地域脱炭素実現に向けた再エネの最大限導入のための計画づくり支援事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
5つの事業メニューから最適な支援を選択可能
地域の再エネ目標策定、公共施設への太陽光発電導入調査、官民連携体制構築、ゾーニング支援、地域共生型再エネ導入調査の5メニューが用意されており、自治体の課題やフェーズに応じて必要な支援を選べます。複数メニューの組み合わせにより、段階的に脱炭素施策を進めることも可能です。
計画策定・調査段階に特化した「構想支援型」補助金
設備導入費用ではなく、計画の策定やフィージビリティスタディ(実現可能性調査)に要する費用を支援します。再エネ導入の前段階で専門的な調査・分析を行えるため、将来の設備導入補助金申請時にも精度の高い計画として評価されやすくなります。
官民連携・地域新電力の事業多角化まで網羅
第3号事業では地方公共団体と民間事業者の共同申請による運営体制構築を、さらに既存の地域新電力会社の事業多角化支援も対象としています。地域経済の循環と脱炭素の両立を目指す先進的な枠組みです。
地球温暖化対策推進法に基づく再エネ促進区域の制度設計を支援
第4号・第5号事業では、温対法に基づく「再エネ促進区域」の設定に向けたゾーニングと、区域内での地域共生型設備導入の調査を支援します。法制度と連動した計画づくりにより、住民合意形成の円滑化と事業の持続可能性を高められます。
ポイント
対象者・申請資格
本事業の応募資格は事業メニューごとに異なります。第1号事業(計画策定支援)は市町村・特別区が単独で申請できます。第2号事業(太陽光導入調査)は都道府県・市町村・特別区・一部事務組合が対象で、民間事業者は共同申請者としてのみ参加可能です。第3号事業は2つに分かれ、「実施・運営体制構築事業」は地方公共団体が主体で民間事業者が共同申請者、「多角化支援事業」は既存の地域新電力会社が対象です。第4号事業(ゾーニング支援)は都道府県・市町村・特別区のみ、第5号事業(地域共生型再エネ導入調査)は民間事業者が主体で地方公共団体が共同申請者となります。いずれのメニューも、地域脱炭素に向けた具体的な取組意欲が求められます。
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申請ガイド
申請にあたっては、まず5つの事業メニューの中から自団体の課題とフェーズに合ったものを選定します。公募要領は事務局である一般社団法人地域循環共生社会連携協会のウェブサイトで公開されます。申請書類には、地域の現状分析、再エネ導入のポテンシャル、計画策定後の具体的な活用方針を記載する必要があります。共同申請の場合は、連携先との役割分担や体制図の作成も求められます。提出先は地域循環共生社会連携協会の事業部(keikaku07@rcespa.jp)です。書類審査に加え、ヒアリング審査が実施される場合もあります。なお、本事業は現在公募が終了していますが、次年度以降も類似事業が継続して実施される可能性があります。最新の公募情報はjGrantsポータルや環境省のウェブサイトで確認してください。
審査と成功のコツ
採択されるためには、地域の脱炭素に対する明確なビジョンと実現可能性の高い計画が不可欠です。まず、地域の温室効果ガス排出量の現状と再エネポテンシャルをデータで示し、計画策定後に具体的にどのような再エネ導入事業につなげるかのロードマップを描きましょう。環境省の「地域脱炭素ロードマップ」や「脱炭素先行地域」の考え方との整合性を明示することも効果的です。共同申請の場合は、地方公共団体と民間事業者の連携による相乗効果を具体的に説明してください。過去の環境省関連事業の採択事例を分析し、評価のポイント(地域課題の解決への貢献度、波及効果、住民参画の仕組みなど)を計画に反映させることが重要です。また、事業完了後の自走化計画(補助金終了後も継続できる体制)を示すことで、審査での評価が高まります。
対象経費
対象となる経費
調査・分析費
地域の再エネポテンシャル調査、温室効果ガス排出量分析、フィージビリティスタディ等の調査に要する費用
計画策定費
脱炭素計画・再エネ導入計画の策定に係るコンサルティング、報告書作成等の費用
委託費
専門機関への調査委託、ゾーニング調査の外部委託等に要する費用
会議・合意形成費
住民説明会、関係者協議会、ワークショップ等の開催に係る費用
旅費・交通費
現地調査、関係機関との協議、先進地視察等に必要な旅費
資料作成費
計画書・報告書の印刷製本、データ処理、図面作成等の費用
対象外の経費
対象外の経費一覧(6件)
- 再エネ設備の購入・設置費用
- 土地の取得費・賃借料
- 既存業務の人件費
- 飲食費・接待費
- 汎用性のある備品購入費
- 間接経費の上限超過分
よくある質問
Q民間事業者が単独で申請できる事業メニューはありますか?
第5号事業(地域共生型再エネ設備導入調査)は民間事業者が主体となって申請できますが、地方公共団体が共同申請者として参画する必要があります。第3号事業の「多角化支援事業」は既存の地域新電力会社が単独で申請可能です。その他のメニューで民間事業者が参加する場合は、いずれも共同申請者としての参画に限られます。
Q複数の事業メニューに同時に申請することは可能ですか?
公募要領に基づき、同一年度内に複数のメニューへ申請できる場合があります。ただし、事業内容が重複しないことが条件です。例えば第1号事業で全体計画を策定しつつ、第2号事業で公共施設の太陽光導入調査を行うといった組み合わせが考えられます。詳細は事務局にご確認ください。
Q補助率や補助上限額はいくらですか?
補助率および補助上限額は公募要領で定められており、事業メニューごとに異なります。一般的に環境省の計画策定支援事業は定額補助(補助率10/10)または3/4補助のケースが多いですが、最新の条件は公募要領でご確認ください。
Qすでに脱炭素計画を策定済みの自治体も申請できますか?
既存の計画をさらに発展させる形での申請は可能な場合があります。例えば、既存の脱炭素計画を踏まえて再エネ促進区域のゾーニング(第4号事業)に取り組む、あるいは計画の実行段階として官民連携体制を構築する(第3号事業)といった展開が考えられます。
Q公募はいつ頃実施されますか?
本事業の現在の公募は終了しています。環境省の脱炭素関連予算は毎年度措置される傾向があり、次年度も類似の公募が行われる可能性があります。例年、年度初め(4-5月頃)に公募が開始されるケースが多いため、環境省やjGrantsポータルの情報を定期的に確認されることをお勧めします。
Q再エネ促進区域とは何ですか?
再エネ促進区域は、2022年4月施行の改正地球温暖化対策推進法(温対法)に基づき、市町村が地域の合意形成を経て設定する区域です。この区域内で行う再エネ事業は、環境影響評価の手続きが簡素化されるなどの優遇措置があります。第4号事業のゾーニング支援は、この区域設定に向けた科学的な調査を支援するものです。
Q計画策定後のフォローアップ支援はありますか?
本事業自体は計画策定・調査段階の支援ですが、策定した計画に基づく設備導入には、環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」や「脱炭素先行地域」制度などの後続支援があります。本事業の成果を次のステップにつなげるための出口戦略を計画段階から考えておくことが重要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は計画策定・調査段階を支援するものであるため、計画完成後には実際の設備導入に向けた補助金との組み合わせが効果的です。環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」は、脱炭素先行地域における再エネ設備導入を支援しており、本事業で策定した計画を土台として活用できます。また、「民間企業等による再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業」は、自家消費型の太陽光発電や蓄電池の導入を支援しており、第2号事業の導入調査結果を踏まえた申請が可能です。経済産業省の「需要家主導による太陽光発電導入促進補助金」や、総務省の「緑の分権改革推進事業」など、他省庁の脱炭素関連補助金との連携も検討に値します。なお、同一事業に対する国庫補助金の重複受給は認められないため、各事業の対象範囲を整理し、計画段階と導入段階で補助金を使い分ける戦略が求められます。
詳細説明
地域脱炭素実現に向けた再エネの最大限導入のための計画づくり支援事業とは
本事業は、環境省が所管する「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」の一つで、一般社団法人地域循環共生社会連携協会が事務局を務めています。「地球温暖化対策推進法」「地球温暖化対策計画」「地域脱炭素ロードマップ」に基づき、2030年度における温室効果ガス46%削減と、2050年カーボンニュートラル社会の実現を地域レベルで推進することを目的としています。
最大の特徴は、再エネ設備の「導入」ではなく、その前段階となる「計画づくり」に特化している点です。地域の現状分析から再エネポテンシャルの把握、具体的な導入計画の策定、さらには関係者間の合意形成まで、構想段階に必要なプロセス全体を支援します。
5つの事業メニューの詳細
第1号事業:地域の再エネ目標と意欲的な脱炭素の取組の検討による計画策定支援事業
市町村・特別区を対象に、地域全体の再エネ導入目標の設定と、その目標達成に向けた具体的な脱炭素施策の計画策定を支援します。地域の特性(日照量、風況、バイオマス資源など)を活かした再エネミックスの検討や、温室効果ガス排出量の将来推計を踏まえた実効性のある計画づくりが求められます。
第2号事業:公共施設等への太陽光発電設備等の導入調査支援事業
庁舎、学校、公民館などの公共施設への太陽光発電設備等の導入可能性を調査する事業です。屋根面積や構造強度の確認、発電量シミュレーション、経済性評価(投資回収年数、電気料金削減効果)などの技術的検討を行います。都道府県・市町村・特別区・一部事務組合が申請でき、民間事業者は共同申請者として参加可能です。
第3号事業:官民連携による地域再エネ事業の実施・運営体制構築及び事業の多角化支援事業
この事業は2つのサブメニューで構成されています。「実施・運営体制構築事業」では、地方公共団体と民間事業者が連携して再エネ事業を推進するための組織体制や事業スキームを構築します。「多角化支援事業」では、既存の地域新電力会社が電力小売以外の事業(省エネサービス、EV充電インフラ運営など)に多角化するための計画策定を支援します。
第4号事業:再エネ促進区域の設定等に向けたゾーニング支援事業
2022年の改正温対法で制度化された「再エネ促進区域」の設定に向け、地域内のゾーニング(区域区分)調査を支援します。自然環境への影響、景観への配慮、住民の生活環境など多角的な観点から、再エネ設備の設置に適した区域と保全すべき区域を科学的に区分します。都道府県・市町村・特別区が対象です。
第5号事業:再エネ促進区域等における地域共生型再エネ設備導入調査支援事業
再エネ促進区域として設定された(または設定が見込まれる)区域において、地域と共生する形での再エネ設備導入の実現可能性を調査します。民間事業者が主体となって申請し、地方公共団体が共同申請者として参画する形式です。地域への経済的還元の仕組みや環境保全措置の検討も含まれます。
事業メニュー別の応募資格一覧
| 事業メニュー | 主な申請者 | 共同申請者 |
|---|---|---|
| 第1号(計画策定支援) | 市町村・特別区 | - |
| 第2号(太陽光導入調査) | 都道府県・市町村・特別区・一部事務組合 | 民間事業者 |
| 第3号・体制構築 | 都道府県・市町村・特別区 | 民間事業者 |
| 第3号・多角化支援 | 既存地域新電力会社 | - |
| 第4号(ゾーニング支援) | 都道府県・市町村・特別区 | - |
| 第5号(共生型再エネ調査) | 民間事業者 | 地方公共団体 |
本事業を活用する意義
脱炭素社会の実現には、場当たり的な再エネ設備の導入ではなく、地域特性を踏まえた体系的な計画が不可欠です。本事業で策定した計画は、環境省の「脱炭素先行地域」への応募や、「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」の申請においても有力な基盤資料となります。
また、ゾーニングの実施により住民との合意形成を事前に進められるため、実際の設備導入段階でのトラブルリスクを大幅に低減できます。計画段階から住民参画の仕組みを構築することで、地域の理解と協力を得た持続可能な再エネ事業の実現が期待できます。
申請時の留意事項
本事業は現在公募が終了(ステータス:closed)していますが、環境省の脱炭素関連予算は年度ごとに措置されており、次年度以降も類似の公募が実施される可能性が高い事業です。次回の公募に備えて、以下の点を事前に準備しておくことをお勧めします。
- 地域の温室効果ガス排出量の現状把握と再エネポテンシャルの基礎データ収集
- 庁内の推進体制の整備と関係部署間の連携体制の構築
- 共同申請が必要なメニューの場合、連携先候補との事前協議
- 先行自治体の事例研究と自地域への適用可能性の検討
問い合わせ先は一般社団法人地域循環共生社会連携協会 事業部(keikaku07@rcespa.jp)です。公募要領の詳細や過去の採択事例については、同協会のウェブサイト(https://rcespa.jp)をご確認ください。