【北陸信越運輸局】 船員計画雇用促進助成金
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
国が直接支援する船員育成制度
海上運送法に基づく「日本船舶・船員確保計画」の認定事業者に対し、国が直接助成金を支給する制度です。船員育成には長期間・高コストが伴うため、国による財政支援は事業者の採用意欲を大きく高めます。
45歳未満の未経験者採用が対象
既存の有資格船員ではなく、45歳未満の船員未経験者を新たに雇用・育成した場合に受給資格が生じます。業界への新規参入者を呼び込むことで、将来の船員人口を増やす政策的意図があります。
5年間の計画認定が前提
単発の採用ではなく、5年間の中長期計画に基づく継続的な船員確保・育成への取り組みが要件です。計画的な人材育成を行う事業者を重点的に支援する設計となっています。
従業員数制限なし・幅広い事業者が対象
大企業から中小事業者まで、従業員数の制限なく申請可能です。内航・外航を問わず船舶運航に関わる事業者であれば幅広く活用できます。
海運業界の持続可能性を支える制度
日本の貿易・物流インフラを支える海運業界の担い手不足という構造問題に対応する施策であり、業界の長期的な持続可能性確保に直結します。
ポイント
対象者・申請資格
申請主体の要件
- 海上運送法に基づく「日本船舶・船員確保計画」の認定を受けていること
- 船舶運航事業者またはその関連事業者であること
- 5年間の計画認定を受けた事業者であること
採用する船員の要件
- 採用時点で45歳未満であること
- 船員未経験者であること(有資格者・経験者は対象外)
- 独立行政法人海技教育機構(JMETS)の卒業生でないこと
- 運航要員として雇用・育成されること
雇用・育成の要件
- 対象者を運航要員として正式に雇用していること
- 育成計画に基づく実際の育成実績があること
- 雇用保険等の社会保険に加入していること
対象外となるケース
- 海技教育機構卒業生の採用(別支援制度あり)
- 45歳以上の未経験者の採用
- 計画認定を受けていない事業者による採用
- 運航要員以外(陸上スタッフ等)の採用
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:日本船舶・船員確保計画の策定
まず自社の船員確保・育成に関する5年間の計画を策定します。雇用予定人数、育成カリキュラム、目標とする船員資格取得等を具体的に記載します。計画の質が認定可否を左右するため、実現可能で具体的な内容にすることが重要です。
ステップ2:計画認定の申請
策定した計画を北陸信越運輸局海事部船員労政課(または管轄の運輸局)に提出し、「日本船舶・船員確保計画」の認定を受けます。認定前の採用は助成対象外となるため、必ず採用前に認定を取得してください。
ステップ3:45歳未満の未経験船員の採用・育成開始
認定計画に基づき、対象となる未経験者を採用します。雇用契約書・辞令等の採用証明書類を整備し、育成記録の作成も開始します。
ステップ4:助成金の申請(申請期間内)
申請期間(2021年12月1日〜2022年1月15日)内に必要書類を整えて申請します。申請書類には雇用実績、育成状況報告書、給与支払証明等が含まれます。北陸信越運輸局海事部船員労政課(TEL:025-285-9157)に事前相談することを強く推奨します。
ステップ5:審査・支給決定
運輸局での審査を経て支給決定通知が届きます。支給後も育成計画の実施状況について定期報告が求められる場合があります。
ポイント
審査と成功のコツ
観点1:計画認定の質を高める
観点2:採用対象者の適格性確認を徹底する
観点3:育成記録の日常的な整備
観点4:運輸局との密なコミュニケーション
観点5:複数年計画での継続活用を見据える
ポイント
対象経費
対象となる経費
新規船員の採用関連費用(4件)
- 求人広告掲載費
- 採用説明会開催費
- 採用事務手続き費用
- 身体検査・適性検査費用
船員育成・教育訓練費用(5件)
- 乗船実習費用
- 船員資格取得のための訓練費
- 外部研修・講習受講費
- 教材・テキスト購入費
- 指導担当船員の人件費(育成担当分)
雇用維持・処遇改善費用(3件)
- 採用した船員の給与・賞与(助成対象期間分)
- 社会保険料(事業主負担分)
- 乗船中の食費・宿泊費補助
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 独立行政法人海技教育機構(JMETS)卒業生の採用・育成費用
- 45歳以上の船員未経験者の採用費用
- 既に船員経験・資格を持つ者の採用費用
- 運航要員以外(陸上事務職・港湾スタッフ等)の採用・育成費用
- 計画認定を受ける前に採用した船員に係る費用
- 役員報酬・代表者への支払い
- 他の助成金・補助金と重複する費用
よくある質問
Q海技教育機構(JMETS)の卒業生を採用した場合は対象外ですか?
はい、独立行政法人海技教育機構(JMETS)の卒業生は本助成金の対象外です。JMETSには独自の就職支援・雇用促進制度が設けられているため、本助成金では対象から除外されています。JMETSルート以外から船員業界に新規参入する未経験者を積極的に採用・育成する事業者を支援することが本制度の目的です。採用予定者がJMETSの卒業生かどうかは面接・採用前に必ず確認してください。
Q「日本船舶・船員確保計画」の認定を受けるにはどうすればよいですか?
「日本船舶・船員確保計画」の認定申請は、管轄の運輸局(北陸信越地区は北陸信越運輸局海事部船員労政課、TEL:025-285-9157)に申請します。計画には5年間の船員採用予定数・時期・育成方法・取得させる資格・指導体制等を具体的に記載する必要があります。認定審査では計画の実現可能性と具体性が重視されるため、曖昧な記載は避け、数値目標や具体的な育成プログラムを盛り込むことが重要です。まずは運輸局に事前相談することをお勧めします。
Q45歳以上の船員未経験者を採用した場合は受給できませんか?
残念ながら、本助成金の年齢要件は「採用時点で45歳未満」であるため、45歳以上の方を採用した場合は受給対象外となります。これは若年層の海運業界への参入を促進し、将来にわたる船員人材基盤を構築するという政策目的によるものです。45歳以上の未経験者採用については、厚生労働省の雇用促進系助成金(トライアル雇用助成金等)の活用を検討されることをお勧めします。
Q採用後にいつ助成金を申請すればよいですか?
申請期間は2021年12月1日から2022年1月15日と定められており、この期間内に申請する必要があります。採用後の育成実績を一定期間積んだ後に申請するケースが多いですが、申請期間が約1.5ヶ月と短いため、採用後すぐに申請書類の準備を始めることが重要です。具体的な申請タイミングや必要書類については、北陸信越運輸局海事部船員労政課(TEL:025-285-9157)に事前確認されることをお勧めします。
Qフェリー会社や旅客船事業者も対象になりますか?
はい、フェリー会社や旅客船事業者も「船舶運航事業者等」として本助成金の対象となります。内航・外航を問わず、また貨物船・タンカー・フェリー・旅客船等の船種を問わず、海上運送法に基づく船舶運航に関わる事業者であれば申請可能です。ただし「日本船舶・船員確保計画」の認定取得が前提条件であるため、まずは計画認定の申請手続きについて運輸局にご相談ください。
Q複数の未経験者を同時に採用した場合、複数名分の助成金を受給できますか?
認定を受けた計画に基づいて採用した未経験者について、原則として複数名分の助成金申請が可能です。5年間の計画認定期間中に継続的・計画的に採用を行うことで、複数年にわたって助成金を受給できる設計となっています。ただし、各人の「45歳未満・未経験・JMETS非卒業生」という要件をそれぞれ満たしている必要があります。複数名採用を予定している場合は、計画策定時点でその人数を明記しておくことが重要です。
Q助成金の金額はいくらですか?
本助成金の具体的な支給金額については、国土交通省の公式ウェブサイト(http://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk4_000011.html)または北陸信越運輸局海事部船員労政課(TEL:025-285-9157)にお問い合わせください。支給額は採用した船員の人数・育成期間・取得資格等によって変動する場合があります。制度の詳細要件や最新の支給額情報は、必ず申請前に担当窓口で確認されることをお勧めします。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
船員計画雇用促進助成金は、雇用・人材育成系の他の助成金との組み合わせが有効です。 まず厚生労働省の「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」との組み合わせが考えられます。未経験者を試行雇用する段階でトライアル雇用助成金を活用し、その後本採用した場合に本助成金の対象とすることで、採用初期のリスクと費用を軽減できます。 次に「人材開発支援助成金(特定訓練コース)」との組み合わせも有効です。船員資格取得のための訓練や乗船実習に要する費用について人材開発支援助成金を活用しつつ、雇用継続に対して本助成金を受給するという二段階の活用が可能です。 また、中小の船舶運航事業者であれば「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」も検討に値します。有期雇用でトライアル採用後に正規雇用化した場合の助成が受けられます。 ただし、同一の採用・育成費用に対して複数の助成金を重複申請することは原則認められていません。各助成金の対象経費が重複しないよう、申請前に管轄の労働局・ハローワークおよび運輸局に確認することが必須です。国土交通省と厚生労働省という異なる省庁にまたがる制度のため、一元的な相談窓口がなく、両省庁への個別確認が必要な点に留意してください。
詳細説明
制度の背景と目的
日本の海運業界は深刻な船員不足に直面しています。国土交通省の調査によると、日本人船員数は1970年代のピーク時から大幅に減少し、現在は内航海運・外航海運ともに高齢化が進んでいます。海上物流は日本の輸出入貨物の99%以上を担う国家インフラであり、その担い手である船員の確保・育成は急務となっています。
船員計画雇用促進助成金は、こうした構造的な人材不足問題に対応するため、国が船舶運航事業者の積極的な新規船員採用・育成を財政面から支援する制度です。特に業界経験のない未経験者を新たに船員として育成することを重点的に支援し、海運業への新規参入者を増やすことを政策目的としています。
対象事業者の要件詳細
本助成金の対象となるのは、海上運送法に基づく「日本船舶・船員確保計画」の認定を受けた船舶運航事業者等です。この計画認定が助成金受給の絶対的前提条件であり、認定なしに行った採用・育成は遡って対象とすることができません。
- 内航海運事業者(一般旅客定期航路事業、貨物定期航路事業等)
- 外航海運事業者(国際航路を運航する事業者)
- 船舶管理会社(船舶運航を受託する事業者)
- フェリー事業者・旅客船事業者
従業員数の制限はなく、大企業から中小企業・零細事業者まで幅広く対象となります。
対象となる船員の要件
助成金の対象となる船員採用には以下の要件がすべて満たされる必要があります。
- 年齢要件:採用時点で45歳未満であること
- 未経験要件:船員としての就労経験がないこと
- 学歴要件:独立行政法人海技教育機構(JMETS)の卒業生でないこと
- 雇用形態:運航要員として正式に雇用されること
JMETS(海技教育機構)の卒業生が対象外とされているのは、同機構の卒業生には別途支援制度が設けられているためです。本助成金は学校ルート以外から業界に参入する未経験者を対象としています。
申請手続きの流れ
助成金受給までには以下のステップを踏む必要があります。
- 1. 計画策定:5年間の「日本船舶・船員確保計画」を策定する。採用人数・時期・育成方法・目標資格等を具体的に記載。
- 2. 計画認定申請:管轄の運輸局(北陸信越地区は北陸信越運輸局海事部船員労政課)に計画を提出し認定を受ける。
- 3. 未経験船員の採用:認定後、要件を満たす45歳未満の未経験者を採用・雇用開始。
- 4. 育成記録の整備:乗船日誌、訓練記録、資格取得状況等を継続的に記録・保管。
- 5. 助成金申請:申請期間(2021年12月1日〜2022年1月15日)内に必要書類を提出。
- 6. 審査・支給:運輸局での審査を経て支給決定・振り込み。
問い合わせ先・相談窓口
本助成金に関する詳細な要件確認、計画認定申請、助成金申請書類等については以下の窓口にお問い合わせください。
- 北陸信越運輸局 海事部 船員労政課
- 電話:025-285-9157
- 制度の詳細・最新情報は国土交通省ウェブサイト(http://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk4_000011.html)でも確認できます。
活用のポイントと注意事項
本助成金を最大限に活用するために以下の点に注意してください。
- 計画認定は採用前に必須:認定前の採用は遡及適用不可。まず計画認定から着手することが鉄則。
- 申請期間が短い:申請受付は約1.5ヶ月(2021/12/1〜2022/1/15)と短期間。書類準備は早期着手が必要。
- 育成記録の日常的な整備:申請時に育成実績の証明書類が求められる。採用初日から記録習慣を確立する。
- 5年計画の継続活用:5年間の認定期間中、毎年複数名採用することで継続的に助成金受給が可能。
- 他の雇用助成金との調整:同一費用への重複申請は不可。厚労省系助成金との組み合わせ活用時は事前確認を徹底する。