愛媛県の農業・林業補助金、まずはどこを見る?

佐藤

佐藤

編集長

室谷さん、愛媛県はみかんをはじめとする柑橘栽培が盛んですよね。農業を始めたい人や、すでにやっている農家の方にとって、どんな補助金が使えるのか知りたいです。国の制度と愛媛県独自のもの、両方ありますか?
室谷

室谷

代表取締役

そうですね。愛媛県はみかん生産量全国2位ということもあり、農業分野への補助が充実しています。まず、国が実施する補助金として、例えば農業機械の電動化促進事業があります。これは環境省の事業で、電動のトラクターや田植機など、従来の農業機械を電動化する際に、販売価格の差額の3分の2が補助されます。補助上限は7,200万円と大型です。特に傾斜地が多い愛媛では、軽量で扱いやすい電動農機の導入が進むと期待されています。

また、プラスチック代替資材実用化推進事業も農林水産省の全国向け制度で、紙や生分解性プラスチックなど、マルチフィルムや育苗ポットを代替する資材の実証や情報発信を支援します。補助上限は実用化事業で400万円、情報発信事業で800万円です。愛媛の農業現場でも農業用マルチの廃プラスチック問題は課題なので、こうした環境配慮型の取り組みに活用できます。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。でも、県独自の補助金はないんですか?
室谷

室谷

代表取締役

編集メモにもあるように、愛媛県には青年等就農資金や農業近代化資金といった制度資金がありますが、今回の記事で紹介するのは掲載リストに含まれる補助金に限られます。リストにはないので、詳しくは愛媛県農林水産部農業経営課の窓口で確認してください。ただし、国の補助金と組み合わせて使うのが定石です。

目的別に選ぶ!愛媛で使える具体的な補助金

佐藤

佐藤

編集長

では、リストにある補助金を目的別に教えてください。例えば、新規就農や設備投資、輸出などに分けて。
室谷

室谷

代表取締役

分かりました。まず、新規就農や農業生産の効率化に役立つものとしては、共同輸配送や帰り荷確保等のためのデータ連携促進支援事業費補助金が挙げられます。これは国土交通省の事業で、複数の荷主や物流事業者が連携してデータ基盤を整備し、共同輸配送や帰り荷の確保を支援するものです。補助上限4,000万円、補助率2分の1。愛媛のみかん農家が共同で出荷・配送するシステムを構築する際に活用できます。物流の2024年問題への対応にも有効です。
佐藤

佐藤

編集長

輸出関連の補助金はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

はい。農林水産省の重要市場の商流維持・拡大緊急対策事業は、輸出実績が2年以上ある事業者が対象で、補助上限1,000万円、補助率は定額か2分の1以内です。日本産農林水産物の輸出拡大を目的としており、愛媛の柑橘類や加工品を海外に売り込みたい農家に適しています。また、有機JAS認証、GAP等認証取得等支援事業は、有機JASやGAP認証の取得費用や海外バイヤーとの商談費用を支援します。補助上限2,000万円。欧米やアジアで有機農産物の需要が高まっているので、認証を取得して輸出を目指すなら必須の制度です。
佐藤

佐藤

編集長

環境や脱炭素に関連するものは?
室谷

室谷

代表取締役

環境省の運輸部門の脱炭素化に向けた先進的システム社会実装促進事業(農業機械の電動化促進事業)は、補助上限がなんと100,000,000,000万円(1,000億円)と破格です。ただし、補助率の記載がないので詳細は公募要領を確認する必要があります。また、農林水産省の農業用資材の資源循環利用推進事業は、廃プラスチックのリサイクル促進に向けた研修や試行的取り組みを支援します。補助率は公募要領確認ですが、団体向けです。
佐藤

佐藤

編集長

他にはどんなものがありますか?
室谷

室谷

代表取締役

産地連携推進緊急対策事業は、食品製造事業者が産地を支援する取り組みや国産原材料の取扱量増加を支援します。補助率2分の1以内、上限2億円(産地支援の場合は3億円)。愛媛の加工食品メーカーが地元農家と連携して新商品を開発する際に活用できます。また、フードテックビジネス実証・実装事業は、代替タンパク質やスマート養殖など先端技術の事業化を支援します。補助上限2,000万円、補助率2分の1以内。スタートアップや中小企業が対象です。

海外展開を目指す農家・事業者向け補助金

佐藤

佐藤

編集長

海外展開に関する補助金はいくつかありますね。特にアフリカやウクライナ向けの大型補助金もリストにありますが、愛媛の農業に関係ありますか?
室谷

室谷

代表取締役

はい。例えばアフリカ向け日本企業ビジネス展開緊急促進事業は、アフリカ諸国での食料不足解決に貢献する日本企業の事業を支援します。補助上限4,000万円、補助率10/10(定額)。愛媛の農業技術や加工技術をアフリカに展開する可能性があります。また、ウクライナ復興支援・中東欧諸国等連携強化は、補助率1/2以内(中小企業2/3以内)、上限40億円という超大型補助金。農業機械やインフラ技術でウクライナ復興に参画する企業向けです。
佐藤

佐藤

編集長

アジア向けもありますね。
室谷

室谷

代表取締役

そうですね。アジア地域の食料安全保障の確立に向けた農業経営研修及び研修効果実態把握事業は、アジアの青年を日本に受け入れて農業経営研修を実施する事業です。補助上限2,711万円、定額補助。愛媛の農業法人が研修受け入れ先となることで、国際貢献と技術の海外展開を同時に進められます。

申請の前に知っておきたい相談窓口

佐藤

佐藤

編集長

補助金の相談はどこにすればいいですか?
室谷

室谷

代表取締役

まずは愛媛県農林水産部農業経営課(https://www.pref.ehime.jp/soshiki/nogyokeiei/)が総合窓口です。また、愛媛県農業委員会やJAえひめ中央会でも情報を得られます。特に新規就農や設備投資の計画があるなら、早めに相談して補助金のスケジュールを確認しましょう。多くの補助金は年度ごとに公募があり、締切が設定されています。例えば農業機械の電動化促進事業の締切は2025年12月24日、共同輸配送補助金は2025年6月16日と、時期を逃さないように注意が必要です。
佐藤

佐藤

編集長

わかりました。最後に、愛媛県ならではの注意点はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

傾斜地が多いため、モノレールや運搬機の購入・設置に補助が使えるかどうかは、各制度の対象経費を確認してください。例えば電動農機の補助金は該当するかもしれません。また、みかん農家として新規就農する場合、国や県の制度資金(リストにはない融資)と補助金を組み合わせるのが一般的です。今回紹介した補助金はあくまで一部ですが、愛媛の農業・林業を支える多彩な制度があります。ぜひ窓口で最新情報をチェックしてください。
佐藤

佐藤

編集長

ありがとうございました。