届出都道府県により異なる

住宅宿泊事業届出(民泊届出)

この届出は、住宅を使って年間180日以内の民泊を営業するために必要な手続です。住宅宿泊事業法にもとづき、都道府県等へ届け出ます。届出手数料は無料ですが、消防法令適合通知書、図面、登記事項証明書、承諾書など多くの書類が必要です。家主不在型の場合は管理業者への委託も求められます。自治体ごとに条例で区域制限や追加ルールがあるため、最初に地元の窓口に確認するのが確実です。

手数料

無料

処理期間

2週間〜1か月程度(消防相談、証明書取得、図面作成、自治体追加書類の準備を含む目安)

管轄

都道府県知事

住宅宿泊事業届出(民泊届出)とは

住宅を使って宿泊料を受ける民泊を年間180日以内で行うための届出です。住宅ごとに都道府県知事等へ届出書と添付書類を提出し、受理後に届出番号の通知を受けて事業を開始します。家主不在型や居室数が5を超える場合は、住宅宿泊管理業者への委託が必要です。

こんな事業者が取得する必要があります

自宅、賃貸住宅、分譲マンション等の「住宅」を活用し、旅館業許可ではなく住宅宿泊事業法に基づいて民泊を行いたい個人・法人。年間180日以内の運営を予定する事業者が対象です。

以下に当てはまる場合、この届出が必要です

年間180日以内の運営計画を立てる

予約管理表やカレンダーで日数管理の方法まで決めておきます。

住宅の権利関係を確認する

自己所有・賃貸・転借・区分所有のどれかを整理し、必要な承諾書や規約を集めます。

消防署と自治体窓口に事前相談する

消防法令適合通知書の要否、追加書類、条例による制限を先に確認します。

管理体制を決める

家主不在型かどうか、管理業者へ委託するか、苦情対応の担当者は誰かを明確にします。

営業開始後の報告運用を決める

宿泊者名簿、本人確認、2か月ごとの定期報告、標識掲示を継続できる体制を用意します。

申請の流れ

住宅宿泊事業届出(民泊届出)の申請から取得までの流れです。標準処理期間は2週間〜1か月程度(消防相談、証明書取得、図面作成、自治体追加書類の準備を含む目安)です。

1

対象住宅と営業形態を確認する

住宅宿泊事業法の対象となる住宅か、年間180日以内の運営か、家主居住型か不在型かを整理します。

2

自治体と消防へ事前相談する

届出先、条例による日数・区域制限、追加書類の有無、消防法令適合通知書の取得要件を確認します。

3

添付書類をそろえる

登記事項証明書、図面、誓約書、承諾書、管理規約関係書類、必要に応じて管理受託契約書を準備します。

4

民泊制度運営システム又は書面で届出する

民泊制度運営システムで届出内容を入力し、添付書類をアップロード又は印刷提出します。自治体により紙提出を求める場合があります。

5

届出番号の通知後に標識を掲示する

届出が受理されて届出番号が通知されたら、住宅ごとに標識を掲示し、予約サイト等でも番号を管理します。

6

営業開始後の義務を継続する

宿泊者名簿、衛生・安全措置、近隣対応、定期報告、変更届・廃業届を継続して行います。

公式サイトで詳細を確認する

必要書類

申請時に提出が必要な書類の一覧です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。

住宅宿泊事業届出書(第一号様式)

住宅ごとに作成します。民泊制度運営システムで入力後に出力した様式も利用できます。

届出者情報、住宅所在地、管理委託の有無など法定届出事項を示すために必要です。

民泊制度運営システム又は民泊制度ポータルサイト、各自治体の届出ページから取得します。

欠格事由に該当しないことを誓約する書面

法人は様式A、個人は様式Bが基本です。

住宅宿泊事業法第4条の欠格事由に該当しないことを確認するために提出します。

民泊制度ポータルサイト又は自治体ページの様式集から取得します。

住宅の登記事項証明書

届出日前3か月以内に発行された原本が基本です。

届出住宅の所在、権利関係、建物の同一性を確認するために使用されます。

法務局で取得します。オンライン請求に対応する自治体もあります。

住宅の図面

台所、浴室、便所、洗面設備、出入口、各階、床面積、非常用照明器具等を記載します。

住宅該当性、安全措置、宿泊者数の上限を確認するために必要です。

建築図面を基に自作可能です。必要事項が明確なら手書きでも差し支えありません。

市町村長の証明書

個人は本人分、法人は役員分が必要です。未成年者の場合は法定代理人関係書類も追加されます。

破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しないことを確認します。

本籍地の市区町村で取得します。

賃貸人・転貸人の承諾書

賃借住宅や転借住宅で民泊を行う場合に必要です。賃貸借契約書に民泊可の明記があれば代替できる場合があります。

住宅宿泊事業の実施について権原者の承諾があることを確認します。

賃貸人又は転貸人から取得します。参考様式は自治体や国交省資料で案内されています。

管理規約の写し又は管理組合の誓約書

区分所有建物で必要です。規約に民泊許容の定めがない場合は、禁止意思がないことを示す書類を追加します。

マンション等で住宅宿泊事業が禁止されていないかを確認するために使います。

管理組合、管理会社、管理規約集から取得します。

住宅宿泊管理業者との管理受託契約書の写し

家主不在型や委託が必要なケースで提出します。

住宅宿泊管理業務の委託先と契約内容を確認するために必要です。

委託する住宅宿泊管理業者から交付された契約書面を用います。

消防法令適合通知書

民泊制度ポータルサイトでは自治体確認事項とされ、多くの自治体で届出時提出が求められます。

消防法令に適合していることを確認し、安全対策の不足による不受理や是正指導を防ぎます。

住宅所在地を管轄する消防署へ申請して交付を受けます。

費用・手数料

申請手数料(公式)

無料

大阪府の案内では手数料無料。届出自体に法定手数料の定めは見当たらず、登記事項証明書や消防関係書類の取得実費は別途かかります。

自分で申請 vs 行政書士に依頼

自分で申請行政書士に依頼
費用届出手数料は無料です。登記事項証明書、各種証明書、図面作成、消防対応の実費が別途かかります。専門家費用は物件数、権利関係、自治体対応の範囲で変動するため、個別見積りが基本です。
期間2週間〜1か月程度が目安です。書類収集や消防相談に時間がかかります。書類がそろっていれば短縮しやすいですが、消防や管理規約の確認は別途時間が必要です。

行政書士に依頼するメリット

権利関係の整理、自治体追加書類の判断、差し戻し防止、管理業者委託の要否判断を任せやすくなります。

おすすめ

自己所有の戸建てで条件がシンプルなら自力対応も可能です。賃貸物件、マンション、不在型、複数室運営の場合は専門家への相談をおすすめします。

よくある失敗と対策

申請時によくあるミスと、その防ぎ方をまとめました。

1

旅館業ではないから消防の確認は後回しでよいと考えた

結果: 届出が進まず、受理後も営業停止リスクを抱えることになります。

対策: 最初に管轄消防署へ相談し、消防法令適合通知書の取得条件と必要設備を確認します。

2

マンション管理規約に民泊の記載がないので関連書類は不要だと判断した

結果: 追加書類の不足で差し戻しになり、管理組合とのトラブルにも発展しかねません。

対策: 規約の写しに加え、必要に応じて管理組合の誓約書や議事録を準備します。

3

家主不在型なのに管理業者との契約を後回しにした

結果: 届出書の内容と実態が合わず、営業開始が遅れます。

対策: 不在型や居室数5超に該当するかを初期段階で判定し、委託契約を先に整えます。

4

届出が済めば運営義務はほぼ終わりだと思い込んだ

結果: 名簿、標識、定期報告、変更届の漏れで法令違反になります。

対策: 開始後の運営業務をチェックリスト化し、報告月や変更時のタスクを管理します。

5

年間180日の上限を予約サイト任せにした

結果: 複数の予約経路で日数を超過し、法令違反になるおそれがあります。

対策: 自社で営業日数を一元管理し、停止日も含めてカレンダーで統制します。

無許可営業の罰則

住宅宿泊事業法第73条第1号により虚偽届出は六月以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金又は併科。第16条第1項・第2項の命令違反も同条で同様。第76条第1号により変更届をせず又は虚偽届出をした場合は三十万円以下の罰金、第76条第3号により定期報告をしない又は虚偽報告をした場合も三十万円以下の罰金。

罰則を受けると、今後の許認可取得にも影響が出る場合があります。必ず事前に申請を行いましょう。

よくある質問

Q届出を出せばすぐ営業できますか?
A

すぐには始められません。届出が受理され、届出番号の通知を受けた後に標識を掲示してから営業開始です。消防や自治体の確認が終わっていない場合も開始できません。

Q旅館業許可を取らずに民泊できますか?
A

はい。住宅宿泊事業法の要件を満たし年間180日以内で運営するなら、届出で実施できます。ただし日数上限を超える運営はできません。

Q自分が住んでいなくても届出できますか?
A

不在型でも届出は可能です。ただし住宅宿泊管理業者への委託が必要になります。管理契約書の準備もお忘れなく。

Qマンションでも民泊できますか?
A

管理規約で民泊が禁止されていなければ可能です。規約に定めがない場合は、管理組合の意思を示す追加書類を求められることがあります。

Q届出の更新手続きはありますか?
A

ありません。更新制ではありませんが、変更届、廃業届、2か月ごとの定期報告など、開始後の届出義務は続きます。

基本情報

根拠法住宅宿泊事業法第2条第3項、第3条第1項から第5項、第11条、第13条、第14条、第18条、住宅宿泊事業法施行規則第4条
対象自宅、賃貸住宅、分譲マンション等の「住宅」を活用し、旅館業許可ではなく住宅宿泊事業法に基づいて民泊を行いたい個人・法人。年間180日以内の運営を予定する事業者が対象です。
公式サイトを見る

関連法令

根拠法は住宅宿泊事業法です。第2条第3項で年間180日以内の住宅宿泊事業を定義し、第3条で届出制度を定めています。第5条〜第10条が衛生、安全、名簿、近隣配慮、苦情対応などの運営義務です。第11条が管理業者への委託義務、第13条が標識掲示、第14条が定期報告、第18条が自治体条例による制限の根拠です。実務では施行規則の添付書類規定と、自治体ごとの条例・要綱・消防運用もあわせて確認が必要です。

最終更新: 2026年3月20日

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