室谷さん、「ものづくり補助金」って名前はよく聞くんですけど、19次締切っていうのは何ですか?何回も締切があるんですか?
そうなんです!ものづくり補助金は、経済産業省が中小企業・小規模事業者向けに実施している国内最大級の設備投資支援制度で、年に数回、締切を設けて申請を受け付けるスタイルで運営されています。19次、20次、21次、22次…と回を重ねているんですよ。
えっ、そんなに回数が多いんですか!19次ということは、もう19回目?
そうです。それだけ長く続いている制度という証拠ですよね。19次締切は2025年2月14日から受付を開始して、2025年7月25日に採択結果が公表されました。現在は受付終了の状態です。
受付が終わっちゃってるんですね。じゃあ今この記事を読んでる人はどうすればいいんですか?
安心してください!ものづくり補助金は継続的に公募が行われています。今は20次締切(/subsidy/125)や21次締切(/subsidy/104)が続いているので、次回以降の締切で申請できます。この記事では19次の採択結果を振り返りながら、次回公募に向けた準備のヒントをお伝えします!
なるほど、過去の結果から学べるわけですね。19次はどんな結果だったんでしょう?
2025年7月25日の公式発表によると、こんな結果でした。
| 区分 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
|---|
| 高付加価値化枠 | 5,025件 | 1,623件 | 約32.3% |
| グローバル展開枠 | 311件 | 75件 | 約24.1% |
| 合計 | 5,336件 | 1,698件 | 約31.8% |
31.8%!3人に1人もいかないくらいですね。結構厳しい!
そうなんです。18次が35.8%でしたから、19次はさらに採択率が下がりました。約3人に1人しか採択されない、かなりの競争率です。それだけ申請の質が問われるということでもあります。
つまり、ちゃんと準備して申請しないとダメってことですね。制度の基本情報も教えてください。
ものづくり補助金19次締切の補助額・補助率一覧
枠によって異なります。ざっくりまとめると、製品・サービス高付加価値化枠が最大3,500万円、グローバル展開枠が最大3,000万円です。補助率は通常1/2、小規模事業者や再生事業者は2/3になります。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(19次締切) |
| 補助上限額 | 最大3,500万円(高付加価値化枠)/ 最大3,000万円(グローバル展開枠) |
| 補助率 | 1/2(小規模事業者・再生事業者は2/3) |
| 対象者 | 中小企業者・特定非営利活動法人・社会福祉法人 |
| 対象地域 | 全国 |
| 申請受付 | 2025年2月14日〜2025年4月(受付終了) |
| 採択発表 | 2025年7月25日 |
| 実施機関 | 経済産業省・中小企業庁 |
| 公式サイト | ものづくり補助金総合サイト |
中小企業の設備投資としては、かなり大型の支援です。機械装置の導入や新サービス開発のシステム構築にも使えるので、事業の大きな転換点になり得る補助金です。次の章では、どんな事業者が対象なのかを見ていきましょう。
どんな会社が申請できるんですか?「ものづくり」って名前なのに、製造業以外でも使えるんでしょうか?
これ、よく誤解されるんですが、「ものづくり」という名前なのにほぼ全業種が対象なんですよ!製造業はもちろん、飲食業、IT企業、医療・福祉、建設業、農業まで、業種を問わず申請できます。
えっ、飲食店や介護施設でも使えるんですか?それは知らなかった!
はい。正式な対象要件をまとめると、こんな感じです。
| 要件 | 内容 |
|---|
| 法人形態 | 中小企業者、特定非営利活動法人、社会福祉法人 |
| 所在地 | 日本国内に本社・実施場所があること |
| 業種 | 漁業・農業・建設・製造・IT・小売・飲食・医療・福祉など全業種 |
| 申請制限 | 申請締切前10か月以内に同一事業の交付決定を受けていないこと |
| 中小企業の定義 | 製造業:資本金3億円以下または従業員300人以下(業種ごとに基準あり) |
「申請締切前10か月以内に交付決定を受けていないこと」って、具体的にどういう意味ですか?
例えば18次締切で交付決定を受けた事業者は、交付決定から10か月間は同じ制度に申請できないということです。「何度も連続して使い続ける」ことを防ぐルールですね。ただし、10か月を過ぎれば再申請は可能です。
個人事業主も、中小企業者の定義に該当すれば申請できます!日本国内に事業の実施場所があることが条件です。補助金申請のハードルは意外と低いんですよ。
では、どんな取り組みに使えるのか、対象経費を教えてもらえますか?
補助金って何でも使えるわけじゃないですよね?具体的にどんな経費に使えるんですか?
| 経費区分 | 具体例 |
|---|
| 機械装置・システム構築費 | 生産設備、専用機械、システム開発費 |
| 技術導入費 | 知的財産権の取得、ライセンス料 |
| 専門家経費 | 技術指導・コンサルティング謝金 |
| 原材料費 | 試作品開発に必要な原材料 |
| 外注費 | 試作品の設計・加工の外注 |
| クラウドサービス利用費 | 補助事業期間中のSaaS・クラウド利用料 |
| 知的財産権等関連経費 | 特許出願の弁理士費用 |
結構いろいろ使えるんですね!逆に使えない経費は何ですか?
交付決定前に発注・契約した経費は絶対に補助対象外になります。これが最も重要な注意点です。「採択されたから早速発注しよう!」と動いてしまうと、補助金がもらえなくなります。交付決定通知を受けてから動いてください。
別々のステップです!採択→交付申請→交付決定、という流れで、採択後もまだ手続きがあります。設備の発注は必ず交付決定後に!これはものすごく大事なポイントです。
土地・建物の取得費、車両購入費、汎用パソコン・スマートフォン(目的外に使えるもの)、人件費・旅費、光熱費などは対象外です。補助事業専用と言えるかどうかがポイントになります。では次に、実際の申請の流れを見ていきましょう。
ものづくり補助金申請フロー
実際の申請手順を教えてください!次回の締切に向けて準備したいです。
19次と同じ枠組みで続いている20次・21次への申請を見据えて、ステップを解説します!
GビズIDの取得は今すぐ始めてください。申請締切ギリギリに気づいても間に合いません。あとは「交付決定前に動かない」これだけは絶対に守ってください!
わかりました。申請の準備ができたとして、審査ではどんなポイントが見られるんですか?
採択された1,698件のうち、AI・DX関連が約320件、省人化・自動化が約290件と多数。「明確な革新性」と「具体的な数値目標」が共通して見られる。
- 自社にとって何が新しいか具体的に説明している
- 付加価値額・給与の向上が数値で根拠付きで示されている
- 認定経営革新等支援機関(商工会議所・税理士・中小企業診断士等)の確認を受けている
審査では大きく4つの視点で評価されます。技術面での革新性、事業計画の実現可能性、市場での事業化見込み、政策との整合性です。19次の採択傾向を見ると、AI活用・省人化・DXとの絡め方が上手い申請が多く採択されています。
「革新的」って言葉のハードルが高そうですが、普通の会社でも通るんですか?
「革新的」は、世界初・日本初である必要はありません!自社にとって新しい取り組みであれば十分です。既存設備の単純な入れ替えはNGですが、「これまで手作業だった工程を自動化する」とか「新製品のラインを増やす」といった取り組みでも、革新性の説明ができれば通ります。
各回の公募要領によって変わりますが、賃上げ計画(前年度比3%以上の給与引き上げ計画)、デジタル技術活用、グリーン分野への取り組み、経営革新計画の承認、などが加点対象になります。加点項目を1つでも多く取りにいくのが採択率を上げる近道です。
19次不採択の主な原因として以下が挙げられる。申請前に必ずセルフチェックを。
- 「革新性」が説明できていない(単なる設備更新と区別できない)
- 付加価値額・給与向上の数値に根拠がない(「〇〇%向上」の算出根拠が不明)
- GビズIDを取得していなかった(締切直前に気づいて間に合わない)
- 交付決定前に設備を発注してしまった(補助対象外になる)
こういう落とし穴があるんですね。認定経営革新等支援機関って何ですか?
経営改善の支援を行う国が認定した機関のことです。商工会議所、商工会、金融機関、税理士、中小企業診断士などが代表的な例です。事業計画書の確認をお願いすることで、計画の客観的な評価が得られるとともに加点要素になる場合もあります。無料で相談できる機関も多いので積極的に活用してください。
では、次回締切(20次・21次)への準備について教えてください!
19次に間に合わなかった事業者は、今から何をすればいいですか?
今からでも全然間に合います!実は今のうちに準備しておくことで、他の申請者と大きな差がつくんです。やっておくべきことをまとめます。
GビズIDプライムの取得(2〜3週間かかる。今すぐ申請!)→ 事業計画の骨子づくり(どう革新するか?数値目標は何か?)→ 認定支援機関への相談(商工会議所・税理士・中小企業診断士など)→ 導入設備の検討と見積書の取得 → 加点要素の確認(賃上げ計画、DX取り組み等)
はい!
20次締切と
21次締切はどちらもアクティブな状態です。20次の申請締切は2026年12月28日、21次は2027年3月23日が申請期限となっています。
まだ時間があるんですね。19次と20次・21次で制度内容に変化はありますか?
大きな枠組みは同じですが、補助上限額や加点項目は回ごとに微修正されることがあります。各回の公募要領を必ず確認してください。公式サイト(portal.monodukuri-hojo.jp)に最新の公募要領が掲載されています。
わかりました。次は他の補助金との違いも教えてもらえますか?
ものづくり補助金以外にも似たような補助金があると聞きますが、どう違うんですか?
中小企業向け補助金は複数あります。ものづくり補助金はその中でも「革新的な設備投資・試作開発」に特化した制度です。比較してみましょう。
事業再構築補助金はものづくり補助金より上限額が大きいですね!どう使い分けるんですか?
事業再構築補助金は、文字通り「事業を再構築する(大きく変える)」ための補助金です。新しい市場や事業モデルへの転換が要件で、ハードルが高い分、補助額も大きいです。一方、ものづくり補助金は既存事業の延長線上での革新・高付加価値化をサポートするイメージです。
同一経費への二重補助はできませんが、ものづくり補助金で製造設備を入れ、別の制度でシステムやマーケティングを補助するという組み合わせ活用は可能です。ただし、同一経費を二重に申請することは絶対にNGです。経費区分を明確にして専門家に相談しながら進めてください。
電話でも相談できるんですね。他にはどこに相談できますか?
事務局サポートセンター以外にも、各地の商工会議所・商工会、よろず支援拠点、中小企業診断士、金融機関などに相談できます。特によろず支援拠点は無料で何度でも相談できるのでおすすめです!
それはGビズID側の問い合わせになります!ものづくり補助金の事務局サポートセンターではGビズIDに関する問い合わせには対応していません。GビズIDについてはデジタル庁のGビズIDサポート窓口(gbiz-id.go.jp)に問い合わせてください。
ありがとうございます。最後に、よくある質問をまとめてもらえますか?
できます!「ものづくり」という名前ですが、商業・サービス業を含むほぼ全業種が対象です。飲食業、IT企業、医療・福祉、農業なども申請可能です。
19次締切は約31.8%でした。回によって変動しますが、概ね30〜40%前後で推移しています。しっかりと計画書を作り込むことが採択への近道です。
再申請が可能です!10か月以内に交付決定を受けていなければ、次回以降の締切に再申請できます。不採択の理由を分析して、事業計画をブラッシュアップしてから再挑戦してください。
後払い(精算払い)です。事業完了後に実績報告書を提出し、検査・確定を経てから交付されます。事業実施中は自己資金またはつなぎ融資で費用を賄う必要があります。これは見落としがちなポイントです!
補助金が交付されるまでの間、つなぎとして利用できる融資制度です。日本政策金融公庫や地域金融機関で対応している場合があります。事前に金融機関に相談しておくと安心です。
今日はたくさん教えていただいてありがとうございました!19次の振り返りから、次回公募の準備まで、すごくよくわかりました。
ものづくり補助金は競争率が高いですが、しっかり準備すれば十分に狙える補助金です。GビズIDの取得だけは今すぐ始めてください!それが最初の一歩です。次回の採択を目指してぜひ挑戦してみてください!