地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業_令和3年度第2回公募
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
大規模資源量調査への手厚い支援
地熱発電開発において最もコストがかかる初期の資源量調査段階を国が直接支援します。上限額は実質約10億円と設定されており、広域地質調査から深部試錐(ボーリング)調査まで、規模の大きなプロジェクトにも十分対応できる補助金額が確保されています。民間資本だけでは踏み出せない大規模調査を可能にする重要な支援制度です。
JOGMECによる技術的バックアップ体制
単なる資金援助にとどまらず、実施主体であるJOGMECが持つ豊富な地熱開発の技術的知見・ノウハウを活用できる点が大きな特長です。調査計画の策定から実施・評価まで、専門機関のサポートを受けながら進められるため、技術的リスクの軽減にもつながります。
再生可能エネルギー政策との強い連携
本事業はカーボンニュートラル・脱炭素政策の中核を担う再生可能エネルギー推進施策と連動しています。国のエネルギー基本計画においても地熱発電の導入目標が明確に掲げられており、政策的追い風を受けた安定的な支援継続が見込まれます。採択されることでプロジェクトの社会的信頼性も高まります。
全国対象で広域展開が可能
対象地域は全国とされており、北海道・東北・九州・沖縄など地熱ポテンシャルの高い地域の事業者はもちろん、全国各地の地熱資源調査に活用できます。既存の地熱地帯だけでなく、新規ポテンシャルエリアの探索調査にも適用可能です。
電力・鉱業セクターの事業拡大機会
電気・ガス・熱供給・水道業や鉱業・採石業・砂利採取業の事業者にとって、新たな事業領域への参入を国の支援を受けながら実現できる絶好の機会です。既存の技術・設備・人材を活かした事業多角化が促進されます。
ポイント
対象者・申請資格
事業者要件
- 地熱発電に係る資源量調査を実施する法人または個人事業者
- 電気・ガス・熱供給・水道業に該当する事業者
- 鉱業、採石業、砂利採取業に該当する事業者
- 地熱発電事業への参入を計画している新規参入者
- 既存の地熱発電所の拡張・改善を検討している事業者
調査対象要件
- 地熱発電を目的とした資源量調査であること
- 地質調査・地化学調査・物理探査・試錐調査等が対象
- 調査実施地域が日本国内であること
- 調査計画が技術的に妥当であること
- JOGMEC所定の実施細則に沿った調査方法であること
技術・体制要件
- 地熱資源調査の実施に必要な技術的能力を有すること
- 調査実施体制(人員・設備・外部委託等)が整備されていること
- 適切な安全管理体制が確立されていること
- 調査結果の適切な報告・管理が可能なこと
財務・法務要件
- 助成金の適切な管理・精算が可能な経理体制を有すること
- 法令遵守状況に問題がないこと
- 税金の滞納がないこと
- 反社会的勢力との関係がないこと
ポイント
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申請ガイド
Step 1: 公募要領・実施細則の入手・精読
JOGMECの公式ウェブサイト(http://www.jogmec.go.jp/geothermal/field_surveys_001.html)から最新の公募要領および実施細則を入手します。補助率・対象経費・審査基準等の詳細はここに記載されているため、必ず一次情報を確認してください。申請期間は2021年4月2日〜4月21日と非常に短いため、即座に着手が必要です。
Step 2: 事前相談・ヒアリング申請
JOGMECの担当窓口に事前相談を申し込みます。調査計画の技術的妥当性や対象経費の適否について事前に確認することで、申請書の精度を大幅に高められます。不明点はこの段階で全て解消しておくことが重要です。
Step 3: 調査計画書の策定
地質調査・物理探査・試錐調査等の具体的な調査内容、実施スケジュール、調査地域、期待される成果を詳細に記載した調査計画書を作成します。技術的根拠を明確にし、地熱資源の存在可能性を科学的データで裏付ける必要があります。
Step 4: 事業費積算・予算計画の作成
対象経費ごとに積算根拠を明示した詳細な事業費計画を作成します。調査機器費・外部委託費・旅費・報告書作成費等の区分ごとに見積書を取得し、適正な計上が求められます。
Step 5: 申請書類の作成・提出
JOGMEC所定の申請書式に従い、全ての必要書類を揃えて期限内に提出します。電子申請か郵送かは公募要領で確認してください。提出前に書類の不備・誤記がないか必ず複数人でチェックします。
Step 6: 審査・採択通知の受領
JOGMECによる書類審査および必要に応じてヒアリング審査が実施されます。採択通知を受領後、交付申請手続きを速やかに行います。
ポイント
審査と成功のコツ
技術的実現可能性の明確な提示
段階的かつ合理的な調査計画の立案
事業化への明確なビジョンと実行力の証明
適切な費用対効果の説明
JOGMEC既存データの積極的活用
ポイント
対象経費
対象となる経費
地質調査費(4件)
- 地表地質踏査費
- 地質図作成費
- 岩石・鉱物サンプル分析費
- 地層・断層調査費
地化学調査費(4件)
- 温泉・地下水の化学分析費
- ガス組成分析費
- 同位体分析費
- 採水・採気作業費
物理探査費(5件)
- 電磁探査(MT法・TDEM法等)実施費
- 重力探査費
- 磁気探査費
- 反射法地震探査費
- 探査機器借損料
試錐(ボーリング)調査費(5件)
- 掘削作業費
- 坑井仕上げ費
- 検層・試験費
- 坑井材料費
- 掘削機械借損料
調査計画・設計費(4件)
- 地熱資源評価コンサルタント費
- 調査計画書作成費
- 測量費
- 許認可申請費用
報告書・解析費(4件)
- 解析ソフトウェア使用料
- データ処理・解析費
- 調査報告書作成費
- 外部専門家レビュー費
調査実施経費(4件)
- 調査担当者の旅費・宿泊費
- 調査機材運搬費
- 現地作業員人件費
- 安全管理費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 地熱発電設備・発電機器の購入・設置費用
- 調査対象外エリアの土地取得・賃借費用
- 事務所等の建設・改修費用
- 通常の事業活動に係る一般管理費・販売費
- 消費税(仕入控除税額がある場合)
- 採択前に発生した遡及的費用
- 補助事業と直接関係のない接待交際費・飲食費
よくある質問
Qこの助成金の補助率は何%ですか?
補助率は公募案内・実施細則を参照する必要があります。JOGMECの地熱開発支援では一般的に調査費用の50%程度が補助される場合が多いですが、事業内容や政策的重要性によって異なる場合があります。必ず最新の公募要領および実施細則をJOGMECの公式ウェブサイトから入手し、正確な補助率を確認してください。事前相談でも詳細を確認できます。
Q個人事業主でも申請できますか?
公募要領の詳細確認が必要ですが、本事業は地熱発電に係る資源量調査という高度に専門的かつ大規模な事業を対象としており、実質的には法人(企業・団体)を対象としている可能性が高いです。個人事業主の場合は事前にJOGMECに確認することを強くお勧めします。資源量調査は多額の費用と高い専門性を要するため、複数の事業者がコンソーシアムを組んで申請するケースも検討に値します。
Q申請期間がわずか20日間ですが、準備が間に合わない場合はどうすれば良いですか?
本公募(令和3年度第2回)の申請期間は2021年4月2日〜21日と非常に短期間です。準備が間に合わない場合は、次回公募に向けて今から準備を始めることをお勧めします。JOGMECは年に複数回の公募を実施することがあるため、次回公募に備えて地熱ポテンシャルデータの収集、調査計画の策定、専門家チームの組成、JOGMEC事前相談の実施などを進めておくことが重要です。
Q国立公園内での地熱調査は対象になりますか?
国立公園内での地熱開発については、2015年の規制緩和以降、一定の条件のもとで調査・開発が可能となっています。本助成金の対象となるかどうかは個別の調査地域・調査方法によって異なるため、JOGMEC担当窓口および環境省への事前確認が必須です。国立公園内での調査には自然公園法に基づく許可取得が必要であり、地域住民や自然保護団体との合意形成も重要な要素となります。
Q採択後の報告・精算はどのように行いますか?
採択後は、JOGMEC所定の手続きに従って交付決定を受け、その後調査を実施します。調査の進捗に応じて中間報告・最終報告を提出し、調査完了後に実績報告書と経費精算書を提出します。全ての支出には証憑書類(請求書・領収書等)の保管が必要です。不正や不適切な経費計上が発覚した場合は助成金の返還を求められる場合があるため、経理処理は厳格に行う必要があります。
Q複数の地域での調査を一括申請することは可能ですか?
複数地域での調査を一つの申請にまとめることの可否は公募要領の確認が必要ですが、一般的には調査地域や調査内容の関連性、事業の一体性が重要な判断基準となります。複数の有望エリアを持つ事業者は、最もポテンシャルが高く実現可能性の高いエリアに絞って申請する戦略も有効です。JOGMEC事前相談でこの点も確認することをお勧めします。
Q外部の地質調査会社への委託費用は助成対象になりますか?
地熱資源量調査に直接必要な外部専門業者への委託費(地質調査、物理探査、試錐調査、データ解析等)は一般的に助成対象経費に含まれます。ただし委託先の選定には競争原理の確保(相見積もり取得等)が求められる場合が多く、発注前に承認が必要なケースもあります。実施細則の経費取扱いに関する規定を必ず確認し、不明な点はJOGMECに事前確認することが重要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
地熱発電の資源量調査事業費助成金と他の補助金・助成金との併用については、原則として同一経費への重複補助は認められませんが、異なる経費項目や事業フェーズへの補助金との組み合わせは可能な場合があります。 【経済産業省・資源エネルギー庁の関連支援策との関係】 資源エネルギー庁が実施する再生可能エネルギー関連の補助金(地熱開発理解促進関連事業等)は目的・対象経費が異なるため、本助成金と組み合わせて活用できる可能性があります。ただし、同一の調査費用に両補助金を適用することはできません。 【環境省の支援策との組み合わせ】 環境省が実施する国立・国定公園内地熱開発の促進に関する支援や、脱炭素関連の補助金との組み合わせも検討に値します。ただし各補助金の対象範囲・経費の重複確認が必要です。 【地方自治体の補助金との併用】 一部の地方自治体(特に地熱資源が豊富な北海道・東北・九州等)では独自の地熱開発支援制度を設けている場合があります。国の助成金と地方の補助金を組み合わせることで、事業者負担をさらに軽減できる可能性があります。 【注意事項】 併用を検討する際は、必ずJOGMECおよび各補助金担当機関に事前確認を行ってください。経費の按分計上が必要な場合は、明確な根拠と記録の保持が不可欠です。また、補助金収入は法人税の課税対象となる場合があるため、税務処理についても専門家への確認をお勧めします。
詳細説明
地熱発電の資源量調査事業費助成金とは
本助成金は、JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)が実施する、地熱発電の資源量調査を支援するための国家的助成金制度です。日本は地熱大国でありながら、その開発は世界第3位の埋蔵量に対して発電量は大幅に低い水準にとどまっています。本制度はその解消に向けた国の重要施策の一つです。
支援の背景と政策的意義
2011年の東日本大震災以降、エネルギーの多様化と再生可能エネルギーの普及拡大が国家的課題となりました。地熱発電は天候に左右されない安定した発電が可能な「ベースロード電源」として高く評価されており、カーボンニュートラル2050の実現に向けて導入拡大が急務とされています。
しかし地熱開発には、資源量調査だけで数億円〜数十億円を要する高いコストと、調査が失敗するリスク、さらには国立公園内の開発規制など多くのハードルがあります。本助成金はこうした初期段階のリスクを国が共同負担することで、民間事業者の参入を促進することを目的としています。
対象となる調査内容
- 地表地質調査: 地質図の作成、岩石・鉱物サンプルの採取・分析、断層・地層構造の把握
- 地化学調査: 温泉水・地下水・ガスの化学組成分析、同位体分析による地熱流体の起源特定
- 物理探査: MT法(比抵抗探査)、重力・磁気探査、反射法地震探査による地下構造の把握
- 試錐調査: 確認井・評価井の掘削による地下温度・地熱流体の直接確認
申請にあたっての重要ポイント
本公募は令和3年度第2回公募であり、申請受付期間は2021年4月2日から4月21日までのわずか20日間です。この短い期間内に全ての書類を揃えるためには、公募開始前からの準備が不可欠です。
審査で重視されるポイント
- 技術的妥当性: 調査計画が地熱資源の存在可能性に基づいた科学的根拠を持つこと
- 事業化可能性: 資源量調査後の開発・発電事業化への明確な道筋が示されていること
- 実施体制: 調査を適切に実施できる技術者・組織体制が整っていること
- 費用の適正性: 調査費用の積算が合理的かつ詳細であること
- 地域との調和: 地域住民・自治体との関係構築への取り組みが示されていること
JOGMECのサポート体制
JOGMECは単に助成金を交付するだけでなく、地熱資源開発に関する豊富な技術的知見・データベースを保有しており、採択事業者への技術的サポートも期待できます。申請前の事前相談窓口も設けられており、積極的に活用することを強く推奨します。
地熱発電事業化への道筋
資源量調査で良好な結果が得られた後は、以下のステップで事業化を進めることになります:
- フィジビリティスタディ(FS)の実施
- 環境影響評価(EIA)の実施
- FIT(固定価格買取制度)認定の取得
- 発電設備の建設・運転
資源量調査は長い開発プロセスの第一歩ですが、国の支援を受けてこの段階をクリアすることが、安定した地熱発電事業への確実な道筋となります。
申請前チェックリスト
- 調査対象地域の選定根拠(地熱ポテンシャルデータ)の収集・整理
- 地熱専門家・地質調査会社との事前協議
- 調査実施に必要な土地使用許可・関係機関との調整
- 事業費の詳細積算と見積書の取得
- JOGMEC事前相談の予約・実施