通所介護(デイサービス)事業所指定
この指定は、デイサービス(通所介護)を介護保険の給付対象サービスとして提供するために必要な手続です。事業所ごとに都道府県等へ申請し、法人格、人員配置、設備、運営体制の審査を受けます。生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員、管理者の配置が必要で、食堂兼機能訓練室の面積や消防設備も確認されます。改修前に事前協議を求める自治体も多いため、物件探しの段階から指定権者に相談するのが安全です。
30,000円程度(大阪府所管の新規指定の例。一のサービス種類につき)
自治体ごとに異なりますが、事前協議が必要なケースでは2〜3か月以上を見込むのが一般的です。大阪府所管では受付期間内の申請を審査し翌月1日付で指定し、現地調査は原則事業開始前月12日〜19日、指定書交付は20日ごろに行われます。
6年ごと
都道府県知事(指定都市・中核市は市長)
通所介護(デイサービス)事業所指定とは
要介護者に対してデイサービスを提供し、介護保険の指定通所介護として介護報酬を請求するには、事業所ごとに指定居宅サービス事業者の指定を受ける必要があります。法人格、人員配置、設備、運営体制が法令・条例・省令基準に適合しているかが審査されます。
こんな事業者が取得する必要があります
高齢者向けデイサービスセンターを新設・運営し、要介護者に入浴、排せつ、食事介助、機能訓練等を提供する法人が対象です。介護保険の指定通所介護として報酬請求を予定する事業者向けの指定です。
以下に当てはまる場合、この許可が必要です
指定権者を確認する
都道府県・指定都市・中核市のどこが所管かを確認し、最新の手引きと条例を取得します。
法人の定款目的を整備する
定款と登記事項証明書で、通所介護を行う権限を説明できる状態にします。
必要職種を確保する
管理者、生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員を開業日ベースで配置できるようにします。
物件の図面と設備を固める
食堂・機能訓練室の面積、相談室の遮へい、静養室、消防設備、備品を図面と写真で示せる状態にします。
申請締切と補正期限を管理する
提出期限だけでなく、補正締切、現地調査日、指定書交付日まで逆算して準備します。
申請の流れ
通所介護(デイサービス)事業所指定の申請から取得までの流れです。標準処理期間は自治体ごとに異なりますが、事前協議が必要なケースでは2〜3か月以上を見込むのが一般的です。大阪府所管では受付期間内の申請を審査し翌月1日付で指定し、現地調査は原則事業開始前月12日〜19日、指定書交付は20日ごろに行われます。です。
所管自治体の確認
事業所所在地の指定権者が都道府県か、指定都市・中核市かを確認し、申請手引きと条例を入手します。
法人・定款の整備
法人設立または既存法人の定款変更を行い、介護保険法に基づく居宅サービス事業を目的に含めます。
事前協議と物件計画
通所介護で事前協議が必要な自治体では、改修や新築前に平面図や設備計画を提出して協議を完了させます。
人員確保と社内規程作成
管理者、生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員を確保し、運営規程や苦情対応体制を整えます。
申請書類の提出
指定申請書、付表、登記事項証明書、勤務体制一覧、平面図、写真、体制届などを受付期間内に提出します。
補正対応・現地調査
自治体からの補正依頼に対応し、必要な検査を終えたうえで現地調査を受けます。
指定書交付
審査で基準適合と判断されると、指定日直前に指定書が交付されます。
指定日から事業開始
指定日以後に通所介護を開始し、介護給付費算定の体制届内容に沿って請求準備を進めます。
必要書類
申請時に提出が必要な書類の一覧です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。
指定(許可)申請書(別紙様式第一号(一))
自治体所定様式を使用します。
申請者、サービス種別、事業所所在地など指定審査の基本情報を示すためです。
所管自治体の介護事業者向けページからダウンロードします。
付表第一号(六)
通所介護用の付表です。
利用定員、営業日、営業時間、人員配置などサービス内容の詳細を確認するためです。
所管自治体の様式集から入手します。
手数料納付書貼付シート
自治体が手数料を徴収する場合に添付します。
公的手数料の納付確認に使われます。
所管自治体の申請案内ページまたは納付システムから取得します。
法人登記事項証明書
発行後3か月以内を求める自治体が一般的です。
法人格と事業実施権限、所在地、代表者を確認するためです。
法務局で取得します。
従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表
4週間分の勤務予定を求める例があります。
人員基準と常勤換算、職種配置を審査するためです。
自治体様式に事業者が作成します。
資格証等の写し
生活相談員、看護職員、機能訓練指導員などの資格確認用です。
配置予定者が法令上必要な知識・技能を有するか確認するためです。
各従業者の保有証明書を提出します。
平面図
事務室、相談室、静養室、洗面所、トイレ等の配置を明示します。
設備基準、面積基準、動線の適合性を確認するためです。
自治体の様式または指定書式に沿って作成します。
事業所写真
外観、食堂、機能訓練室、相談室、トイレ、浴室等を添付します。
図面どおりに設備が整っているかを確認するためです。
事業者が現地撮影して提出します。
運営規程
営業時間、通常の事業実施地域、利用料等を記載します。
運営基準に沿った事業実施体制かを確認するためです。
自治体の記載例を参照して事業者が作成します。
苦情処理措置の概要
相談窓口、担当者、処理手順を記載します。
利用者保護と苦情対応体制の整備状況を確認するためです。
自治体様式に事業者が記載します。
誓約書
欠格事由非該当や法令遵守に関する誓約です。
介護保険法上の欠格要件に該当しないことを確認するためです。
所管自治体の様式を使用します。
賃貸借契約書の写し
自己所有でない物件の場合に必要です。
事業所を使用する権原があるか確認するためです。
貸主・管理会社との契約書を準備します。
介護給付費算定に係る体制等に関する届出・体制等状況一覧表
加算算定を予定する場合は必要書類を添付します。
基本報酬や加算の算定体制を審査するためです。
自治体の体制届ページから様式を取得します。
老人福祉法上の届出書類
老人デイサービスセンター等に関する届出です。
介護保険法以外の関連法令手続を満たしているか確認するためです。
自治体の高齢福祉担当窓口案内に従って作成します。
社会保険及び労働保険の加入状況確認書類
未適用事業所の把握のため確認を求める自治体があります。
法定保険の加入状況を確認するためです。
年金事務所や労働保険関係の届出控え等を準備します。
設備備品一覧
送迎車両、消火設備、備品等を記載します。
サービス提供に必要な設備・備品が整っているか確認するためです。
自治体様式に事業者が作成します。
防火対象物使用開始届
消防手続の完了確認に使われます。
防火安全面の適法性を確認するためです。
所轄消防署へ届出後、その控えを準備します。
建物の検査済証
建築確認対象建物で求められることがあります。
建物が建築基準法上適法に使用できることを確認するためです。
建築主保管資料または所管建築行政窓口で確認します。
費用・手数料
申請手数料(公式)
30,000円程度(大阪府所管の新規指定の例。一のサービス種類につき)
手数料の有無・金額は自治体で異なります。大阪府では通所介護の新規指定申請は30,000円です。
自分で申請 vs 行政書士に依頼
| 自分で申請 | 行政書士に依頼 | |
|---|---|---|
| 費用 | 手数料3万円前後+登記事項証明書など各種証明取得費+改修・備品費 | 専門家報酬10万〜30万円程度+手数料・実費 |
| 期間 | 2〜3か月以上。事前協議や補正で延びることがあります。 | 1.5〜2.5か月が目安。図面・書類整理が早いほど短縮しやすいです。 |
行政書士に依頼するメリット
図面段階で基準不適合を洗い出しやすく、勤務体制一覧や運営規程の補正回数を減らせます。
おすすめ
改修を伴う新規開業や複数加算を同時に整える案件は専門家が向いています。既存物件で体制が固まっていれば自社申請も可能です。
よくある失敗と対策
申請時によくあるミスと、その防ぎ方をまとめました。
定款目的に通所介護や居宅サービス事業の文言を入れないまま準備を進めた
結果: 登記事項証明書で事業目的を確認できず、申請受理が止まります。
対策: 法人設立時か申請前に、所管自治体が案内する定款記載例に合わせて目的を整備します。
改修工事を先に進めたあとで、事前協議が必要だと知った
結果: レイアウトの再工事や開業日の延期につながります。
対策: 物件契約直後に指定権者へ連絡し、事前協議が必要かを最優先で確認します。
勤務体制一覧表に名前を入れたが、資格証や常勤性の説明をそろえていなかった
結果: 人員基準を満たすか判断できず、補正が長引きます。
対策: 職種ごとに資格根拠、雇用形態、勤務時間、兼務先をセットで整理して提出します。
平面図では相談室を設けたが、実際には遮へいがなく会話が漏れる構造だった
結果: 設備基準不適合として現地調査で是正を求められます。
対策: 図面段階でパーティションや扉の位置を確定し、写真でも確認できるようにします。
指定が下りれば請求できると思い、体制届や加算書類を後回しにした
結果: 想定した報酬区分で請求できず、開業直後の収支計画が崩れます。
対策: 指定申請と並行して介護給付費算定の体制届と添付書類を準備します。
無許可営業の罰則
基準不適合や不正請求等があると、指定取消し又は指定効力停止の対象です(介護保険法第77条第1項)。偽りその他不正の行為で介護給付費の支払を受けた場合は返還に加えて40%の加算徴収があります(同法第22条第3項)。報告拒否、虚偽報告、検査忌避等には30万円以下の罰金があります(同法第209条第1号)。
罰則を受けると、今後の許認可取得にも影響が出る場合があります。必ず事前に申請を行いましょう。
よくある質問
Q個人事業主でも申請できますか?
できません。通所介護の指定申請は法人であることが必要です。定款目的に介護保険法にもとづく居宅サービス事業の記載も求められます。
Q物件を契約してから申請すれば間に合いますか?
間に合わないケースが多いです。事前協議が必要な自治体もあり、改修前の段階で図面確認を求められることがあります。物件探しの段階から指定権者に相談してください。
Qどんな職種をそろえる必要がありますか?
生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員、管理者が基本です。利用定員や提供時間に応じて必要人数が変わるため、所管自治体の基準で確認してください。
Q指定が取れたらすぐ介護報酬を請求できますか?
指定日以後は請求対象になります。ただし体制届や加算書類が不足していると、想定した単価では請求できません。
Q更新は必要ですか?
はい。大阪府の例では6年ごとの更新申請が必要です。期限管理を怠ると運営に支障が出ます。
基本情報
更新手数料: 10,000円程度(大阪府所管の更新申請の例。一のサービス種類につき)
更新の時期や手数料は所管自治体で確認が必要です。大阪府では指定後6年ごとに更新申請が必要です。
関連法令
介護保険法第70条が指定居宅サービスの申請単位を事業所ごとと定めています。第74条は人員・設備・運営基準を都道府県条例で定める枠組みです。通所介護の具体的な基準は「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」第92条〜第97条で規定されており、基本方針、人員配置、管理者、設備、利用料の取扱いが示されています。違反時は第77条の指定取消し等、第22条第3項の不正請求に対する返還・加算徴収、第209条第1号の罰則が関係します。
最終更新: 2026年3月20日
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