令和5年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業_第1回
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
大規模な資金支援で開発リスクを軽減
地熱発電の資源量調査は、坑井掘削だけでも数億円〜数十億円の費用がかかるハイリスクな投資です。本助成金は最大約100億円という大規模な支援枠を設けており、事業者が単独では負担しきれない初期調査費用の大部分をカバーします。これにより、地熱発電事業への参入障壁を大幅に引き下げ、民間投資を呼び込む効果が期待されます。
JOGMECの専門的知見によるバックアップ
本事業はJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)が実施しており、地熱開発に関する豊富な技術的知見とノウハウを有しています。助成金の交付だけでなく、調査計画の策定支援や技術的助言など、専門機関ならではの包括的なサポートが受けられる点が大きな特徴です。
再生可能エネルギー政策の中核を担う制度
日本政府のエネルギー基本計画において、地熱発電は安定的なベースロード電源として位置づけられています。本助成金は国のエネルギー政策を直接推進する制度であり、採択されれば事業の社会的意義も高く評価されます。長期的な事業展開において、政策的な追い風を受けられる点も魅力です。
全国の地熱有望地域が対象
北海道、東北、九州をはじめとする全国の地熱有望地域が対象となります。地域に眠る地熱資源の発掘と活用を通じて、地域経済の活性化や雇用創出にも貢献できる事業です。地方自治体との連携による地域振興効果も期待されます。
ポイント
対象者・申請資格
事業者要件
- 電気・ガス・熱供給・水道業を営む法人
- 鉱業、採石業、砂利採取業を営む法人
- 地熱発電事業への参入を計画している事業者
- 上記業種に該当する事業を新たに開始する法人
事業要件
- 地熱発電の事業化に向けた資源量調査であること
- 地表調査、坑井掘削、噴気試験等の調査事業であること
- 調査対象地域が国内の地熱有望地域であること
- JOGMECの公募案内・実施細則に定める要件を満たすこと
提出書類
- jGrants(電子申請システム)からの申請が必要
- 公募案内・実施細則に定める申請書類一式
- 調査計画書および費用見積書
- 事業者の財務状況を示す書類
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:公募情報の確認と事前準備
JOGMECの公式サイトで公募案内・実施細則・審査基準・マニュアル等をダウンロードし、詳細な要件を確認します。不明点がある場合は公募用アドレス(koubo-h07@jogmec.go.jp)に問い合わせましょう。調査対象地域の選定や概略的な調査計画の立案もこの段階で進めます。
ステップ2:調査計画の策定
地表調査・坑井掘削・噴気試験等の具体的な調査計画を策定します。調査の目的、手法、スケジュール、期待される成果を明確にし、費用見積もりを作成します。技術的な妥当性と経済的な合理性の両面から計画を練り上げることが重要です。
ステップ3:申請書類の作成
公募案内に従い、申請書類一式を作成します。調査計画書、費用見積書、事業者の概要・財務状況等の書類を準備します。審査基準を十分に理解した上で、各項目に対して的確に回答することが採択への鍵となります。
ステップ4:jGrantsでの電子申請
jGrants(補助金申請システム)にアクセスし、GビズIDでログインの上、電子申請を行います。IE以外の推奨ブラウザ(Edge、Chrome、Firefox、Safari)を使用してください。添付資料のアップロードが正常に完了しているか必ず確認しましょう。
ステップ5:受理確認と審査対応
申請後、受理漏れ防止のため公募用アドレスにも連絡を入れることが推奨されています。審査過程でヒアリングや追加資料の提出を求められる場合があるため、迅速に対応できる体制を整えておきましょう。
ポイント
審査と成功のコツ
調査計画の技術的妥当性
費用対効果の明確化
事業実施体制の充実
地域との合意形成
ポイント
対象経費
対象となる経費
地表調査費(5件)
- 地質調査費
- 地化学調査費
- 地球物理学的調査費(重力探査・電磁探査等)
- 空中調査費(衛星画像解析含む)
- 既存データ収集・分析費
坑井掘削費(5件)
- 調査井掘削費
- 掘削機材のリース・運搬費
- 掘削現場の造成・整備費
- 坑井の仕上げ・検層費
- セメンチング費
噴気試験費(4件)
- 噴気試験設備費
- 蒸気・熱水の成分分析費
- 流量・圧力測定費
- 試験データの解析費
環境調査費(4件)
- 環境影響調査費
- 温泉モニタリング費
- 地盤変動調査費
- 生態系調査費
技術管理費(4件)
- プロジェクト管理費
- 技術コンサルタント費
- 報告書作成費
- 安全管理費
対象外の経費
対象外の経費一覧(9件)
- 発電設備の建設・設置に係る費用
- 送電線・系統連系に係る費用
- 土地の取得費用
- 事務所の賃借料・光熱水費等の一般管理費
- 人件費のうち通常業務に係る部分
- 交際費・接待費
- 助成事業に直接関係のない出張旅費
- 消費税等の租税公課
- 他の補助金・助成金で賄われる費用
よくある質問
Q地熱発電の資源量調査事業費助成金の補助率はどのくらいですか?
本助成金の具体的な補助率は、JOGMECの公募案内および実施細則に定められています。地熱発電の資源量調査は探査段階によって費用規模が大きく異なるため、調査の種類や段階に応じた補助率が設定されている可能性があります。正確な補助率については、JOGMECの公式サイト(https://www.jogmec.go.jp/news/bid/bid_10_00526.html)から公募案内をダウンロードしてご確認ください。なお、補助上限額は約100億円と非常に大規模な支援制度です。
Q地熱発電の経験がない企業でも申請できますか?
対象業種は電気・ガス・熱供給・水道業および鉱業、採石業、砂利採取業となっています。これらの業種に該当するか、新たにこれらの事業を開始する法人であれば、地熱発電の実績がなくても申請は可能と考えられます。ただし、審査では調査計画の技術的妥当性や事業実施体制が重視されるため、地熱開発の専門知識を持つ技術コンサルタントや掘削会社との連携体制を構築しておくことが重要です。JOGMECに事前相談することをお勧めします。
Q調査の結果、地熱資源が見つからなかった場合はどうなりますか?
地熱資源量調査は本質的に不確実性を伴うものであり、調査の結果として十分な地熱資源が確認できないケースもあります。本助成金は「調査事業」に対する助成であるため、調査を適切に実施し、所定の報告を行えば、結果として資源が見つからなかった場合でも助成金の返還を求められることは通常ありません。これこそが本助成金の最大の意義であり、民間事業者だけでは負担しきれない探査リスクを国が分担する仕組みです。
Q申請から採択までどのくらいの期間がかかりますか?
本事業の第1回公募期間は2023年3月27日から4月19日までの約3週間でした。採択までの期間は公募案内には明示されていませんが、一般的にこの規模の助成金では、書類審査・ヒアリング等を経て、公募締切から2〜3ヶ月程度で採択結果が通知されるケースが多いです。審査過程で追加資料の提出やヒアリングを求められる場合があるため、申請後も迅速に対応できる体制を維持しておくことが重要です。
Q他の補助金と併用することはできますか?
同一の調査費用について、複数の助成金・補助金を重複して受給することはできません。ただし、調査の段階や費目が異なれば、別の支援制度と組み合わせて活用することは可能です。例えば、本助成金で坑井掘削調査を実施しつつ、環境省の地熱開発理解促進関連事業で地域との合意形成を図るといった組み合わせが考えられます。各制度の対象経費を整理し、重複がないように資金計画を立てることが重要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
地熱発電の資源量調査から事業化までには複数の段階があり、本助成金以外にも活用できる支援制度があります。まず、資源量調査の前段階として、経済産業省の「地熱資源開発調査事業費補助金」を活用して初期的な地質調査や地表踏査を実施することが考えられます。本助成金による資源量調査で有望な結果が得られた後は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の地熱発電技術研究開発事業や、環境省の地熱開発理解促進関連事業等と組み合わせることで、開発の各段階を効率的に進められます。また、発電事業の事業化段階では、固定価格買取制度(FIT)による売電収入の確保が前提となるため、FIT認定に向けた準備も並行して進めることが重要です。地方自治体が独自に設けている再生可能エネルギー関連の補助金や優遇制度もあるため、事業地域の自治体の支援策も確認しましょう。なお、同一の調査費用について複数の助成金を重複して受給することはできないため、各制度の対象経費を整理し、効率的な資金計画を立てることが重要です。
詳細説明
地熱発電の資源量調査事業費助成金とは
本助成金は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が実施する、地熱発電の導入拡大に向けた資源量調査を支援する制度です。日本は火山国として世界第3位の地熱資源量(約2,300万kW)を有していますが、実際の開発量は約60万kWにとどまっています。本事業は、この未開発の地熱資源の活用を促進するため、事業者が実施する資源量調査の費用を助成するものです。
助成金の目的と背景
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの導入拡大は国の最重要政策の一つです。地熱発電は天候に左右されない安定的なベースロード電源として、太陽光や風力にはない優位性を持っています。しかし、地熱資源の探査には多額の初期投資が必要であり、かつ掘削しても十分な蒸気が得られないリスクがあるため、民間事業者だけでは開発が進みにくい状況にあります。本助成金は、この「開発リスク」を国が分担することで、民間の地熱開発投資を促進する役割を担っています。
対象となる調査事業の内容
本助成金の対象となる資源量調査は、大きく以下の段階に分かれます。
- 地表調査:地質踏査、地化学調査、地球物理学的探査(重力探査・電磁探査・微小地震観測等)を通じて、地下の地熱貯留層の位置や規模を推定します。
- 坑井掘削:地表調査の結果を踏まえ、実際に調査井を掘削して地下の温度・圧力・透水性等を直接測定します。1本あたり数億円〜十数億円の費用がかかる最も大きな投資項目です。
- 噴気試験:掘削した坑井から蒸気・熱水を噴出させ、持続的な蒸気生産が可能かどうかを確認します。発電事業としての採算性を判断する重要な試験です。
対象事業者と申請要件
本助成金の対象となるのは、電気・ガス・熱供給・水道業および鉱業、採石業、砂利採取業を営む法人、またはこれらの事業を新たに開始する法人です。地熱発電事業への参入を計画し、具体的な調査計画を有している事業者が対象となります。申請にあたっては、JOGMECの公募案内および実施細則に定める要件を満たす必要があります。
申請方法と注意事項
申請はjGrants(電子申請システム)を通じて行います。申請前に必ずJOGMECの公式サイトから公募案内・実施細則・審査基準・マニュアル等をダウンロードし、詳細な要件を確認してください。また、受理漏れ防止のため、申請後は公募用アドレス(koubo-h07@jogmec.go.jp)にも連絡を入れることが推奨されています。なお、Internet Explorer(IE)では添付資料が正常にアップロードされない場合があるため、Microsoft Edge、Google Chrome、Firefox、Safari等の推奨ブラウザを使用してください。
審査のポイント
採択にあたっては、調査計画の技術的妥当性、費用対効果、事業実施体制が重視されます。特に地熱資源の存在可能性を裏付ける科学的データの提示と、調査結果を事業化につなげる具体的なロードマップの提示が求められます。また、地域住民や温泉事業者との合意形成への取り組み姿勢も重要な評価要素です。