令和3年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業_第5回公募
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
大規模助成による資源量調査の支援
JOGMECが実施するこの助成事業は、地熱発電に向けた資源量調査(地表地質調査、物理探査、試験掘削等)を対象に、大規模な助成金を提供します。上限額は事実上制限がなく、大規模な調査プロジェクトにも対応可能です。地熱開発の初期段階で最もコストがかかる調査フェーズを国が支援することで、民間投資のリスクを低減します。
JOGMEC実施の大規模間接補助事業
本事業は経済産業省の補助事業事務処理マニュアルにおける「大規模間接補助事業」に分類されます。JOGMECが経済産業省から補助を受け、さらに民間等へ助成するスキームで、厳格な実績報告・精算手続きが求められます。大規模事業者向けの高額助成に対応した管理体制の整備が採択の重要条件となります。
第5回公募:短期公募期間への対応
第4回と同じスキームでありながら、本公募は2021年8月2日から8月20日の約3週間という短い公募期間が設定されています。前回公募の採択実績や審査基準を把握したうえで、素早く質の高い申請書を準備することが求められます。過去の採択事例を参考にしながら、差別化された調査計画を提案することが重要です。
電力・エネルギーおよび鉱業への特化
本助成金は電気・ガス・熱供給・水道業、および鉱業・採石業・砂利採取業を主な対象業種とします。地熱資源の開発・利用に関心を持つ電力会社、ガス会社、資源開発会社、自治体・第三セクターなどが申請対象となります。再生可能エネルギーへの移行を検討する事業者にとって、補助を受けながら地熱の可能性を探る絶好の機会です。
国家エネルギー政策との整合性
地熱発電はカーボンニュートラル実現に向けた重要な再生可能エネルギーの一つです。本事業への採択は、国のエネルギー政策と整合した事業として対外的な信頼性を高めるとともに、将来的な地熱発電設備への追加投資・融資獲得においても有利に働く可能性があります。
ポイント
対象者・申請資格
申請可能な事業者
- 独立行政法人、国立研究開発法人以外の法人(民間企業、一般社団法人、公益法人等)
- 地熱発電の開発・運営を目的とした特定目的会社(SPC)
- 都道府県・市区町村などの地方公共団体またはそれらが出資する第三セクター
- 複数の事業者によるコンソーシアム(代表機関が申請)
対象となる調査活動
- 地表地質調査(地質図作成、岩石・流体サンプリング等)
- 物理探査(MT法、重力探査、地震探査等)
- 試験掘削・資源量評価坑井の掘削調査
- 地熱貯留層モデルの構築に必要なデータ解析・評価業務
対象地域・エリア
- 全国(離島・北海道・沖縄を含む)
- 国立・国定公園内の地域は別途環境省との調整が必要な場合あり
財務・体制要件
- 助成対象経費の適切な管理・計上ができる経理体制を有すること
- 大規模間接補助事業の実績報告に対応できる事務処理体制を有すること
- 過去のJOGMEC助成金等で不正受給等の問題がないこと
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:公募要領・実施細則の精読
JOGMEC公式サイトから公募要領・実施細則・様式集をダウンロードし、助成対象経費の範囲、助成率、提出書類の要件を詳細に確認します。第4回からの変更点を特に注意して確認してください。
ステップ2:地熱資源調査計画の策定
調査対象地域の選定理由、調査手法(地表調査・物理探査・掘削等)、調査スケジュール、期待される成果を具体的に記述した調査計画書を作成します。地熱ポテンシャルの科学的根拠を示す既存データの整理も同時に行います。
ステップ3:収支予算書・経費積算の作成
助成対象経費を費目別(人件費・外注費・機械経費・旅費等)に積算し、根拠資料(見積書・単価表等)とともに収支予算書を作成します。大規模間接補助事業の様式に従って正確に作成することが重要です。
ステップ4:事業者資格・体制書類の整備
法人登記事項証明書、定款、財務諸表(直近2期分)、事業者の地熱開発実績や技術者の資格証明等の添付書類を準備します。コンソーシアムの場合は構成員間の協定書や役割分担表も必要です。
ステップ5:電子申請システムへの提出
JOGMECが指定する電子申請システムまたは書面(郵送・持参)にて、2021年8月20日の締切までに提出します。書類の不備がないか最終チェックを行い、余裕をもって提出してください。
ポイント
審査と成功のコツ
採択率向上の観点1:地熱ポテンシャルの科学的根拠
採択率向上の観点2:実現可能な調査計画と体制
採択率向上の観点3:地熱発電事業化への明確なロードマップ
採択率向上の観点4:地域との連携・地域への貢献
採択率向上の観点5:コスト効率と経費の妥当性
ポイント
対象経費
対象となる経費
地表地質調査費(4件)
- 地質図作成・岩石サンプリング費用
- 温泉・噴気データ収集・分析費
- 地球化学的調査(流体サンプル分析)費
- 既存文献・データ収集・整理費
物理探査費(4件)
- MT法(電磁探査法)調査費
- 重力探査・地磁気探査費
- 地震探査(反射法・屈折法)費
- 探査データ解析・処理費
試験掘削・坑井調査費(4件)
- 試験坑井の掘削工事費
- 坑内検層(温度・圧力・流体サンプリング)費
- 掘削データ解析・評価費
- 坑井廃坑・原状回復費
貯留層モデル構築費(3件)
- 地熱貯留層シミュレーション費
- 資源量評価・報告書作成費
- 外部専門家(地熱コンサルタント)委託費
人件費(2件)
- 調査担当技術者の人件費(従事割合に応じた按分)
- 事務・経理担当者の人件費(従事割合に応じた按分)
旅費・交通費(2件)
- 調査地への現地調査旅費
- 打合せ・報告のための交通費・宿泊費
機械・設備借上費(2件)
- 調査機器(探査装置・分析機器等)のレンタル費
- 掘削機械・関連設備の借上費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 地熱発電設備(タービン・発電機等)の購入・工事費
- 地熱発電所の建設・設置工事費
- 資源量調査とは直接関係のない一般管理費・間接費
- 助成事業開始前に発生した経費(着手前経費)
- 消費税(課税事業者の場合)
- 土地取得費・不動産購入費
- 申請者の役員報酬・株主配当
よくある質問
QJOGMECの地熱発電資源量調査助成事業はどのような企業が対象ですか?
電力会社、ガス会社、資源開発会社、エネルギー関連の新興企業、地方公共団体や第三セクターなど、地熱発電の開発・運営を目的とする法人が広く対象となります。ただし独立行政法人・国立研究開発法人は対象外です。民間企業であれば業種を問わず申請できますが、電気・ガス・熱供給・水道業や鉱業・採石業との親和性が高い事業です。複数の企業・団体によるコンソーシアムでの申請も可能です。
Q助成金の助成率と上限額はどの程度ですか?
助成率および上限額の詳細は公募案内・実施細則に記載されており、事業規模や調査内容によって異なります。上限額は事実上非常に高く設定されており、大規模な試験掘削調査でも対応可能とされています。正確な助成率はJOGMEC公式サイトの公募要領または直接問い合わせにてご確認ください。なお、消費税は(課税事業者の場合)助成対象外となることが一般的です。
Q第4回公募から変更になった点は何ですか?
本第5回公募は第4回と同じ事業スキームを踏襲しています。主な変更点は公募期間であり、第5回は2021年8月2日(月)から8月20日(金)の約3週間です。助成対象経費の範囲、審査基準、実績報告の手続き等の基本的な枠組みは変更がないとされていますが、細部の変更がある可能性があるため、必ず最新の公募要領・実施細則を確認してください。
Q国立・国定公園内の地域での地熱調査も対象になりますか?
国立・国定公園内での地熱開発については、環境省が2015年以降、一定の条件のもとで認める方針に転換しており、公園区域内での地表調査・試験掘削が可能となっています。ただし、環境省への事前相談・協議や必要な許認可の取得が別途必要となります。本助成事業の対象地域は全国ですが、国立・国定公園内を調査地域とする場合は、申請前に環境省および当該公園管理者との調整状況を確認・整理してください。
Q申請に必要な技術的資格や経験はありますか?
申請者自身が特定の資格を保有している必要はありませんが、調査を実施する技術者(地質技術者・掘削技術者等)の資格・経験が審査で重視されます。自社に専門技術者がいない場合でも、調査を外注するコンサルタント会社・掘削会社の実績・体制を示すことで対応可能です。過去の地熱調査実績がある外部機関との連携体制を明確に示すことが採択率向上につながります。
Q大規模間接補助事業とはどういう意味で、どのような手続きが必要ですか?
大規模間接補助事業とは、国(経済産業省)がJOGMECに補助し、JOGMECがさらに民間等に助成するという二段階の補助スキームです。この場合、最終受益者(申請者)はJOGMECの助成条件に加えて、経済産業省の補助事業事務処理マニュアルに定められた手続き(証拠書類の整備、実績報告、立入検査への対応等)を遵守する義務があります。通常の補助金より事務処理負荷が高いため、採択を想定した経理・事務体制の早期整備が推奨されます。
Qコンソーシアムで申請する場合の注意点は?
複数の法人が共同で申請するコンソーシアム形式も認められています。この場合、代表機関が申請窓口となり、構成員間の役割分担・経費負担割合を定めた協定書の提出が必要です。助成金の受領・精算は代表機関が行い、構成員への資金分配は代表機関の責任のもとで行われます。コンソーシアム構成員全員が申請資格要件を満たしていることを事前に確認してください。地熱開発の実績のある企業と地域の自治体・第三セクターが連携した申請は審査で高評価を得やすい傾向があります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本助成金は資源量調査フェーズに特化した支援であるため、地熱発電事業の各ステージに応じて複数の支援制度を組み合わせる「段階的資金調達戦略」が有効です。 まず本JOGMEC助成金で資源量調査を実施し、地熱ポテンシャルを確認した後は、経済産業省・環境省が連携する「地熱発電に関する基金事業」や「再生可能エネルギー導入促進関連事業」への申請が次のステップとなります。また、地熱発電所の建設フェーズでは日本政策金融公庫の「再生可能エネルギー事業向け融資」や民間金融機関のプロジェクトファイナンスの活用が有効です。 地方自治体が主体となる場合は、総務省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」と組み合わせることで、地域主導の地熱開発プロジェクトとして国・自治体双方からの支援を受けることが可能です。 なお、FIT(固定価格買取制度)認定を並行して取得しておくことで、発電開始後の収益見通しを明確化し、金融機関からの融資獲得を有利に進められます。本助成金による調査成果(資源量評価レポート)はFIT申請の裏付け資料としても活用できます。
詳細説明
JOGMEC地熱発電資源量調査助成事業とは
本事業は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が経済産業省の補助を受けて実施する「大規模間接補助事業」です。日本は火山国として世界第3位の地熱資源量(約2,347万kW)を有していますが、地熱発電の設備容量は約60万kWに留まり、その普及は限定的です。本事業は、地熱発電の最大の障壁である「資源量の不確実性」と「初期調査コストの高さ」を解消するため、資源量調査に要する費用を助成することで民間投資を促進します。
第5回公募の特徴
本公募は第4回と同じ事業スキームを踏襲しており、JOGMECによる審査・採択プロセス、助成対象経費の範囲、実績報告の手続き等は基本的に変更がありません。主な相違点は公募期間であり、2021年8月2日(月)から8月20日(金)の約3週間と非常に短く設定されています。前回公募の応募経験者は比較的スムーズに準備できますが、初回申請者は期間内に全書類を揃えるため、公募開始前からの準備が不可欠です。
助成対象となる調査の種類
- 地表地質調査:地質図作成、岩石・温泉水サンプリング、地球化学探査等
- 物理探査:MT法(電磁探査)、重力探査、地磁気探査、地震探査等
- 試験掘削調査:資源量評価のための坑井掘削、坑内検層、流体サンプリング等
- 貯留層評価:地熱貯留層モデルの構築、資源量の定量的評価、報告書作成
大規模間接補助事業としての事務処理上の注意点
本事業は「大規模間接補助事業」に分類されるため、通常の補助金・助成金と比較して、より厳格な実績報告・精算手続きが求められます。具体的には、経済産業省の補助事業事務処理マニュアルに準拠した証拠書類の整備、費目別の支出実績の報告、現地調査や立入検査への対応等が必要です。採択前から経理担当者・法務担当者を巻き込んで体制を整備しておくことが重要です。
申請者が準備すべき主要書類
- 地熱資源量調査計画書(調査地域・手法・スケジュール・期待成果)
- 収支予算書および経費積算根拠資料(見積書・単価根拠等)
- 法人登記事項証明書・定款・財務諸表(直近2期分)
- 技術者の資格・経験を示す資料(技術者一覧表・職歴等)
- 地域関係者との合意・協力状況を示す資料(協定書・議事録等)
- コンソーシアムの場合:構成員間の協定書・役割分担表
地熱発電の現状と本事業の意義
日本政府は2050年カーボンニュートラル、2030年度の温室効果ガス46%削減を目標に掲げており、地熱発電はベースロード電源として重要な役割を担うことが期待されています。第6次エネルギー基本計画でも地熱発電の導入拡大が明記されており、国立・国定公園内での地熱開発規制緩和も進んでいます。本JOGMEC助成事業はこうした国家政策の実現を支える重要な支援制度であり、採択事業者は国のエネルギー政策推進に直接貢献できます。
採択後のフォローアップ
採択後は中間報告・最終報告の提出が義務付けられており、調査の進捗・成果をJOGMECへ定期的に報告する必要があります。また、助成事業で得られた調査データは一定期間後に公開される場合があるため、データの取り扱いについて公募要領を事前に確認してください。調査の結果として地熱ポテンシャルが確認された場合は、次フェーズ(試験的地熱発電、本格開発)への追加支援についてもJOGMECに相談することができます。