リスキリングに使える補助金・助成金とは

申請フロー図
申請フロー図
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

最近「リスキリング」ってよく聞くんですけど、補助金とか助成金って実際どれくらいあるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

国の制度だけでも常時10〜15種類は動いていますし、都道府県・市区町村の独自制度を加えると全国で50件以上が並行して使えると思いますよ。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

そんなにあるんですか!でもリスキリングって言葉、正直まだふんわりしてて。
室谷

室谷

代表取締役

ざっくり言うと「今の仕事に必要な新しいスキルを学び直すこと」ですね。AIやDXで業務内容が変わってきているので、国も2022年以降に急ピッチで支援制度を整備してきた経緯があります。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

中小企業の経営者でも使えますか?
室谷

室谷

代表取締役

バリバリ使えます。むしろ大企業より中小の方が補助率が手厚い制度が多いです。社員を外部研修に出す費用も、自社で訓練プログラムを組む場合も、それぞれカバーできる制度があります。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

それは知らなかった(笑)。どんな種類があるのか整理してもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

大きく3つに分かれています。「補助金」「助成金」「個人向け給付」です。補助金は申請・審査が必要で競争率があります。助成金は条件を満たせば原則もらえる。そして個人向け給付は従業員個人が自分で受け取るタイプです。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

企業側は補助金と助成金、どっちがおすすめなんですか?
室谷

室谷

代表取締役

最初に手をつけるなら助成金です。審査で落ちるリスクがないので資金計画が立てやすい。補助金は採択されれば大きいですが、応募して落ちる可能性もある。並行して使うのが理想ですが、優先順位としては助成金から入るのが実務的ですね。

事業者向けの主な補助金・助成金

補助金vs助成金比較
補助金vs助成金比較
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

じゃあ具体的に教えてください。事業者が使える助成金から、代表的なものを。
室谷

室谷

代表取締役

まず押さえておくべきは人材開発支援助成金です。厚生労働省が運営していて、社員に職業訓練を受けさせた場合に訓練経費と賃金の一部を助成してくれます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

金額感はどれくらいですか?
室谷

室谷

代表取締役

中小企業の場合、経費助成率が45〜75%、賃金助成が1人1時間あたり800〜1,000円です(令和8年4月8日以降)。改正で「中高年齢者実習型訓練」が新設されたり、「人への投資促進コース」に新規採用助成と職務代行助成が追加されています。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

コースってどれくらいあるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

現在7コースあります。「人材育成支援コース」「教育訓練休暇等付与コース」「人への投資促進コース」「事業展開等リスキリング支援コース」が主な4つで、あとは建設関係と障害者向けです。リスキリング文脈では「事業展開等リスキリング支援コース」が一番直接的ですね。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

そのコース、もう少し教えてもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

事業転換に伴って新分野の知識・スキルを社員に習得させる場合に使えます。経費助成率は中小企業で75%、賃金助成は1人1時間あたり1,000円(令和8年4月8日以降)です。外部研修費用を出して、さらに訓練中の賃金まで一部補填してもらえる、かなり手厚い制度なんですよ。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

ほんとに?それは申請しない手ないですね(笑)。
室谷

室谷

代表取締役

ただし計画届の提出が訓練開始前に必要なので、「来月から研修やろう」で滑り込むのは難しい。2〜3ヶ月前から準備を始めるのが現実的です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

他にはどんな助成金がありますか?
室谷

室谷

代表取締役

「特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)」も重要です。障害者・高齢者など就職困難者を成長分野の業務に就かせる場合に使えて、最大で1人あたり3年間360万円の助成が受けられます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

360万!それはすごい規模ですね。
室谷

室谷

代表取締役

ただしこれは特定の採用層向けですね。より汎用的なのは東京しごと財団のスキルアップ支援事業です。東京都内の中小企業がDX研修を実施すると費用の最大4分の3が助成されます。令和8年度スキルアップ支援事業の詳細はこちら
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

東京都だけですか?
室谷

室谷

代表取締役

東京都の制度はそうです。ただし全国でも類似の制度が増えていて、例えば大阪府堺市には「中小企業DXリスキリング補助金」があって補助率2分の1・上限20万円で使えます。堺市中小企業DXリスキリング補助金の詳細はこちら。東京都の中小企業はリスキリング・キャリアデザイン応援事業も活用できます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

補助金の方はどうですか?
室谷

室谷

代表取締役

補助金で有名なのは「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業費補助金」ですね。経済産業省が所管していて、個人向けにキャリア相談・リスキリング講座・転職支援を一体的に提供できる事業者を支援する制度です。詳細はこちら
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

それは事業者側が申請するんですか?
室谷

室谷

代表取締役

そうです。個人への直接支援ではなくて、「支援サービスを提供できる組織」が申請する仕組みです。補助率は1/2・7/10・定額等で、フェーズによって変わります。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

なるほど、支援サービスの提供者向けの補助金なんですね。
室谷

室谷

代表取締役

令和4年度の補正予算で約753億円の基金が造成されていて、現在も六次公募まで実施されています。六次公募の詳細はこちら

リスキリング支援の横断比較

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

一覧で見比べたいんですが、テーブルで整理してもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

もちろんです。主な制度をまとめます。
制度名対象補助率・金額所管特徴
人材開発支援助成金(人材育成支援コース)事業主経費45〜75%・賃金800〜1,000円/時厚生労働省最も汎用的、条件を満たせば支給
人材開発支援助成金(リスキリング支援コース)事業主経費75%・賃金1,000円/時(中小)厚生労働省事業転換に伴うスキル習得向け
特定求職者雇用開発助成金(成長分野等コース)事業主最大3年間360万円/人厚生労働省就職困難者の成長分野採用向け
リスキリングを通じたキャリアアップ支援補助金支援事業者1/2・7/10・定額等経済産業省キャリア相談〜転職まで一体支援
スキルアップ支援事業(DXリスキリング助成金)事業主(東京都内)経費3/4(上限7.5万/人・年100万)東京しごと財団DX研修に特化
リスキリング・キャリアデザイン応援事業事業主(東京都内)最大40万円(奨励金)東京都社内制度整備+専門家派遣
堺市中小企業DXリスキリング補助金事業主(堺市内)1/2・上限20万円堺市DX研修費用の直接補助
四日市市人材スキルアップ支援補助金事業主(四日市市内)1/2・上限15万円四日市市資格取得費用の補助
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

すごい数ですね!競合サイトが紹介している以上にいっぱい(笑)。
室谷

室谷

代表取締役

しかもこれは代表的なものだけで、各都道府県の独自制度まで入れると全国で100件以上あります。

使い分けのポイント

  • 今すぐ使いたい場合 → 人材開発支援助成金(審査不要・条件満たせば支給)
  • DX研修を進めたい場合 → DXリスキリング助成金(東京)または堺市DXリスキリング補助金(関西)
  • 転職支援もセットで進めたい場合 → キャリアアップ支援補助金(支援事業者向け)
  • 社内制度を整備したい場合 → リスキリング・キャリアデザイン応援事業(東京都中小企業向け)
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

なるほど、目的別に選ぶのがコツなんですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。「研修費用だけカバーしたい」のか「転職支援まで含めたい」のか、「国の制度か地方の制度か」によって最適解が変わります。複数を組み合わせることも全然OKです。次は実際に申請するときの実務的なポイントを押さえておきましょう。

申請前に知っておくべき実務ポイント

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

実際に申請するとき、どんな落とし穴がありますか?
室谷

室谷

代表取締役

人材開発支援助成金で一番やらかしやすいのが計画届の提出タイミングです。訓練開始の前日までに提出しなければいけないのに、「研修申し込んでから計画届を出せばいい」と勘違いしているケースが多いです。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

知らないとドボンですね。
室谷

室谷

代表取締役

もう一つ重要なのが「GビズID」の事前取得です。電子申請に必要なんですが、取得に2〜3週間かかることがある。「申請したい!」と思ってから動くと間に合わない。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

事前準備が命なんですね。
室谷

室谷

代表取締役

そして加点項目の活用も忘れずに。人材開発支援助成金には「賃金要件等」を満たす場合に経費助成率が上がる仕組みがあります。人材育成支援コースで通常45%のところ、賃金要件等を満たすと60%(+15%)まで上がります。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

15%も変わるんですか、それは大きい!
室谷

室谷

代表取締役

大きいですよ。具体的には訓練修了後に受講者の賃金が5%以上上昇した場合、または資格等手当の支払いを就業規則に規定して3%以上の賃金上昇を確認できた場合に適用されます。

注意: 訓練費は無料ではありません

  • 人材開発支援助成金は「後払い」制度です。研修費用を先に会社が支払い、訓練完了後に申請して助成金が振り込まれます
  • 資金繰りに注意。研修費用は一時的に全額負担が必要です
  • 申請から振り込みまで数ヶ月かかることもあります
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

後払いなんですね、それは知らなかった。
室谷

室谷

代表取締役

後払いの資金繰りリスクは見落とされがちです。特に中小企業だと訓練費用が数百万円になることもあるので、キャッシュフローを確認してから計画を組む必要があります。社会保険労務士や商工会議所に相談しながら進めるのが安全です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

申請の流れを整理してもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

人材開発支援助成金の場合は、まずGビズID取得、次に「事業内職業能力開発計画」の作成、訓練計画届の提出(訓練開始の前日まで)、訓練実施、そして訓練終了から2ヶ月以内に支給申請、という流れです。
1

GビズIDを事前取得(2〜3週間かかる場合あり)

2

事業内職業能力開発計画を作成

3

訓練実施計画届を訓練開始前日までにハローワーク等に提出

4

訓練を実施(OFF-JTの場合は訓練記録を保管)

5

訓練終了日の翌日から2ヶ月以内に支給申請書を提出

6

審査・振り込み(数週間〜数ヶ月)

まとめ: リスキリング支援の活用戦略

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

最後に、今日の話をまとめてもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

リスキリング支援は、2022年以降に国が力を入れてきたので制度の数・金額ともに非常に充実しています。まず押さえるべきは人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コース。条件が合えば審査なしで訓練費の75%と賃金助成が受けられます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

いきなり補助金ではなく、助成金から入る、と。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。補助金は申請と採択が必要なので、まず「確実に取れる助成金」で体制を整えてから、補助金にも挑戦するのが現実的な戦略です。地域独自の制度も見落とさないで。自社の所在地の市区町村が独自のリスキリング補助金を出しているケースが結構あります。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

ありがとうございます!まずGビズIDを取るところから始めます(笑)。
室谷

室谷

代表取締役

それが一番です(笑)。準備は早ければ早いほどいい。都道府県別のリスキリング補助金情報は各都道府県のページから探せます。例えば東京都のリスキリング・人材育成補助金大阪府のリスキリング補助金など、地域に特化した制度も多数あるので確認してみてください。