INPIT事業再編計画支援事業補助金(令和7年度)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
事業再編に特化した知財支援
本補助金は、産業競争力強化法に基づく事業再編計画の認定を受けた企業のみが対象となる、非常にニッチかつ専門性の高い制度です。M&A・事業統合・会社分割など、事業再編に伴う知的財産権(特許・実用新案・意匠・商標)の保護と活用に必要な調査費用を支援します。事業再編を進める中堅企業にとって、知財リスクの洗い出しと戦略立案を外部専門家に依頼できる貴重な資金源となります。
補助率1/3・上限650万円の手厚い助成
対象経費の1/3以内、上限650万円の助成を受けられます。知財調査やコンサルティングは1件あたり数百万円規模になることも多く、650万円の上限は実務上十分に活用価値のある金額です。例えば、総額1,950万円規模の知財デューデリジェンスや特許マッピング調査を実施する場合、650万円の助成を受けられる計算となります。
INPIT(工業所有権情報・研修館)が実施
本補助金は経済産業省所管の独立行政法人であるINPITが実施機関です。INPITは特許情報の提供や知財支援に豊富な実績を持つ機関であり、申請後の知財活用に関するアドバイスや関連サービスとの連携も期待できます。知財分野に精通した組織が運営しているため、審査の視点も知財戦略の妥当性に重きが置かれます。
長期間の申請受付
申請期間は2025年4月1日から12月19日までの約9か月間と長く設定されています。事業再編計画の認定手続きと並行して準備を進めることが可能です。ただし、予算には限りがあるため、認定を受けた段階で速やかに申請することが採択率を高めるポイントとなります。
ポイント
対象者・申請資格
企業規模の要件
- 中堅企業者であること(産業競争力強化法第2条第24項に規定)
- 成長発展を図るための事業活動を行っているものとして主務省令で定める要件に該当すること
- 中小企業ではなく「特定中堅企業者」に分類される規模であること
事業再編計画の認定
- 産業競争力強化法第23条第1項に基づく事業再編計画の認定を受けていること
- 認定事業再編事業者等であること(産競法第34条の2の規定に基づく)
- 事業再編計画が主務大臣により正式に認定されていることが前提条件
知的財産関連の事業であること
- 工業所有権(特許権・実用新案権・意匠権・商標権)の保護または利用に関する調査・検討事業であること
- 認定事業再編計画に基づく取組に関連する知財活動であること
- 補助対象となる経費は、知財の調査・検討に必要な費用に限定される
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:事業再編計画の認定取得
まず産業競争力強化法第23条第1項に基づく事業再編計画を策定し、主務大臣の認定を受ける必要があります。事業再編計画には、再編の目的・内容・スケジュール・期待される効果などを詳細に記載します。認定手続きには数か月を要する場合があるため、早期に着手してください。
ステップ2:知財調査事業の計画策定
認定取得後(または並行して)、事業再編に伴い必要となる知的財産権の調査・検討事業の計画を策定します。具体的には、特許ポートフォリオの評価、商標・ブランド統合の検討、技術流出リスクの調査、ライセンス契約の見直しなど、再編後の知財戦略に必要な調査内容を明確にします。
ステップ3:補助金申請書類の作成・提出
INPITの指定する様式に従い、申請書類を作成します。調査事業の目的・内容・実施体制・スケジュール・経費の内訳を具体的に記載します。申請先はINPIT知財活用支援センター助成事業担当です。電話(03-3581-1101、内線3852)またはメール(ip-ct06@inpit.go.jp)で事前相談することをお勧めします。
ステップ4:審査・交付決定
INPITによる審査を経て、交付決定の通知を受けます。交付決定前に着手した経費は原則として補助対象外となるため、必ず交付決定を受けてから調査事業を開始してください。
ステップ5:事業実施・実績報告
交付決定後、計画に沿って知財調査事業を実施します。完了後は実績報告書を提出し、INPITの確認を経て補助金が交付されます。
ポイント
審査と成功のコツ
知財戦略と事業再編計画の整合性を明確にする
対象経費の妥当性を丁寧に説明する
INPITへの事前相談を最大限活用する
実施体制の具体性をアピールする
ポイント
対象経費
対象となる経費
知財調査費(4件)
- 特許・実用新案の先行技術調査費用
- 商標の類似調査・使用状況調査費用
- 意匠の類否調査費用
- 技術動向調査・パテントマップ作成費用
知財コンサルティング費(4件)
- 知財ポートフォリオ評価・分析費用
- 知財デューデリジェンス費用
- ライセンス契約の見直し・再設計に関するコンサルティング費用
- 知財戦略策定に関する専門家アドバイザリー費用
知財権利化関連費(3件)
- 特許出願に関する調査・検討費用
- 商標出願戦略の検討費用
- 海外での権利保護に関する調査費用
外部委託費(3件)
- 弁理士事務所への調査委託費用
- 知財専門コンサルティング会社への委託費用
- 技術評価機関への鑑定委託費用
報告書作成費(2件)
- 調査報告書・分析レポートの作成費用
- 知財戦略提言書の作成費用
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 事業再編計画の策定そのものに要する費用(コンサルティング費等)
- 特許出願・商標出願の官庁手数料(印紙代等)
- 知財に関連しない一般的な経営コンサルティング費用
- 設備投資・物品購入費
- 人件費(自社従業員の給与・手当)
- 旅費・交通費(原則として対象外となる場合が多い)
- 補助金交付決定前に着手した事業に係る費用
よくある質問
QINPIT事業再編計画支援事業補助金はどのような企業が申請できますか?
本補助金は、産業競争力強化法(産競法)第23条第1項に基づく事業再編計画の認定を受けた「特定中堅企業者」のみが申請可能です。特定中堅企業者とは、産競法第2条第24項に規定する中堅企業者のうち、成長発展を図るための事業活動を行っているものとして主務省令で定める要件に該当する企業を指します。中小企業や大企業は対象外です。また、事業再編計画の認定を受けていることが前提条件となるため、まずは主務大臣による事業再編計画の認定を取得する必要があります。
Q補助対象となる経費にはどのようなものがありますか?
補助対象は「工業所有権の保護及び利用を図るために必要な検討に要する調査事業等に必要な経費」です。具体的には、特許・実用新案・意匠・商標に関する先行技術調査、知財デューデリジェンス、特許ポートフォリオの評価・分析、商標戦略の検討、ライセンス契約の見直しに関するコンサルティング費用、外部専門家(弁理士事務所等)への委託費用などが想定されます。一方、特許出願の官庁手数料(印紙代)や、知財に関連しない一般的な経営コンサルティング費用、設備投資費、人件費などは対象外です。
Q補助金の上限額と補助率はどのくらいですか?
補助率は対象経費の1/3以内で、上限額は650万円です。例えば、1,950万円の知財調査事業を実施した場合、その1/3にあたる650万円が補助金の上限額として支給されます。総事業費が1,950万円未満の場合は、実際の対象経費の1/3が補助額となります。なお、補助金は原則として事業完了後の精算払いとなるため、事業実施中の資金繰りは自社で確保する必要があります。
Q申請前にINPITに相談することはできますか?
はい、事前相談を強くお勧めします。INPITの知財活用支援センター助成事業担当に電話(03-3581-1101、内線3852)またはメール(ip-ct06@inpit.go.jp)で相談が可能です。補助対象となる経費の範囲、申請書類の記載方法、審査のポイントなどについて事前に確認しておくことで、申請の質を高め、採択可能性を向上させることができます。特に、自社の計画する知財調査が補助対象に該当するかどうかの確認は必須です。
Q事業再編計画の認定を受けるにはどうすればよいですか?
事業再編計画の認定は、産業競争力強化法第23条第1項に基づき、主務大臣に申請して受けるものです。事業再編計画には、再編の目的・内容・実施期間・期待される効果などを記載します。認定の手続きや要件の詳細については、経済産業省や関連省庁の窓口にお問い合わせください。認定手続きには一定の期間を要するため、補助金の申請期間(2025年12月19日まで)に間に合うよう、早めに準備を開始することが重要です。
Q他の補助金と併用することは可能ですか?
同一の経費に対して、国の他の補助金・助成金を重複して受給することは原則として認められません。ただし、事業再編に関連する取組全体の中で、知財調査以外の費用(例:設備投資、販路開拓、人材育成)について別の補助金を活用することは可能です。例えば、知財調査は本補助金、設備投資は事業再構築補助金、M&A関連費用は事業承継・引継ぎ補助金という形で、対象経費を明確に区分して併用する方法が考えられます。
Q申請期間中であればいつでも申請できますか?
申請期間は2025年4月1日から12月19日までですが、予算の消化状況によっては期間内であっても受付が終了する可能性があります。本補助金は対象者が限定的なため競争率は高くないと推測されますが、確実に申請するためには、事業再編計画の認定を受けた段階で速やかに申請準備を進めることをお勧めします。また、交付決定前に着手した事業は補助対象外となるため、申請から交付決定までのリードタイムも考慮した計画立案が必要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は産業競争力強化法に基づく事業再編計画の認定を受けた特定中堅企業者を対象とした制度であり、他の補助金との併用については以下の点に留意が必要です。 まず、同一の経費に対して国の他の補助金・助成金を重複して受給することは原則として認められません。ただし、事業再編に関連する取組全体の中で、知財調査以外の費用(設備投資、人材育成等)について別の補助金を活用することは可能です。 事業再編を進める中堅企業が併用を検討しやすい制度としては、中小企業庁の事業承継・引継ぎ補助金(M&A関連費用)、経済産業省の事業再構築補助金(新分野展開・事業転換の設備投資等)があります。これらは対象経費が異なるため、知財調査は本補助金、設備投資や販路開拓は他の補助金という形で役割分担が可能です。 また、INPITが提供する他の支援サービス(知財総合支援窓口での無料相談、海外知財訴訟費用保険など)は補助金ではないため、併用の制約なく活用できます。事業再編に伴う知財戦略を総合的に進めるうえで、これらの無料サービスも積極的に活用することをお勧めします。
詳細説明
INPIT事業再編計画支援事業補助金とは
本補助金は、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が実施する、事業再編を行う特定中堅企業の知的財産活動を支援するための助成制度です。産業競争力強化法(産競法)に基づく事業再編計画の認定を受けた企業が、再編に伴う知的財産権の保護・活用に必要な調査事業等の費用について、最大650万円(補助率1/3以内)の助成を受けることができます。
制度の背景と目的
近年、中堅企業による事業再編(M&A、会社分割、事業譲渡等)が増加しています。事業再編を成功させるためには、統合先企業が保有する特許権・商標権等の知的財産権を適切に評価・管理し、再編後の事業戦略に活かすことが不可欠です。
しかし、知財デューデリジェンスや特許ポートフォリオの分析には専門的な知識と外部専門家の協力が必要であり、そのコストは決して小さくありません。本補助金は、こうした知財関連の調査・検討費用の一部を助成することで、事業再編の円滑な実施と再編後の企業成長を後押しすることを目的としています。
対象となる企業
本補助金の対象者は以下の要件をすべて満たす企業です。
- 特定中堅企業者であること(産競法第2条第24項に規定する中堅企業者のうち、成長発展を図るための事業活動を行っているもの)
- 産競法第23条第1項に基づく事業再編計画の認定を受けていること
- 認定事業再編事業者等であること(産競法第34条の2に規定)
なお、中小企業や大企業は本制度の対象外となります。自社が「特定中堅企業者」に該当するかどうか不明な場合は、INPITまたは所管省庁に事前に確認することをお勧めします。
補助対象となる事業内容
補助の対象となるのは、工業所有権(特許権・実用新案権・意匠権・商標権)の保護及び利用を図るために必要な検討に要する調査事業等です。具体的には以下のような活動が想定されます。
- 統合先企業の保有する特許・商標等の価値評価(知財デューデリジェンス)
- 事業再編後の特許ポートフォリオの最適化に向けた調査・分析
- ブランド統合に伴う商標戦略の再設計
- 技術流出リスクの調査・対策検討
- ライセンス契約の見直し・再交渉に向けた検討
- 海外における知財権の保護状況調査
補助金額と補助率
補助金額は対象経費の1/3以内で、上限額は650万円です。つまり、最大で約1,950万円規模の知財調査事業を実施する場合に、650万円の助成を受けられる計算となります。
申請期間と手続き
令和7年度の申請期間は2025年4月1日から2025年12月19日までです。申請先はINPIT知財活用支援センター助成事業担当となります。
- 電話:03-3581-1101(内線3852)
- メール:ip-ct06@inpit.go.jp
- 参照URL:https://www.inpit.go.jp/shien/tokutei-chuuken/index.html
申請時の注意点
- 交付決定前に着手した事業は原則として補助対象外です
- 予算の消化状況により、申請期間内であっても受付が終了する場合があります
- 申請前にINPITへ事前相談を行うことで、対象経費の範囲や申請書の記載方法について確認できます
- 同一経費に対する他の国庫補助金との重複受給はできません