令和7年度TOKYO戦略的イノベーション促進事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
最大8,000万円・補助率2/3の大型助成
本事業の最大の特徴は、助成限度額8,000万円、補助率2/3以内という都内トップクラスの支援規模です。申請下限額が1,500万円に設定されていることからもわかるように、小規模な改善ではなく本格的な技術・製品開発プロジェクトを対象としています。自社単独では資金的に難しい挑戦的な開発テーマにも踏み込める、中小企業にとって極めて貴重な資金調達手段です。
イノベーションマップに基づく9つの重点開発分野
東京都が策定した「イノベーションマップ」で定められた9分野(防災・減災、インフラメンテナンス、安全・安心、スポーツ振興、子育て・高齢者・障害者支援、医療・健康、環境・エネルギー、国際的な観光・金融都市、交通・物流・サプライチェーン)が対象です。いずれも社会的ニーズが高く市場拡大が見込まれる領域であり、開発成果の事業化可能性が高い点が魅力です。
最長3年間の長期支援で事業化まで伴走
助成対象期間が最長3年間と設定されており、技術開発の初期段階から製品化・事業化までを一貫して支援します。単年度では成果を出しにくい先端技術の開発や、複数のフェーズを経て完成する製品開発に最適です。長期的な視点で腰を据えた開発に取り組めるため、技術的な完成度と市場適合性の両方を高められます。
産学連携・企業間連携による技術融合を促進
本事業は自社のコア技術を基盤としつつ、大学や研究機関、他企業の知見・ノウハウを活用することが求められます。外部リソースとの連携により、単独では実現困難な技術的ブレークスルーを生み出すことが狙いです。連携先とのネットワーク構築は助成期間終了後のビジネス展開にも大きなアドバンテージとなります。
東京都の成長戦略と連動した事業化支援
イノベーションマップは東京都の成長戦略に基づいて策定されており、採択されたプロジェクトは都の政策方針と合致していることの証明にもなります。これは後続の補助金申請や取引先開拓においても信用力の向上につながり、単なる資金支援を超えた戦略的な価値があります。
ポイント
対象者・申請資格
企業形態の要件
- 都内に主たる事業所を有する中小企業であること
- 法人格を有していること(個人事業主は対象外の可能性あり)
- 都税の納税に未済がないこと
技術・事業要件
- 自社固有のコア技術を保有していること
- イノベーションマップの9分野(防災・減災、インフラメンテナンス、安全・安心、スポーツ振興、子育て・高齢者・障害者支援、医療・健康、環境・エネルギー、国際的な観光・金融都市、交通・物流・サプライチェーン)に該当する開発テーマであること
- 事業化を見据えた具体的な開発計画を有していること
連携体制の要件
- 大学、研究機関、または他企業等との連携体制を構築できること
- 連携先から技術的な知見やノウハウの提供を受ける計画があること
- 共同開発における役割分担が明確であること
財務・管理要件
- 助成事業を適切に遂行できる経営基盤を有していること
- 1,500万円以上の事業規模(申請下限額)に対応できる資金計画があること
- 事業経理を明確に区分して管理できる体制があること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:イノベーションマップの確認と開発テーマ設定
まず東京都産業労働局のウェブサイトからイノベーションマップを入手し、9つの開発支援テーマのうち自社技術が該当する分野を特定します。単なる技術開発ではなく、社会課題の解決と事業化の両立を意識したテーマ設定が重要です。
ステップ2:連携先の選定と体制構築
自社のコア技術を補完する知見を持つ大学・研究機関・企業を選定し、連携体制を構築します。共同研究契約や覚書の締結など、正式な連携関係を証明できる書類を準備しましょう。
ステップ3:事業計画書の作成
最長3年間の開発スケジュール、各年度の目標・マイルストーン、予算計画を詳細に策定します。技術的な実現可能性と市場性の両面から説得力のある計画書を作成することが採択の鍵です。
ステップ4:申請書類の準備と提出
事業計画書に加え、会社概要、財務諸表、技術資料、連携先との契約書類等を準備します。東京都中小企業振興公社の公募要領を熟読し、記載漏れがないよう確認のうえ提出してください。
ステップ5:審査対応(書類審査・面接審査)
書類審査を通過すると面接審査が行われます。自社技術の優位性、連携の必然性、事業化の具体性を簡潔かつ説得力をもって説明できるよう準備しましょう。
ポイント
審査と成功のコツ
イノベーションマップとの戦略的整合を示す
コア技術の独自性と競争優位性を明確化する
連携の必然性とシナジー効果を具体的に説明する
3年間の開発ロードマップを精緻に策定する
事業化計画の具体性と市場インパクトを訴求する
ポイント
対象経費
対象となる経費
原材料・副資材費(4件)
- 試作品製作用の原材料費
- 部品・半製品の購入費
- 実験用消耗品費
- 試薬・薬品類の購入費
機械装置・工具器具費(4件)
- 研究開発用機械装置の購入費
- 試作用工具・器具の購入費
- 計測機器・分析装置のリース費
- ソフトウェアライセンス費
委託・外注費(3件)
- 試験・分析の外部委託費
- 設計・加工の外注費
- 専門機関への技術調査委託費
産業財産権出願・導入費(3件)
- 特許出願に係る費用
- 実用新案登録に係る費用
- 海外特許出願費用
技術指導受入れ費(3件)
- 大学教員等への技術指導謝金
- 外部専門家のコンサルティング費
- 技術アドバイザーへの報酬
連携先との共同研究費(3件)
- 大学・研究機関との共同研究契約に基づく費用
- 連携企業への研究分担金
- 共同実験施設の利用料
旅費・交通費(3件)
- 連携先との打合せに係る旅費
- 展示会・学会参加のための交通費
- 海外調査のための渡航費
その他経費(3件)
- 試作品の評価・認証取得費
- 展示会出展費用
- 技術文献・資料の購入費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 土地・建物の取得費および賃借料
- 汎用性のある事務機器・備品(パソコン、プリンター等)の購入費
- 人件費・給与・社会保険料等の労務費
- 光熱水費・通信費等の一般管理費
- 飲食・接待に係る経費
- 助成対象期間外に発生した経費
- 他の補助金・助成金で補填される経費
- 消費税および地方消費税相当額
よくある質問
QTOKYO戦略的イノベーション促進事業の助成額と補助率を教えてください。
本事業の助成限度額は8,000万円で、補助率は対象経費の2/3以内です。なお、申請下限額が1,500万円に設定されているため、最低でも1,500万円以上の助成申請額(総事業費では約2,250万円以上)の事業計画が必要です。助成対象期間は最長3年間で、年度ごとに経費の実績報告を行います。都内中小企業向けの技術開発助成としては最大級の規模であり、本格的な研究開発プロジェクトに適した制度です。
Qイノベーションマップの9分野とは具体的にどのような分野ですか?
東京都が策定したイノベーションマップでは、以下の9分野が開発支援テーマとして設定されています。①防災・減災、②インフラメンテナンス、③安全・安心、④スポーツ振興、⑤子育て・高齢者・障害者支援、⑥医療・健康、⑦環境・エネルギー、⑧国際的な観光・金融都市、⑨交通・物流・サプライチェーン。各分野において東京都が抱える課題と求められる技術的解決策が具体的に示されており、申請テーマはこのマップとの整合性が審査の重要なポイントとなります。
Qどのような企業が申請できますか?個人事業主でも申請可能ですか?
本事業の対象は、東京都内に主たる事業所を有する中小企業です。中小企業基本法に定める中小企業者(製造業の場合:資本金3億円以下または従業員300人以下等)が基本的な対象となります。個人事業主については対象外となる可能性が高いため、公募要領で最新の要件を確認してください。また、都税の滞納がないこと、自社のコア技術を保有していることなども要件です。大企業の子会社やみなし大企業は対象外となる場合がありますのでご注意ください。
Q大学や他企業との連携は必須ですか?連携先はどう選べばよいですか?
はい、本事業では自社のコア技術を基盤としつつ、大学・研究機関・他企業等との連携が求められます。連携先の選定にあたっては、①自社の技術的課題を補完できる専門性を持っていること、②共同研究の実績や信頼関係があること、③役割分担が明確にできることが重要です。東京都中小企業振興公社や産業技術研究センター(都産技研)に相談すると、適切な連携先を紹介してもらえる場合もあります。形式的な連携ではなく実質的な技術融合が審査で評価されます。
Q助成対象となる経費にはどのようなものがありますか?
主な助成対象経費は、原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費、産業財産権出願・導入費、技術指導受入れ費、連携先との共同研究費等です。一方、人件費・給与、土地・建物の取得費、汎用的な事務機器の購入費、光熱水費・通信費等の一般管理費は対象外です。経費の2/3が助成されますが、残り1/3以上は自己負担となるため、自己資金の確保も事業計画に織り込む必要があります。
Q申請から採択までどのくらいの期間がかかりますか?
一般的には公募開始から採択決定まで3〜5ヶ月程度を要します。公募期間(約1〜2ヶ月)→書類審査(約1〜2ヶ月)→面接審査(約1ヶ月)→採択決定という流れです。ただし、事業計画書の作成や連携先との調整には公募開始前から相当の準備期間が必要です。イノベーションマップの確認、連携先の選定・契約締結、詳細な開発計画の策定を考慮すると、公募開始の3〜6ヶ月前から準備を始めることを推奨します。
Q採択率はどのくらいですか?採択されるためのコツを教えてください。
採択率は年度や分野によって異なりますが、大型助成であるため競争率は比較的高い傾向にあります。採択のコツとしては、①イノベーションマップとの整合性を具体的に示す、②自社コア技術の独自性・優位性を客観的データで証明する、③連携の必然性とシナジー効果を明確にする、④3年間の開発ロードマップを精緻に策定する、⑤事業化後の市場規模・収益見込みを数値で提示する、の5点が重要です。面接審査では開発責任者が直接説明することで説得力が増します。
Q助成期間中の報告義務や注意事項はありますか?
採択後は各年度の実績報告が義務付けられており、開発の進捗状況と経費の使途を詳細に報告する必要があります。経費については証拠書類(請求書、領収書、納品書等)の保管が必須で、助成対象経費と自己負担分を明確に区分した経理管理が求められます。開発計画に大幅な変更が生じた場合は事前に承認を得る必要があります。また、助成期間終了後も一定期間は事業化状況の報告を求められることがあります。適切な管理体制の構築が事業遂行の基盤となります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
TOKYO戦略的イノベーション促進事業と他の補助金・助成金の併用については、同一の開発テーマ・経費に対する二重受給は原則として認められません。ただし、開発フェーズや対象経費が明確に異なる場合は、複数の支援制度を戦略的に組み合わせることが可能です。 例えば、本事業で技術開発を行い、開発完了後の事業化フェーズでは経済産業省の「ものづくり補助金」や東京都の「市場開拓助成事業」を活用するといった時系列での組み合わせが効果的です。また、本事業の対象外経費(人件費等)を他の制度でカバーする方法も検討に値します。 国の補助金(事業再構築補助金、ものづくり補助金等)との併用を検討する場合は、対象経費の重複がないことを明確に区分する必要があります。東京都中小企業振興公社に事前相談し、併用の可否を確認することを強く推奨します。 なお、東京都の他の助成事業(新製品・新技術開発助成事業等)との同時申請は制限される場合がありますので、公募要領をよく確認してください。開発の各段階で最適な支援制度を選択し、切れ目のない資金調達を実現する戦略を立てることが、中小企業の技術開発成功の鍵となります。
詳細説明
TOKYO戦略的イノベーション促進事業とは
TOKYO戦略的イノベーション促進事業は、東京都が都内中小企業の技術革新を強力に支援するために設けた大型助成制度です。最大8,000万円(補助率2/3以内)という手厚い資金支援のもと、中小企業が保有するコア技術を基盤として、大学・研究機関・他企業との連携により革新的な技術・製品開発を推進することを目的としています。
イノベーションマップと9つの開発支援テーマ
本事業の最大の特徴は、東京都が策定した「イノベーションマップ」に基づく開発テーマを対象としている点です。以下の9分野が開発支援テーマとして設定されています。
- 防災・減災 — 首都直下地震等に備える技術開発
- インフラメンテナンス — 老朽化するインフラの維持管理技術
- 安全・安心 — 都市生活の安全を確保する技術
- スポーツ振興 — スポーツ関連の革新的技術・製品
- 子育て・高齢者・障害者支援 — 福祉・介護分野の技術革新
- 医療・健康 — 医療機器・ヘルスケア分野の開発
- 環境・エネルギー — 脱炭素・省エネルギー技術
- 国際的な観光・金融都市 — 観光・金融サービス向上技術
- 交通・物流・サプライチェーン — 効率化・自動化技術
助成内容の詳細
助成限度額は8,000万円で、助成率は対象経費の2/3以内です。申請下限額は1,500万円に設定されており、ある程度の規模を持つ本格的な研究開発プロジェクトが対象です。助成対象期間は最長3年間と長期にわたり、基礎的な技術開発から製品化・事業化までを一貫して支援する設計となっています。
産学連携・企業間連携の重要性
本事業では、自社のコア技術を基盤としつつ、外部の知見やノウハウを活用することが求められます。連携先としては以下が想定されます。
- 大学・高等専門学校の研究室
- 公的研究機関・産業技術総合研究所等
- 補完的な技術を持つ他企業
- 業界団体・コンソーシアム
連携は形式的なものではなく、技術的課題の解決に不可欠な実質的なものであることが審査で重視されます。連携先との役割分担を明確にし、双方にとってのメリットを具体的に示すことが重要です。
申請から採択までの流れ
申請は東京都中小企業振興公社(TOKYO KOSHA)を通じて行います。一般的な流れは以下のとおりです。
- 公募開始 — 公募要領の公開、説明会の開催
- 申請書類提出 — 事業計画書、技術資料、連携体制資料等
- 書類審査 — 技術的実現可能性、事業化見込み、連携体制等を審査
- 面接審査 — 書類審査通過者を対象にプレゼンテーション審査
- 採択決定 — 助成対象者の決定・交付決定
事業実施と成果報告
採択後は交付決定に基づき開発を進めます。各年度の実績報告が必要であり、開発の進捗状況や経費の使途を適切に管理・報告する体制が求められます。また、助成期間終了後も一定期間は事業化状況の報告が必要となる場合があります。開発成果を確実に事業化につなげることが本事業の趣旨であり、「開発して終わり」ではない点に留意してください。
申請時の注意点
- 申請下限額1,500万円以上の事業計画が必要です
- イノベーションマップの開発支援テーマとの整合性が必須です
- 過去に同様の助成を受けている場合、重複受給に該当しないか確認が必要です
- 連携先との契約・覚書は申請時点で締結済みであることが望ましいです
- 経費の自己負担分(1/3以上)の資金計画も明確にしておく必要があります