令和6年度介護現場のニーズに対応した製品開発支援事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
最大2,000万円・補助率2/3の手厚い支援
介護機器の開発には高額な試作費や実証費用がかかりますが、本事業では経費の2/3、最大2,000万円まで助成されるため、中小企業でも本格的な製品開発に取り組めます。
ロボット技術から日用介護製品まで幅広い対象
移乗介護ロボットや見守りシステムといったハイテク機器だけでなく、介護肌着や介護食器などの日用品も対象に含まれ、多様な技術力を持つ企業が参入可能です。
開発・改良・普及の全フェーズを支援
製品の新規開発だけでなく、既存製品の改良や介護現場への普及活動にかかる経費も助成対象となり、製品ライフサイクル全体をカバーします。
介護現場のリアルなニーズに基づく開発
介護施設等の現場ニーズを起点とした開発が求められるため、市場投入後のミスマッチリスクが低く、実用性の高い製品づくりが可能です。
東京都の信用力を活用した販路開拓
採択実績は東京都のお墨付きとなり、介護施設や自治体への営業活動における信用力向上に直結します。
ポイント
対象者・申請資格
企業要件
- 東京都内に主たる事業所を有する中小企業者等であること・法人格を有していること(個人事業主の場合は都内で開業届を提出済みであること)・都税の未納がないこと
業種要件
- 製造業、情報通信業、建設業、サービス業、運輸業、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業等が対象・介護業界そのものでなくても、介護向け製品を開発する異業種企業も申請可能
製品要件
- 介護従事者の負担軽減効果がある介護機器・製品であること・ロボット技術活用型(移乗介護、移動支援、排泄支援、見守り・コミュニケーション、入浴支援、介護業務支援)またはその他介護製品(多言語翻訳装置、業務支援システム、介護肌着、介護食器等)に該当すること
事業要件
- 介護現場のニーズを踏まえた開発計画であること・事業期間内に成果物(試作品・改良品等)を完成させる見込みがあること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:介護現場ニーズの把握
介護施設や介護従事者へのヒアリングを実施し、解決すべき課題と求められる製品機能を明確化します。東京都の介護関連団体や展示会への参加も有効です。
ステップ2:開発計画の策定
製品コンセプト、技術的実現可能性、開発スケジュール、経費見積もりを具体化します。補助対象経費の範囲を確認し、精度の高い事業計画書を作成します。
ステップ3:申請書類の作成・提出
事業計画書、会社概要、財務諸表、製品仕様書等の必要書類を準備します。申請期間は2024年8月29日〜9月20日と約3週間のため、早めの着手が不可欠です。
ステップ4:審査・採択
書類審査およびプレゼンテーション審査が行われます。介護現場のニーズとの整合性、技術的優位性、事業化の見通しが重点的に評価されます。
ステップ5:事業実施・報告
採択後、計画に基づき開発・改良・普及活動を実施します。経費支出は補助対象期間内に限られるため、発注・納品・支払いのタイミング管理が重要です。
ポイント
審査と成功のコツ
介護現場の具体的課題との紐づけ
技術的新規性と実現可能性の両立
事業化・普及の具体的ロードマップ
経費積算の精度と妥当性
介護保険制度・業界動向への理解
ポイント
対象経費
対象となる経費
原材料・副資材費(3件)
- 試作品の原材料費
- 部品・消耗品費
- サンプル製作費
機械装置・工具器具費(3件)
- 試作・実験用機械装置の購入費
- 計測機器・工具類の購入費
- 開発用ソフトウェアライセンス費
委託・外注費(4件)
- 設計・デザイン外注費
- 試験・評価の委託費
- 金型・治具の製作外注費
- 臨床評価・ユーザビリティテスト委託費
産業財産権出願・導入費(3件)
- 特許出願費用
- 実用新案登録費用
- 意匠登録費用
技術指導受入費(2件)
- 専門家・技術アドバイザーへの謝金
- 介護現場アドバイザーへの謝金
展示会等参加費(3件)
- 介護関連展示会の出展費用
- ブース装飾費
- 展示用パネル・カタログ制作費
広告・宣伝費(3件)
- 製品カタログ・パンフレット制作費
- Webサイト制作費
- PR動画制作費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 既に所有している設備・機器の修繕費や維持管理費
- 汎用性が高く事業以外にも使用可能なパソコン・タブレット等の購入費
- 土地・建物の取得費および賃借料
- 従業員の人件費・給与・社会保険料
- 交際費・接待費・慶弔費
- 振込手数料・代引き手数料等の金融機関手数料
- 消費税および地方消費税(税抜経理の場合)
- 補助対象経費の期間外に発注・納品・支払いが行われた経費
よくある質問
Q介護事業者ではなくIT企業ですが申請できますか?
はい、申請可能です。本事業の主な対象は、介護向け製品を開発する製造業やIT企業などの中小企業者等です。介護事業者そのものではなく、介護現場の課題をテクノロジーで解決する製品を開発・改良したい企業を支援する制度です。ただし、東京都内に主たる事業所を有することが要件となります。開発する製品が介護従事者の負担軽減効果を持つものであれば、業種を問わず広く申請が認められています。
Q既存製品の改良だけでも申請できますか?
はい、既存製品の改良も補助対象です。本事業は新規開発だけでなく、既に販売・使用されている介護機器・製品の機能向上や使い勝手の改善を目的とした改良プロジェクトも支援しています。むしろ、介護現場からのフィードバックを反映した改良は、ニーズとの整合性が明確であるため、審査でも高く評価される傾向があります。改良の内容と効果を定量的に示すことがポイントです。
Q補助率2/3以内とのことですが、自己負担はどのくらい必要ですか?
補助率2/3以内、上限2,000万円のため、例えば総事業費3,000万円の場合は最大2,000万円が補助され、自己負担は1,000万円となります。総事業費が1,500万円の場合は最大1,000万円が補助され、自己負担は500万円です。なお、補助金は原則として事業完了後の精算払いとなるため、事業期間中は全額を自社で立て替える資金力が必要です。資金繰りの計画も事前にしっかり立てておきましょう。
Qどのような経費が補助対象になりますか?
主な補助対象経費は、原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費(設計、試験、金型製作等)、産業財産権出願費、技術指導受入費、展示会等参加費などです。一方、人件費、土地・建物の賃借料、汎用パソコンの購入費、交際費などは対象外です。経費は補助対象期間内に発注・納品・支払いがすべて完了している必要があるため、スケジュール管理が重要です。
Q申請から採択までどのくらいの期間がかかりますか?
申請締切(2024年9月20日)から採択結果の通知まで、通常1〜2か月程度を要します。審査は書類審査に加えてプレゼンテーション審査が行われる場合があり、その準備期間も考慮する必要があります。採択後は速やかに事業を開始し、定められた事業期間内に開発・改良を完了させる必要があります。公募開始前から準備を進め、余裕を持ったスケジュールで臨むことを推奨します。
Q他の補助金と併用することはできますか?
原則として、同一の経費に対して複数の補助金を重複して受けることはできません。ただし、補助対象経費を明確に区分すれば、異なるフェーズや費目で他の補助金と併用することは可能です。例えば、本事業で開発費を、別の補助金で量産化設備費や販路開拓費をカバーするといった棲み分けが考えられます。併用を検討する場合は、各制度の事務局に事前確認することを強く推奨します。
Q介護現場のニーズはどのように把握すればよいですか?
最も効果的なのは、介護施設への直接訪問やヒアリングです。東京都福祉保健局や介護関連団体が開催するマッチングイベント、介護ロボット展示会なども有効な接点づくりの場です。また、厚生労働省が公開している介護ロボットのニーズ・シーズ連携調査の報告書も参考になります。申請書には具体的なニーズ調査の方法と結果を記載することが求められるため、できるだけ早い段階から介護現場との関係構築を始めることが重要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業と組み合わせることで、介護機器開発プロジェクトの各フェーズをより効果的に推進できる補助金・支援制度があります。まず、開発の初期段階では経済産業省の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」が活用候補となります。本事業と対象経費が重複しない範囲で、生産体制の構築や量産化に向けた設備投資に充当できます。また、厚生労働省の「介護ロボット開発等加速化事業」は、介護現場での実証フィールドの確保や、現場ニーズとのマッチングを支援しており、本事業の開発成果をさらに磨き上げるのに有効です。販路開拓フェーズでは、東京都中小企業振興公社の「市場開拓助成事業」を活用し、展示会出展や販促ツール制作の費用を補うことが可能です。さらに、IT導入補助金を活用して介護施設側の導入コストを低減させることで、自社製品の普及促進を間接的に後押しする戦略も検討に値します。ただし、同一経費への二重申請は厳禁であるため、各制度の補助対象経費を精査し、フェーズや費目で明確に棲み分けることが重要です。
詳細説明
事業の背景と目的
日本の介護業界は深刻な人手不足に直面しており、2025年には約32万人の介護人材が不足すると推計されています。東京都はこの課題に対し、テクノロジーによる介護現場の負担軽減を重要施策と位置づけ、中小企業の持つ技術力を介護分野に活かすための支援制度を設けています。本事業は、都内中小企業が介護現場のリアルなニーズに基づいて次世代介護機器等を開発・改良・普及するための経費を、最大2,000万円(補助率2/3以内)で助成するものです。
対象となる次世代介護機器等
本事業で開発支援の対象となる製品は、大きく2つのカテゴリに分類されます。
- ロボット技術を活用した介護機器
- 移乗介護:ベッドから車椅子への移乗を支援するロボット
- 移動支援:歩行アシストや自動追従型の移動支援機器
- 排泄支援:排泄予測センサーや自動排泄処理装置
- 見守り・コミュニケーション:センサーによる見守りシステム、コミュニケーションロボット
- 入浴支援:入浴動作をアシストするロボット機器
- 介護業務支援:記録業務の自動化、シフト最適化システム等
- その他の介護製品
- 多言語同時翻訳装置(外国人介護人材の活用支援)
- 介護業務支援システム(ケアプラン作成支援、情報共有ツール等)
- 介護肌着(着脱しやすい衣類、褥瘡予防素材の肌着等)
- 介護食器(握力低下に対応した食器、自助具等)
補助内容の詳細
補助上限額は2,000万円、補助率は対象経費の2/3以内です。つまり、3,000万円の開発プロジェクトであれば最大2,000万円の助成を受けられ、自己負担は1,000万円で済みます。中小企業にとって、数千万円規模の製品開発に挑戦するハードルを大きく下げる制度設計となっています。
申請のポイントと審査基準
審査では以下の観点が重視されます。
- 介護現場ニーズとの整合性:実際の介護施設や介護従事者の声に基づいた開発計画であるか
- 技術的優位性:既存製品と比較して明確な優位点があるか
- 事業化の実現可能性:開発体制、スケジュール、資金計画が現実的であるか
- 普及展開の見通し:開発後の販路戦略や価格設定が具体的であるか
特に重要なのは、介護現場との連携実績です。介護施設でのフィールドテストの計画や、介護事業者からの推薦・協力体制を示すことで、採択可能性が大きく高まります。
活用が期待される企業像
本事業は介護事業者向けではなく、介護向け製品を開発する製造業・IT企業等を主な対象としています。具体的には以下のような企業に最適です。
- センサー技術やロボット技術を持つ製造業で、介護分野への応用を検討している企業
- IoTやAI技術を活用した介護支援システムを開発したいIT企業
- 繊維・素材技術を活かした介護用衣類や福祉用具を企画する企業
- 既に介護機器を開発・販売しており、次世代版への改良を計画している企業
申請スケジュールと注意事項
申請期間は2024年8月29日から9月20日までの約3週間と非常に短期間です。公募開始前から事業計画の骨子を固め、必要書類を準備しておくことが不可欠です。また、採択後の経費管理では、発注・納品・支払いのすべてが補助対象期間内に完了している必要があるため、外注先や購入先との事前調整も重要なポイントとなります。