募集終了全国対象
やや難しい
準備期間の目安: 約75

【令和6年度補正】省CO2型システムへの改修支援事業

基本情報

補助金額
5億円
補助率: 3分の1
0円5億円
募集期間
2025-03-31 〜 2025-06-16
対象地域日本全国
対象業種漁業 / 建設業 / 製造業 / 電気・ガス・熱供給・水道業 / 情報通信業 / 複合サービス事業 / サービス業(他に分類されないもの) / 分類不能の産業 / 農業、林業 / 鉱業、採石業、砂利採取業 / 運輸業、郵便業 / 卸売業、小売業 / 金融業、保険業 / 不動産業、物品賃貸業 / 学術研究、専門・技術サービス業 / 宿泊業、飲食サービス業 / 生活関連サービス業、娯楽業 / 教育、学習支援業 / 医療、福祉
使途設備整備・IT導入をしたい

この補助金のまとめ

環境省が推進するSHIFT事業の一環として実施される本補助金は、工場・事業場における省CO2型システムへの改修を強力に支援するものです。電化・燃料転換・熱回収など、脱炭素に向けた設備改修に要する費用の3分の1を補助し、補助上限額は最大5億円と大型案件にも対応しています。対象は民間企業(個人を除く)をはじめ、独立行政法人、大学法人、社会福祉法人、医療法人、協同組合等と幅広く、製造業・建設業・医療福祉・宿泊飲食など多くの業種が対象となります。申請にあたっては直近2期連続での債務超過がないことが要件の一つとなっており、財務健全性が求められます。カーボンニュートラルへの対応が急務となる中、設備の老朽化更新と省CO2化を同時に実現できる絶好の機会です。特に製造業・物流・医療機関など、エネルギー消費が大きい事業者ほど補助額が大きくなる傾向があり、自社のエネルギー使用実態を把握した上で積極的に活用を検討すべき制度です。

この補助金の特徴

1

大型補助で省CO2改修を後押し

補助上限額は最大5億円と業界屈指の規模を誇ります。工場・事業場の電化や燃料転換には多額の初期投資が伴いますが、本事業では対象経費の3分の1を国が負担するため、投資回収期間を大幅に短縮できます。大規模な熱源設備の転換や生産ラインの電化など、単独では着手しにくかった改修プロジェクトも現実的な選択肢となります。

2

多彩な省CO2手法が対象

電化・燃料転換・熱回収・廃熱利用・省エネ制御システム導入など、様々な省CO2アプローチに対応しています。単一の技術に限定されないため、自社の設備特性・エネルギー構成に応じた最適な改修計画を柔軟に設計できます。既存設備の改修・更新だけでなく、新たな省CO2システムの導入も広く対象となります。

3

幅広い事業者・業種が対象

製造業・建設業・医療福祉・宿泊飲食・情報通信・運輸など17業種以上が対象となっており、民間企業だけでなく独法・大学法人・社会福祉法人・医療法人・協同組合等も申請可能です。業種や規模を問わず、エネルギーを多く使用する事業場を持つ幅広い事業者が活用できます。

4

環境省SHIFT事業の実績と信頼性

本事業は環境省が長年推進してきたSHIFT(省CO2型システムへの改修支援)事業の一環であり、実績豊富な支援スキームです。採択後は専門家によるハンズオン支援も期待でき、省CO2改修の計画段階から実施・効果検証まで一貫したサポートが受けられる点も大きな特徴です。

5

財務健全性が要件:早期準備が鍵

直近2期連続での債務超過がないことが申請要件となっており、財務内容の確認が必須です。中小企業・大企業問わず財務書類の整備が求められるため、決算書・財務諸表の準備を早期に行い、要件充足を確認した上で申請準備を進めることが重要です。

ポイント

本補助金の最大の魅力は「最大5億円・補助率3分の1」という大型支援と、電化・燃料転換・熱回収など多様な省CO2手法への対応の広さです。製造業から医療・福祉まで17業種以上が対象となり、カーボンニュートラル対応と設備更新を同時に実現できる数少ない制度です。財務健全性(直近2期連続債務超過なし)が要件となるため、申請前に財務状況の確認を最優先で行いましょう。

対象者・申請資格

申請可能な法人形態

  • 民間企業(株式会社、合同会社、有限会社等)※個人事業主は対象外
  • 独立行政法人
  • 大学法人・学校法人
  • 社会福祉法人
  • 医療法人
  • 協同組合・事業協同組合

対象業種

  • 製造業(食品・化学・金属・機械等あらゆる製造業)
  • 建設業
  • 農林業・漁業・鉱業
  • 電気・ガス業
  • 運輸業・物流業
  • 卸売業・小売業
  • 情報通信業
  • 金融業・不動産業
  • 宿泊業・飲食業
  • 医療業・福祉業
  • 教育・学術研究機関
  • 生活関連サービス業
  • 複合サービス業

財務要件

  • 直近2期連続して債務超過でないこと
  • 申請時点で債務超過状態にないこと

対象となる事業場・施設

  • 工場(製造ライン、熱源設備等を有するもの)
  • 事業場(エネルギー使用量が一定規模以上のもの)
  • 倉庫・物流施設
  • 医療・福祉施設
  • 宿泊・飲食施設
  • その他エネルギー消費を伴う事業用施設

省CO2改修の要件

  • 電化・燃料転換・熱回収・廃熱利用・省エネ制御等の省CO2型システムへの改修であること
  • CO2排出量削減効果が定量的に示せること

ポイント

対象者の要点は「法人格があること(個人除く)」「直近2期連続債務超過でないこと」の2点です。業種の制限は非常に緩やかで、ほぼ全業種が対象となります。個人事業主・フリーランスは対象外となる点に注意が必要です。まず財務要件の充足確認と、自社事業場における省CO2改修の必要性・効果の定量化を優先して進めましょう。

あなたは対象?かんたん診断

8問の質問に答えるだけで、この補助金の対象かどうかを簡易診断できます。

申請ガイド

1

ステップ1:省CO2改修計画の立案

自社の工場・事業場におけるエネルギー使用実態を把握し、電化・燃料転換・熱回収等による省CO2改修の技術的可能性と削減効果を検討します。専門のエネルギー診断機関や設備メーカーに相談し、削減効果を定量的に算出できる計画を策定することが重要です。

2

ステップ2:公募要領・交付規程の確認

環境省または委託先事務局の公式ウェブサイトで最新の公募要領をダウンロードし、対象経費・補助率・申請書類・審査基準を詳細に確認します。令和6年度補正予算事業のため、公募スケジュールや細則が随時更新される場合があります。

3

ステップ3:財務書類・申請書類の準備

直近2期分の決算書(貸借対照表・損益計算書等)を準備し、債務超過でないことを確認します。法人登記簿謄本・印鑑証明書・納税証明書等の基本書類も併せて整備します。省CO2改修の具体的な工事計画書・設備仕様書・見積書(複数社)も必要です。

4

ステップ4:申請書の作成・提出

事務局指定の申請フォーム・様式に従い、事業計画書・収支予算書・省CO2効果計算書等を作成します。CO2削減量の算定根拠は審査の重要なポイントとなるため、根拠資料を丁寧に整備します。電子申請システムを通じて期限内に提出します。

5

ステップ5:審査・採択通知

提出書類をもとに書類審査・ヒアリング審査が行われます。採択後は交付申請手続きを行い、交付決定を受けてから工事・設備導入に着手します(交付決定前の着工は補助対象外となるため厳守)。

6

ステップ6:事業実施・実績報告

交付決定後、計画に従い改修工事・設備導入を実施します。完了後は実績報告書・支払証拠書類・省CO2効果の実測データ等を事務局に提出し、補助金の確定・支払いを受けます。

ポイント

最重要ポイントは「交付決定前に工事・発注を開始しないこと」です。着工前に必ず交付決定通知を受けてください。申請においては省CO2効果の定量的算出が審査の核心となるため、専門家(省エネ診断士・設備メーカー等)と連携して削減量の根拠を丁寧に整備することが採択への近道です。公募期間が限られるため、早期に計画立案・書類準備を開始することを強く推奨します。

審査と成功のコツ

省CO2効果の定量化に注力する
審査において最も重視されるのは「どれだけCO2を削減できるか」の定量的な根拠です。エネルギー使用量の実績データ・改修前後のシミュレーション値・第三者算定根拠を丁寧に整備することが採択率向上の最大のポイントです。省エネルギーセンターの診断サービスや設備メーカーのシミュレーションを積極的に活用しましょう。
費用対効果(CO2削減コスト)を明確に示す
補助金額あたりのCO2削減効果(円/t-CO2)が審査基準の一つとなる可能性があります。改修にかかるコストと削減されるCO2量のバランスを意識し、費用対効果が高い改修から優先的に計画に組み込むことで採択可能性が高まります。
複数の省CO2手法を組み合わせる
電化・燃料転換・熱回収・廃熱利用・省エネ制御など複数の省CO2手法を組み合わせた総合的な改修計画は、削減効果の大きさと先進性の両面で高評価を得やすいです。単一技術より総合的な省CO2改修計画を策定することを検討してください。
財務書類を早期に整備する
直近2期分の財務諸表(特に貸借対照表)を事前に確認し、債務超過でないことを確認した上で申請に臨みましょう。もし財務状況が微妙な場合は、税理士・公認会計士に相談して適切な対応を検討することが重要です。
公募開始直後に動き出す
本事業は予算額が上限に達した時点で締め切られる可能性があるため、公募開始後すぐに申請準備を完了できる体制を整えておくことが重要です。公募前から計画立案・見積取得・書類準備を進め、公募開始と同時に申請できる状態を目指しましょう。

ポイント

採択の鍵は「省CO2効果の定量的根拠の充実」と「交付決定前の着工厳禁の遵守」の2点に集約されます。専門家と連携してCO2削減量の算定精度を高め、費用対効果を明確に示した事業計画書を作成することが最優先事項です。また公募期間が短い場合に備え、公募開始前から準備を進めておくことが採択率向上につながります。

対象経費

対象となる経費

設備費(省CO2型設備の導入)(5件)
  • 電化設備(電気ボイラー、電気加熱炉、ヒートポンプ等)
  • 燃料転換設備(LPG・LNG・水素対応バーナー等)
  • 熱回収・廃熱利用設備(熱交換器、廃熱ボイラー等)
  • 省エネ制御システム(BEMS、EMS、インバーター制御等)
  • 再生可能エネルギー活用設備と連携する省CO2設備
工事費(改修に伴う工事)(4件)
  • 省CO2型設備の設置・据付工事費
  • 既存設備の撤去・処分費(改修に必要なもの)
  • 配管・配線・電気工事費(省CO2システム構築に必要なもの)
  • 断熱・気密工事費(省CO2効果に直結するもの)
設計費・エンジニアリング費(3件)
  • 省CO2改修設計費(基本設計・実施設計)
  • 省CO2効果シミュレーション費
  • 工事監理費
計測・検証費(3件)
  • 省CO2効果の計測・モニタリング機器の導入費
  • エネルギー管理システムの導入費
  • CO2排出量の計測・算定にかかる費用
諸経費(2件)
  • 申請に必要な認証・試験費用
  • 補助事業実施に直接関連する運搬費・梱包費

対象外の経費

対象外の経費一覧(8件)
  • 個人事業主として行う事業に係る経費
  • 交付決定前に発注・契約・着工した工事・設備費
  • 省CO2効果と直接関係のない一般的な設備更新費
  • 土地取得費・建物建設費(省CO2改修を超える新築・増築)
  • 車両・輸送機器の購入費(事業場内固定設備でないもの)
  • 消耗品費・日常的な維持管理費
  • 人件費・研究開発費(原則対象外)
  • 海外で使用される設備・工事費

よくある質問

Q個人事業主でも申請できますか?
A

申請できません。本事業の対象者は民間企業(個人を除く)、独立行政法人、大学法人、社会福祉法人、医療法人、協同組合等の法人格を有する事業者に限られています。個人事業主・フリーランスは対象外となります。法人化を検討されている場合は、法人設立後の申請をご検討ください。

Q補助金の上限額5億円はどのように計算されますか?
A

補助率は対象経費の3分の1であるため、5億円の補助を受けるためには対象経費が15億円以上必要となります。例えば、対象経費が3億円であれば補助額は最大1億円、6億円であれば最大2億円となります。対象経費の規模に応じた補助額となりますので、改修計画の策定時には対象経費の見積もりを丁寧に行うことが重要です。

Q直近2期連続債務超過とは具体的にどのように確認しますか?
A

直近2期分の貸借対照表における「純資産の部」の合計額がいずれも負(マイナス)の場合が債務超過に該当します。2期連続して純資産がマイナスとなっている場合は申請要件を満たしません。1期のみ債務超過の場合や、直近期は解消している場合は要件を満たす可能性があります。詳細は公募要領または事務局に確認してください。

Q省CO2改修の計画はどのように立てればよいですか?
A

まず自社の工場・事業場における現在のエネルギー使用量(電力・燃料の種類と使用量)を把握することから始めます。次に、省エネルギーセンターのエネルギー診断サービスや設備メーカーへの相談を通じて、電化・燃料転換・熱回収等の改修手法とその削減効果を検討します。改修前後のCO2排出量の比較計算を行い、削減量(t-CO2/年)を定量的に算出できる計画を策定することが、採択に向けた最重要ステップです。

Q採択後、補助金はいつ受け取れますか?
A

補助金は原則として事業完了後の実績報告・確定検査を経て支払われます。工事・設備導入の完了後に実績報告書・支払証拠書類・省CO2効果の実測データ等を事務局に提出し、確定後に補助金が交付されます。このため、工事完了から補助金受取まで数ヶ月の期間が生じる場合があります。その間の自己資金・つなぎ融資等の資金計画を事前に立てておくことが重要です。

Q既に導入済みの設備も補助対象になりますか?
A

原則として、交付決定通知を受ける前に発注・契約・着工・導入した設備・工事は補助対象外となります。公募開始前や交付決定前に実施した工事・設備導入は対象外です。ただし、交付決定後に実施した設備導入・工事については対象となります。スケジュール管理を徹底し、必ず交付決定通知受領後に着手してください。

Q他の補助金と重複して申請できますか?
A

同一の経費に対して複数の補助金を重複受給することは原則禁止されています。ただし、異なる経費区分への適用や、補助率調整等により重複とならない場合は組み合わせが可能なケースもあります。他の補助金との併用を検討する場合は、必ず各制度の公募要領を確認し、事務局に事前に相談・確認を取ることを強く推奨します。

Q申請書類の準備にはどのくらいの期間が必要ですか?
A

申請に必要な書類の準備には、一般的に1.5ヶ月から3ヶ月程度を見込むことを推奨します。省CO2効果の算定・計画書作成に最も時間がかかるため、専門家(省エネ診断士・設備メーカー・コンサルタント)への相談を早期に開始することが重要です。また、財務書類・法人登記・納税証明等の行政書類の取得にも1〜2週間程度かかる場合があります。公募開始前から準備を進めることを強く推奨します。

Q他の補助金・助成金と併用できますか?
A

本事業(環境省SHIFT事業)と他の補助金・支援制度を組み合わせる際は、原則として同一経費への重複受給は禁止されています。ただし、異なる経費区分に適用する場合や、補助率の調整により重複受給とならない場合は組み合わせが可能なケースもあります。 【組み合わせ検討が有効な制度】 経済産業省「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」との組み合わせは、対象経費が重複しないよう切り分けることで活用できる場合があります。また、中小企業向けには中小機構や都道府県の設備投資補助金との組み合わせも検討に値します。ただし、各制度の公募要領で「他の補助金との併用制限」を必ず確認してください。 【税制優遇との組み合わせ】 補助金の交付を受けた設備については、圧縮記帳(法人税法)により課税繰延効果を得ることができます。また、カーボンニュートラル投資促進税制(生産工程効率化等設備等)や中小企業投資促進税制との組み合わせも検討できます。税理士・公認会計士に相談の上、最適な税務処理を選択することを推奨します。 【金融支援との組み合わせ】 日本政策金融公庫の「脱炭素化支援融資」や民間金融機関のグリーンローンと組み合わせることで、自己負担分の資金調達コストを抑えることができます。補助金受給後の残余資金についても計画的に手当てしておくことが重要です。 【注意事項】 補助金の重複受給に関する規定は制度ごとに異なります。必ず申請前に各制度の事務局に確認を取り、書面で回答を得ておくことを強く推奨します。

詳細説明

省CO2型システムへの改修支援事業(SHIFT事業)とは

本事業は、環境省が推進する「SHIFT(省CO2型システムへの改修支援)事業」の令和6年度補正予算版です。工場・事業場における電化・燃料転換・熱回収等の省CO2型システムへの改修を支援することで、産業部門・業務部門のCO2排出量削減を促進することを目的としています。

カーボンニュートラル2050の実現に向け、工場・事業場における大規模な省CO2改修への投資を国が後押しする制度であり、補助上限額最大5億円・補助率3分の1という大型支援が特徴です。

補助の概要

補助上限額5億円
補助率対象経費の3分の1
対象地域全国
対象事業者民間企業(個人除く)、独法、大学法人、社会福祉法人、医療法人、協同組合等
財務要件直近2期連続債務超過でないこと
実施主体環境省(委託先事務局が窓口)

対象となる省CO2改修の種類

1. 電化

化石燃料(重油・灯油・都市ガス等)を使用する熱源設備を電気式設備に転換する改修です。電気ボイラー・電気加熱炉・ヒートポンプ・電気式乾燥機等への転換が代表例です。再生可能エネルギー由来電力と組み合わせることで、大幅なCO2削減効果が期待できます。

2. 燃料転換

CO2排出係数の高い燃料(石炭・重油等)から排出係数の低い燃料(天然ガス・LNG・LPG・水素等)への転換です。既存設備のバーナー・燃焼機器の改修・更新により実現できます。

3. 熱回収・廃熱利用

生産工程等で発生する廃熱を回収し、他の工程への熱供給や発電に活用するシステムの導入です。熱交換器・廃熱ボイラー・排熱回収型ヒートポンプ等が対象設備となります。

4. 省エネ制御システムの導入

BEMS(ビルエネルギー管理システム)・EMS(エネルギー管理システム)・インバーター制御等の高度な省エネ制御システムの導入により、エネルギーの無駄を削減します。

申請に際しての重要ポイント

CO2削減量の定量的算出が採択の鍵

審査では省CO2効果の定量的な根拠が最も重視されます。改修前後のエネルギー使用量・CO2排出量を比較し、削減量(t-CO2/年)を算定します。算定にはエネルギー使用量の実績データが必要なため、直近2-3年分のエネルギー請求書・使用量データを事前に整備しておくことが重要です。

省エネルギーセンターのエネルギー診断サービス、設備メーカーによるシミュレーション、環境省認定の省エネ専門家への相談等を積極的に活用して、信頼性の高い削減効果の算定を行いましょう。

交付決定前の着工は絶対禁止

補助金の交付決定通知を受ける前に工事・設備の発注・契約・着工を行った場合、その経費は一切補助対象外となります。「公募開始前に工事を始めてしまった」というケースは補助金申請において最も多い失敗事例の一つです。スケジュール管理を徹底し、交付決定後に着工することを厳守してください。

複数見積もりの取得

対象経費については原則として複数者からの見積書取得が求められます(事務局の規定に従う)。高額な設備・工事費については特に丁寧な見積もり取得プロセスが必要です。

業種別の活用シーン

製造業

工場の熱源設備(ボイラー・炉・乾燥機等)の電化・燃料転換が主な活用シーンです。生産ラインの廃熱回収システムの導入により、エネルギーコスト削減とCO2削減を同時に実現できます。食品・化学・金属・機械等あらゆる製造業で活用実績があります。

医療・福祉施設

病院・介護施設等のボイラー(蒸気・温水)のヒートポンプへの転換、空調・給湯設備の高効率化が主な活用シーンです。年間を通じてエネルギー消費量が大きい施設ほど補助額・削減効果が大きくなります。

宿泊・飲食業

ホテル・旅館の給湯・暖房設備のヒートポンプ転換、厨房設備の電化等が対象となります。特に大型の宿泊施設では補助上限の5億円に近い規模での申請も可能です。

物流・運輸業

物流倉庫の空調・冷凍・冷蔵設備の省CO2化、バース・荷捌き場の電化等が対象です。冷蔵・冷凍倉庫は特にエネルギー消費量が大きく、省CO2改修の効果が高い業態です。

よくある失敗パターンと対策

  • 失敗1:CO2削減量の算定根拠が不十分 → 専門家・設備メーカーと連携して根拠資料を丁寧に整備する
  • 失敗2:交付決定前に着工・発注してしまう → スケジュール管理を徹底し、交付決定通知後に行動する
  • 失敗3:財務要件を確認せずに申請する → 申請前に直近2期の決算書で債務超過でないことを確認する
  • 失敗4:見積書が1社のみで交付規程に違反 → 対象経費は原則複数社から見積もりを取得する
  • 失敗5:公募終了後に気づく → 公募情報を事前にキャッチし、余裕を持って準備を開始する

まとめ:この補助金を活かすために

省CO2型システムへの改修支援事業(SHIFT事業)は、カーボンニュートラルへの対応が急務となる中、工場・事業場の大規模な設備改修を国が強力にバックアップする制度です。補助上限5億円・補助率3分の1という大型支援を最大限に活用するためには、早期の計画立案・専門家との連携・CO2削減効果の丁寧な算定が不可欠です。申請を検討している事業者は、公募開始前から準備を進め、採択に向けた万全の体制を整えることをお勧めします。