届出

個人事業の開業届

この届出は、個人で事業を始めたときに税務署へ提出する基本的な届出です。開業日や事業内容、届出先の税務署を届け出ることで、確定申告や青色申告など、その後の税務手続きの土台になります。届出自体は無料で、e-Taxを使えばオンラインで完結します。ただし、開業届だけ出して終わりではありません。青色申告承認申請書や源泉所得税の届出など、一緒に確認すべき書類があるため、開業日を決めた段階でまとめて準備するのがおすすめです。

手数料

無料

処理期間

審査はなく、提出自体は即日。e-Taxは送信完了で受付、書面提出は窓口受付又は郵送日数が必要

管轄

税務署

個人事業の開業届とは

個人が新たに事業を開始したときや、事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したときに、納税地を所轄する税務署へ提出する届出です。2026年1月1日以後に生じた開業等については、事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限までに提出します。

こんな事業者が取得する必要があります

国内で新たに事業所得・不動産所得・山林所得を生ずべき事業を開始した個人、またはその事業に係る事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止した個人

以下に当てはまる場合、この届出が必要です

開業日を決めた

売上開始日や事務所契約日と整合するように、開業日を確定させましょう。

納税地と提出先の税務署を確認した

自宅か事業所か、どちらを納税地にするかで管轄税務署が変わります。

事業の概要を具体的に書けるようにした

何を誰にどう提供するか、後から見ても分かる程度に整理しておきましょう。

提出方法を決めた(e-Tax・持参・郵送)

書面で出す場合は本人確認書類も必要です。先に方法を決めると準備がスムーズです。

青色申告や源泉所得税の届出も確認した

開業届だけで終わらせず、関連する届出の要否と期限を一緒にチェックしましょう。

申請の流れ

個人事業の開業届の申請から取得までの流れです。標準処理期間は審査はなく、提出自体は即日。e-Taxは送信完了で受付、書面提出は窓口受付又は郵送日数が必要です。

1

開業内容と納税地を整理する

開業日、納税地、職業、屋号、事業概要、給与支払の有無など、届出書に記載する基本情報を確認します。

2

届出書を作成する

国税庁の様式又はe-Taxで「個人事業の開業・廃業等届出書」を作成します。書面提出ならマイナンバー記載と本人確認書類も確認します。

3

税務署へ提出する

納税地を所轄する税務署へ、e-Tax、持参、又は送付で提出します。提出期限は、開業等の事実があった日の属する年分の確定申告期限までです。

4

控えを保管し関連届出を確認する

提出後は控えや送信記録を保管し、必要に応じて青色申告承認申請書、源泉所得税関係の届出、消費税関係の届出も確認します。

公式サイトで詳細を確認する

必要書類

申請時に提出が必要な書類の一覧です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。

個人事業の開業・廃業等届出書

正式な提出様式。個人事業の開業時はこの様式で届け出ます。

開業日、納税地、氏名、職業、屋号、事業の概要などを税務署へ届け出るため。

国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」ページ又はe-Tax

本人確認書類

書面でマイナンバーを記載した申請書等を提出する場合のみ必要。e-Tax提出では不要です。

番号確認と身元確認を行うため。

マイナンバーカード、又は通知カード等と身元確認書類を本人が用意

費用・手数料

申請手数料(公式)

無料

届出手数料はかかりません。

自分で申請 vs 行政書士に依頼

自分で申請行政書士に依頼
費用0円(届出手数料は無料)5,000〜20,000円程度(税理士への依頼費)
期間30分〜1時間程度依頼から1〜3日程度

行政書士に依頼するメリット

開業届だけでなく、青色申告・給与支払・消費税の届出をまとめて整理してもらえます。初年度の経理方針まで相談できるのが最大のメリットです。

おすすめ

開業届だけなら自分で十分対応できます。青色申告の判断や消費税・インボイスの届出まで含めて固めたい場合は、税理士への相談がおすすめです。

よくある失敗と対策

申請時によくあるミスと、その防ぎ方をまとめました。

1

ネットで見た「1か月以内」を信じて焦ってしまった

結果: 古い情報に振り回されて、肝心の青色申告承認申請書の準備がおろそかになることがあります。

対策: 2026年1月1日以後の開業は、国税庁の現行案内で期限を確認しましょう。確定申告期限までに提出すればOKです。

2

開業日を深く考えずに適当な日付を書いてしまった

結果: 後から帳簿と届出の日付がずれていると、確定申告の際に説明しづらくなります。

対策: 帳簿や請求書、事務所の契約日などと整合する日付を選びましょう。

3

事業の概要に「コンサルティング」とだけ書いた

結果: 自分でも後から見て何の事業か分からず、関連手続きの整理もしにくくなります。

対策: 「中小企業向けのWebマーケティング支援」のように、何を誰に提供するか分かる程度に書きましょう。

4

税務署に紙で出しに行ったのにマイナンバーの確認書類を忘れた

結果: 書類不備で出直しになり、二度手間になります。

対策: 書面提出の場合は、マイナンバーカードか通知カード+身分証明書を準備しましょう。

5

開業届だけ出して青色申告の申請を忘れてしまった

結果: 初年度から青色申告の65万円控除が使えず、税負担が大きくなる可能性があります。

対策: 開業届を作るときに、青色申告承認申請書も同時に準備しましょう。

無許可営業の罰則

所得税法第229条に届出義務がありますが、現行の所得税法上、本届出書を提出しないこと自体に対する直接の罰則規定は確認できません。ただし、青色申告承認申請書など関連手続や税務管理に支障が生じるおそれがあります。

罰則を受けると、今後の許認可取得にも影響が出る場合があります。必ず事前に申請を行いましょう。

よくある質問

Q開業届は必ず出さないといけないですか?
A

はい、出す必要があります。所得税法第229条で届出が義務付けられています。届出をしなくても営業は止められませんが、青色申告など有利な制度を使う土台にもなるため、必ず提出しましょう。

Qいつまでに出せばいいですか?
A

2026年1月1日以後に開業した場合は、その年分の確定申告期限までです。「1か月以内」という古い情報にご注意ください。

Qオンラインで出せますか?
A

はい、e-Taxで提出できます。自宅から24時間送信でき、受付記録も残るので便利です。税務署への持参や郵送でもOKです。

Q開業届を出せば青色申告も使えるようになりますか?
A

いいえ、別の手続きが必要です。「所得税の青色申告承認申請書」を期限内に提出する必要があります。開業届と一緒に準備するのがおすすめです。

Q引っ越しや廃業のときはどうすればいいですか?
A

同じ「個人事業の開業・廃業等届出書」で届出できます。事務所の移転、増設、廃止のいずれも対応しています。

基本情報

根拠法所得税法第229条(開業等の届出)
対象国内で新たに事業所得・不動産所得・山林所得を生ずべき事業を開始した個人、またはその事業に係る事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止した個人
公式サイトを見る

関連法令

根拠となる法令は所得税法第229条です。個人が国内で新たに事業所得・不動産所得・山林所得を生む事業を始めた場合に、届出書を税務署長へ提出する義務を定めています。提出期限は、その年分の確定申告期限までです。あわせて確認したい関連法令として、青色申告は所得税法第143条以下、給与支払関係は所得税法第230条があります。消費税やインボイス制度についても、事業開始時に検討が必要です。

最終更新: 2026年3月20日

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