室谷さん、家のリフォームや新築を考えてる人が「補助金使えるよ」って聞いて調べたら、名前がいっぱい出てきてよくわからないってなること多いですよね。
ほんとに多いですよ(笑)。住宅系の補助金は2026年だけで国の制度が7〜8本あって、さらに都道府県・市区町村独自の制度がある。重複して使えるやつもあるから「把握しきれない」ってなるんです。
まず大きく3ジャンルに分けると、省エネ・断熱系、新築系、バリアフリー・耐震系です。2026年は圧倒的に省エネ・断熱が手厚くて、これがメインになります。
国が2050年のカーボンニュートラルを目指してるからですね。住宅部門のCO2を削減するために、窓を替えたり断熱を強化したりする工事に補助金を出してる。電気代も下がるので家計にもメリットあるし、政策目的と個人の利益が合致してるんです。
なるほど! じゃあ補助金の全体像を教えてください。
2026年の主要な住宅補助金・助成金・給付金をまとめるとこんな感じです。
| 制度名 | 主な対象 | 補助上限 | 所管 |
|---|
| みらいエコ住宅2026事業(新築) | 省エネ新築住宅 | 最大125万円/戸 | 国交省 |
| みらいエコ住宅2026事業(リフォーム) | 省エネリフォーム | 最大100万円/戸 | 国交省 |
| 先進的窓リノベ2026事業 | 窓断熱リフォーム | 最大100万円/戸 | 環境省 |
| 給湯省エネ2026事業 | 高効率給湯器交換 | 最大17万円/台 | 経産省 |
| 既存住宅断熱リフォーム支援事業 | 断熱材・窓改修 | 最大120万円/戸 | 環境省 |
| ZEH補助金(環境省) | ZEH新築・改修 | 最大90万円 | 環境省 |
| 長期優良住宅化リフォーム(過去分) | 大規模リフォーム | 最大160万円/戸 | 国交省 |
| 介護保険住宅改修 | バリアフリー改修 | 上限20万円(1〜3割負担) | 厚労省 |
| 耐震改修補助(自治体) | 旧耐震基準住宅 | 自治体による | 自治体 |
| 各都道府県独自補助 | 省エネ・移住等 | 自治体による | 自治体 |
ひとつずつ見ていきたいんですけど、まず一番メインの「みらいエコ住宅2026」から教えてください。
住宅補助金の比較図
はい、これが2026年の住宅系補助金の中核です。国交省が所管していて、新築と既存住宅リフォームの両方に対応しているのがポイントです。
住宅の省エネ性能によって3段階あります。一番性能が高いGX志向型住宅なら全世帯が対象で最大110万円(寒冷地の1〜4地域なら125万円)。長期優良住宅とZEH水準は子育て世帯・若者夫婦世帯が対象で、それぞれ75万円・35万円です。
GX志向型なら世帯条件なしですよ。ただ性能要件がかなり高い。ZEH水準を大幅に上回る断熱性能が必要です。長期優良住宅タイプは旗竿地のような特殊なケース除き、子育て・若者世帯限定なんで注意が必要です。
リフォームは世帯条件なし、全世帯OKです。1992年(平成4年)の省エネ基準未満の古い家を断熱改修すると最大100万円、1999年(平成11年)基準未満だと最大80万円。古い家ほどもらえる額が大きいんです。
それは古い家に住んでる人にとってはかなり嬉しいですね!
そうなんです。昭和50〜60年代に建てた実家をリフォームしたい、みたいなケースにめちゃくちゃマッチします。ただ必須工事が3つあって、断熱開口部(窓)・外壁や床天井の断熱・エコ住宅設備の設置、この3つをセットでやる必要があります。
次は窓専門の補助金です。これが2026年も引き続き人気で、窓の断熱リフォームだけで最大100万円出ます。
工事費の約半分が補助されるイメージです。内窓の設置、外窓の交換(カバー工法・はつり工法)、複層ガラスへの交換が対象です。窓と一緒にやる場合は断熱性の高い玄関ドア交換も対象になります。
2025年は200万円が上限だったのが、2026年から100万円に変わりました。ただ1戸あたりで100万円なので、複数窓まとめて工事すれば十分活用できます。
熱貫流率が1.9W/㎡K以下の高断熱窓であること。ざっくり言うと、ちゃんと性能が認められた製品であれば大丈夫です。工事業者が「先進的窓リノベ2026事業者」として登録されていることが前提なので、業者選びの際は確認を。
対象工事が重複しなければ
4つの住宅省エネ2026キャンペーンは原則併用OKです。ただし合計補助額が5万円以上じゃないと申請できないという下限ルールが2026年から厳格化されています。詳しくは
断熱窓への改修促進事業のページをご覧ください。
申請フロー図
あります! 経産省が所管する「給湯省エネ2026事業」で、エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームが対象です。エコキュートは性能によって7万円または10万円/台、ハイブリッド給湯機は10万円または12万円/台、家庭用燃料電池(エネファーム)は17万円/台出ます。
ランニングコストも含めると、オール電化住宅なら断然エコキュート。給湯器の買い替えタイミングでエコキュートに乗り換えると補助金+電気代削減のダブル効果があります。ガス使いたい人はハイブリッド給湯機かな。
古いガス給湯器の撤去加算があるって聞いたんですが?
そうですよ! 電気温水器や蓄熱暖房機を撤去して同時にやる場合は、2〜4万円が加算されます。古い設備を置き換えるほどおトクになる設計です。
窓リノベや断熱リフォームと一緒にやるなら組み合わせOKです。みらいエコのリフォームでエコ住宅設備として計上する方法もある。ただ同じ機器に二重申請はNGなので、業者に確認してもらうのが確実です。
ここまで省エネ系の話が続きましたが、断熱材を入れる工事はどの制度が対応してますか?
環境省の「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」が専門に対応しています。これは申請者が住宅所有者本人で、使用する断熱建材が登録品である必要があります。
みらいエコは「施工業者が申請する」仕組みで、断熱リフォームはセットで3工事必須。一方こっちの制度は「住宅所有者が申請する」事前申請タイプで、窓・断熱材単独でも申請できます。補助上限は戸建て住宅120万円(助成率3分の1以内)で、集合住宅は15〜20万円。
そこが重要! この制度は事前申請が必須で、工事前に申請→審査→許可→着工の順番です。工事してから「さかのぼって申請」はできません。2026年度は年4回公募で、第1回が3月17日〜6月12日でした。
- 要介護・要支援の認定を受けている方が対象
- 支給限度額20万円(自己負担1〜3割)
- 対象工事: 手すり設置、段差解消、すべり止め、引き戸交換、洋式トイレ化など
- 工事前にケアマネジャーへの相談が必須
- 転居や介護度が3段階以上あがると限度額リセット
バリアフリーの話も出てきましたが、高齢者向けの制度はどんなものがありますか?
介護が必要な方向けにいちばん使いやすいのが「介護保険の住宅改修費支給」です。要介護・要支援の認定を受けた方の自宅のバリアフリー工事に支給限度額20万円が出ます。自己負担は1〜3割なので、3割負担の方でも6万円出ます。
小規模な改修には十分で、手すりの設置や段差解消ならこれでかなりカバーできます。20万円を使い切っても、転居したり介護度が3段階以上あがると限度額がリセットされて再申請できる仕組みもあります。
介護保険の住宅改修と、みらいエコや窓リノベは対象工事が違うので組み合わせ可能です。バリアフリー工事と省エネリフォームを同時にやると、まとめてお得にできますよ。
ZEHっていう言葉もよく聞きますが、みらいエコとは別の制度ですか?
別物です。環境省が所管する「ZEH補助金」は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準を満たす新築住宅を建てる方が対象で、世帯要件がありません。
2026年度からは地域区分による差が出ます。ZEH基準で寒冷地(1〜3地域)55万円、その他(4〜8地域)45万円。ZEH+基準なら90万円・80万円。太陽光発電や高断熱仕様の住宅を建てたい方に向いてます。
みらいエコのGX志向型と比較するとどっちがいいですか?
GX志向型は最大125万円で高いですが、性能要件がかなり厳しい。ZEH補助金はZEH基準クリアすれば申請できるので間口が広い。住宅建築士や工務店に「どちらで申請できるか」を確認して、より高額な方を選ぶのが正解です。重要なのは
みらいエコとZEH補助金の併用は不可なので、どちらか一方を選ぶことになります。詳しくは
環境省ZEH化支援事業のページや
脱炭素志向型住宅導入支援事業のページもご覧ください。
リフォーム・新築の計画を立てたら、まず使える補助金を調べる(工事完了後の申請不可な制度あり)
「住宅省エネ支援事業者」として登録されている業者を選ぶ(登録業者でないと申請できない制度がある)
みらいエコ+窓リノベ+給湯省エネの3制度を組み合わせる場合、対象工事の重複を確認
介護保険の住宅改修は工事前にケアマネジャーへ相談(事前申請が必須)
補助金は基本的に予算上限に達し次第終了。3〜4月に情報収集、5〜6月に申請が目安
GビズID不要(個人の住宅補助金は個人申請)。必要書類は見積書・工事前後の写真・住所確認書類など
まとめると、補助金を最大化するためのコツって何ですか?
「複数の補助金を組み合わせること」と「早めに動くこと」の2点です。先進的窓リノベ100万円+給湯省エネ10万円+みらいエコリフォーム補助で組み合わせると200万円超も狙えます。ただし重複NGのルールがあるので、補助金に詳しいリフォーム会社に相談するのが一番確実ですよ。
よくある失敗が3つあります。①工事を先にやってしまって申請できなくなる(事前申請制度に注意)、②予算上限で打ち切られるのを知らず年末に申請して終了していた、③業者が「住宅省エネ支援事業者」に登録していなかった。これが多いです。
- 工事着手日が補助金の対象期間内か(2025年11月28日以降着工が対象の制度が多い)
- 業者が当該補助金の「登録事業者」になっているか
- みらいエコ住宅とZEH補助金は同一住宅に対して併用不可
- 補助金は工事費の立替後に受け取る制度がほとんど(資金繰りに注意)
工事完了後から申請して、通常2〜4ヶ月後に振り込まれます。工事費は先に支払うことになるので、資金繰りのシミュレーションを事前にしておくといいです。ハウスメーカーや工務店が申請代行してくれる場合は、補助金分を値引きして請求してくれるケースもあります。
最後に、どのページで都道府県別の補助金を調べられますか?