農業生産におけるプラスチック排出抑制対策事業のうちプラスチック代替資材実用化推進事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
2つのメニューから選択できる柔軟な制度設計
本事業は「実用化」と「情報発信」の2メニューで構成されています。代替資材の開発・実証段階にある事業者は実用化メニュー(上限400万円)、既存の代替資材の普及促進を図りたい団体は情報発信メニュー(上限800万円)を選択できます。事業の成熟度に応じて最適なメニューを選べる点が特徴です。
定額補助(全額補助)で自己負担が実質不要
本事業の補助率は「定額」であり、補助対象経費の全額が補助されます。一般的な補助金では自己負担分が発生しますが、本事業では採択された事業計画に基づく経費が全額カバーされるため、資金面のハードルが極めて低い制度です。
農業のプラスチック問題に正面から取り組む先進的事業
農業分野ではマルチフィルムの残渣が土壌汚染の原因として国際的にも問題視されています。本事業は生分解性素材の実証から普及までを一貫して支援することで、環境負荷低減と農業の持続可能性向上の両立を図る先進的な取組です。
産学官連携を促進する仕組み
有識者・農業団体・行政機関等を交えた検討会の開催が事業内容に含まれており、研究機関・資材メーカー・農業現場の知見を融合させた実効性の高い取組が求められています。単なる研究開発ではなく、現場での実用性と普及可能性を重視した制度設計となっています。
ポイント
対象者・申請資格
申請者要件
- 民間団体等であること(企業、業界団体、研究機関、NPO法人等が該当)
- 個人での申請は不可
実用化メニュー(1)の要件
- プラスチック代替資材の製造事業者等であること
- 新たに開発・改良・汎用化されたプラスチック代替資材を有していること
- 生分解性の分析、農業現場での実証、有識者等との検討、使用事例の公表を実施できること
情報発信メニュー(2)の要件
- プラスチック代替資材の普及に関する知見や実施体制を有すること
- 検討会の開催、情報収集、パンフレット作成、情報発信の全工程を実施できること
共通要件
- 事業実施体制が整っていること
- 事業完了後に実績報告を適切に行えること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:公募要領の確認と事業計画の立案
農林水産省のHPから公募要領を入手し、補助対象事業の内容・要件を詳細に確認します。実用化メニューと情報発信メニューのどちらに応募するかを決定し、実施体制・スケジュール・予算計画を策定します。
ステップ2:課題提案書・経費内訳書の作成
別紙様式1〜4(課題提案書および経費内訳書)を作成します。代替資材の技術的特性、実証計画の具体性、期待される成果と普及可能性を明確に記載してください。経費内訳は各項目を詳細に積算する必要があります。
ステップ3:団体概要資料等の準備
別紙様式5(応募者の概要が分かる資料)を作成し、パンフレット等の参考資料を添付します。提出書類チェックリストを用いて漏れがないか最終確認を行います。
ステップ4:電子メールでの申請書類提出
申請書類一式を電子メールで農林水産省農産局農業環境対策課プラスチック削減対策班に提出します。提出期限は厳守で、期限内必着です。
ステップ5:審査と採択決定
提出された課題提案書に基づき、有識者等による審査が行われます。事業の妥当性、実施体制、期待される成果等を総合的に評価し、採択が決定されます。
ポイント
審査と成功のコツ
農業現場の課題を起点にした提案を作成する
産学官の連携体制を構築する
定量的な成果目標を設定する
情報発信の波及効果を最大化する計画を示す
過去の採択事例を研究する
ポイント
対象経費
対象となる経費
人件費(2件)
- 研究員・技術者の人件費
- 事業実施に必要なスタッフの賃金
旅費(3件)
- 実証圃場への出張旅費
- 検討会出席者の旅費
- 展示会・セミナー参加旅費
試験研究費(3件)
- 生分解性分析に係る試験費
- 代替資材の試作・改良費
- 圃場実証に必要な資材費
会議費(2件)
- 検討会の会場費
- 会議資料の印刷費
印刷製本費(2件)
- パンフレットの制作費
- 報告書の印刷費
通信運搬費(2件)
- 郵送費
- 資材の運搬費
委託費(2件)
- 外部専門機関への分析委託費
- 情報収集業務の委託費
その他(3件)
- 展示会の出展費用
- セミナー会場の借上費
- ウェブサイトの制作・運用費
対象外の経費
対象外の経費一覧(9件)
- 汎用的な事務用品・備品の購入費
- 土地・建物の取得費
- 団体の経常的な運営費
- 飲食費・接待費
- 補助事業に直接関係しない研修・視察の旅費
- 構成員への配分金・助成金
- 予備費として計上された経費
- 事業実施期間外に発生した経費
- 消費税および地方消費税
よくある質問
Q農業者(農家)単独でも申請できますか?
本事業の補助対象者は「民間団体等」とされており、個人の農業者が単独で申請することは想定されていません。資材メーカー、農業協同組合、研究機関、NPO法人、業界団体などの法人格を持つ団体が対象です。農業者として本事業に参加したい場合は、代替資材メーカーや地域の農業協同組合が実施する実証事業に協力農家として参画する形が現実的です。
Qどのようなプラスチック代替資材が対象になりますか?
紙や生分解性プラスチック等を使用した資材が対象です。具体的には、生分解性マルチフィルム、紙マルチ、生分解性育苗ポット、生分解性結束テープなどが想定されます。「新たに開発、改良、汎用化等された」資材が対象であるため、既に広く市場に普及している既存製品よりも、新規性のある資材や改良された資材が優先されます。
Q補助率が「定額」とはどういう意味ですか?
「定額」補助とは、補助対象経費の全額が補助金として交付される方式です。通常の補助金では「補助率1/2」や「補助率2/3」のように自己負担分が発生しますが、定額補助では採択された事業計画に基づく経費の全額が補助されるため、原則として自己負担は生じません。ただし、補助上限額(実用化メニュー400万円、情報発信メニュー800万円)を超える部分は自己負担となります。
Q2つのメニューを同時に申請することはできますか?
公募要領の詳細によりますが、一般的にはメニュー1(実用化)とメニュー2(情報発信)はそれぞれ独立した事業として設計されているため、要件を満たせば両方のメニューに申請することも考えられます。ただし、同一の経費を両メニューで重複して計上することはできません。具体的な併願の可否については、農林水産省農産局農業環境対策課に事前にご確認ください。
Q事業の実施期間はどのくらいですか?
一般的には年度単位での事業実施となり、採択決定日から当該年度末(3月31日)までが事業期間となるのが通例です。圃場での実証を伴う場合、作物の栽培期間に合わせた計画が必要です。事業期間内に実証・分析・報告のすべてを完了させる必要があるため、余裕を持ったスケジュール策定が重要です。
Q申請書類の作成で特に重要なポイントは何ですか?
課題提案書では、代替資材の技術的な新規性・優位性を明確に示すとともに、農業現場での実用性と普及可能性を具体的に記載することが重要です。経費内訳書は各項目を詳細かつ合理的に積算し、事業目的との関連性を明確にしてください。また、実施体制において有識者・農業団体・行政機関等との連携を示し、事業の実効性をアピールすることが採択率向上につながります。
Q海外で開発された代替資材でも対象になりますか?
公募要領に国産資材に限定する旨の記載がなければ、海外で開発された代替資材も対象となり得ます。ただし、日本の農業環境(気候・土壌条件等)での生分解性や実用性を実証する必要があり、国内の農業現場での実証が事業の核となります。輸入資材の場合は、国内での流通体制やコスト面の実現可能性も提案書で示すことが求められるでしょう。
Q過去にこの事業で採択された実績はありますか?
農林水産省は本事業を継続的に実施しており、過去にも複数の民間団体等が採択されています。採択結果は農林水産省のウェブサイトで公開される場合がありますので、過去の採択テーマや事業内容を参考にすることをお勧めします。先行事例を研究することで、審査で重視されるポイントや提案書の記載方法について有益な示唆を得ることができます。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は農林水産省が実施する補助事業であり、同一の経費に対して他の国庫補助金との二重受給は認められません。ただし、プラスチック代替資材の研究開発に関連する補助金(例:環境省の「脱炭素社会構築に向けた研究開発」や経済産業省の「バイオものづくり関連事業」等)とは、補助対象経費が明確に区分されていれば、異なる経費項目について別々の補助金を活用できる可能性があります。例えば、資材の基礎研究は他の研究開発補助金で、農業現場での実証と普及活動は本事業で実施するといった役割分担が考えられます。また、都道府県や市町村が独自に実施するプラスチック削減関連の補助金についても、国庫補助金との整理が必要です。併用を検討する場合は、必ず事前に農林水産省農産局農業環境対策課に確認してください。
詳細説明
事業の背景と目的
農業生産の現場では、マルチフィルム、育苗ポット、防虫ネット、ハウス被覆材など、大量のプラスチック資材が使用されています。使用後のプラスチックの回収・処理には多大なコストがかかり、土壌中に残存したプラスチック片が環境汚染の原因となることも問題視されています。本事業は、これらのプラスチック資材を紙や生分解性プラスチック等の代替資材に置き換えることで、農業分野からのプラスチック排出を抑制し、持続可能な農業の実現に貢献することを目的としています。
2つの補助メニュー
本事業は以下の2つのメニューで構成されており、事業者の状況に応じて選択できます。
メニュー1:プラスチック代替資材の実用化(補助上限額400万円)
新たに開発・改良・汎用化されたプラスチック代替資材の実用化を推進するメニューです。代替資材の製造事業者等が以下の取組を行います。
- 生分解性の分析:代替資材が土壌中で適切に分解されるかを科学的に検証します。既に分析済みの場合は省略可能です。
- 農業現場での実証:実際の農業生産現場でプラスチック代替資材を使用し、従来資材との比較検証を行います。作物の生育状況、資材の耐久性、分解速度などを評価します。
- 有識者等との検討:有識者、農業団体、行政機関等の意見を踏まえた検討を行い、実用化に向けた課題の整理と解決策を探ります。
- 使用事例の公表:実証結果を取りまとめ、他の農業者や関係者が参考にできる形で公表します。
メニュー2:プラスチック代替資材の普及のための情報発信(補助上限額800万円)
代替資材の普及促進を目的とした情報収集・発信活動を支援するメニューです。
- 検討会の開催:有識者、農業団体、行政機関等を交えた検討会を開催し、普及に向けた課題や効果的な情報発信方法について議論します。
- 情報収集:プラスチック代替資材の素材特性、定量的な利点、流通・販売時の機能維持に関する情報を収集します。
- パンフレットの作成:収集した情報を活用し、普及指導員等が農業者向けに活用できる実用的なパンフレットを作成します。
- 情報発信:展示会への出展、セミナーの開催、ウェブサイトでのパンフレット公開など、波及効果の高い方法で情報を発信します。
補助率と補助上限額
本事業の補助率は定額(全額補助)です。採択された事業計画に基づく補助対象経費が全額補助されます。
- メニュー1(実用化):上限400万円
- メニュー2(情報発信):上限800万円
申請手続き
申請書類は原則として電子メールで提出します。Jグランツでの電子申請には対応していません。
提出書類は以下のとおりです。
- 課題提案書および経費内訳書(別紙様式1〜4)
- 応募者の概要が分かる資料(パンフレット等)(別紙様式5)
- 提出書類チェックリスト
審査と採択
提出された課題提案書に基づき、事業の妥当性、実施体制、期待される成果などが総合的に審査されます。審査は有識者等による評価を経て採択が決定され、採択結果は応募者に通知されます。
お問い合わせ先
農林水産省 農産局 農業環境対策課 プラスチック削減対策班
- 所在地:〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2-1
- 電話:03-3502-5956(直通)
- メール:noutiku_plastic@maff.go.jp
- 受付時間:平日10:00〜17:00(12:00〜13:00を除く)