令和6年度 ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
・補助上限5億円、補助率2/3以内という大型支援で大規模建築物のZEB化を強力に後押し ・新築10,000㎡以上、既存建築物2,000㎡以上が対象で、オフィスビル・商業施設・病院など幅広い用途に対応 ・建築主に加え、ESCO事業者やリース事業者も申請可能で、多様なスキームで活用できる ・高性能建材(断熱材・窓等)と高効率設備機器(空調・照明・BEMS等)の両方が補助対象 ・環境共創イニシアチブ(SII)が執行団体として運営し、ZEB設計ノウハウの蓄積・公開にも貢献
対象者・申請資格
<h3>申請対象者</h3> <p>本事業に申請できるのは、以下のいずれかに該当する法人・団体です。個人や住宅は対象外となります。</p> <h3>主な申請者類型</h3> <ul> <li><strong>建築主(民間事業者):</strong>自ら建築物を所有し、ZEB化工事を行う事業者。株式会社、学校法人、医療法人、社会福祉法人等が該当します。</li> <li><strong>ESCO事業者:</strong>建築主との契約に基づき、省エネルギーサービスを提供する事業者。シェアード・セイビングス契約等のスキームが活用できます。</li> <li><strong>リース事業者:</strong>ZEB化に必要な設備機器をリースで提供する事業者。建築主の初期投資負担を軽減するスキームとして有効です。</li> </ul> <h3>対象建築物の要件</h3> <ul> <li>新築の場合:延べ面積10,000㎡以上</li> <li>既存改修の場合:延べ面積2,000㎡以上</li> <li>非住宅建築物であること(住宅、住宅部分は対象外)</li> <li>ZEB/Nearly ZEB/ZEB Ready のいずれかの水準を達成する計画であること</li> </ul> <h3>対象外となるケース</h3> <ul> <li>国・地方公共団体が所有する建築物</li> <li>住宅および住宅部分</li> <li>面積要件を満たさない建築物</li> <li>過去に同一事業で本補助金を受けた建築物</li> </ul>
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申請ガイド
<h3>申請の全体フロー</h3> <p>本事業の申請は、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)を通じて行います。公募期間が約1ヶ月と短いため、事前準備が成否を分けます。</p> <h3>Step 1:事前準備(公募開始の3〜6ヶ月前)</h3> <ul> <li>ZEBプランナー(SII登録の設計事務所等)に相談し、ZEB化の実現可能性を検討</li> <li>対象建築物の現状エネルギー消費量を把握(既存改修の場合)</li> <li>ZEB達成水準の目標設定とシミュレーション</li> <li>事業スキーム(自社施工/ESCO/リース)の決定</li> </ul> <h3>Step 2:設計・積算(公募開始の1〜3ヶ月前)</h3> <ul> <li>WEBPROを用いたエネルギー消費量計算の実施</li> <li>高性能建材・設備機器の仕様確定と見積取得</li> <li>補助対象経費と対象外経費の明確な区分</li> <li>事業スケジュールの策定</li> </ul> <h3>Step 3:申請書類の作成(公募期間中)</h3> <ul> <li>事業計画書の作成(事業目的、技術的内容、期待成果を具体的に記載)</li> <li>エネルギー計算書、設計図書、見積書の整理</li> <li>財務諸表、法人登記簿謄本等の添付書類準備</li> <li>SIIの電子申請システムからオンライン提出</li> </ul> <h3>Step 4:審査・採択</h3> <ul> <li>外部有識者による審査委員会で審査</li> <li>技術的妥当性、費用対効果、事業実施体制等を総合的に評価</li> <li>採択結果の通知(公募締切から1〜2ヶ月程度)</li> </ul> <h3>Step 5:事業実施・完了報告</h3> <ul> <li>交付決定後に事業着手(交付決定前の着手は原則不可)</li> <li>中間報告の提出(必要に応じて)</li> <li>事業完了後、実績報告書を提出</li> <li>確定検査を経て補助金交付</li> <li>事業完了後の成果報告・データ公開</li> </ul>
審査と成功のコツ
<h3>採択率を高めるための重要ポイント</h3> <p>本事業は「実証事業」である点を強く意識した申請が採択の鍵です。単なる省エネ改修ではなく、ZEB化のノウハウ蓄積と普及に貢献する提案が求められます。</p> <h3>1. ZEB達成水準を高く設定する</h3> <ul> <li>ZEB Ready(50%削減)よりもNearly ZEB(75%削減)やZEB(100%削減)を目指す計画が高く評価されます</li> <li>ただし実現可能性が低い過大な目標設定は逆効果。根拠あるシミュレーションで裏付けること</li> </ul> <h3>2. 実証データの公開・活用計画を明確にする</h3> <ul> <li>竣工後のエネルギーモニタリング計画を具体的に記載</li> <li>BEMSによる詳細データ収集体制を示す</li> <li>成果の公開方法(見学会、報告書、学会発表等)を具体的に提案</li> </ul> <h3>3. 先進的・波及効果の高い技術を採用する</h3> <ul> <li>汎用的な技術だけでなく、先進的な省エネ技術の組み合わせを提案</li> <li>同用途・同規模の建築物への横展開可能性を示す</li> <li>地域特性(気候条件等)に応じた最適設計を提示</li> </ul> <h3>4. 事業実施体制を盤石にする</h3> <ul> <li>ZEBプランナー登録事務所の参画を明示</li> <li>設計・施工・運用の各段階で専門家が関与する体制を構築</li> <li>事業者の財務基盤と事業遂行能力を明確に示す</li> </ul> <h3>5. 費用対効果を定量的に示す</h3> <ul> <li>CO2削減量、エネルギー削減量を定量的に算出</li> <li>投資回収期間やライフサイクルコストの分析を含める</li> <li>補助金なしの場合との比較で補助の必要性を明示</li> </ul>
対象経費
対象となる経費
高性能建材(外皮関連)
高断熱外壁材、高性能断熱材、高性能窓(Low-Eガラス、断熱サッシ等)、日射遮蔽装置(庇、ルーバー等)など、建築物の外皮性能を向上させる建材の導入費用
高効率空調設備
高効率ヒートポンプ、全熱交換器、大温度差空調システム、地中熱利用システムなど、空調エネルギーを大幅に削減する設備の導入費用
高効率照明設備
高効率LED照明、昼光利用制御システム、タスク&アンビエント照明など、照明エネルギーを削減する設備の導入費用
BEMS(ビルエネルギー管理システム)
建築物全体のエネルギー使用量をリアルタイムで計測・制御・最適化するシステムの導入費用。実証データの収集にも不可欠
高効率給湯設備
高効率ヒートポンプ給湯機、太陽熱利用システムなど、給湯エネルギーを削減する設備の導入費用
再生可能エネルギー設備
太陽光発電設備、蓄電池システムなど、建築物で消費するエネルギーを再生可能エネルギーで賄うための設備導入費用
設計費
ZEB化に直接関連する設計業務の費用。エネルギーシミュレーション、ZEB設計に伴う追加的な設計費用が対象
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 土地取得費・造成費
- 一般的な建築工事費
- 既存設備の撤去・処分費
- 什器・備品・家具
- 消費税
- 住宅部分の工事費
- 運転維持管理費
よくある質問
QZEBとは具体的にどのような建築物ですか?
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは、快適な室内環境を保ちながら、高断熱化・高効率設備・再生可能エネルギーの活用により、年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロまたはマイナスにする建築物です。達成度に応じてZEB、Nearly ZEB、ZEB Readyなどの段階があります。
Q新築と既存建築物で面積要件が異なるのはなぜですか?
新築は10,000㎡以上、既存改修は2,000㎡以上が対象です。既存建築物の省エネ改修は技術的ハードルが高いため、より小規模な建物でも支援対象としています。大規模建築物でのZEB化実証データを蓄積することが本事業の目的です。
QESCO事業者やリース事業者が申請できるとはどういう意味ですか?
建築主が直接申請するだけでなく、省エネルギーサービスを提供するESCO事業者や、設備をリースで提供するリース事業者も申請主体になれます。これにより建築主の初期投資負担を軽減する多様な事業スキームが活用できます。
Q補助率2/3で上限5億円とのことですが、自己負担はどの程度になりますか?
補助対象経費の2/3が補助されるため、自己負担は1/3です。例えば対象経費が6億円の場合、補助金は4億円(2/3)、自己負担は2億円となります。ただし上限5億円のため、対象経費が7.5億円を超える場合は5億円が上限となり、超過分は全額自己負担です。
Qどのような経費が補助対象になりますか?
高性能建材(高断熱外皮、高性能窓、庇等)、高効率設備機器(空調、換気、照明、給湯、昇降機、BEMS等)の導入費用が対象です。また、ZEB化に直接関連する設計費も含まれます。土地取得費や一般的な建築工事費は対象外です。
Q申請にはどのような書類が必要ですか?
事業計画書、建築物のエネルギー消費量計算書(WEBPROを用いた計算結果)、設計図書、見積書、事業者の財務諸表等が必要です。特にエネルギー計算は専門的な知識が求められるため、ZEBプランナー等の専門家への相談を推奨します。
Q募集期間が約1ヶ月と短いですが、事前準備はいつから始めるべきですか?
公募開始の3〜6ヶ月前から準備を始めることを強く推奨します。エネルギー計算、設計図書の作成、見積取得には相当の時間がかかります。また、ZEBプランナーとの協議や、事業スキームの検討も事前に済ませておく必要があります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
<h3>他の補助金・支援制度との組み合わせ</h3> <p>本事業と他の支援制度を組み合わせることで、ZEB化プロジェクト全体のコストをさらに最適化できる可能性があります。ただし、同一経費への二重補助は原則として認められないため、経費の区分には十分注意が必要です。</p> <h3>併用を検討すべき制度</h3> <ul> <li><strong>省エネルギー投資促進に向けた支援補助金(経済産業省):</strong>ZEB事業の対象外となる設備(生産設備等)の省エネ化に活用可能。対象経費を明確に区分すれば併用の余地あり</li> <li><strong>再生可能エネルギー関連補助金:</strong>太陽光発電やバイオマス等の再エネ設備導入に特化した補助金。ZEB事業の対象外経費部分に適用できる場合あり</li> <li><strong>グリーンボンド・サステナビリティボンド:</strong>補助金ではないが、ZEB認証取得により環境債の発行条件を満たし、有利な資金調達が可能に</li> <li><strong>税制優遇措置:</strong>省エネ促進税制(特別償却・税額控除)との併用が可能な場合あり。補助金で取得した資産の圧縮記帳も検討</li> </ul> <h3>併用時の注意点</h3> <ul> <li>同一の補助対象経費に対する国の他の補助金との併用は原則不可</li> <li>地方自治体の独自補助金とは併用可能な場合がある(各自治体に確認が必要)</li> <li>併用する場合は、経費の区分を明確にし、各補助金の申請書類に整合性を持たせること</li> <li>補助金申請時に他の補助金の活用状況を正確に申告すること</li> </ul>
詳細説明
事業概要
本事業は、建築物のネット・ゼロ・エネルギー化を推進するため、ZEB設計ノウハウが確立されていない民間の大規模建築物において、ZEB化の実証を支援するものです。環境省の委託を受けた一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が執行団体として運営しています。
対象者
- 建築主(民間事業者)
- ESCO事業者(エネルギーサービス会社)
- リース事業者
- 上記と共同で申請する設計会社・施工会社等
対象建築物
- 新築:延べ面積10,000㎡以上の建築物
- 既存改修:延べ面積2,000㎡以上の建築物
- 用途はオフィス、商業施設、病院、学校、ホテル等の非住宅建築物
補助内容
- 補助率:補助対象経費の2/3以内
- 補助上限:5億円
- 高性能建材(高断熱外皮、高性能窓等)の導入費用
- 高効率設備機器(空調、換気、照明、給湯、BEMS等)の導入費用
- 設計費(ZEB化に直接関連するもの)
ZEBの定義と達成水準
- ZEB:年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナス
- Nearly ZEB:年間の一次エネルギー消費量を75%以上削減
- ZEB Ready:年間の一次エネルギー消費量を50%以上削減
- 建物用途や規模に応じて求められる水準が異なります
申請から交付までの流れ
- 公募期間中にSIIへ申請書類を提出
- 外部有識者による審査委員会で採択を決定
- 交付決定後、事業着手
- 事業完了後、実績報告・確定検査を経て補助金交付