第11回(令和7年度第3回)躍進的な事業推進のための設備投資支援事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
最大2億円・最大助成率4/5の手厚い支援
本事業の最大の魅力は、助成限度額が最大2億円に達し、事業区分によっては助成率が4/5(80%)まで適用される点です。中小企業向けの設備投資助成金としては国内トップクラスの支援規模であり、大規模な生産ライン構築や最新設備の導入にも十分対応できます。特に「後継者チャレンジ」区分では助成率4/5が適用され、事業承継を機に設備刷新を検討している企業にとって非常に有利な条件となっています。
量産フェーズに特化した唯一の大型助成金
多くの補助金が研究開発や試作段階を対象とする中、本事業は「量産フェーズ」の設備導入に特化しています。すでに製品・サービスの開発が完了し、本格的な生産体制の構築や生産能力の拡大を目指す段階の企業が申請できます。開発済みの製品を市場投入するための生産設備、既存製品の品質向上のための検査装置、生産効率を高めるための自動化設備などが対象となります。
4つの事業区分で幅広いニーズに対応
「競争力強化(製品・サービスの質的向上)」「DX推進」「イノベーション」「後継者チャレンジ」の4区分が用意されており、企業の経営課題や成長段階に応じた申請が可能です。DX推進区分ではIoT・AI関連設備、イノベーション区分では革新的な生産方式の導入など、それぞれの区分に応じた設備投資が対象となります。
対象エリアは首都圏1都7県に拡大
助成対象となる設備の設置場所は、東京都に加え、茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・神奈川県・山梨県の計8都県が対象です。都内に本店・支店があれば、近隣県の工場や事業所への設備導入にも活用でき、首都圏に生産拠点を持つ企業にとって非常に使い勝手の良い制度設計となっています。
ポイント
対象者・申請資格
企業要件
- 都内に登記簿上の本店または支店を有する中小企業者等であること
- 申請時点で2年以上事業を継続していること(基準日: 令和8年1月1日)
- 大企業が実質的に経営に参画していないこと
- 直近決算期の売上高が前期以上、もしくは事業計画で成長が見込めること
事業内容の要件
- 量産フェーズの設備投資であること(試作・研究開発は対象外)
- 「製品・サービスの質的向上」または「生産能力の拡大」を目的とした設備投資であること
- 助成対象期間(令和8年7月1日〜最長令和9年12月31日)内に設備導入が完了すること
設備設置場所の要件
- 設備の設置場所が東京都・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・神奈川県・山梨県のいずれかであること
- 自社の事業所(工場・店舗等)に設置すること
業種・規模の要件
- 中小企業基本法に定める中小企業者であること(製造業: 資本金3億円以下または従業員300人以下等)
- 個人事業主も申請可能
- NPO法人、一般社団法人等も一部対象
ポイント
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申請ガイド
ステップ1: 事業区分の選定と事前準備
まず4つの事業区分(競争力強化・DX推進・イノベーション・後継者チャレンジ)から自社に最適な区分を選定します。各区分で助成率や求められる要件が異なるため、公社の募集要項を熟読し、過去の採択事例も参考にしましょう。導入予定設備の見積書(原則2社以上)の取得も早めに進めてください。
ステップ2: 申請書類の作成
事業計画書が審査の核となります。現状の課題、設備導入による解決策、期待される効果(生産性向上率・売上増加見込み等)を具体的な数値で示すことが重要です。設備の仕様書、見積書、直近2期分の決算書、登記簿謄本なども準備します。
ステップ3: 電子申請による提出
申請期間(令和8年1月21日〜2月13日)内に電子申請システムから提出します。締切直前はシステムが混雑するため、余裕を持った提出を推奨します。申請書類に不備がある場合は差し戻しとなる可能性があるため、提出前にチェックリストで確認しましょう。
ステップ4: 面接審査への対応
書類審査を通過すると面接審査が実施されます。事業計画の実現可能性、設備投資の妥当性、経営者のビジョンなどが問われます。プレゼン資料を用意し、想定質問への回答を準備しておくことが採択率向上の鍵です。
ステップ5: 交付決定後の設備導入と実績報告
採択・交付決定後、助成対象期間内に設備を導入します。発注・納品・支払いの各段階で公社の定めるルールを厳守し、計画変更がある場合は事前に承認を得てください。設備導入完了後に実績報告書を提出し、検査を経て助成金が交付されます。
ポイント
審査と成功のコツ
事業計画書の定量的な説得力
最適な事業区分の選択
面接審査でのプレゼンテーション力
導入スケジュールの実現可能性
経理処理の正確性と証拠書類の管理
ポイント
対象経費
対象となる経費
機械装置(5件)
- 生産用機械設備
- 加工機械
- 検査・測定装置
- 包装・梱包機械
- 自動化・ロボット設備
器具・備品(4件)
- 計測器具
- 治工具
- 金型
- 品質管理用備品
ソフトウェア(4件)
- 生産管理ソフトウェア
- CAD/CAMソフトウェア
- IoTプラットフォーム
- AI・画像解析ソフト
設備搬入・据付費(3件)
- 設備の搬入費用
- 据付工事費
- 配管・配線工事費
システム構築費(3件)
- ネットワーク構築費
- サーバー設置費
- データ連携システム構築費
デジタル関連設備(DX推進区分)(3件)
- IoTセンサー・デバイス
- エッジコンピューティング機器
- クラウドサービス初期導入費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 土地・建物の取得費および賃借料
- 設備のリース料・レンタル料
- 消耗品・原材料費
- 人件費・旅費・交通費
- 既存設備の修理・メンテナンス費用
- 中古設備の購入費
- 税込価格のうち消費税相当額
- 他の補助金・助成金で助成を受ける経費
よくある質問
Q試作・開発段階の設備投資でも申請できますか?
いいえ、本事業は「量産フェーズ」の設備投資のみが対象です。試作・研究開発段階の設備投資は対象外となっています。開発が完了し、量産体制の構築や生産能力の拡大を目指す段階で申請してください。試作・開発段階の設備投資を検討されている場合は、東京都の「新製品・新技術開発助成事業」や国の「ものづくり補助金」など、他の補助金の活用をご検討ください。
Q東京都以外に本社がある企業でも申請できますか?
東京都外に本社がある場合でも、東京都内に登記簿上の支店を有していれば申請可能です。ただし、申請時点で都内の支店で2年以上事業を継続している実態が必要です。単なるバーチャルオフィスや登記だけの支店では要件を満たさない可能性がありますので、事前に公社に確認することをお勧めします。
Q助成率が区分によって異なりますが、どの区分を選べばよいですか?
助成率は競争力強化が1/2、DX推進が2/3、イノベーションが3/4、後継者チャレンジが4/5となっています。助成率の高さだけで選ぶのではなく、自社の投資目的に最も合致する区分を選ぶことが重要です。例えばIoT・AI活用による生産改革であればDX推進、事業承継に伴う設備刷新であれば後継者チャレンジが適切です。無理に高い助成率の区分に合わせると、審査で計画の一貫性が問われる可能性があります。
Q設備は都内に設置しなければなりませんか?
いいえ、設備の設置場所は東京都に限定されません。茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・神奈川県・山梨県を含む1都7県内であれば設置可能です。例えば、都内に本店がある企業が埼玉県の工場に生産設備を導入する場合も助成対象となります。ただし、設置場所は自社の事業所である必要があります。
Q助成金はいつ受け取れますか?申請してすぐにもらえますか?
助成金は後払い方式です。設備導入費用は一旦自社で全額を立て替える必要があります。流れとしては、交付決定後に設備を発注・導入し、実績報告書を提出、公社の検査を経て初めて助成金が支払われます。申請から実際の入金まで1年半〜2年程度かかることもあるため、十分な運転資金の確保や金融機関からの融資(つなぎ融資)を事前に検討しておくことが重要です。
Q中古設備やリース設備も助成対象になりますか?
中古設備およびリース・レンタルによる設備導入は助成対象外です。本事業の対象となるのは新品の設備のみで、かつ購入(取得)による導入が条件です。これは設備の性能・品質を保証し、助成効果を最大化するための要件です。中古設備やリースでの導入を検討されている場合は、他の補助金・助成金制度の活用を検討してください。
Q個人事業主でも申請できますか?
はい、個人事業主でも申請可能です。ただし、中小企業基本法に定める中小企業者としての要件を満たし、東京都内で2年以上事業を継続している必要があります。開業届を提出し、確定申告を2期以上行っている実績が求められます。また、法人と同様に事業計画書の作成や面接審査への対応が必要ですので、しっかりとした準備をして臨んでください。
Q交付決定前に設備を発注してしまった場合はどうなりますか?
交付決定前に発注した設備は助成対象外となります。これは助成金制度全般に共通するルールですが、本事業でも厳格に適用されます。見積書の取得や設備の選定は事前に行って問題ありませんが、正式な発注(契約締結を含む)は必ず交付決定通知を受けてから行ってください。既に発注や契約を行っている設備について遡って助成を受けることはできませんのでご注意ください。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業(躍進的な事業推進のための設備投資支援事業)は東京都中小企業振興公社が実施する助成金であり、同一の設備・経費について他の公的補助金・助成金との二重受給は原則として認められません。ただし、異なる設備や経費項目であれば、他の補助金との併願・併用は可能です。 例えば、本事業で生産設備を導入し、別途ものづくり補助金で試作開発用の設備を導入するといった使い分けは検討可能です。ただし、本事業は「量産フェーズ」、ものづくり補助金は「試作・開発フェーズ」と対象が異なるため、申請段階で目的と経費の切り分けを明確にする必要があります。 国の補助金(事業再構築補助金、IT導入補助金等)との併用を検討する場合は、それぞれの補助金の交付要綱で重複助成の禁止条項を確認してください。特に設備の導入時期が重なる場合は、同一経費への二重計上とみなされないよう注意が必要です。 東京都の他の助成金(サイバーセキュリティ対策促進助成金、デジタル技術活用推進助成金等)との関係では、申請時に他の助成金の受給状況を申告する必要があります。同一年度に複数の都の助成金を受給する場合は、助成金ごとの対象経費が明確に区分されていることが条件となります。
詳細説明
躍進的な事業推進のための設備投資支援事業とは
本事業は、公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施する、都内中小企業者向けの設備投資助成金です。「製品・サービスの質的向上」による競争力強化や「生産能力の拡大」のための生産性向上を目指す企業が、必要な機械設備等の導入経費の一部を助成として受けられます。
第11回(令和7年度第3回)の募集では、申請受付期間が令和8年1月21日から2月13日までとなっています。助成対象期間は令和8年7月1日から最長令和9年12月31日までです。
助成金額と助成率
本事業の助成限度額は最大2億円(200,000,000円)です。助成率は事業区分に応じて以下のとおり異なります。
- 競争力強化(質的向上): 助成対象経費の1/2以内
- DX推進: 助成対象経費の2/3以内
- イノベーション: 助成対象経費の3/4以内
- 後継者チャレンジ: 助成対象経費の4/5以内
下限額が設定されている場合もあるため、募集要項で最新の条件を必ず確認してください。
4つの事業区分の詳細
本事業では、企業の投資目的に応じて4つの事業区分が用意されています。
- 競争力強化: 既存の製品・サービスの品質向上や付加価値向上のための設備投資。製造工程の改善、品質検査体制の強化などが該当します。
- DX推進: IoT、AI、ロボティクス等のデジタル技術を活用した生産プロセスの変革を目指す設備投資。スマートファクトリー化、デジタルツイン導入などが対象です。
- イノベーション: 革新的な生産方式や先進技術の導入による飛躍的な生産性向上を目指す設備投資。業界初の技術導入や画期的な工法の実現などが該当します。
- 後継者チャレンジ: 事業承継を契機とした新たな設備投資。後継者が主導する事業転換や新分野進出に伴う設備導入が対象で、最も高い助成率(4/5)が適用されます。
対象となる企業の要件
申請するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 東京都内に登記簿上の本店または支店を有する中小企業者等であること
- 申請時点で2年以上事業を継続していること(基準日: 令和8年1月1日)
- 大企業が実質的に経営に参画していないこと
- 同一テーマ・内容で公社の他の助成金を受けていないこと
設備設置場所について
助成対象となる設備の設置場所は、以下の1都7県が対象です。
- 東京都
- 茨城県・栃木県・群馬県
- 埼玉県・千葉県・神奈川県
- 山梨県
都内に本店・支店があれば、上記エリア内の工場や事業所に設備を設置することが可能です。これにより、首都圏に生産拠点を展開する中小企業が幅広く活用できる制度となっています。
申請から交付までの流れ
本事業の申請から助成金交付までは、おおむね以下の流れで進みます。
- 申請受付(令和8年1月21日〜2月13日): 電子申請システムにより提出
- 書類審査: 提出書類に基づく審査
- 面接審査: 書類審査通過者を対象に実施
- 交付決定: 審査結果の通知
- 設備導入(令和8年7月1日〜最長令和9年12月31日): 計画に基づく設備の発注・導入
- 実績報告: 設備導入完了後に報告書を提出
- 検査・助成金交付: 公社による検査を経て助成金が支払われます
申請時の注意点
本事業に申請する際は、以下の点に特に注意してください。
- 本事業は「量産フェーズ」の設備投資が対象です。試作・研究開発段階の設備投資は対象外となります。
- 見積書は原則2社以上から取得する必要があります。
- 設備の発注は交付決定後に行う必要があります。交付決定前に発注した設備は助成対象外となります。
- 助成金は後払いです。設備導入費用は一旦自社で立て替える必要があるため、資金計画を事前に立てておきましょう。
- 申請時点で既に発注済み・導入済みの設備は助成対象となりません。