令和5年度 石油製品販売業構造改善対策事業費補助金(地域における新たな燃料供給体制構築支援事業のうち先進的SS事業モデル構築等支援事業に係るもの)(執行団体公募)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
補助率10/10の全額補助
本事業は定額補助(補助率10/10)であり、採択されれば事業費の全額が補助対象となります。自己負担なしで先進的な取り組みに挑戦できるため、資金面のハードルが大幅に下がります。ただし、執行団体としての管理コストや間接経費の取り扱いについては公募要領を精査する必要があります。
最大3.86億円の大型予算
補助上限額は3億8,600万円と、地域インフラ整備にふさわしい大型の予算規模です。複数地域での実証や、設備投資を伴う技術開発など、スケールの大きい事業計画を立案できます。
執行団体公募という特殊スキーム
一般的な補助金と異なり、本公募は事業の執行・管理を担う団体を選定するものです。採択後は執行団体として間接補助の公募・審査・管理を行う立場となり、高い事務処理能力とガバナンス体制が求められます。
地域燃料供給の維持という社会的意義
人口減少や需要減により経営困難なSSが増加する中、地域の燃料供給網を守るという国策に直結する事業です。自治体や地域コミュニティとの連携が評価ポイントとなり、社会的インパクトの高い提案が求められます。
ポイント
対象者・申請資格
組織形態
- 一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人
- 民間企業(石油関連団体、コンサルティング企業等)
- 執行団体としての事業管理・運営能力を有する法人
実績・能力要件
- 国または独立行政法人の補助金・委託事業の執行実績があること
- 補助金の交付・管理に関する十分な事務処理体制を有すること
- 石油製品販売業または地域エネルギーインフラに関する知見を有すること
財務要件
- 安定した財務基盤を有し、事業期間中の資金繰りに支障がないこと
- 会計処理が適正に行われていること(監査法人等による監査が望ましい)
体制要件
- 事業実施に必要な人員・組織体制を確保できること
- 間接補助事業者の公募・審査・モニタリングを適切に行えること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:公募要領の精読と要件確認
経済産業省の公募ページから公募要領・申請書類一式をダウンロードし、執行団体に求められる要件・評価基準を正確に把握します。特に、過去の執行実績や体制面の要件を自組織が満たしているか確認しましょう。
ステップ2:事業計画の策定
先進的SS事業モデルの構築支援をどのように執行するかの全体計画を策定します。間接補助の公募方針、審査体制、モニタリング方法、成果の普及計画などを具体的に記載します。
ステップ3:実施体制の構築
事業管理に必要な人員配置、外部有識者の審査委員会構成、経理処理体制などを整備し、組織図・役割分担表として文書化します。
ステップ4:申請書類の作成・提出
所定の申請様式に沿って、事業計画書、収支予算書、団体の概要・実績資料等を作成し、締切日までに提出します。電子申請の場合はシステムの事前登録も忘れずに行いましょう。
ステップ5:審査対応・採択後手続き
書面審査やヒアリング審査に対応し、採択後は交付申請・間接補助の公募準備へと進みます。
ポイント
審査と成功のコツ
過去の執行実績を具体的に示す
審査・モニタリング体制の具体性
地域課題への深い理解を示す
成果の横展開・普及計画
ポイント
対象経費
対象となる経費
事業管理費(5件)
- 執行団体の人件費
- 事務所賃借料
- 通信運搬費
- 事務用品費
- 会議費
審査・評価関連費(4件)
- 外部審査委員謝金
- 審査会場費
- 審査関連旅費
- 評価報告書作成費
間接補助金(4件)
- 先進的SS事業モデル構築に係る設備費
- 技術開発・実証に係る費用
- システム導入費
- コンサルティング費
調査・研究費(4件)
- 地域燃料供給体制の実態調査費
- 先進事例調査費
- データ分析費
- 専門家への調査委託費
普及・広報費(4件)
- 成果報告会開催費
- 事例集・ガイドライン作成費
- 広報資料印刷費
- ウェブサイト構築・運営費
旅費・交通費(3件)
- 現地視察旅費
- モニタリング訪問旅費
- 会議出席旅費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 執行団体の経常的な運営経費(本事業に直接関係しない一般管理費)
- 土地の取得費用
- 既存設備の単純な更新・維持修繕費(先進性のない通常のSS改修)
- 飲食・接待に係る経費
- 事業期間外に発生した経費
- 他の国庫補助金等と重複して充当される経費
- 消費税及び地方消費税(仕入税額控除が可能な場合)
- 使途不明金や証拠書類のない経費
よくある質問
Q個別のガソリンスタンド事業者が直接応募できますか?
本公募は「執行団体公募」であり、個別のSS事業者が直接応募するものではありません。採択された執行団体が、後日改めて間接補助事業者(実際にSS事業モデル構築を行う事業者)の公募を行います。SS事業者の方は、執行団体が決定した後の間接補助の公募にご応募ください。執行団体の公募結果は経済産業省のウェブサイトで公表されますので、定期的にご確認されることをお勧めします。
Q補助率10/10とのことですが、本当に自己負担はゼロですか?
補助率は定額(10/10)であり、補助対象経費については原則として全額が補助されます。ただし、補助対象外の経費(交際費、土地取得費等)は当然ながら自己負担となります。また、消費税について仕入税額控除が可能な場合は補助対象外となる場合があります。さらに、補助金の交付は事業完了後の精算払いが基本であるため、事業実施中の資金繰りは自前で対応する必要がある点にもご注意ください。
Q執行団体に求められる主な実績や能力は何ですか?
主に以下の3点が求められます。第一に、国または独立行政法人等の補助金・委託事業の執行管理実績です。過去に同規模以上の事業を適切に遂行した実績があると高く評価されます。第二に、石油製品販売業や地域エネルギーインフラに関する専門知識・ネットワークです。業界団体や研究機関としての知見が重要です。第三に、間接補助の公募・審査・モニタリングを公正かつ効率的に行える組織体制です。外部有識者を含む審査体制の構築計画も評価対象となります。
Q他の補助金と併用することは可能ですか?
同一の経費に対して他の国庫補助金を重複して受給することはできません。これは補助金適正化法の基本原則です。ただし、経費項目を明確に区分できる場合は、異なる補助金を組み合わせることが可能な場合があります。例えば、本事業ではSS関連の設備費を、別の補助金ではIT化やデジタル化に関する費用を申請するなどの切り分けが考えられます。具体的な併用可否については、事前に経済産業省の担当課に確認されることをお勧めします。
Q事業期間はどのくらいですか?複数年度にわたることは可能ですか?
事業期間は原則として交付決定日から当該年度の3月末日までとなります。ただし、先進的SS事業モデルの構築や技術実証には一定の期間が必要なため、国庫債務負担行為や繰越制度の活用により複数年度にわたる事業実施が認められる可能性があります。具体的な事業期間については公募要領で確認し、不明点があれば担当課に事前に問い合わせることをお勧めします。事業計画策定時には、年度をまたぐ場合の資金管理計画も入念に立てておきましょう。
Q間接補助事業者にはどのような事業者が想定されていますか?
間接補助事業者としては、主に揮発油販売事業者(ガソリンスタンド運営会社)や石油製品販売業者が想定されています。加えて、先進的な技術開発を行うIT企業やエネルギー関連ベンチャー、地域のSS維持に取り組む自治体・農協等の地域団体、SSの複合化に関わる小売・物流企業なども対象となり得ます。執行団体は、多様な事業者が参画できるよう公募要件を設計することが期待されています。
Q不採択だった場合、再応募は可能ですか?
本公募は単年度の公募であり、不採択となった場合に同一年度内で再応募する機会は基本的にありません。ただし、石油製品販売業の構造改善は継続的な政策課題であるため、翌年度以降に同様の公募が実施される可能性はあります。不採択の場合は、審査結果のフィードバックがあれば改善点を把握し、次回に活かすことが重要です。また、類似の趣旨を持つ他の経済産業省関連補助金への応募も検討されるとよいでしょう。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は国庫補助金であるため、同一の経費に対して他の国庫補助金を重複して受給することはできません。これは補助金適正化法に基づく基本原則です。ただし、異なる経費項目であれば、他の補助金との併用が認められる場合があります。例えば、SS設備の導入費用を本事業で賄い、別途デジタル化推進に関する費用をIT導入補助金で申請するなど、費用項目を明確に区分できれば併用の可能性があります。また、地方自治体独自の補助金については、国庫補助との併用ルールが自治体ごとに異なるため、個別に確認が必要です。なお、執行団体として採択された場合、間接補助事業者に対する補助金交付規程の中で、他の補助金との重複排除ルールを明確に定める必要があります。間接補助事業者の応募時に他の補助金の受給状況を申告させ、重複がないことを確認する仕組みを構築しましょう。
詳細説明
事業の背景と目的
日本全国のガソリンスタンド(サービスステーション:SS)は、人口減少や自動車の燃費向上、電動化の進展により需要が減少し続けています。1994年度のピーク時に約6万か所あったSSは、現在では約2万8千か所にまで減少しました。特に過疎地域や離島では「SS過疎地」と呼ばれる、最寄りのSSまで15km以上ある地域が拡大しており、住民の生活や産業活動に深刻な影響を及ぼしています。
本補助金は、こうした地域の燃料供給体制の維持・強化を図るため、先進的なSS事業モデルの構築や技術開発・実証を推進するものです。従来型のSS経営にとらわれない新たなビジネスモデルを開発・実証し、その成果を全国に横展開することで、持続可能な燃料供給インフラの構築を目指します。
執行団体公募の仕組み
本公募は、補助事業を直接実施する事業者ではなく、事業全体を管理・運営する「執行団体」を選定するものです。採択された執行団体は以下の役割を担います。
- 間接補助事業者(実際にSS事業モデル構築等を行う事業者)の公募・審査・採択
- 間接補助金の交付決定・支払い・精算
- 事業の進捗管理・モニタリング・指導助言
- 成果のとりまとめ・報告・普及活動
このため、応募する団体には補助金管理の実務能力、石油業界への知見、そして事業全体をマネジメントする組織力が求められます。
先進的SS事業モデルとは
本事業で支援対象となる「先進的SS事業モデル」には、以下のような取り組みが想定されます。
- 無人・省人化SS:IoT技術やAIを活用した遠隔監視・無人運営システムの導入
- 複合型SS:コンビニエンスストア、宅配拠点、EV充電設備等との併設による収益多角化
- 移動式SS:タンクローリーによる巡回販売や、仮設SSの設置による過疎地への燃料供給
- 地域エネルギー拠点:災害時の燃料供給拠点としての機能強化、再生可能エネルギーとの連携
- 共同経営モデル:複数SSの統合運営や、自治体・農協等との連携による経営安定化
補助金額・補助率
補助率は定額(10/10)で、事業費の全額が補助されます。補助上限額は3億8,600万円です。この金額は執行団体としての管理費と間接補助金の合計であり、複数の間接補助事業者への補助を含む総額となります。
事業期間と成果報告
事業期間は原則として交付決定日から当該年度末までですが、事業の性質上、複数年度にわたる場合は繰越制度の活用が認められる可能性があります。事業完了後は、成果報告書の提出が義務付けられ、得られた知見やモデルの横展開に向けた情報公開が求められます。
申請にあたっての注意点
- 執行団体は1団体のみ採択される見込みのため、競争は厳しくなります
- 間接補助事業者の選定プロセスの公正性・透明性が特に重視されます
- 補助金適正化法に基づく厳格な経理処理が求められます
- 事業終了後も一定期間、財産の管理義務や報告義務が発生します