佐藤

佐藤

編集長

和歌山県と言えば南高梅やみかん、柿といった特産品が有名ですよね。林業では紀州ヒノキ・スギも品質が高いと聞きます。こうした一次産業を営む方々が使える補助金・助成金は、どんなものがあるのでしょうか?
室谷

室谷

代表取締役

そうですね。和歌山県は全国でも有数の農業産地で、特に南高梅のシェアは約70%、柿やみかんでも全国トップクラスです。そんな産地を守り、さらに発展させるために、国や県が用意している補助金をいくつかピックアップしてお伝えします。大きく分けると、環境対応型の設備投資を支援するもの、産地連携で付加価値を高めるもの、輸出や認証取得を後押しするものなどがあります。まずは全体像を掴んでいただき、ご自身の事業計画に合いそうな制度を探してみてください。

1. 環境負荷低減と効率化を支援する補助金

佐藤

佐藤

編集長

農業でも地球温暖化対策が求められていますね。プラスチックの代替や農業機械の電動化を支援する制度はあるのでしょうか?
室谷

室谷

代表取締役

はい、農林水産省と環境省がそれぞれ実施している制度があります。

プラスチック代替資材の実用化推進

農業生産におけるプラスチック排出抑制対策事業のうちプラスチック代替資材実用化推進事業は、マルチフィルムや育苗ポットなどを紙や生分解性プラスチックに切り替える取り組みを支援します。補助事業は2つに分かれており、実用化事業(上限400万円、定額補助)と情報発信事業(上限800万円、定額補助)があります。和歌山県内の農業団体や資材メーカーが対象で、例えばみかん園での生分解性マルチの実証などに活用できます。

農業機械の電動化

令和7年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(運輸部門の脱炭素化に向けた先進的システム社会実装促進事業のうち、農業機械の電動化促進事業)は、環境省が実施する電動農機の普及促進制度です。補助額は電動農機と従来型農機の販売価格差の3分の2が支給され、上限は7,200万円と大規模です。田植機やトラクターの電動化を検討している農業法人には強い味方になるでしょう。締切は2025年12月24日(令和7年度分)です。


2. 産地の競争力を高める連携型補助金

佐藤

佐藤

編集長

梅やみかんの加工品を作ったり、産地全体で販路を拡大するような補助金はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

あります。食品製造事業者と農家が連携して、国産原材料の取扱量を増やすための大型制度が用意されています。

産地連携推進緊急対策事業

【令和6年度補正予算】産地連携推進緊急対策事業(第2次公募)は、輸入原材料の高騰に対応し、国産原料への切り替えを支援します。補助率は2分の1以内で、上限が2億円(産地支援取組の場合は3億円)、下限は100万円。梅干しやみかんジュースの製造設備導入、収穫機械の共同利用などが対象です。和歌山県内の食品加工業者と農業者グループで連携すれば、かなり手厚い支援を受けられます。

フードテックビジネス実証・実装事業

令和7年度補正 フードテックビジネス実証・実装事業は、代替タンパク質やスマート養殖など先端技術の事業化を後押しします。補助上限2,000万円、補助率2分の1以内で、スタートアップや中小企業が対象。例えば、梅の搾りかすを活用した新素材開発などにも応用可能です。


3. 輸出拡大と認証取得を目指す補助金

佐藤

佐藤

編集長

海外への輸出を考えている農家も増えていると聞きます。輸出向けの支援制度はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

はい。農林水産省が輸出促進に向けた複数の補助金を実施しています。

重要市場の商流維持・拡大緊急対策事業

令和7年度補正 重要市場の商流維持・拡大緊急対策事業は、日本産農林水産物の輸出拡大を図る実践的な制度です。補助上限1,000万円、補助率は定額または2分の1以内。応募には直近2年以上の輸出実績と認定品目団体との連携が必要で、既に輸出に取り組んでいる事業者がさらなる拡大を目指す際に有効です。

有機JAS認証・GAP等認証取得支援

【農林水産省】令和7年度農林水産物・食品輸出促進緊急対策事業のうち有機JAS認証、GAP等認証取得等支援事業は、認証取得費用と海外バイヤーとの商談費用を補助します。上限2,000万円(補助率は要確認)。欧米やアジアで有機農産物の需要が高まる中、和歌山の有機みかんや有機梅の輸出を狙うなら押さえておきたい制度です。


4. よくある質問(FAQ)

佐藤

佐藤

編集長

実際に和歌山県で農業や林業を営む方からよく聞かれる質問をいくつか伺いますね。
室谷

室谷

代表取締役

承知しました。編集部でもFAQネタをいただいていますので、代表的なものをお答えします。

Q1. 和歌山県で梅農家が使える補助金は?

室谷

室谷

代表取締役

梅農家も上記の制度を活用できます。特に産地連携推進緊急対策事業は、梅干し加工場の設備投資や収穫機械の導入に適しています。また、農業機械の電動化促進事業で電動の梅収穫機を導入することも検討できます。ただし、補助率は2分の1以内なので、自己資金の準備が必要です。

Q2. 和歌山で新規就農する場合、もらえる補助金は?

室谷

室谷

代表取締役

残念ながら、今回のリストには新規就農者向けの直接的な補助金は含まれていません。ただし、農林水産省の新規就農者支援ポータル(https://www.maff.go.jp/j/new_farmer/)や和歌山県農林水産振興課で、青年就農給付金や経営開始資金などの情報を入手できます。ぜひ窓口で最新情報を確認してみてください。

Q3. 紀州ヒノキ・スギの林業者が使える補助金は?

室谷

室谷

代表取締役

今回のリストには林業に特化した補助金は掲載されていません。ただし、林業機械の導入や路網整備などは、国や県の別事業(例:森林環境譲与税や林業・木材産業成長産業化促進対策)が対象となる場合があります。和歌山県農林水産振興課に直接お問い合わせいただくのが確実です。

Q4. みかんの加工品(ジュース・ジャム)の製造設備に補助金は出ますか?

室谷

室谷

代表取締役

出ます。産地連携推進緊急対策事業の取組B(産地との連携による国産原材料取扱量増加)で、ジュースやジャムの製造ライン導入が対象になります。補助上限は2億円と大きいので、複数事業者で共同申請すれば負担も分散できます。

5. 相談窓口と申請のコツ

佐藤

佐藤

編集長

最後に、申請を検討する際の相談先や注意点を教えてください。
室谷

室谷

代表取締役

まずは和歌山県農林水産振興課https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/070100/)に問い合わせるのが近道です。県の担当者が地域の特性に合った制度を紹介してくれます。また、農林水産省の新規就農者支援ポータルも参考になります。

申請のコツとしては、事業計画を具体的に練ること。例えば「何を、いつまでに、どの程度導入し、売上やコストにどう影響するか」を数字で示せると採択率が上がります。補助金の締切は年度ごとに設定されているので、早めに準備を始めましょう。また、複数の制度を組み合わせることも可能ですが、同じ経費を二重に受けることはできませんので、注意してください。
佐藤

佐藤

編集長

ありがとうございました!和歌山の農業・林業を盛り上げるために、ぜひ活用していきたいですね。