令和5年度新製品・新技術開発助成事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
助成限度額1,500万円・助成率1/2
本助成金の最大の特徴は、1件あたり最大1,500万円という高額な助成限度額です。助成率は対象経費の1/2以内で、自己負担も必要ですが、研究開発に伴う大きな資金負担を大幅に軽減できます。国の小規模事業者持続化補助金(上限50〜200万円)等と比較しても桁違いの支援額であり、本格的な技術開発に取り組む中小企業にとって非常に魅力的な制度です。
対象経費が6区分と幅広い
原材料費、機械装置費、委託外注費、産業財産権出願費、専門家指導費、直接人件費の6区分が対象です。特に直接人件費が対象に含まれている点は大きなメリットです。多くの補助金では人件費が対象外となるケースが多い中、開発担当者の人件費を計上できるため、実質的な開発コストの大部分をカバーできます。
最長1年9ヶ月の開発期間
助成対象期間は令和5年9月から令和7年5月までの最長1年9ヶ月です。短期間では成果が出にくい技術開発プロジェクトにも対応できる十分な期間が設定されています。段階的な開発計画を立て、試作・検証・改良のサイクルを複数回回すことが可能です。
東京都中小企業振興公社による手厚い支援体制
実施主体である東京都中小企業振興公社は、助成金の交付だけでなく、申請前の相談対応や採択後のフォローアップなど、包括的な支援体制を整えています。初めて助成金を申請する事業者でも、公社の支援を受けながら申請書類を作成できます。
ポイント
対象者・申請資格
企業要件
- 東京都内に主たる事業所を有する中小企業者であること
- 法人の場合は都内に登記簿上の本店または支店があること
- 個人事業主の場合は都内に開業届出済みの事業所があること
- 中小企業基本法に定める中小企業者の範囲に該当すること
事業要件
- 新製品または新技術の研究開発であること
- 開発する製品・技術に新規性・独自性があること
- 開発成果の事業化(製品化・サービス化)の見込みがあること
- 助成対象期間内に開発を完了できる計画であること
財務要件
- 助成対象経費の1/2以上を自己負担できる資金力があること
- 税金の滞納がないこと
- 過去に同公社の助成金で不正受給等の問題がないこと
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:事前相談・情報収集
東京都中小企業振興公社のウェブサイトで募集要項を確認し、申請要件を満たしているか確認します。不明点があれば公社の窓口に事前相談することを強く推奨します。過去の採択事例なども参考にしましょう。
ステップ2:開発計画書の作成
助成金申請の核となる開発計画書を作成します。開発の背景・目的、技術的な新規性、開発スケジュール、期待される成果、事業化計画を具体的に記載します。技術的な実現可能性と市場ニーズの両面から説得力のある計画を立てることが重要です。
ステップ3:経費見積・申請書類の準備
対象経費の見積書を取得し、経費計画を策定します。原材料費・機械装置費等の各項目について、具体的な内訳と金額を明記します。必要に応じて相見積もりを取得してください。その他、会社概要、決算書類、登記簿謄本等の添付書類も準備します。
ステップ4:申請書の提出
所定の期間内に、申請書類一式を東京都中小企業振興公社に提出します。書類の不備がないよう、提出前にチェックリストで確認しましょう。
ステップ5:審査・面接
書類審査を通過すると面接審査が行われます。開発計画の内容、技術的優位性、事業化の見通しなどについてプレゼンテーションと質疑応答が行われます。
ステップ6:採択・交付決定後の実施
採択が決定すると、交付決定通知が届きます。交付決定後に開発を開始し、計画に沿って研究開発を進めます。中間報告や完了報告が求められますので、経費の証拠書類は適切に管理・保管してください。
ポイント
審査と成功のコツ
技術的新規性の明確な訴求
実現可能性の高い開発計画
市場性・事業化の具体的ビジョン
経費計画の妥当性
面接審査への万全の準備
ポイント
対象経費
対象となる経費
原材料費(3件)
- 試作品製作に必要な素材・部品の購入費
- 実験・検証用の消耗品費
- 試作用の原材料・部材費
機械装置費(4件)
- 開発に必要な機械・装置の購入費
- 試験・測定機器の購入・リース費
- 開発用ソフトウェアの購入費
- 機械装置の改良・修繕費
委託外注費(4件)
- 外部機関への試験・分析の委託費
- 専門技術を要する加工・製作の外注費
- 共同研究機関への委託費
- デザイン・設計の外注費
産業財産権出願費(4件)
- 特許出願に係る弁理士費用
- 特許庁への出願手数料
- 実用新案・意匠登録の出願費
- 海外出願に係る費用
専門家指導費(3件)
- 技術指導を行う専門家への謝金
- 技術コンサルタントへの相談費用
- 大学教授等の技術アドバイザー費用
直接人件費(3件)
- 開発担当者の給与・賞与(開発従事分)
- 開発プロジェクトに直接従事する社員の人件費
- 開発業務に係る時間管理に基づく人件費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 間接経費(光熱水費、通信費、事務所賃料等の一般管理費)
- 既に所有している設備・備品の維持管理費
- 交通費・旅費(出張費用)
- 広告宣伝費・販売促進費
- 交付決定前に発生した経費
- 消費税及び地方消費税
- 振込手数料・代引手数料等の金融関連費用
よくある質問
Q個人事業主でも申請できますか?
個人事業主でも申請可能です。ただし、東京都内に開業届出済みの事業所を有していること、中小企業基本法に定める中小企業者の範囲に該当することが条件となります。また、助成対象経費の1/2以上を自己負担する資金力があることも求められますので、事業規模に見合った開発計画を策定してください。申請前に公社窓口で要件を確認されることをお勧めします。
Q助成金はいつ受け取れますか?
助成金は原則として後払い(精算払い)です。開発完了後に実績報告書を提出し、公社による確定検査を経て助成金額が確定した後に支払われます。そのため、開発期間中の経費は一旦自己資金で立て替える必要があります。資金繰りを事前に計画し、必要に応じて金融機関のつなぎ融資等の活用も検討してください。
Q申請から採択までどのくらいの期間がかかりますか?
一般的に、申請受付締切から採択決定まで2〜3ヶ月程度かかります。書類審査を通過した後に面接審査が行われ、その後に採択・不採択が通知されます。スケジュールは年度や応募状況によって変動しますので、最新の募集要項で確認してください。なお、交付決定前に発生した経費は助成対象外となるため、採択後の交付決定を待ってから開発に着手する必要があります。
Q他の補助金と併用できますか?
同一の開発テーマ・対象経費について、国や他の自治体の補助金と重複して受給することは原則できません。ただし、開発フェーズが異なる場合や対象経費が明確に分かれている場合は、他の制度との併用が認められるケースもあります。例えば、本助成金で試作開発を行った後、量産化フェーズでものづくり補助金を活用するといった段階的な活用は可能です。具体的な併用の可否は事前に公社窓口にご相談ください。
Q直接人件費はどのように計算しますか?
直接人件費は、開発プロジェクトに直接従事した時間に基づいて按分計算します。対象となるのは開発業務に直接携わる社員の給与・賞与等で、管理部門や営業部門のスタッフは原則対象外です。時間管理のために作業日報等を作成・保管し、開発業務に従事した時間を明確に記録する必要があります。人件費単価の算出方法は公社が定める基準に従ってください。
Q機械装置を購入した場合、助成事業終了後も使用できますか?
助成金で購入した機械装置は、助成事業終了後も引き続き使用できます。ただし、取得財産等の管理に関する規定があり、一定期間内に処分(売却・廃棄等)する場合は公社への報告・承認が必要となる場合があります。また、助成事業の目的外での使用は制限される場合がありますので、交付要綱の取得財産に関する規定を事前に確認してください。
Q不採択だった場合、再申請は可能ですか?
不採択となった場合でも、次回以降の募集に再申請することは可能です。再申請の際は、前回の不採択理由を踏まえて申請内容を改善することが重要です。公社では不採択理由のフィードバックを受けられる場合がありますので、積極的に活用してください。開発計画の具体性や技術的新規性の訴求方法を見直し、より説得力のある申請書類を作成しましょう。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本助成金は東京都中小企業振興公社が実施する制度であり、同一の開発テーマ・経費について国や他の自治体の補助金と重複して受給することは原則できません。ただし、対象経費が明確に異なる場合や、開発フェーズが異なる場合は併用できる可能性があります。 例えば、本助成金で試作品開発を行い、その後の量産化・販路開拓フェーズでものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金を活用するといった段階的な活用は有効な戦略です。また、開発した技術の特許取得については本助成金の産業財産権出願費で対応し、その後の海外展開については中小企業庁の海外展開支援事業を活用するなど、制度間の役割分担を意識した計画が重要です。 東京都中小企業振興公社では他にも市場開拓助成事業や海外展開支援助成事業など、開発後のフェーズを支援する制度も用意されています。開発から事業化まで一貫した支援を受けられるよう、中長期的な視点で各制度の活用を検討することをお勧めします。申請前に公社窓口で併用の可否を確認してください。
詳細説明
新製品・新技術開発助成事業の概要
本助成事業は、東京都中小企業振興公社が実施する研究開発支援制度です。東京都内の中小企業者等が取り組む新製品・新技術の研究開発に要する経費の一部を助成することで、都内中小企業の技術力向上と競争力強化を図ることを目的としています。
助成限度額は1,500万円、助成率は対象経費の1/2以内です。助成対象期間は令和5年9月から令和7年5月までの最長1年9ヶ月となっています。
対象となる事業者
本助成金の対象となるのは、東京都内に主たる事業所を有する中小企業者等です。具体的には以下の要件を満たす必要があります。
- 中小企業基本法に定める中小企業者であること
- 東京都内に本店または主たる事業所を有すること
- 同一テーマで国・都の他の助成金を受けていないこと
- 税金の滞納がないこと
- 過去に公社助成金で不正等の問題がないこと
対象経費の詳細
本助成金では、以下の6つの経費区分が助成対象となります。
- 原材料費:試作品製作に必要な素材・部品・消耗品等の購入費用
- 機械装置費:開発に必要な機械・装置・測定機器・ソフトウェア等の購入・リース費用
- 委託外注費:外部機関への試験・分析委託、専門技術を要する加工・製作の外注費用
- 産業財産権出願費:特許・実用新案・意匠等の出願に係る弁理士費用・手数料
- 専門家指導費:技術指導を行う専門家への謝金・相談費用
- 直接人件費:開発に直接従事する社員の人件費(時間管理に基づく按分計算)
特に直接人件費が対象に含まれている点は大きな特徴です。多くの補助金・助成金では人件費が対象外となるケースが多いため、開発担当者の人件費を計上できることは事業者にとって大きなメリットです。
申請から採択までの流れ
申請は公社が定める募集期間内に行います。審査は書類審査と面接審査の2段階で実施され、技術の新規性、開発計画の実現可能性、事業化の見通し等が総合的に評価されます。
面接審査では、申請者自身がプレゼンテーションを行い、審査委員からの質疑に回答します。技術的な内容を的確に説明できる開発責任者が面接に臨むことが推奨されます。
採択後の注意事項
採択後は交付決定を受けてから開発に着手します。交付決定前に発生した経費は助成対象外となるため、発注や契約のタイミングには十分注意が必要です。
開発期間中は、経費支出の証拠書類(見積書・発注書・納品書・請求書・領収書等)を適切に管理・保管する必要があります。完了時には実績報告書を提出し、公社による確定検査を経て助成金が支払われます。
活用のポイント
本助成金を最大限活用するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 開発テーマの新規性・独自性を客観的データで裏付ける
- 実現可能な開発スケジュールとマイルストーンを設定する
- 開発成果の市場性・事業化計画を具体的に示す
- 経費計画の妥当性を見積書等で裏付ける
- 事前相談を活用し、申請書類の完成度を高める
東京都中小企業振興公社では、本助成金以外にも市場開拓助成事業や海外展開支援助成事業など、開発後のフェーズを支援する制度も用意しています。中長期的な事業計画の中で、各制度を段階的に活用することをお勧めします。