令和7年度都市ガス分野の災害対応・レジリエンス強化に係る支援事業費補助金
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
災害時連携計画の実効性向上に直結する設備を補助
ガス事業法に定める「災害時連携計画」の効果を高めるための具体的な設備(バルブ開閉器・ガバナ遠隔監視システム)が補助対象です。被災した際に応援事業者が異なる形式のバルブを操作できるようにするバルブ開閉器や、停電時でも遠隔でガス供給を制御できるガバナ遠隔監視システムは、まさに「実際の災害現場で機能する設備」であり、座学的な防災計画とは異なる実践的な投資です。
補助率2/3・1/2という高水準な支援
バルブ開閉器に対して補助率2/3、ガバナ遠隔監視システムに対して補助率1/2という補助率は、設備導入コストの大半を国が負担することを意味します。補助上限額も1億3千万円超と高く、ガバナ遠隔監視システムのような比較的高額な設備でも手厚い支援が受けられます。
停電時対応機能を持つシステムが対象
ガバナ遠隔監視システムの要件として「停電時にもガスを供給すべき範囲の特定や遠隔供給停止が可能であること」が定められています。単なる監視システムではなく、停電という最も過酷な災害状況下でも機能する高度なシステムが対象であり、設備の品質・実効性が担保されています。
新規導入および機能拡充・通信規格更新も対象
ガバナ遠隔監視システムについては新規導入が基本ですが、既存システムの機能拡充や4G・LTE等の最新通信規格への切替も対象となります。FOMA等の旧世代通信規格が停波していく中で、通信インフラの維持・強化コストも補助の対象とする点は実務的な配慮です。
ポイント
対象者・申請資格
事業者要件
- 一般ガス導管事業者(ガス事業法上の区分)であること
- 中小企業者であること
- 私営事業者: 資本金3億円以下または従業員300人以下
- 公営事業者: 従業員300人以下
- みなし大企業(大企業の子会社等)は除く
設備要件(バルブ開閉器)
- 応援事業者が被災事業者のバルブを開閉できる工具一式
- 形式の違うバルブに対応できるものであること
- ガス事業法に定める災害時連携計画の効果を高めるものであること
設備要件(ガバナ遠隔監視システム)
- 遠隔監視によりガスを供給すべき範囲の特定が可能なこと
- 停電時にも遠隔で供給停止が可能なこと
- 以下いずれかの機能を有すること
- 新規導入であること(同スペックの単純更新は対象外、機能拡充・LTE等への更新は対象)
契約時期要件
- センターが交付決定した年月日以降の契約であること
対象外となる主なケース
- みなし大企業(資本金3億円超または従業員300人超の大企業の関連会社)
- 既存システムの同スペックでの単なる入れ替え更新
- 交付決定前に契約した設備
ポイント
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申請ガイド
Step 1: 公募説明会への参加(推奨)
毎年4月に開催されるオンライン公募説明会(Zoom)への参加が強く推奨されます。令和7年度は4月23日・24日に開催されました。都市ガス振興センターHPから事前登録が必要です。説明会では申請要件の詳細、申請書の書き方、よくある質問への回答が提供されます。
Step 2: 申請要件の確認と設備選定
導入を希望する設備(バルブ開閉器またはガバナ遠隔監視システム)が補助要件を満たすかを確認します。ガバナ遠隔監視システムは機能要件((ア)または(イ))への適合を確認してください。
Step 3: 見積取得と事業計画書の作成
設備の見積書を取得し、導入による効果(災害時の復旧効率向上、二次災害防止等)を示す事業計画書を作成します。
Step 4: jGrantsでオンライン申請
jGrants経由での申請が基本です。やむを得ない場合はセンターへの事前連絡後、電子メールでの申請も可能です。
Step 5: 交付決定・設備調達
センターから交付決定の通知を受けた後、設備の購入契約・発注を行います。交付決定前の契約は補助対象外となるため注意が必要です。
Step 6: 設備導入・実績報告
設備導入完了後、実績報告書を提出します。補助金の精算払いが行われます。
ポイント
審査と成功のコツ
ガス事業法「災害時連携計画」との整合性の明確化
設備の機能要件への適合確認
停電時対応能力の証明
過去の補助採択事例の参考
ポイント
対象経費
対象となる経費
バルブ開閉器(3件)
- 異形式バルブ対応工具一式
- 収納・搬送ケース
- 関連付属品(センターが認めたもの)
ガバナ遠隔監視システム(5件)
- ガバナ遠隔監視用センサー・制御機器
- 通信機器・ネットワーク設備
- 停電対応バッテリー・電源設備
- 監視システム用サーバー・ソフトウェア
- LTE等最新通信規格への更新工事費
設備設置工事費(3件)
- 機器の設置工事費
- 配線・接続工事費
- 動作確認・試験費
その他補助対象費用(1件)
- 公募説明会資料に記載の補助対象経費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- みなし大企業(大企業の関連会社等)が設置する設備
- 交付決定前に契約・購入した設備
- 同スペックでの既存システムの単純入れ替え更新(ガバナ遠隔監視システム)
- GX建設機械認定を受けていない設備(本補助とは無関係だが混同注意)
- 設備の維持・管理・点検費用(補助対象は導入費用のみ)
- 研修費・オペレーター教育費
- 一般管理費・間接費
よくある質問
Qバルブ開閉器とはどのような設備ですか?
バルブ開閉器とは、都市ガスの本支管バルブや供給管バルブを開閉するための工具一式です。各ガス事業者の設備は形式が異なることが多く、災害時に応援事業者が被災事業者の現場に入ってバルブ操作を行う際、形式の違うバルブを操作できなければ迅速な復旧ができません。本補助金では、異なるバルブ形式に対応できるバルブ開閉器一式の導入費用を補助します。
Qガバナ遠隔監視システムの「新規導入」と「更新」の違いを教えてください。
「新規導入」は遠隔監視システムをまったく保有していない事業者が初めて導入する場合を指します。「更新」には2種類あり、既存システムの同スペックでの単純入れ替えは補助対象外ですが、機能拡充(新機能の追加等)や通信規格の更新(FOMA等からLTE等への切替)は補助対象となります。FOMA等の旧世代通信の停波に対応した更新は補助対象となるため、既存システムをお持ちの事業者も積極的にご検討ください。
Qみなし大企業とはどのような企業ですか?
みなし大企業とは、形式上は中小企業の規模要件を満たしていても、大企業の子会社・関連会社等に該当するために中小企業として扱われない企業を指します。具体的には、発行済株式の総数または出資金額の総額の1/2以上を大企業が所有している企業などが該当します。みなし大企業の判定については、都市ガス振興センターに事前に確認することをお勧めします。
Q公営ガス事業者(市区町村が運営するガス事業者)も対象ですか?
はい、対象です。公営事業者の場合は従業員300人以下の要件を満たせば申請できます。公営ガス事業者は地方の中小都市を中心に存在しており、大手民間ガス会社が持つような高度な安全設備の整備が遅れているケースも多いため、本補助金は公営事業者にとって特に有用です。
Q一度の申請でバルブ開閉器とガバナ遠隔監視システムの両方を申請できますか?
原則として両設備を同時に申請することは可能です。ただし、各設備の補助率や補助額の計算は別々になります。公募説明会資料や公募要領で複数設備申請時の手続き詳細を確認するか、都市ガス振興センターへ事前相談することをお勧めします。
Q申請にはjGrantsアカウント(GビズID)が必要ですか?
jGrantsでの申請にはGビズIDが必要です。GビズIDの取得には一定の時間がかかるため、申請を検討している場合は早めに取得手続きを開始することをお勧めします。取得方法はhttps://gbiz-id.go.jp/top/を参照してください。なお、やむを得ない事情でjGrantsが利用できない場合は、センターに事前連絡した上でメールでの申請も可能です。
Q補助金の精算はいつ行われますか?
実績報告書の提出後、センターが内容を確認・承認した後に補助金が支払われます。一般的に実績報告から補助金支払いまで数週間〜2ヶ月程度を見込んでください。設備導入費用は一時的に自社が立て替える必要があるため、導入費用の資金繰りを事前に計画しておくことが重要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は都市ガス分野の防災・レジリエンス強化に特化した制度ですが、関連する補助金との組み合わせにより総合的なレジリエンス強化を図ることができます。まず、経済産業省の「エネルギー使用合理化等に資する設備の更新支援事業」との組み合わせが考えられます(同一設備への重複補助は不可)。また、地方自治体(都道府県・市町村)が実施する中小企業向けの防災設備整備補助金との組み合わせも有効です。ガバナ設備の更新を機に最新の通信規格(5G・LTE)への対応も進める場合、総務省の「地域ICT利活用広域連携事業」等との連携も検討できます。なお、本補助金はガス事業法に基づく「災害時連携計画」の強化という政策目的が明確であるため、自社の防災計画の見直しと合わせて中長期的な設備更新計画を策定し、段階的に補助金を活用する計画を立てることを推奨します。補助申請に関する事前相談は都市ガス振興センター(TEL: 03-6435-7693)で受け付けています。
詳細説明
都市ガス分野の災害対応・レジリエンス強化支援事業とは
本事業は、一般ガス導管事業者のうち中小企業者が、災害時の迅速な復旧対応と二次災害防止のために必要な設備(バルブ開閉器・ガバナ遠隔監視システム)を導入する際の費用を補助する国の制度です。ガス事業法に定める「災害時連携計画」の実効性向上を直接支援します。
補助対象設備と補助率
- バルブ開閉器: 補助率2/3。異なる形式のバルブに対応できる工具一式。災害時に応援事業者が被災事業者のバルブを操作できるようにするための設備です。
- ガバナ遠隔監視システム: 補助率1/2。停電時でも遠隔でガス供給範囲の特定・供給停止ができるシステム。圧力・漏洩・地震SI値の遠隔監視機能、または自動・遠隔制御機能を有するものが対象です。
補助上限額: 約1億3,500万円
対象事業者
一般ガス導管事業者のうち中小企業者が対象です。
- 私営事業者: 資本金3億円以下または従業員300人以下(みなし大企業除く)
- 公営事業者: 従業員300人以下
ガバナ遠隔監視システムの要件詳細
ガバナ遠隔監視システムについては以下の要件があります。
- 新規導入が対象(単純な同スペック更新は対象外)
- 既存システムの機能拡充・LTE等最新通信規格への更新は対象
- 停電時にも機能すること
- 以下いずれかの機能を有すること
- (ア) ガスの圧力・漏洩・地震SI値等の遠隔監視機能
- (イ) ガバナの自動または遠隔制御機能
申請の流れ
- STEP 1: 公募説明会への参加(毎年4月頃、オンライン開催)
- STEP 2: 設備選定・見積取得
- STEP 3: jGrantsでオンライン申請
- STEP 4: 交付決定通知受領
- STEP 5: 設備購入・導入
- STEP 6: 実績報告・補助金受領
問い合わせ先
一般社団法人都市ガス振興センター 保安対策支援グループ(TEL: 03-6435-7693)で相談を受け付けています。申請前に公募説明会への参加または事前相談を行うことを強く推奨します。