令和5年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業_第2回
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
大規模調査に対応する助成規模
本助成金は助成金額の上限が実質的に設定されておらず、大規模な地熱資源量調査にも対応できる制度設計となっています。地熱発電の資源量調査は、地表調査から掘削調査まで多額の費用を要するため、事業者の資金負担を大幅に軽減し、地熱開発の初期段階におけるリスクを低減します。
JOGMECの専門的知見による支援
助成元であるJOGMECは、エネルギー・金属鉱物資源分野における日本唯一の独立行政法人であり、地熱資源開発に関する豊富な技術的知見とデータを保有しています。単なる資金助成にとどまらず、技術的なアドバイスや情報提供を受けられる可能性がある点も大きなメリットです。
再生可能エネルギー政策との連動
日本政府はカーボンニュートラル実現に向けて再生可能エネルギーの導入拡大を推進しており、地熱発電はベースロード電源として高い期待を寄せられています。本助成金は国のエネルギー政策と直結しており、継続的な支援が期待できる制度です。
幅広い調査段階をカバー
地表調査、物理探査、地化学調査、試掘調査など、地熱資源量を把握するために必要な各段階の調査費用が助成対象となります。資源開発の初期フェーズにおける包括的な支援を受けることが可能です。
ポイント
対象者・申請資格
事業者要件
- 地熱発電事業の実施を計画している法人であること
- 地熱資源の開発・利用に関する事業計画を有していること
- JOGMECが定める申請資格要件を満たすこと
- 反社会的勢力に該当しないこと
対象事業
- 地熱資源の賦存量調査(地表調査、物理探査、地化学調査等)
- 地熱資源の性状把握のための坑井調査
- 調査結果に基づく資源量の解析・評価
- 上記に付随する技術的検討
対象業種
- 電気・ガス・熱供給・水道業に該当する事業者
- 鉱業、採石業、砂利採取業に該当する事業者
- 上記業種での事業展開を計画する法人
対象エリア
- 日本全国の地熱資源が見込まれる地域が対象
- 調査対象地域における各種許認可の取得見込みがあること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:公募情報の確認と事前準備
JOGMECの公式サイトで公募案内・実施細則を入手し、助成要件・対象事業・補助率等の詳細を確認します。申請に必要な書類一覧を把握し、準備期間を計画的に確保してください。申請期間は2023年9月29日から10月19日までと約3週間と短いため、早期の準備開始が重要です。
ステップ2:調査計画の策定
助成対象となる地熱資源量調査の実施計画を策定します。調査対象地域の選定根拠、調査手法、スケジュール、期待される成果等を具体的にまとめます。技術的妥当性と経済的合理性を明確に示すことが採択のポイントです。
ステップ3:申請書類の作成・提出
公募案内に定められた様式に従い、事業計画書・収支予算書・会社概要等の申請書類を作成します。記載内容に不備がないか十分に確認したうえで、所定の方法で期限内に提出してください。
ステップ4:審査・採択
JOGMECによる審査が行われます。技術的妥当性、事業計画の実現可能性、地熱資源開発への貢献度等が評価されます。必要に応じてヒアリングが実施される場合があります。
ステップ5:助成金交付・事業実施
採択後、助成金交付決定を受けてから調査事業を開始します。事業実施中は計画に沿った進捗管理を行い、完了後に実績報告書を提出して助成金の精算を受けます。
ポイント
審査と成功のコツ
調査計画の技術的妥当性
事業実施体制の充実
地域との合意形成
長期的な事業展望
ポイント
対象経費
対象となる経費
地表調査費(4件)
- 地質踏査費
- 地質図作成費
- 地表熱異常調査費
- 変質帯調査費
物理探査費(4件)
- 重力探査費
- 電磁探査費(MT法等)
- 微小地震観測費
- 地温勾配測定費
地化学調査費(4件)
- 温泉・噴気の化学分析費
- 同位体分析費
- ガス分析費
- 水質調査費
坑井調査費(4件)
- 調査井掘削費
- 坑井検層費
- 噴気試験費
- 坑井仕上げ費
解析・評価費(4件)
- 貯留層モデリング費
- 資源量評価費
- 数値シミュレーション費
- 報告書作成費
外注・委託費(3件)
- 専門調査会社への委託費
- 分析機関への試料分析委託費
- コンサルタント費用
旅費・交通費(3件)
- 調査地への交通費
- 現地滞在費
- 調査員派遣旅費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 建設工事費(発電所建設に係る費用)
- 土地取得費・用地買収費
- 発電設備の購入・設置費用
- 一般管理費のうち助成事業に直接関係しない経費
- 交際費・接待費・寄付金
- 他の助成金・補助金で賄われる経費
- 助成金交付決定前に着手した事業の経費
よくある質問
Q地熱発電の資源量調査事業費助成金の助成金額に上限はありますか?
本助成金の助成金額には実質的な上限が設定されていません(システム上の登録値は約100億円)。地熱資源量調査は調査の規模や段階によって必要経費が大きく異なり、坑井掘削を含む調査では数十億円規模になることもあります。具体的な助成金額や補助率は公募案内・実施細則に定められており、個別の案件ごとにJOGMECが審査・決定します。応募を検討される場合は、事前にJOGMECへ相談されることを推奨します。
Qどのような事業者が申請できますか?
主に電気・ガス・熱供給・水道業、および鉱業・採石業・砂利採取業に該当する事業者が対象です。地熱発電事業の実施を計画し、資源量調査を行う必要がある法人が申請可能です。具体的な申請資格要件はJOGMECの公募案内に定められていますので、詳細を確認してください。新規参入を目指す事業者も、要件を満たせば申請できる可能性があります。
Q申請期間が短いですが、事前準備はどうすればよいですか?
申請期間は2023年9月29日から10月19日までの約3週間と短期間です。そのため、公募開始前からの準備が極めて重要です。具体的には、調査対象地域の選定と予備的な文献調査、調査実施体制の構築、概算予算の策定、地域関係者との事前調整などを事前に進めておくことを推奨します。また、JOGMECでは公募前の事前相談に対応している場合がありますので、早めの問い合わせが有効です。
Q地表調査だけでも申請できますか?それとも掘削調査まで含める必要がありますか?
地熱資源量調査のうち、地表調査のみでも申請は可能と考えられます。地表調査(地質踏査、物理探査、地化学調査等)は資源量調査の初期段階として重要な位置づけにあり、その結果に基づいて次の掘削調査の要否を判断します。ただし、助成対象となる調査内容の詳細は公募案内・実施細則に定められていますので、計画する調査内容が対象に含まれるか事前に確認してください。
Q他の補助金と併用することはできますか?
同一の経費に対して複数の助成金・補助金を重複して受けることは原則としてできません。ただし、地熱発電事業の異なる段階や異なる費目であれば、他の支援制度と組み合わせて活用することは可能です。例えば、本助成金で資源量調査を実施し、その後の技術開発段階ではNEDOの支援を、建設段階では再エネ関連の交付金を活用するといった段階的な組み合わせが考えられます。
Q採択後のスケジュールや報告義務はどうなっていますか?
採択後はJOGMECから助成金交付決定通知を受け、その後に事業を開始します。事業実施中は、計画に沿った進捗管理が求められ、定期的な進捗報告が必要となる場合があります。調査事業完了後は実績報告書を提出し、JOGMECによる検査・確認を経て助成金の精算が行われます。調査で得られたデータや成果についてはJOGMECへの報告・提供義務が生じる場合がありますので、実施細則を確認してください。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
地熱発電の資源量調査事業費助成金を活用する際は、他の支援制度との組み合わせを視野に入れることで、地熱発電事業の各段階を効率的に推進できます。 まず、資源量調査の結果を踏まえた開発段階では、経済産業省の「地熱発電の導入拡大に向けた技術開発事業」や、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の地熱関連研究開発支援を検討できます。掘削リスクの低減や発電効率向上のための技術開発費用が支援対象となります。 また、地熱発電所の建設段階では、再生可能エネルギー関連の設備投資支援として「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」等の活用が考えられます。地域の脱炭素化に資する地熱発電プロジェクトとして位置づけることで、建設費用の一部を賄える可能性があります。 さらに、地域との合意形成や環境影響評価の段階では、環境省の「地熱開発理解促進関連事業」による支援を組み合わせることが有効です。地域住民への説明会開催や環境モニタリングの費用を補填できます。 金融面では、日本政策金融公庫の環境・エネルギー対策資金や、グリーンボンド等のサステナブルファイナンスも併用可能です。ただし、同一の経費に対して複数の助成金を重複して受けることはできないため、各段階・費目で適切に切り分けて活用してください。
詳細説明
地熱発電の資源量調査事業費助成金とは
本助成金は、JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)が実施する、地熱発電の資源量調査に要する費用を助成する制度です。日本は世界第3位の地熱資源量(約2,300万kW)を有しながら、実際の開発量は約60万kWにとどまっており、豊富な地熱資源の活用促進が国のエネルギー政策上の重要課題となっています。
助成金の目的と背景
地熱発電は、天候に左右されないベースロード電源として再生可能エネルギーの中でも特に安定した発電が可能です。しかし、開発には長期間(調査から�kind稼働まで10年以上)を要し、特に初期段階の資源量調査には多額の費用とリスクが伴います。本助成金は、この初期リスクを軽減することで民間事業者の地熱開発への参入を促進することを目的としています。
2050年カーボンニュートラル実現に向けた政府目標のもと、地熱発電の導入拡大は国策として推進されており、本助成金はその中核的な支援措置の一つです。
助成対象となる調査内容
- 地表調査:地質踏査、地表熱異常調査、変質帯調査等により、地熱資源の存在が見込まれる地域を特定します
- 物理探査:重力探査、電磁探査(MT法等)、微小地震観測により、地下構造や熱水の分布を推定します
- 地化学調査:温泉・噴気のガス組成や同位体比の分析から、地熱貯留層の温度や規模を評価します
- 坑井調査:調査井の掘削と各種検層・噴気試験により、地熱資源の賦存状態を直接確認します
- 解析・評価:収集データに基づく貯留層モデリングと数値シミュレーションにより、資源量を定量的に評価します
助成金額と補助率
本助成金の金額上限は実質的に設定されていません(システム上は約100億円)。地熱資源量調査は調査段階により数千万円から数十億円規模の費用を要するため、大規模プロジェクトにも対応可能な制度となっています。補助率は公募案内・実施細則に基づき個別に決定されるため、応募前にJOGMECへの事前相談を推奨します。
申請のポイント
本助成金の申請にあたっては、以下の点が特に重要です。
- 科学的根拠に基づく調査計画:既存データを活用し、調査地点や手法の選定根拠を明確に示す
- 専門的な実施体制:地質学・地球物理学の専門家を含むチーム編成
- 地域合意形成の取組:温泉事業者や地域住民との調整状況
- 事業化への展望:調査後の発電事業化に向けた具体的ロードマップ
地熱発電開発の全体像における位置づけ
地熱発電事業は一般的に以下の段階を経て進められます。
- 第1段階(資源量調査):本助成金の対象。2〜5年程度
- 第2段階(探査・開発):生産井・還元井の掘削。3〜5年程度
- 第3段階(建設・運転):発電所の建設と営業運転開始
本助成金は第1段階をカバーするものであり、地熱発電事業全体の入り口として極めて重要な支援制度です。調査結果によって事業の採算性や実現可能性が大きく左右されるため、質の高い調査の実施が事業成功の鍵となります。