です。つまり、専門家によるハンズオン支援と資金面の助成を組み合わせた包括的な支援を受けられる仕組みになっています。公社の伴走支援を受けながら計画的に承継を進められます。
外部専門家の活用で事業承継の質を向上
税理士、公認会計士、弁護士、中小企業診断士など、事業承継に精通した外部専門家への委託費用が対象となります。専門家の知見を活用することで、株式評価、税務対策、法務手続き、経営改善計画の策定など、承継プロセスの各段階を確実に進めることができます。
ポイント
対象者・申請資格
企業要件
- 東京都内に本店または主たる事業所を有する中小企業であること
- 東京都中小企業振興公社等の事業承継・再生支援事業の支援を受けていること、または受ける予定であること
- 法人税・事業税等の税金を滞納していないこと
- 過去に同助成金の交付を受けていないこと(同一年度内の重複不可)
申請タイプ別要件
- Aタイプ(後継者未定):後継者が決まっておらず、後継者探しや承継方針の検討段階にある企業
- Bタイプ(後継者決定):後継者が決定しており、具体的な承継計画の実行段階にある企業
- Cタイプ(企業継続支援):経営改善を通じて企業の継続・発展を目指す段階にある企業
- Dタイプ(譲受支援):M&A等により他社の事業を譲り受ける段階にある企業
対象外となるケース
- 大企業やみなし大企業に該当する場合
- 東京都内に事業所がない場合
- 反社会的勢力と関係がある場合
- 同公社等の事業承継・再生支援事業の支援を受けていない場合
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:東京都中小企業振興公社への相談
まずは東京都中小企業振興公社の事業承継・再生支援事業に申し込み、専門家による支援を受けます。公社の担当者と面談し、自社の事業承継の状況や課題を共有します。この段階で助成金の申請タイプ(A〜D)についてもアドバイスを受けましょう。
ステップ2:申請書類の準備
助成金の申請に必要な書類を準備します。事業計画書、見積書、会社概要、決算書類、納税証明書などが求められます。特に外部専門家への委託内容と見積もりは具体的に記載する必要があります。公社の担当者に書類の内容を事前に確認してもらうことをお勧めします。
ステップ3:申請書の提出
募集期間内に必要書類を東京都中小企業振興公社に提出します。書類の不備があると受理されないため、提出前にチェックリストで漏れがないか確認しましょう。郵送または持参での提出が一般的です。
ステップ4:審査・交付決定
提出された書類に基づき審査が行われます。審査では事業承継の必要性、外部専門家活用の妥当性、経費の適正性などが評価されます。交付決定通知を受けてから事業を開始します。
ステップ5:事業実施・実績報告
交付決定後、計画に沿って外部専門家への委託事業を実施します。事業完了後は実績報告書を提出し、検査を経て助成金が確定・支払われます。領収書等の証拠書類は確実に保管してください。
ポイント
審査と成功のコツ
公社支援との連携を最大限活用する
外部専門家の選定と委託内容の具体化
適切な申請タイプの選択
経費計上の正確性と証拠書類の管理
事業承継計画との一貫性
ポイント
対象経費
対象となる経費
経営コンサルティング費(4件)
- 事業承継計画策定支援
- 経営改善計画策定支援
- 事業デューデリジェンス費用
- PMI(統合プロセス)支援費用
税務・会計関連費(3件)
- 株式評価・企業価値算定
- 税務対策コンサルティング
- 事業承継税制の適用支援
法務関連費(3件)
- 株式譲渡契約書の作成
- 事業譲渡契約書の作成
- 各種法的手続きの支援
M&A関連費(3件)
- M&A仲介・アドバイザリー費用
- デューデリジェンス費用
- 企業マッチング支援費用
人事・組織関連費(3件)
- 後継者育成プログラム策定
- 組織再編コンサルティング
- 従業員への説明・合意形成支援
その他専門家委託費(3件)
- 知的財産権の評価・移転手続き
- 不動産鑑定費用
- IT・システム移行支援
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 自社の役員・従業員への人件費や報酬
- 助成対象期間外に発生した経費
- 交付決定前に着手した事業の経費
- 他の補助金・助成金で助成を受けている経費
- 飲食費・交際費・接待費
- 汎用性のある備品・設備の購入費
- 通常の事業運営に必要な一般管理費
よくある質問
Q東京都中小企業振興公社の支援を受けていなくても申請できますか?
いいえ、申請できません。本助成金は、東京都中小企業振興公社等の事業承継・再生支援事業の支援を受けた(または受ける予定の)企業が対象です。まずは公社の事業承継相談窓口に連絡し、支援事業への登録を行ってください。公社では無料の事業承継相談を実施しており、専門家による課題分析や方針策定の支援も受けられます。助成金の申請はその後の手順となります。
Q4つの申請タイプ(A〜D)はどのように選べばよいですか?
自社の事業承継の進捗状況に合わせて選択します。後継者がまだ決まっていなければAタイプ、後継者が決定していればBタイプ、まず経営改善が必要ならCタイプ、M&A等で他社の事業を引き継ぐならDタイプです。判断に迷う場合は、公社の事業承継・再生支援事業の担当者に相談することをお勧めします。担当者が企業の状況をヒアリングした上で、最適なタイプをアドバイスしてくれます。
Q助成金の対象となる外部専門家に制限はありますか?
基本的に、事業承継や経営改善に関する専門知識を有する外部の専門家であれば対象となります。税理士、公認会計士、弁護士、中小企業診断士、社会保険労務士、M&Aアドバイザーなどが代表的です。ただし、自社の役員や従業員は外部専門家に該当しません。また、関連会社や利害関係者への委託は対象外となる場合があります。委託先の選定については事前に公社に確認することをお勧めします。
Q交付決定前に専門家への委託を開始してしまった場合はどうなりますか?
交付決定前に着手した事業の経費は助成対象外となります。これは多くの助成金に共通するルールですが、特に注意が必要な点です。事業承継は緊急性が高いケースもありますが、必ず交付決定通知を受けてから専門家への正式な委託契約を締結し、事業を開始してください。公社への相談や事前の情報収集は交付決定前でも問題ありませんので、準備期間を有効に活用しましょう。
Q他の補助金と併用することはできますか?
同一の経費について他の補助金・助成金と重複して受給することはできません。ただし、経費項目を明確に分けることで、他の支援制度と併用できる可能性はあります。例えば、国の事業承継・引継ぎ補助金と対象経費を分けて申請することが考えられます。また、事業承継税制(贈与税・相続税の納税猶予)は税制上の措置であるため、本助成金との併用が可能です。併用を検討する場合は、必ず事前に公社の担当者に相談してください。
Q助成金はいつ支払われますか?
助成金は後払い(精算払い)です。まず自社で外部専門家への委託費用を全額支払い、事業完了後に実績報告書と証拠書類(契約書、請求書、領収書、成果物等)を提出します。公社による確定検査を経て助成金額が確定し、その後に指定口座へ振り込まれます。つまり、事業実施期間中は自己資金での立替が必要となりますので、資金計画を事前に立てておくことが重要です。
Q個人事業主でも申請できますか?
はい、東京都内で事業を営む中小企業者であれば、個人事業主も申請可能です。ただし、中小企業基本法に定める中小企業者の要件を満たしている必要があります。また、法人・個人を問わず、東京都中小企業振興公社等の事業承継・再生支援事業の支援を受けていることが前提条件です。個人事業主の場合、法人成りを含めた承継方法についても公社で相談できます。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
事業承継支援助成金は東京都中小企業振興公社が実施する制度であり、同一経費について他の補助金・助成金との重複受給は認められていません。ただし、異なる経費項目であれば、他の支援制度と組み合わせて活用することが可能です。 事業承継に関連する国の支援制度としては、中小企業庁の「事業承継・引継ぎ補助金」があります。こちらは経営革新や専門家活用、廃業・再チャレンジを支援する制度で、本助成金とは対象経費を分けることで併用できる可能性があります。ただし、同一の専門家委託費を両方に計上することはできません。 事業承継税制の特例措置(法人版・個人版)は税制上の優遇措置であり、助成金とは性質が異なるため、併用が可能です。後継者への株式移転に伴う贈与税・相続税の納税猶予を受けながら、本助成金で専門家費用の支援を受けることができます。 小規模事業者持続化補助金や、各区市町村の独自の事業承継支援制度がある場合も、対象経費が重複しない範囲で併用を検討できます。併用を計画する場合は、必ず事前に公社の担当者に相談し、経費の切り分けについて確認を取ることをお勧めします。
詳細説明
事業承継支援助成金の概要
令和6年度 第2回 事業承継支援助成金は、東京都中小企業振興公社が実施する、都内中小企業の事業承継を資金面から支援する制度です。公社等の事業承継・再生支援事業の支援を受けた企業が、外部専門家に委託する経費の一部(2/3以内、上限200万円)を助成します。
4つの申請タイプの詳細
本助成金は、事業承継の進捗状況に応じて4つの申請タイプが設けられています。
- Aタイプ(後継者未定):後継者がまだ決まっていない段階の企業向けです。後継者候補の選定、承継方針の検討、事業の棚卸しなどに外部専門家を活用する場合に申請できます。
- Bタイプ(後継者決定):後継者が決定し、具体的な承継手続きを進める段階の企業向けです。株式移転、経営権の引継ぎ、後継者の育成計画策定などの専門家費用が対象となります。
- Cタイプ(企業継続支援):事業承継の前段階として、まず経営改善が必要な企業向けです。収益改善、財務体質の強化、事業再構築などのコンサルティング費用を支援します。
- Dタイプ(譲受支援):M&A等により他社の事業を譲り受ける企業向けです。デューデリジェンス、企業価値算定、譲受後の統合計画策定(PMI)などの専門家費用が対象です。
助成内容
助成率は対象経費の2/3以内、助成限度額は200万円です。例えば、外部専門家への委託費用が300万円の場合、200万円の助成を受けられ、自己負担は100万円となります。150万円の委託費用であれば、100万円(150万円×2/3)が助成されます。
申請の前提条件
本助成金の申請にあたっては、東京都中小企業振興公社等の事業承継・再生支援事業の支援を受けていることが必須条件です。公社では以下のような支援を提供しています。
- 事業承継に関する無料相談
- 専門家による課題分析・方針策定支援
- 後継者育成・マッチング支援
- M&Aに関するアドバイザリー支援
まずは公社の事業承継相談窓口に連絡し、支援事業への申込を行ってください。
対象となる外部専門家
助成対象となる外部専門家には、以下のような専門家が含まれます。
- 税理士・公認会計士:株式評価、税務対策、財務デューデリジェンス
- 弁護士:契約書作成、法的手続き、紛争予防
- 中小企業診断士:経営改善計画、事業承継計画の策定
- 社会保険労務士:従業員の処遇、就業規則の改定
- M&Aアドバイザー:企業マッチング、交渉支援、PMI計画
申請から助成金受領までの流れ
事業承継支援助成金の手続きは以下の流れで進みます。
- 事前相談:公社の事業承継・再生支援事業の支援を受ける
- 申請書類の作成・提出:募集期間内に必要書類を提出
- 審査・交付決定:書類審査を経て交付決定通知を受領
- 事業実施:交付決定後に外部専門家への委託事業を実施
- 実績報告:事業完了後に実績報告書と証拠書類を提出
- 確定検査・助成金支払い:検査を経て助成金額が確定し支払い
申請時の注意点
助成金の申請にあたって、以下の点に特に注意してください。
- 交付決定前の着手は不可:交付決定通知を受ける前に開始した事業は助成対象外です。必ず交付決定を待ってから専門家への委託を開始してください。
- 経費の明確な区分:助成対象経費と対象外経費を明確に区分し、適正な経費管理を行ってください。
- 成果物の提出:外部専門家による成果物(報告書、計画書等)の提出が求められます。委託契約時に成果物の仕様を明確にしておきましょう。
- 他の助成金との重複:同一経費について他の補助金・助成金との重複受給はできません。
事業承継の重要性
中小企業庁の調査によると、経営者の高齢化が進む中、後継者が不在の企業は全体の約6割に上ります。事業承継の準備には一般的に5〜10年が必要とされており、早期の取組開始が重要です。本助成金を活用して専門家の力を借りることで、円滑な事業承継の実現に大きく近づくことができます。