中小企業人材確保のための奨学金返還支援事業【令和7年度企業登録】
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
企業と東京都の折半による奨学金返還支援
本制度の最大の特徴は、企業が負担した金額と同額を東京しごと財団(東京都)がマッチングで負担する点です。つまり企業が年25万円を出えんすれば、合計年50万円が奨学金返還に充てられます。企業にとっては実質的に2倍のレバレッジが効く制度設計であり、採用時の福利厚生として求職者に強くアピールできます。
3段階の負担額から選択可能
企業の負担金額は年5万円(助成10万円)、年12万円(助成24万円)、年25万円(助成50万円)の3コースから登録時に選択します。企業規模や採用戦略に応じた柔軟な設計が可能で、小規模企業でも無理なく参加できる仕組みです。ただし登録後の変更はできないため、慎重な選択が求められます。
対象業種は建設・IT・ものづくりの3分野
対象業種が建設業、情報サービス業・インターネット付随サービス業、製造業に限定されており、かつ採用職種も「研究・技術の職業」に絞られています。技術者不足が深刻なこれらの業種に特化することで、政策効果を高める狙いがあります。建築設計業や測量業も対象に含まれる点は見落としがちです。
奨学金貸与団体への直接支払い方式
助成金は従業員本人ではなく、日本学生支援機構等の奨学金貸与団体に直接支払われます。これにより確実に奨学金返還に充てられ、企業・従業員双方にとって手続きの透明性が確保されます。経費精算や領収書提出といった煩雑な手続きが不要な点も大きなメリットです。
3年間の継続支援で定着促進
支援期間は最大3年間で、毎年1年間の継続在籍が条件です。短期離職を防ぎ、若手技術者の定着を促す制度設計になっています。3年間で最大150万円の奨学金返還支援は、若手人材にとって非常に大きなインセンティブとなります。
ポイント
対象者・申請資格
企業要件
- 本社または主たる事業所が東京都内にある中小企業等であること
- または、大学生等を東京都内の事業所で勤務させることを条件に採用する中小企業等であること
- 建設業、情報サービス業、インターネット付随サービス業、製造業、建築設計業、測量業のいずれかで事業を営んでいること
- 「研究・技術の職業」で大学生等の採用を希望していること
登録者(求職者)要件
- 大学(短大除く)、大学院、大学校、高等専門学校(専攻科)の卒業・修了予定者であること
- または卒業済みで満35歳未満、もしくは卒業後3年以内であること
- 登録企業に正規雇用労働者として就職を希望していること
- 日本学生支援機構の第一種・第二種奨学金、または代理返還制度を実施している公的機関の貸与型奨学金を受けていること
- 他の制度による奨学金返還免除等を受けていないこと
業種・職種の詳細
- 建設:D.建設業、技術サービス業のうち建築設計業・測量業
- IT:情報通信業のうち情報サービス業・インターネット付随サービス業
- ものづくり:E.製造業
- 職種:厚生労働省編職業分類「02.研究・技術の職業」に該当する職種
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:対象要件の確認
まず自社が対象業種・企業規模に該当するかを確認します。日本標準産業分類での業種コード、中小企業等の定義、東京都内の事業所要件を満たすかをチェックしてください。本事業専用サイト(tokyo-scholarship-support.jp)で詳細を確認できます。
ステップ2:企業負担金額の決定
年5万円・12万円・25万円の3コースから選択します。登録後の変更はできないため、採用計画や予算を踏まえて慎重に決定してください。負担額が大きいほど求職者へのアピール力は高まりますが、複数名採用する場合の総額も考慮が必要です。
ステップ3:企業登録の申込
登録申込受付期間内(令和7年12月18日17時必着)に申込書類を提出します。募集要項に記載された必要書類を揃え、不備のないよう提出してください。
ステップ4:登録者とのマッチング
企業登録が完了すると、奨学金を受けている大学生等とのマッチングプロセスに進みます。登録者が自社を選んで応募してきた場合、通常の採用選考を行います。
ステップ5:採用・在籍確認
登録者を正規雇用で採用し、1年間継続して在籍させます。在籍確認後、東京しごと財団が奨学金貸与団体への支払いを実施します。この流れが最大3年間継続します。
ポイント
審査と成功のコツ
負担金額の戦略的選択
採用ブランディングへの活用
対象職種の正確な把握
入社後の定着支援との連動
早期の企業登録が有利
ポイント
対象経費
対象となる経費
企業出えん金(年額コース別)(3件)
- 年5万円コース(助成額10万円/年)
- 年12万円コース(助成額24万円/年)
- 年25万円コース(助成額50万円/年)
奨学金返還対象(3件)
- 日本学生支援機構 第一種奨学金の返還費用
- 日本学生支援機構 第二種奨学金の返還費用
- 代理返還制度を実施する公的機関の貸与型奨学金の返還費用
支援期間(2件)
- 最大3年間の奨学金返還支援
- 1年ごとの継続在籍確認後に支給
対象となる採用費用(間接的効果)(2件)
- 技術者の新卒採用活動費
- 中途採用(35歳未満)の採用活動費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 短期大学卒業者の奨学金返還費用
- 営業職・事務職など研究・技術以外の職種での採用に関する費用
- 東京都外のみで勤務する従業員の奨学金返還費用
- 他の制度で奨学金返還免除を受けている者の返還費用
- 登録後に変更した企業負担金額に基づく差額
- 1年間の継続在籍を満たさなかった場合の奨学金返還費用
- 大企業に該当する企業の出えん金
よくある質問
Q奨学金返還支援事業に登録するだけで費用は発生しますか?
いいえ、企業登録だけでは費用は一切発生しません。企業の負担が発生するのは、登録者(奨学金を受けている大学生等)を実際に正規雇用で採用し、1年間継続して在籍した場合のみです。登録してもマッチングに至らなかった場合や、採用に至らなかった場合は費用負担ゼロですので、対象業種の中小企業であればまず登録しておくことをお勧めします。リスクなく採用チャネルを一つ増やせる制度です。
Q企業負担金額の3コース(5万円・12万円・25万円)はどのように選べばよいですか?
コース選択は登録後に変更できないため慎重な判断が必要です。年25万円コースは助成額が年50万円と最大で求職者へのアピール力が最も高いですが、複数名の採用を見込む場合は年12万円コースで人数を増やす戦略も有効です。年5万円コースは負担を最小限に抑えつつ制度を試してみたい企業に適しています。自社の採用予算、採用予定人数、競合他社の動向を踏まえて選択してください。
Q対象となる業種をもう少し詳しく教えてください。
対象業種は日本標準産業分類に基づいて厳密に定義されています。建設分野はD.建設業全般に加え、L.学術研究・専門・技術サービス業のうち建築設計業(7421)と測量業(7422)が含まれます。IT分野はG.情報通信業のうち情報サービス業(39)とインターネット付随サービス業(40)のみが対象で、通信業や放送業は含まれません。ものづくり分野はE.製造業全般です。自社の産業分類コードが不明な場合は、東京しごと財団に問い合わせてください。
Q従業員が途中で退職した場合はどうなりますか?
奨学金返還支援の支給条件は「1年間の継続在籍」です。採用した従業員が1年未満で退職した場合、その年度の助成金は支給されません。ただし、既に支給済みの年度分の返還を求められることは通常ありません。このため、採用後の定着支援(メンター制度、研修プログラム、職場環境改善など)を充実させることが、本制度の投資対効果を最大化する鍵となります。
Q短大卒や専門学校卒の人材は対象になりますか?
残念ながら、短期大学の卒業者は対象外です。対象となるのは大学(短大除く)、大学院、大学校(4年制大学に相当するもの)、高等専門学校(専攻科)の卒業・修了者または予定者で、学士以上の学位を授与する教育機関の出身者に限られます。専門学校(専修学校専門課程)の卒業者も対象外となります。技術者の確保という制度趣旨から、一定以上の学歴要件が設けられています。
Q本社が東京都外にある企業でも利用できますか?
はい、一定の条件を満たせば利用可能です。本社が東京都外にある場合でも、「大学生等を東京都内の事業所等で勤務させることを条件に採用する中小企業等」であれば対象となります。つまり、東京都内に支店や事業所があり、そこに配属する前提で技術者を採用する場合は申請可能です。ただし、都内事業所での勤務が条件となるため、将来的な転勤の可能性がある場合は事前に確認が必要です。
Q他の助成金や補助金と併用できますか?
本事業は奨学金貸与団体への直接支払い方式のため、設備投資や研修費用を対象とする補助金(ものづくり補助金、IT導入補助金、人材開発支援助成金など)とは原則として併用可能です。ただし、同一従業員が他の奨学金返還支援制度を受けている場合は本事業の対象外となります。東京都の他の人材確保支援事業との併用については、それぞれの制度要件を確認の上、東京しごと財団にお問い合わせください。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は東京都独自の奨学金返還支援制度であり、他の補助金・助成金との併用については以下の点に注意が必要です。 本事業の助成金は奨学金貸与団体に直接支払われるため、一般的な経費補助型の補助金とは性質が異なります。そのため、設備投資や研修費用を対象とする他の補助金(例:ものづくり補助金、IT導入補助金、人材開発支援助成金など)とは原則として併用可能です。 ただし、以下の制度との重複には注意してください。他の奨学金返還支援制度(地方自治体独自の奨学金返還支援制度など)を同一の従業員が受けている場合、本事業の対象外となる可能性があります。申込要件に「他の制度による奨学金の返還免除等を受けていないこと」が明記されているため、従業員が他の返還支援を受けていないか確認が必要です。 一方で、東京都の他の人材確保支援事業(例:東京都正規雇用等転換安定化支援助成金、働くパパママ育業応援奨励金など)との併用は、それぞれの制度要件を満たす限り可能なケースが多いです。具体的な併用可否は東京しごと財団に確認することをお勧めします。
詳細説明
中小企業人材確保のための奨学金返還支援事業とは
本事業は、東京都が中小企業の技術者確保と定着を支援するために設けた制度です。建設・IT・ものづくり分野の都内中小企業等が登録し、奨学金の貸与を受けている大学生等を正規雇用で採用して1年間継続在籍させた場合に、奨学金返還費用の一部が助成されます。
最大の特徴は、企業が負担した金額と同額を東京しごと財団(東京都)がマッチングで負担する仕組みです。企業の実質負担の2倍の金額が奨学金返還に充てられるため、企業にとっても求職者にとっても大きなメリットがあります。
制度の仕組みと支援金額
企業は登録時に以下の3つの負担金額コースから選択します。
- Aコース:企業負担 年5万円 → 助成金額 年10万円(企業5万円+都5万円)
- Bコース:企業負担 年12万円 → 助成金額 年24万円(企業12万円+都12万円)
- Cコース:企業負担 年25万円 → 助成金額 年50万円(企業25万円+都25万円)
支援期間は最大3年間で、毎年1年間の継続在籍確認後に支給されます。Cコースの場合、3年間で最大150万円の奨学金返還支援となります。
対象となる企業
以下の要件をすべて満たす中小企業等が対象です。
- 本社または主たる事業所が東京都内にあること(または都内事業所での勤務を条件に採用すること)
- 対象業種で事業を営んでいること
- 「研究・技術の職業」で大学生等の採用を希望していること
対象業種は以下の3分野に限定されています。
- 建設分野:建設業、建築設計業、測量業
- IT分野:情報サービス業、インターネット付随サービス業
- ものづくり分野:製造業
対象となる登録者(求職者)
以下の要件をすべて満たす方が登録者として対象となります。
- 大学(短大除く)、大学院、大学校、高等専門学校(専攻科)の卒業・修了予定者、または卒業後35歳未満の方
- 日本学生支援機構の第一種・第二種奨学金、または公的機関の貸与型奨学金を受けている方
- 他の制度で奨学金返還免除等を受けていない方
- 登録企業に正規雇用労働者として就職を希望している方
申請から支給までの流れ
本事業は以下のステップで進行します。
- 企業登録:受付期間内に申込書類を提出し、企業登録を行います
- マッチング:登録企業と登録者(求職者)のマッチングが行われます
- 採用・就業:マッチングした登録者を正規雇用で採用します
- 在籍確認:1年間の継続在籍が確認されます
- 奨学金返還:東京しごと財団が奨学金貸与団体に直接支払いを行います
この流れが最大3年間繰り返されます。なお、登録者を採用しなかった場合、企業の負担は一切発生しません。
活用のポイント
本制度を最大限活用するためのポイントをまとめます。
- 早期登録:登録期間は長いですが、早期に登録するほどマッチング機会が増えます
- 採用広報への組み込み:「奨学金返還支援あり」を採用サイトや求人票に明記することで、応募者増加が期待できます
- 定着支援との連動:1年間の継続在籍が条件のため、メンター制度等の定着支援策と組み合わせることが重要です
- 適切なコース選択:採用人数と予算を踏まえ、最適なコースを選択してください
問い合わせ先
公益財団法人東京しごと財団 企業支援部 雇用環境整備課 採用定着促進支援担当係
電話番号:03-5211-1080
事業専用サイト:tokyo-scholarship-support.jp