届出

青色申告承認申請書

この申請は、個人事業主が確定申告を「青色申告」で行うために必要な事前手続きです。税務署へ期限内に提出し、承認されると最大65万円の特別控除や赤字の繰越しなど、税制上のメリットを受けられます。対象となるのは、事業所得・不動産所得・山林所得がある方です。開業届とは別の手続きなので、開業しただけでは青色申告にはなりません。提出期限は原則として青色申告を始めたい年の3月15日ですが、年の途中で開業した場合は開業日から2か月以内です。申請書自体はシンプルですが、承認後の帳簿づくりが本番です。

手数料

無料

処理期間

提出後、その年12月31日まで(その年11月1日以後に業務を開始した場合は翌年2月15日まで)に承認・却下の処分が行われます。期限までに通知がなければ、その日に承認があったものとみなされます。

管轄

税務署

青色申告承認申請書とは

事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき業務を行う個人が、所得税の確定申告を青色申告で行うために税務署へ提出する申請書です。承認を受けると、青色申告特別控除や青色事業専従者給与、純損失の繰越し・繰戻しなどの制度を利用できます。

こんな事業者が取得する必要があります

個人事業主、不動産賃貸業者、山林所得者など、事業所得・不動産所得・山林所得のある個人

以下に当てはまる場合、この届出が必要です

対象の所得を確認した

事業所得・不動産所得・山林所得のうち、どの所得で青色申告するか整理しました。

提出期限を確認した

3月15日なのか、開業日から2か月以内なのか、自分のケースに当てはまる期限を把握しました。

簿記方式を決めた

複式簿記か簡易簿記かを選びました。65万円控除を目指すなら複式簿記です。

提出方法を決めた

e-Taxで出すか、書面で税務署に持参・郵送するかを決めました。

帳簿の準備を始めた

会計ソフトの導入や帳簿の運用ルールを決め、承認後すぐに記帳を始められる状態にしました。

申請の流れ

青色申告承認申請書の申請から取得までの流れです。標準処理期間は提出後、その年12月31日まで(その年11月1日以後に業務を開始した場合は翌年2月15日まで)に承認・却下の処分が行われます。期限までに通知がなければ、その日に承認があったものとみなされます。です。

1

対象所得と提出期限を確認する

事業所得、不動産所得、山林所得のいずれで青色申告を行うか確認し、原則3月15日まで、1月16日以後の開業等は開始日から2か月以内という期限を把握します。

2

申請書を作成する

青色申告承認申請書に納税地、所得の種類、業務開始日、簿記方式、備付帳簿名などを記載します。

3

e-Tax又は書面で提出する

e-Taxソフト(WEB版)から送信するか、書面を納税地所轄の税務署へ持参・送付して提出します。

4

帳簿書類の備付けと保存を始める

承認後に備えて、仕訳帳や総勘定元帳など必要な帳簿を用意し、日々の取引を記録できる体制を整えます。

5

処分結果を確認する

年内又は翌年2月15日までに承認・却下の通知を確認し、通知がなければみなし承認の扱いになります。

公式サイトで詳細を確認する

必要書類

申請時に提出が必要な書類の一覧です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。

所得税の青色申告承認申請書

納税地、氏名、職業、所得の種類、開業日、相続承継の有無、簿記方式、備付帳簿名などを記載します。

青色申告の承認要件と申請者の業務内容を税務署が確認するため。

国税庁の手続案内ページのPDF様式、またはe-Taxソフト(WEB版)で作成します。

費用・手数料

申請手数料(公式)

無料

国税庁の手続案内に手数料の定めはなく、e-Tax・書面提出とも通常は手数料不要です。

自分で申請 vs 行政書士に依頼

自分で申請行政書士に依頼
費用0円(手数料無料)税理士への依頼で1万〜3万円程度(開業届とセットの場合)
期間30分〜1時間程度相談1回で完了することが多い

行政書士に依頼するメリット

帳簿体制の整備や開業時の税務設計まで一緒に相談できます。初年度の確定申告までサポートを受けられるプランもあります。

おすすめ

申請書だけなら自力で十分対応できます。帳簿づくりや節税対策も含めて相談したい場合は、税理士への依頼がおすすめです。

よくある失敗と対策

申請時によくあるミスと、その防ぎ方をまとめました。

1

「3月15日が期限」と覚えていたが、実は7月に開業していたので期限は開業日から2か月以内だった

結果: その年は青色申告を使えず、白色申告になってしまいます。

対策: 開業日をもとに自分の提出期限を確認し、カレンダーに登録しておきましょう。

2

申請書を出しただけで安心し、帳簿の準備をしていなかった

結果: 帳簿保存義務に対応できず、控除が認められなかったり、最悪の場合は承認取消しになります。

対策: 申請と同時に会計ソフトを導入し、開業初日から記帳できる体制を整えましょう。

3

簡易簿記で申請したのに、65万円控除を受けられると思っていた

結果: 受けられる控除が10万円にとどまり、期待していた節税効果が得られません。

対策: 控除額と簿記方式の関係を事前に確認しましょう。65万円控除には複式簿記が必要です。

4

専従者給与や電子帳簿保存を使いたかったが、別途届出が必要だと知らなかった

結果: 届出を出していないと制度を利用できず、後から気づいても遡って適用されません。

対策: 青色申告に関連する制度を使う場合は、それぞれ別の届出・要件がないか確認しましょう。

無許可営業の罰則

未提出自体に直接の罰則は確認できませんが、承認がない年分は青色申告特典を受けられません。承認後も帳簿書類の備付け・記録・保存の不備や仮装隠ぺいがあると、所得税法第150条によりその年まで遡って承認を取り消されることがあります。

罰則を受けると、今後の許認可取得にも影響が出る場合があります。必ず事前に申請を行いましょう。

よくある質問

Q開業届と同時に出さないとダメですか?
A

いいえ、別の手続きなので同時でなくても構いません。ただし青色申告をしたい年の期限に間に合わないとその年は使えないため、開業届と一緒に出すのが実務的です。

Q期限を過ぎたら、もう青色申告はできませんか?
A

その年分は原則として白色申告になります。ただし翌年分からの承認を目指すことはできます。期限を過ぎてしまった場合は、翌年の3月15日までに改めて申請しましょう。

Qe-Taxだけで手続きは完結しますか?
A

はい、e-Taxで申請できます。国税庁のe-Taxソフト(WEB版)から手続き可能です。もちろん書面で税務署に持参・郵送する方法も使えます。

Q申請書を出せば65万円控除は自動で受けられますか?
A

いいえ、申請書は入り口にすぎません。65万円控除には複式簿記での記帳、期限内申告、e-Taxでの電子申告(または優良電子帳簿保存)という追加要件があります。

Q会計ソフトは必須ですか?
A

法律上は必須ではありませんが、複式簿記での記帳や確定申告書の作成を手作業で行うのは大変です。特に65万円控除を目指すなら、会計ソフトの導入を強くおすすめします。

基本情報

根拠法所得税法第143条(青色申告)、第144条(青色申告の承認の申請)、第147条(青色申告の承認があったものとみなす場合)、第148条(青色申告者の帳簿書類)、第150条(青色申告の承認の取消し)、第166条(非居住者に対する準用)
対象個人事業主、不動産賃貸業者、山林所得者など、事業所得・不動産所得・山林所得のある個人
公式サイトを見る

関連法令

所得税法第143条が青色申告の基本規定です。第144条で承認申請の提出期限と記載事項、第147条でみなし承認(年末までに通知がなければ承認とみなす)、第148条で帳簿書類の備付け・記録・保存義務、第150条で帳簿不備や仮装隠ぺいがあった場合の承認取消しが定められています。非居住者については第166条で準用されています。

最終更新: 2026年3月20日

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