鹿児島県の住宅支援 補助金・給付金 タイプ別比較
鹿児島に住んでいるんですけど、住宅にまつわる補助金や給付金ってかなりたくさんある印象で……どこから手をつければいいか分からなくて。
わかります(笑)。住宅系の制度って、国・鹿児島県・市区町村とレイヤーが3つあるんですよね。まずは「自分は個人なのか事業者なのか」「新築なのかリフォームなのか」で整理するのが一番スムーズです。
全然違います!個人で家賃が払えなくなったら「住居確保給付金」、高齢の親の家をバリアフリーにしたいなら「高齢者等住宅改造費助成」、家を新築・省エネ化するなら「ZEH補助金」や「住宅省エネキャンペーン」……と、目的別に制度が分かれているんです。ざっくり20種類以上が鹿児島で使えますよ。
だから最初に「自分のケース」を決めてから調べる、がコツです。今日は個人向け(住居・家賃支援)と事業者向け(省エネ・リフォーム補助金)、両方の代表的な制度を順番に紹介しますね。
| 分類 | 制度の種類 | 代表的な支援額 | 対象 |
|---|
| 個人・世帯向け | 住居確保給付金 | 家賃相当額(最大9か月) | 離職・廃業者 |
| 個人・世帯向け | 高齢者等住宅改造費助成 | 上限50万円 | 要支援以上の高齢者世帯 |
| 個人・世帯向け | 子育て世帯住替支援事業 | 上限10万円 | 18歳未満の子がいる世帯 |
| 個人・世帯向け | 移住支援金 | 単身60万円・世帯100万円 | 東京23区からの移住者 |
| 個人・世帯向け | 安全安心住宅ストック支援(耐震改修) | 上限115万円 | 旧耐震基準の戸建所有者 |
| 個人・世帯向け | 安全安心住宅ストック支援(耐震診断) | 上限10万円 | 旧耐震基準の戸建所有者 |
| 個人・世帯向け | 空き家活用リフォーム補助 | 上限200万円 | 空き家活用・移住者 |
| 事業者・建設 | ZEH化支援事業(環境省) | 補助上限あり | ZEH建設事業者・個人 |
| 事業者・建設 | 住宅省エネ2026キャンペーン | 省エネ工事費の一部 | リフォーム事業者・個人 |
| 事業者・建設 | 断熱リフォーム支援事業 | 断熱工事費の一部 | 住宅所有者・リフォーム事業者 |
| 事業者・建設 | 脱炭素志向型住宅導入支援 | 工事費の一部 | 住宅建設事業者 |
表でみると分かりやすいです。個人向けが上半分で、事業者・建設系が下ですね。
そうです。鹿児島県の住宅支援の特徴として、「鹿児島市が独自の手厚い制度を持っている」点があります。耐震改修・高齢者バリアフリー・空き家活用・子育て住替、全部が鹿児島市オリジナルの制度として動いていて、他の市町村とは別枠で使えるんですよ。
鹿児島市に住んでいる人は特にラッキーってことですね!
ですね(笑)。ただ、霧島市や鹿屋市にも独自の耐震補助制度があるし、南九州市には空き家活用の補助金(上限200万円)もあります。自分の住む市町村に問い合わせるのが確実ですよ。
じゃあまず個人向けから聞かせてください。一番使われている制度って何ですか?
件数でいうと「住居確保給付金」が多いです。離職や廃業、収入が大幅に減って家賃が払えなくなった方が対象で、家賃相当額を原則3か月、条件を満たせば最大9か月支給してもらえます。
鹿児島市の場合、生活自立支援センターが窓口で、電話(099-803-9521)でまず相談できます。収入・預貯金の基準がありますが、「離職から2年以内」「主たる生計維持者だった」などの要件を満たせば随時申請可能です。就労支援も同時に受けられるので、住まいを守りながら再就職を目指す制度ですね。
はい、国制度です。ただ支給額の上限は市区町村ごとに決まっていて、鹿児島市は鹿児島市の基準があります。詳細は必ず鹿児島市の窓口で確認してください。
高齢者の住宅改造の補助もあるって言ってましたよね?
ありますよ!「高齢者等住宅改造費助成(鹿児島市)」は、要支援1以上の認定を受けた高齢者がいる世帯が対象で、段差解消・手すり設置などの改修費の2分の1(上限50万円)を助成します。浴室改造は30万円、便器交換は10万円が別途上限として設定されています。
50万円の半額補助なら実質100万円の工事が賄えるんですね。
そういう計算になります。ただし世帯の課税所得合計が330万円を超える場合や、市税の滞納がある場合は対象外になるので注意が必要です。この2つの要件、実は多くの住宅系補助金に共通する落とし穴なんです。
基本的には申請前に滞納を解消する必要があります。制度申請前にまず市税の状況を確認する、これが「申請の鉄則」ですね(笑)。
住居確保給付金・住宅改造助成 利用時の確認ポイント
- 市税の滞納がないこと(滞納がある場合は解消が先決)
- 世帯の課税所得合計(高齢者改造助成は330万円以下の目安)
- 要件を満たしているか、まず電話で相談(鹿児島市 生活自立支援センター 099-803-9521)
- 「離職2年以内」など期限が付く条件もチェック
鹿児島市が「子育て世帯住替支援事業」をやっています。18歳未満の子どもを持つ世帯が、より広い住宅へ住み替えるときの引越費用や、敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用を最大10万円補助してくれます。
ただし令和7年度は予算に達して受付を終了していますので、令和8年度以降の再開を待つ形です。新年度に早めに申請するのがコツです。市内の民間賃貸だけでなく持家への住み替えも対象なので、マンション購入でも使える可能性があります。
「移住支援金制度」があります!東京23区から鹿児島市に移住して就業・起業・テレワークをする場合、単身で60万円、2人以上の世帯で100万円が支給されます。さらに18歳未満の子を帯同すれば、1人あたり最大100万円が加算される仕組みです。
子ども1人帯同で最大200万円ってことですよね?!
そうなんです、これはかなり大きい(笑)。ただし要件として「マッチングサイトに掲載されている求人への就職」や「テレワーク」など就業形態の条件があります。移住前に必ず鹿児島市の移住・就業担当窓口で確認してください。
移住支援金、鹿児島県内の他の市町村でもやってるんですか?
やってますよ。県内の各市町村でも独自の移住支援策を持っているところが多くて、姶良市のふるさと移住定住促進事業、日置市の過疎地域移住定住促進事業(基本額20万円+子ども1人10万円加算)、さつま町の移住補助、大和村の新築住宅助成金など、かなり多様です。住みたい市町村を決めたら、その市町村に直接問い合わせてみてください。
ここからは事業者向けの補助金ですね。ZEHってよく聞きますが、鹿児島でも使えるんですか?
もちろん使えます!ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は全国制度なので鹿児島でも申請可能です。住宅の断熱性能と高効率設備、太陽光発電を組み合わせて年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロ以下にする住宅ですね。
2026年度の「みらいエコ住宅(子育てグリーン住宅支援事業)」だと、GX志向型が最大110万円、長期優良住宅が80万円、ZEH水準住宅は鹿児島の気候区分(6・7地域)だと35万円が目安です。鹿児島は温暖な地域なので、寒冷地向けの40万円は適用されないことが多い点に注意が必要です。
ほんとに?同じZEHでも地域によって違うんですね。
そうなんですよ。「40万円もらえる」という情報を見かけても、鹿児島では寒冷地基準の適用外になるケースが多いです。申請前に必ず施工業者に確認してください。また予算が早々に終了する年もあるので、工務店と早めに動くことが大事です。
環境省の「断熱リフォーム支援事業」です。既存住宅の断熱材・窓・ガラスを高性能なものに交換するリフォームに対して補助が出る制度で、鹿児島を含む全国で使えます。光熱費が月5,000〜1万円くらい変わることもあって、長期的に見ると元が取れる投資になります。
十分ありえます。断熱窓への改修の「住宅省エネ2026キャンペーン」は、リフォーム工事費の一部補助に加えて、断熱性能が上がることで光熱費が年間数万円単位で削減できるので、10年スパンで考えると断然お得なんですよ。
室谷さん、鹿児島市の耐震改修補助、かなり金額が大きいって最初に言ってましたよね?
これはぜひ詳しく紹介したいです。鹿児島市の「安全安心住宅ストック支援事業」は、昭和56年5月31日以前の旧耐震基準で建てられた戸建住宅が対象で、耐震診断・耐震改修工事・リフォームを一体で補助してくれます。
令和8年度は耐震改修工事が費用の2分の1、上限115万円にアップしています。さらに耐震改修と合わせてリフォームも行う場合は20〜40万円(20〜40%)追加で補助が出ます。令和8年度から耐震シェルターや防災ベッドも新たに対象に追加されました(上限25万円)。
十分あります。耐震診断が10万円、改修が115万円、リフォームが最大40万円、さらに空家活用・移住型なら追加で最大60万円の補助もあるので、条件次第では総額160〜200万円以上の補助を受けられるケースもあります。
令和8年度は5月7日から受付開始で、令和8年12月9日まで受け付けています。工事完了期限が令和9年2月5日、実績報告期限が2月19日です。申請順に受け付けて予算に達したら終了なので、早めの動きが肝心ですよ。
- 申請前に工事を始めると補助対象外(「補助金等交付決定通知書」が届いてから契約・着工)
- 施工業者は鹿児島市内に本社・住所のある業者が原則(耐震診断等は除く)
- 過去に同事業のリフォーム補助を受けていると再利用不可
- 市税滞納がある場合は申請不可
- 耐震診断は鹿児島県建築士事務所協会等の講習修了者が行うこと
「決定通知が届いてから工事」っていうのは厳しいですね。
ここを知らないで着工してしまう人が一定数いるんです(笑)。「先にやっちゃえばいいじゃないか」は絶対NG。先着順で予算が終わることへの焦りは分かりますが、手順を守ることが受給の絶対条件です。
| 制度名 | 対象 | 補助の目安 | DB詳細ページ |
|---|
| 住宅省エネ2026キャンペーン | 断熱・給湯省エネリフォーム | 工事費の一部 | 詳細 |
| 既存住宅の断熱リフォーム支援 | 高性能断熱材・窓改修 | 工事費の一部 | 詳細 |
| ZEH化支援事業(環境省) | 新築ZEH取得 | 定額補助 | 詳細 |
| 脱炭素志向型住宅導入支援 | 高性能新築住宅 | 工事費の一部 | 詳細 |
| 住宅の脱炭素化促進(R8) | ZEH・省CO2化 | 工事費の一部 | 詳細 |
新築ならZEH系、既存住宅のリフォームなら断熱支援か住宅省エネキャンペーンを中心に検討して、さらに鹿児島市独自の安全安心住宅ストック支援も組み合わせる、というのが鹿児島での最適解だと思います。国の補助と市の補助は一部併用できる場合があるので、必ず建築指導課に確認してください。
鹿児島の住宅補助金 申請フロー
自分の状況を整理する(個人・世帯向けか、事業者・建設業者向けか/新築かリフォームか)
市区町村と国・県の制度を両方確認する(鹿児島市は独自制度が豊富)
事前相談する(各窓口またはハウスメーカー・工務店経由で確認)
必要書類を揃えて補助申請書を提出する(先着順のものは早めに)
補助金等交付決定通知書が届いてから契約・工事を開始する(先着工は絶対NG)
ステップ5の「先着工NG」が一番重要なポイントですね。
そうです。もう一つ付け加えると、GビズIDの事前取得が必要な国の補助金もあります。ZEH系などは申請前にGビズIDを取得しておかないと手続きが進まないことがあるので、余裕をもって準備しておくといいです。GビズIDの発行に2〜3週間かかることもありますよ。
耐震改修・リフォーム補助は鹿児島市役所東別館4階の建築指導課(令和8年度受付は5月7日から)、住居確保給付金は東別館1階の生活自立支援センター(電話 099-803-9521)です。ZEH系は申請がJグランツなどオンラインになるので、施工業者と一緒に動くのが現実的ですね。
- 耐震改修・住宅リフォーム補助: 鹿児島市役所東別館4階 建築指導課
- 住居確保給付金: 鹿児島市役所東別館1階 生活自立支援センター(電話 099-803-9521)
- 高齢者等住宅改造費助成: 鹿児島市福祉担当課
- ZEH・省エネ住宅補助金: 施工業者経由でJグランツポータル(j-grants.go.jp)
- 移住支援金: 鹿児島市移住・就業担当窓口
- 各市町村独自制度: お住まいの市役所・町村役場(都市整備・建設担当)
今日はたくさん制度を教えていただきましたが、鹿児島に住む人に一番言っておきたいことは何ですか?
「鹿児島市の耐震改修補助は上限115万円に引き上がっていること」と「国の省エネ補助と市の補助は一部併用できること」の2点です。どちらも知らないと損するので(笑)。
個人・世帯向けと事業者向け、両方のニーズに応える制度が揃っているんですね。
そうです。「家賃が払えない」「老朽化した家を直したい」「子育て世帯が広い家に引っ越したい」「省エネ住宅に建て替えたい」——それぞれのシチュエーションに対応する制度が存在しています。まず「自分のケースに合う制度はどれか」を絞り込んで、早めに窓口に相談することが第一歩ですよ。