【環境省】【R7補正】建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
ZEB化による大幅なエネルギーコスト削減
ZEB基準を達成することで、従来建物と比較してエネルギー消費量を50%以上(ZEB Oriented:省エネ40%以上)削減できます。中長期的な光熱費削減効果が見込めるため、投資回収期間を意識したコスト試算が重要です。環境省の補助を受けることで初期投資負担を軽減しながら、省エネ効果を早期に享受できます。
新築・既存建築物の両方が対象
新築ZEB化だけでなく、既存建築物のZEB改修(既存ZEB化)も補助対象となります。築年数が経過したオフィスビルや工場、公共施設等で、照明・空調のリプレイスを検討している事業者にも適用できるため、建物の規模や用途を問わず幅広い活用が可能です。
高効率設備から再エネ設備まで一体的に補助
空調(ヒートポンプ型チラー・空気熱源ヒートポンプ等)、照明(LED・調光制御)、給湯(ヒートポンプ給湯機)、BEMS(エネルギー管理システム)、太陽光発電設備など、ZEB化に必要な設備を一括して補助申請できます。個別設備ごとに補助事業を探す手間を省き、トータルのZEB設計が実現します。
全業種・幅広い申請主体が対象
民間企業(大企業・中小企業問わず)、地方公共団体、独立行政法人、学校法人、医療法人、社会福祉法人など多様な主体が申請可能です。製造業・情報通信業・宿泊業・医療福祉など全業種が対象となっており、建物を保有・管理するほぼすべての事業者が検討できます。
ESG・カーボンニュートラル対応としての戦略的活用
ZEB化の達成はCO2排出削減の定量的な実績となり、ESGレポートや統合報告書における非財務情報開示に直接活用できます。Scope 1・2削減目標の達成に貢献し、SBT(科学的根拠に基づく削減目標)やRE100対応との組み合わせで、投資家・取引先へのサステナビリティアピールにもつながります。
ポイント
対象者・申請資格
申請主体の要件
- 民間企業(大企業・中小企業・スタートアップ)
- 地方公共団体(都道府県・市区町村)
- 独立行政法人・国立大学法人等
- 学校法人・医療法人・社会福祉法人
- その他環境省が認める法人格を有する団体
対象建築物の要件
- 国内に所在する建築物(新築・既存を問わない)
- ZEB化の効果が見込める建物用途(オフィス・工場・倉庫・病院・ホテル・学校等)
- 建築基準法に適合した適法な建築物
- 補助事業の完了後も継続して使用予定の建築物
対象事業の要件
- ZEB(Nearly ZEB・ZEB Ready・ZEB Oriented含む)の認定または同等水準を目指す事業
- 省エネ計算に基づくエネルギー削減計画を提出できること
- 導入設備が省エネ法・建築物省エネ法の基準を満たすこと
- BEMS等によるエネルギー計測・管理体制を構築すること
財務・コンプライアンス要件
- 税金の滞納がないこと
- 暴力団等反社会的勢力と関係がないこと
- 過去に補助金等の不正受給歴がないこと
- 補助事業完了後の実績報告・効果検証報告に応じられること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1: 事前準備・ZEB計画の策定
公募要領(01_公募要領.pdf)を熟読し、補助対象経費・補助率・ZEB水準の要件を確認します。建築士・設備設計者とともにZEB設計計画を策定し、PAL*(外皮性能)とBEI(一次エネルギー消費量)の目標値を設定します。ZEB認定機関(一般社団法人環境共創イニシアチブ等)への事前相談も推奨されます。
ステップ2: 見積取得・経費計算
補助対象設備(空調・照明・給湯・BEMS・太陽光発電等)のメーカー・施工業者から見積書を取得します。補助対象経費と補助対象外経費を明確に区分し、経費明細書を作成します。補助金額の概算を算出し、自己資金・融資との資金計画を確定します。
ステップ3: jGrantsアカウント登録・申請書類作成
jGrants(https://jgrants-portal.go.jp)にアカウント登録し、電子申請の準備をします。申請書・事業計画書・省エネ計算書・見積書・会社概要等の必要書類を揃えます。ファイルサイズが合計30MBを超える場合は、環境省地球環境局(TOKUKAI@env.go.jp)に事前連絡が必要です。
ステップ4: 申請書提出・審査対応
公募期間内(2025年11月28日〜12月15日)にjGrantsから電子申請します。審査過程で環境省から追加資料の要求や質疑があった場合は速やかに対応します。採択通知を受け取った後、交付申請・交付決定を経てから事業に着手します(交付決定前着手は原則不可)。
ステップ5: 事業実施・実績報告
交付決定後に設備調達・工事を開始します。事業完了後は実績報告書・精算払請求書を提出し、完了検査を経て補助金が交付されます。ZEB化達成状況の効果検証報告(エネルギー消費量の実測データ提出等)を定期的に行う義務があります。
ポイント
審査と成功のコツ
ZEB水準の明確な設定と根拠の提示
費用対効果と回収期間の明示
実績ある設備メーカー・施工業者との連携
BEMSによるモニタリング計画の具体化
申請書類の整合性チェックと余裕を持ったスケジュール管理
ポイント
対象経費
対象となる経費
高効率空調設備(4件)
- ヒートポンプ型チラー
- 空気熱源ヒートポンプユニット
- 全熱交換型換気設備
- 高効率ガスヒートポンプ(GHP)
高効率照明設備(4件)
- LED照明器具
- 調光制御システム
- 人感センサー付照明制御装置
- 昼光センサー連動照明システム
高効率給湯設備(3件)
- ヒートポンプ給湯機(業務用)
- コージェネレーションシステム(CGS)
- 廃熱回収型給湯システム
BEMS(ビルエネルギー管理システム)(4件)
- エネルギー計測・監視システム
- デマンド制御装置
- クラウド型エネルギー管理プラットフォーム
- 各種センサー・計測機器(電力量計・流量計等)
再生可能エネルギー設備(3件)
- 太陽光発電システム(モジュール・パワーコンディショナー)
- 蓄電池システム(太陽光発電との併設)
- 小型風力発電設備
外皮性能向上設備(既存改修)(3件)
- 高断熱窓・サッシ(既存改修時)
- 断熱材(壁・屋根・床の断熱改修)
- 日射遮蔽フィルム・外付けブラインド
工事費・設計費(3件)
- ZEB化に直接関わる設備工事費
- 省エネ計算・ZEB設計に係るコンサルティング費用
- BEMS設置に係る電気工事費
対象外の経費
対象外の経費一覧(10件)
- 補助対象設備以外の一般建設工事費(基礎工事・外構工事等)
- 既存設備の撤去・処分費用(補助対象設備の設置に直接伴わないもの)
- 土地取得費・建物取得費
- 事務用消耗品・備品(パソコン等)
- 人件費・研究費(社内人材の労務費)
- 汎用性が高くZEB化と直接関係しない設備
- 補助事業期間外に発生した経費
- 交付決定前に着手・発注した工事・設備の費用
- 設備のメンテナンス・保守費用(ランニングコスト)
- 補助対象外事業者(個人・個人事業主等)が申請した経費
よくある質問
QZEBとはどのような建物ですか?
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは、高効率設備による省エネと太陽光発電等の再生可能エネルギーの組み合わせにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロ以下にすることを目指した建築物です。達成レベルにより「ZEB」「Nearly ZEB」「ZEB Ready」「ZEB Oriented」の4段階があります。
Q既存の建物でも申請できますか?
はい、既存建築物のZEB改修(既存ZEB化)も補助対象です。現状の建物のエネルギー消費量をベースに、高効率設備の導入や断熱改修によりZEB水準の達成を目指す計画があれば申請できます。
Q中小企業でも申請できますか?
はい、大企業・中小企業を問わず申請できます。また地方公共団体・学校法人・医療法人・社会福祉法人等も対象主体に含まれます。全業種が対象ですので、建物を保有・管理するほぼすべての法人が検討対象です。
Q補助率・補助上限額はいくらですか?
補助率・補助上限額の詳細は公募要領(01_公募要領.pdf)に記載されています。補助上限額は実質的に非常に大きく設定されており、大規模プロジェクトにも対応しています。補助率は申請主体の区分(民間企業・地方公共団体等)やZEB水準によって異なるため、必ず公募要領をご確認ください。
Q申請にはどのような専門家が必要ですか?
ZEB設計計画の策定には、省エネ計算(PAL*・BEI計算)を行える建築士・設備設計者が必要です。また、ZEB認定の経験があるエネルギー管理士・省エネ建築診断士と連携することで、申請書の質を高められます。大手設備メーカー(空調・照明・BEMS)もZEB申請サポートを提供している場合があります。
Q申請から補助金受給までどのくらいかかりますか?
採択通知から交付決定まで数週間〜数か月かかるのが一般的です。その後、設備調達・工事・竣工・実績報告の審査を経て補助金が交付されます。ZEB化工事の規模によりますが、全体のスケジュールは申請から1〜2年程度を見込むことが多いです。工事着手は必ず交付決定後に行ってください。
QBEMS(ビルエネルギー管理システム)は必須ですか?
ZEB化事業においてBEMSの導入は原則として必要とされています。エネルギーの計測・監視・制御を行うBEMSを設置することで、ZEB達成状況の継続的な検証が可能になります。クラウド型BEMSを活用した遠隔モニタリングシステムの採用が推奨されています。
Q補助事業完了後に義務はありますか?
補助事業完了後は、ZEB化達成状況を検証するためのエネルギー消費量実測データの定期的な報告義務があります。BEMSで収集したデータを基に年次報告書を作成し、環境省へ提出することが求められます。この報告義務を怠ると補助金の返還を求められる場合があります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業と他の補助事業との併用については、公募要領に明示された制限を必ず確認する必要があります。一般的な国庫補助事業のルールとして、同一設備・同一工事に対して複数の国庫補助金を重複して受給することは原則として禁止されています。ただし、補助対象が異なる部分については別途補助事業を活用できる場合があります。 組み合わせ検討として有力なのは、省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金(経済産業省・環境省)や、中小企業省エネ補助金(省エネ機器等導入支援)との役割分担です。本事業はZEB全体設計・高効率設備一体導入に特化し、個別設備の省エネ改修は他事業と棲み分けることで最大限の補助を受けられる可能性があります。 また、ZEBリーディング・オーナー制度(環境省)への登録と組み合わせることで、ZEB化の実績をPRしつつ将来の補助事業採択にも有利に働きます。地方自治体の省エネ補助金(各都道府県・市区町村)との併用可能性については、各自治体の補助要綱を個別に確認してください。 なお、本事業で補助を受けた設備について、国税庁の中小企業投資促進税制・エネルギー環境負荷低減推進設備等投資税制(グリーン投資減税)等の税制優遇との併用については、税理士・税務署に確認することを推奨します。補助金受給額は法人税上の益金として計上される一方、圧縮記帳の活用により税負担を軽減できる場合があります。
詳細説明
建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業とは
環境省が実施する「建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業」は、R7(令和7年度)補正予算を財源とし、民間・公共を問わず建築物のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化を支援する大型補助事業です。日本のカーボンニュートラル2050目標の実現に向け、業務部門の建築物エネルギー消費量を抜本的に削減することを目的としています。
ZEBとは何か
ZEB(ゼブ)は「Net Zero Energy Building」の略称で、建物のエネルギー消費量を高効率設備による省エネと再生可能エネルギーの創出によって年間ベースでゼロ以下にすることを目指した建築物です。環境省・国土交通省・経済産業省の3省連携で普及が推進されており、達成レベルに応じて以下のように区分されます。
- ZEB(★★★★):一次エネルギー消費量の収支がゼロ以下(省エネ+創エネ)
- Nearly ZEB(★★★):一次エネルギー消費量を75%以上削減
- ZEB Ready(★★):一次エネルギー消費量を50%以上削減
- ZEB Oriented(★):中大規模建築物で省エネ40%以上(創エネ除く)
補助対象となる主な設備・工事
省エネ設備
- 高効率空調設備(ヒートポンプ型チラー・GHP・全熱交換換気等)
- 高効率照明設備(LED・調光制御・センサー制御等)
- 高効率給湯設備(ヒートポンプ給湯機・コージェネ等)
- BEMS(ビルエネルギー管理システム)・デマンド制御
再生可能エネルギー設備
- 太陽光発電システム(モジュール・パワーコンディショナー)
- 蓄電池システム(太陽光発電との併設)
外皮性能向上(既存改修)
- 高断熱窓・サッシ、断熱材(壁・屋根・床)、日射遮蔽設備
申請主体・対象建築物
申請できる主体は民間企業(大企業・中小企業)、地方公共団体、独立行政法人、学校法人、医療法人、社会福祉法人等で、全業種が対象です。対象建築物は国内に所在する新築・既存の建築物(オフィス・工場・倉庫・病院・ホテル・学校等)で、補助事業完了後も継続使用が前提です。
補助上限・補助率
補助上限額には実質的な上限が設けられておらず(9,999兆円超の設定)、大規模プロジェクトにも対応しています。補助率については公募要領に詳細が記載されており、事業の規模・ZEB水準・申請主体区分によって異なります。詳細は公募要領(01_公募要領.pdf)を必ずご確認ください。
申請・審査のプロセス
- ZEB設計計画の策定(建築士・設備設計者との協議、省エネ計算書の作成)
- 見積書・必要書類の収集
- jGrants(https://jgrants-portal.go.jp)から電子申請
- 書類審査・採択通知
- 交付申請・交付決定
- 事業実施(設備調達・工事)
- 実績報告・効果検証報告(補助事業完了後)
注意事項
- 交付決定前の着手・発注は補助対象外となります
- jGrantsへのアップロードファイルが合計30MBを超える場合は、事前にTOKUKAI@env.go.jpへ連絡が必要です
- 申請期間は2025年11月28日〜12月15日(約2.5週間)と短期間でした
- ZEB化達成後も定期的なエネルギー消費量の実測データ提出義務があります
期待される効果
ZEB化を達成することで、従来建物比でエネルギー消費量を50〜100%以上削減できます。これはエネルギーコストの大幅削減につながるだけでなく、企業のCO2排出量(Scope 1・2)の削減実績として、ESGレポート・統合報告書・CDP回答・SBT目標達成の証拠として直接活用できます。また、ZEBリーディング・オーナー制度への登録によるブランディング効果も期待できます。