室谷さん、最近ECサイトを立ち上げようと考えているんです。でも初期費用が気になって…補助金って活用できるものなのでしょうか?
佐藤さん、実はECサイト構築に使える補助金は自治体ごとに結構あるんですよ。国レベルの大きな補助金だけでなく、市区町村独自の制度も充実していて、予算に応じて選べます。今日は具体的な制度をいくつかご紹介しますね。
補助金を探すときは、まず自分の事業所がある市区町村の中小企業支援窓口や商工会議所に相談するのが近道です。また、東京都のように大きな自治体では複数の制度が用意されています。
例えば福岡県久留米市の「
久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金(令和7年度)」は、最大20万円・補助率1/2で、ウェブサイト関連費が対象です。ECサイトの構築や改修に使えます。ただし、事前に「久留米市中小企業DX促進診断事業」でアドバイザーの提案を受けることが申請の前提条件になっています。
なるほど、事前の診断が必要なんですね。他にもありますか?
愛知県小牧市には「
小牧市中小企業ECサイト導入支援補助金」という、まさにECサイトに特化した制度があります。こちらも上限20万円・補助率1/2で、自社ECサイトの新規構築または改修が対象。ポイントは「自社ECサイト限定」という点で、楽天やAmazonなどのモール型ECへの出店費用は対象外。BASEやShopifyなどのASPカートを使った自社ECサイトなら対象になるので、初めてECを始める事業者にも使いやすいです。
モールと自社サイトで違うんですね。でも20万円だと、本格的なECサイトを作るには少し心もとない気も…
そこでもっと規模の大きい制度もあります。東京都が実施している「
令和8年度市場開拓助成事業」は、上限300万円・補助率1/2で、展示会出展だけでなくECサイト出店やWebサイト制作、販売促進費も対象です。この制度は東京都や公社の支援・評価を受けた製品、または成長産業分野の技術・製品を持つ都内中小企業者が利用できます。
300万円も!それは大きいですね。でも都内限定なんですね。
分野が限定されているけど、該当する事業者には手厚いですね。
特に補助率2/3というのは自己負担が少なくて済みます。これらの制度はすべて東京都中小企業振興公社が実施していて、販売促進費(印刷物・動画制作・広告費)も対象になるのが特徴です。ECサイトを作るだけでなく、集客のためのプロモーションにも使えるので、効果的な販路開拓が期待できます。
過去の年度の制度も参考になりますが、現在募集中のものはどれですか?
令和8年度市場開拓助成事業は締切が2026年5月29日とまだ先ですが、令和6年度のものは既に締切を過ぎています。ただし、毎年似たような制度が継続される傾向があるので、最新の情報は東京都中小企業振興公社の公式サイトで確認してください。
ECサイトと言っても国内だけじゃなく、海外にも販路を広げたいと考えています。越境ECに使える補助金はありますか?
500万円は魅力的ですね。でももう締切は過ぎているんですよね?
なるほど。越境ECに特化した制度は限られるけど、販路開拓全般の補助金でECサイト関連費をカバーできる場合もあるんですね。
10万円でも、ドメイン取得や簡単なショッピングカートの導入には十分かもしれません。
そうですね。ただしこの制度は令和2年度のもので、現在は終了しています。ただ、こうした小規模な補助金は市区町村ごとに不定期に出ているので、自分の地域の商工会議所や中小企業支援センターに問い合わせると良いでしょう。
まずは自社の事業所がある市区町村の公式サイトをチェック
補助金の対象経費にECサイト構築が含まれているか確認
室谷さん、いろいろ教えていただきありがとうございます。最後に、補助金を探すときのコツはありますか?
まずは小規模事業者持続化補助金のサイト(商工会議所地区)や、よろず支援拠点(全国)で相談するのが確実です。また、デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)のサイトも参考になります。ECサイト構築に特化した補助金は少ないですが、デジタル化支援や販路開拓支援の制度でカバーできるケースが多いです。
なるほど。地域密着型の補助金から大きなものまで幅広くあるんですね。自分の事業に合ったものを選びたいと思います。
ぜひ活用してください。補助金は公募期間が限られているので、早めに情報収集することが成功の鍵です。