令和5年度安全・安心な東京の実現に向けた製品開発支援事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
2フェーズ一気通貫支援で市場投入まで伴走
開発・改良フェーズ(上限1,500万円・補助率2/3)と普及促進フェーズ(上限350万円・補助率1/2)の2段階構成により、試作品の開発から展示会出展・広告宣伝まで、製品化の全工程をシームレスに支援します。通常、開発補助と販促補助は別制度であることが多い中、本事業は一つの申請で両方をカバーできる点が大きな強みです。
最大1,850万円の手厚い補助額
開発フェーズ1,500万円+普及促進フェーズ350万円で合計最大1,850万円。都の補助金としてもトップクラスの支援額であり、本格的な製品開発プロジェクトの資金計画を立てやすくなります。
「安全・安心」テーマの幅広い解釈
防災・減災に限らず、防犯、交通安全、子ども・高齢者の見守り、サイバーセキュリティ、インフラ保全など「安全・安心」に関わるテーマは幅広く該当します。IoTセンサー、AI画像認識、ドローン活用など先端技術を用いた製品も対象です。
直接人件費が補助対象
製品開発に従事する社員の人件費(直接人件費)が補助対象に含まれる点は、ソフトウェア開発やシステム開発を行う企業にとって特に有利です。多くの補助金では人件費が対象外となるため、この点は大きな差別化要素です。
ポイント
対象者・申請資格
法人形態の要件
- 中小企業基本法に定める中小企業者であること
- 個人事業主も対象(都内で開業届を提出していること)
- 法人の場合、都内に本店または主たる事業所を有すること
事業継続年数の要件
- 申請時点で都内において引き続き1年以上事業を営んでいること
- 創業1年未満の企業は対象外となるため注意が必要
開発テーマの要件
- 「安全・安心」をテーマとする製品・技術の開発であること
- 防災、防犯、見守り、インフラ保全等に資する製品が該当
- 既存製品の改良も対象(全くの新規開発でなくてもよい)
その他の要件
- 同一テーマで他の公的補助金を受けていないこと
- 税金の滞納がないこと
- 過去に同公社の助成金で不正受給がないこと
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:事前相談・テーマ適合確認
東京都中小企業振興公社の助成課に事前相談し、自社の開発テーマが「安全・安心」に該当するか確認します。この段階でテーマの方向性についてアドバイスを受けられるため、必ず活用しましょう。
ステップ2:申請書類の準備
事業計画書、開発スケジュール、経費明細書、会社概要、決算書等を準備します。特に事業計画書では、開発する製品・技術が社会の安全・安心にどう貢献するかを具体的に記述することが重要です。
ステップ3:申請書類の提出
公募期間内に所定の書類を東京都中小企業振興公社に提出します。書類不備は審査対象外となるため、チェックリストで漏れがないか最終確認してください。
ステップ4:審査(書類審査・面接審査)
書類審査を通過した申請者に対して面接審査が実施されます。開発の技術的実現性、市場性、事業化計画の具体性が評価ポイントとなります。
ステップ5:交付決定・事業開始
採択後、交付決定通知を受けてから事業を開始します。交付決定前に発注・契約した経費は補助対象外となるため、必ず交付決定後に着手してください。
ポイント
審査と成功のコツ
社会課題と製品の接続を明確に
開発の技術的実現性を裏付ける
普及促進フェーズまで見据えた計画を
経費積算の妥当性を確保する
知的財産戦略を組み込む
ポイント
対象経費
対象となる経費
原材料費(3件)
- 試作品の製造に必要な原材料
- 部品・素材の購入費
- サンプル品の製作費用
機械装置費(3件)
- 試作・開発に必要な機械・装置の購入費
- 計測機器・試験装置のリース費用
- 開発用ソフトウェアの購入費
委託費(3件)
- 外部機関への試験・分析委託費
- デザイン・設計の外部委託費
- 専門家への技術指導委託費
産業財産権出願費(3件)
- 特許出願に係る費用
- 実用新案登録出願費
- 弁理士への出願手続き委託費
直接人件費(2件)
- 開発に直接従事する社員の人件費
- 研究開発専任スタッフの給与
先導的ユーザー導入費用(普及促進フェーズ)(2件)
- モニター企業への試験導入費用
- ユーザーテスト実施に係る費用
展示会出展費(普及促進フェーズ)(3件)
- 展示会の出展料・小間料
- ブース装飾・設営費
- 展示用パネル・カタログの制作費
広告費(普及促進フェーズ)(3件)
- 製品PRのための広告掲載費
- プロモーション動画の制作費
- Webサイト制作・LP制作費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 土地・建物の取得費および賃借料
- 汎用性のあるパソコン・タブレット等の購入費
- 交付決定前に発注・契約・支払いした経費
- 間接人件費(管理部門スタッフの人件費等)
- 交通費・宿泊費・出張旅費
- 消耗品費(事務用品等の一般的な消耗品)
- 光熱水費・通信費等の一般管理費
- 飲食・接待に係る費用
よくある質問
Qソフトウェアやアプリの開発も対象になりますか?
はい、対象になります。本事業は「安全・安心」をテーマとする製品・技術の開発を広く支援しており、ハードウェアに限定されていません。例えば、災害時の避難誘導アプリ、高齢者見守りシステム、防犯AIソフトウェアなど、安全・安心に貢献するソフトウェア開発も対象となります。さらに、直接人件費が補助対象に含まれるため、ソフトウェア開発企業にとっては経費の大部分をカバーできる可能性があります。具体的なテーマが該当するかどうかは、事前に東京都中小企業振興公社の助成課に相談されることをお勧めします。
Q普及促進フェーズだけを申請することは可能ですか?
本事業は開発・改良フェーズと普及促進フェーズの2段階構成となっており、原則として開発・改良フェーズへの申請が前提です。普及促進フェーズのみの単独申請は認められていません。ただし、開発・改良フェーズの成果に基づいて普及促進フェーズに進む際には、改めて計画の妥当性が審査されます。既に開発済みの製品の販促のみを希望する場合は、東京都の他の助成制度(市場開拓助成事業等)を検討されることをお勧めします。
Q補助金の支払いはいつ行われますか?前払いは可能ですか?
本事業の補助金は原則として精算払い(後払い)です。事業完了後に実績報告書を提出し、検査を経て確定した補助金額が支払われます。前払いや概算払いは原則として行われないため、事業期間中の経費は自己資金または融資等で立て替える必要があります。最大1,850万円の事業を実施する場合、自己負担分も含めると相当の運転資金が必要となりますので、日本政策金融公庫の融資制度や東京都の制度融資の活用を併せて検討してください。
Q開発・改良フェーズの補助率2/3とは、具体的にどういう計算になりますか?
補助率2/3以内とは、補助対象経費の総額に対して最大で3分の2まで補助金が支給されるという意味です。例えば、開発・改良フェーズで1,800万円の補助対象経費が発生した場合、その2/3である1,200万円が補助金として支給されます(上限1,500万円以内なのでこの場合は全額支給)。仮に補助対象経費が2,500万円の場合、2/3は約1,667万円ですが上限が1,500万円のため、支給額は1,500万円となり、自己負担は1,000万円となります。経費計画を立てる際は、この計算を踏まえて最適な事業規模を設定してください。
Q申請から採択までどのくらいの期間がかかりますか?
公募締切から採択決定までは通常2〜3ヶ月程度かかります。書類審査に1ヶ月程度、その後面接審査を経て採択決定となります。交付決定はさらにその後となるため、公募開始から事業着手までは3〜4ヶ月程度を見込んでおく必要があります。この間に発注・契約した経費は補助対象外となるため、開発スケジュールを逆算して計画的に申請準備を進めることが重要です。公募情報は東京都中小企業振興公社のウェブサイトで公開されるため、早めにチェックしておきましょう。
Q都外に工場や研究施設がある場合でも申請できますか?
本店または主たる事業所が都内にあり、都内で1年以上事業を営んでいることが申請要件です。開発作業の一部を都外の工場や研究施設で行うこと自体は認められる場合がありますが、主たる開発拠点が都内にあることが求められます。また、委託先が都外企業であっても、委託費として計上することは可能です。ただし、具体的なケースによって判断が異なるため、都外施設を活用する計画がある場合は、事前に公社に確認されることを強くお勧めします。
Q大学や研究機関との共同開発は補助対象になりますか?
はい、大学や研究機関への委託費として補助対象に含めることができます。共同研究の場合、大学等への委託費(研究委託費、試験分析費等)を経費として計上できます。むしろ、大学等との連携は技術的実現性の裏付けとなるため、審査においてプラスに評価される傾向があります。ただし、共同研究契約の締結は交付決定後に行う必要がある点にご注意ください。また、大学側が受け取る委託費の使途についても、補助金の経費ルールに従う必要があります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は東京都中小企業振興公社が実施する助成事業であり、同一の開発テーマ・経費について国や他の自治体の補助金と重複して受給することはできません。ただし、補助対象経費が明確に区分できる場合や、異なるフェーズ・テーマでの併用は認められる可能性があります。例えば、開発フェーズの原材料費を本事業で、別の販路開拓費用をものづくり補助金でカバーするなど、経費を完全に分離できれば理論上は併用可能ですが、事前に必ず公社に確認してください。また、本事業と東京都の他の助成事業(新製品・新技術開発助成事業等)は併願できない場合があるため、どの制度に申請するか戦略的に選択する必要があります。なお、融資制度(制度融資、日本政策金融公庫等)との併用は問題ありません。自己負担分の資金調達として融資を活用することは一般的であり、むしろ審査時に資金計画の確実性を示すプラス材料となります。
詳細説明
事業の背景と目的
東京都は首都直下地震のリスク、高齢化に伴う見守りニーズの増大、都市型犯罪への対策など、安全・安心に関する多くの課題を抱えています。本事業は、こうした社会課題の解決に貢献する製品・技術を都内中小企業が開発・普及することを支援するために創設されました。
2フェーズ支援の詳細
本事業の最大の特徴は、開発・改良フェーズと普及促進フェーズの2段階で構成されている点です。
- 開発・改良フェーズ:補助上限1,500万円、補助率2/3以内。製品の試作開発、性能試験、改良に必要な経費を幅広くカバーします。原材料費、機械装置費、委託費に加え、直接人件費や産業財産権出願費も対象となる手厚い設計です。
- 普及促進フェーズ:補助上限350万円、補助率1/2以内。開発した製品を市場に投入するための先導的ユーザー導入、展示会出展、広告宣伝に係る費用を支援します。
対象となる「安全・安心」分野
本事業で想定される開発テーマは多岐にわたります。以下は一例です。
- 地震・風水害等の自然災害への備え(耐震製品、防災グッズ、避難支援システム等)
- 高齢者・子どもの見守り(IoTセンサー、GPS端末、通報システム等)
- 防犯対策(監視カメラ、セキュリティシステム、不審者検知AI等)
- 交通安全(自動車安全装置、歩行者保護技術等)
- インフラ保全(橋梁・トンネル等の点検技術、劣化診断センサー等)
- サイバーセキュリティ(情報漏洩防止、不正アクセス検知等)
申請要件の詳細
申請に際しては、以下の要件を全て満たす必要があります。
- 中小企業基本法に定める中小企業者(または個人事業主)であること
- 都内に本店または主たる事業所を有し、1年以上継続して事業を営んでいること
- 税金の滞納がないこと
- 同一テーマで他の公的助成を受けていないこと
審査のポイント
審査では以下の観点が重視されます。
- 社会的意義:開発する製品・技術が東京の安全・安心にどう貢献するか
- 技術的実現性:開発計画の技術的根拠と実現可能性
- 市場性:想定される市場規模とニーズの有無
- 事業化計画:製品化から販売までの具体的な計画
- 経費の妥当性:申請経費の積算根拠と必要性
スケジュールと注意事項
本事業は年度単位で公募が行われ、通常は春頃に公募開始となります。交付決定前の経費は一切補助対象外となるため、事業開始のタイミングには十分注意してください。また、事業期間中は中間報告や経費の適正執行が求められ、完了後には実績報告書の提出が必要です。補助金は原則として後払い(精算払い)となるため、事業期間中の資金繰りについても事前に計画しておくことが重要です。