室谷さん、今日は「ものづくり補助金」の第19次締切について詳しく聞きたいんですけど…まず名前からして「ものづくり」って、製造業だけが対象なんですかね?
いやいや佐藤さん、それが大きな誤解なんですよ!「ものづくり」って聞くと工場とか製造ラインをイメージしがちですけど、この補助金、ほぼ全業種が対象なんです。
えっ、ほんとですか?サービス業とか飲食店でもいけるんですか?
バッチリいけます!公式の情報を見ると、対象業種に「宿泊業、飲食サービス業」「情報通信業」「医療、福祉」までズラッと並んでるんです。農業も林業も漁業もOK。
マジですか(笑)。名前で損してる感ありますね。じゃあ、どんな事業者が対象になるのか、もう少し詳しく教えてください!
うち、個人事業主なんですけど…やっぱり法人じゃないとダメですか?
いえいえ、個人事業主でも全然アリです!日本国内に本社および補助事業の実施場所を有する中小企業者であれば、法人も個人も関係ありません。
ほっ。うちも対象になるかもしれない。従業員数の制約はあるんですか?
それがね、従業員数の制約はなしです。一人親方みたいな事業者でも申請できます。
それって結構珍しくないですか?普通は「従業員○人以下」とか上限ありますよね。
そうなんですよ。この補助金は「中小企業・小規模事業者」全般を広くカバーしていて、資本金や従業員数の要件は中小企業基本法に準拠していますが、人数そのもので門前払いはありません。
じゃあ、誰でも通る感じですか?逆に「これはダメ」ってケースも知りたいです。
ありますよ。まず大事なのが申請締切日前10か月以内に同一事業の交付決定を受けた事業者は対象外。つまり、このものづくり補助金に通ったばかりの人が続けて申請はできないんです。
そうです。それから当たり前ですが、日本国内に本社と実施場所がないとダメ。国外企業は対象外です。
なるほど。中小企業の定義は中小企業基本法ベースってことですね。具体的にどんな会社が該当するかは、公募要領で確認が必要そう。
そうですね。製造業だと資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下など、業種ごとに基準が分かれてます。一回ご自身の会社が当てはまるかチェックしてみてください。
最大でなんと4,000万円です!補助率は2分の1または3分の2。つまり、事業費が8,000万円かかる場合、半額の4,000万円が補助される計算です。
4,000万!? それはでかい。中小企業にとってはかなり大きな支援になりますね。
そうなんです。しかも小規模事業者だと補助率が3分の2にアップする場合もある。たとえば事業費600万円なら、400万円もらえるイメージですね。
なるほど。じゃあ単なる機械の更新じゃなくて、新しい製品開発とかサービス開発に使うってのが前提なんですね。
補助率が1/2と2/3で違うのは、何が基準になるんですか?
主に企業規模です。中小企業は1/2、小規模事業者は2/3というのが基本の考え方。ただし、加点項目を満たすと補助率が上がるケースもあるので、公募要領の細かい条件をチェックする必要があります。
じゃあ、うちは小規模事業者だから2/3狙えるかも。でも4,000万円って上限はどの枠でも同じなんですか?
いや、ここがちょっと複雑で。今回の第19次締切では「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」っていう類型があるんです。高付加価値化枠だと従業員数に応じて上限が変わったりしますよ。
あ、そこは「使ってよい事実」の範囲だと従業員数の制約なしってなってたけど…詳細は公募要領で確認ってことですね。
そうそう。ざっくり「最大4,000万円」って覚えておいて、詳しい内訳は公募要領で確認してくださいね。
じゃあ、どんな事業計画なら通るんですか?「ただ機械買います」ではダメですよね。
おっしゃる通り。革新的な新製品・新サービス開発、または試作品開発、生産プロセスの改善が求められます。単なる設備更新ではなくて、新たな価値を生み出す取り組みじゃないと。
具体的に言うと、例えば飲食店が新しい調理システムを導入して、全く新しいメニュー開発をする…とか?
まさにそうです!飲食店がIoTオーブンを導入して、今までにない調理工程を実現するなんてのはバッチリ対象。逆に、普通の冷蔵庫を買い替えるだけでは通らないでしょうね。
ものづくり補助金の特徴革新的な取組を支援
単なる設備更新ではなく、新製品・新サービス開発や生産プロセス改善が対象。
最大4,000万円の大型支援
補助上限が高く、大規模投資も可能。補助率1/2または2/3。
幅広い業種が対象
製造業以外も、商業・サービス業・医療福祉・飲食など全国中小企業が申請可能。
制度変更への対応力UP
働き方改革・インボイス・賃上げなどへの対応を後押しする政策目的。
お金の使い道についても教えてください。何に使えるんですか?
大きく分けると、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費があります。
クラウドサービスもOKなんですね。最近はSaaSとか多いから嬉しい。
そう!クラウドコンピューティングの利用料やSaaSの初期費用・月額利用料も、補助事業期間中であれば対象になります。
代表的なのは土地・建物の取得費・賃借料、車両の購入費、汎用的なパソコン・タブレット・スマホ、消耗品費(試作に直接使うのは除く)、人件費・旅費、中古品(原則)、あと交付決定前に発注・契約した経費も全部ダメです。
えっ、交付決定前に発注しちゃダメなんですか?つい急いで見積もり取っちゃいそうだけど…。
よくある失敗ですね。絶対に交付決定をもらってから発注・契約してください。さもないと補助対象外で全額自己負担になっちゃいますよ。
対象経費と対象外経費- 機械装置・システム構築費(生産ライン、専用機械など)
- 技術導入費(知的財産権の導入、ライセンス料)
- 専門家経費(技術指導、謝金)
- クラウドサービス利用費(SaaS月額・初期費用)
- 原材料費(試作品用)・外注費・運搬費・特許関連費
×デメリット
- 土地・建物の取得費・賃借料
- 車両購入費
- 汎用パソコン・タブレット・スマートフォン
- 人件費・旅費・光熱費
- 中古品(原則)
- 交付決定前の発注・契約分
申請ってやっぱり難しいんですか?書類いっぱい書きそうで怖い…。
確かにハードルは高いですが、ステップを踏めば大丈夫。まず最初にやるべきことはGビズIDプライムの取得です。これがないと電子申請システムに入れません。
GビズIDってあの政府の共通IDですよね。取得にどのくらいかかるんですか?
2~3週間は見ておいてください。場合によってはもっとかかることもあるので、申請を考え始めたら即行動が鉄則です。
なるほど。じゃあまずGビズIDを取って、それから事業計画書を作るんですね。
事業計画書って何を書けばいいんですか?ページ数とか決まってるの?
目安としてはA4で10ページ程度。革新性、実現可能性、事業効果の3点が審査の軸になります。特に「単なる設備更新じゃなくて、何が新しいのか」を具体的に書く必要があります。
例えば「生産性が20%向上します」って数値を出すのは大事ですか?
もちろん!定量的な目標が審査で重視されます。「リードタイム○日短縮」「付加価値額が○%増加」など、根拠のある数字を入れましょう。市場調査データや受注見込み、コスト削減の試算も有効です。
ものづくり補助金総合サイトから電子申請システムにアクセスします。jGrants(ジェイグランツ)というポータルを使うんです。そこで必要事項を入力して、事業計画書や見積書などのファイルをアップロードします。
全部オンラインで完結するんですね。締切はいつまでですか?
第19次締切だと、募集期間は2025年2月14日から2026年9月28日まで。事業完了期限も同じく2026年9月28日です。結構長めの期間がありますが、早めに準備するに越したことはないですよ。
ものづくり補助金 申請の流れ- 1
GビズIDプライムを取得
2~3週間かかるので早めに申請
- 2
事業計画を策定
革新的な新製品・サービス開発の計画を立てる
- 3
見積書・設備仕様を確認
導入する設備の見積もりを取る
- 4
事業計画書を作成
A4約10ページ、審査項目に沿って書く
- 5
電子申請システムで申請
jGrantsから必要書類をアップロード
- 6
- 7
- 8
実績報告・補助金受領
事業完了後に報告、検査を経て支払い
せっかく申請しても落ちたら悲しいですよね。採択されやすくするコツってありますか?
まず大前提として革新性を具体的に説明すること。自社にとって何が新しいのか、従来と比べてどう改善されるのかを明確に。
そう。定量的な改善効果を出すこと。生産性が○%向上、リードタイム○日短縮といった数値は説得力を増します。また、事業計画の数値根拠を明確にすることも大事。付加価値額や給与支給額の向上について、市場調査データやコスト削減の試算など裏付けを用意しましょう。
なるほど。何をどれだけ変えるかを数字で示せってことですね。
ありますあります!賃上げ計画、デジタル技術の活用、グリーン分野への取り組み、経営革新計画の承認などが加点項目になることが多いです。第19次締切でも同様の加点が設定されている可能性が高いので、公募要領を確認して、該当するものは積極的にアピールしましょう。
例えば「補助事業実施後3年間で従業員の平均給与を年率3%以上増加させる」といった具体的な数値目標を入れるといいですね。ただし、公募要領で指定された数値を満たす必要があるので、必ず確認してください。
事業計画書の作成って素人には難しいです。誰か手伝ってくれる人はいないんですか?
それがいるんですよ!商工会議所、税理士、中小企業診断士などの認定経営革新等支援機関に事業計画の確認をお願いすると、客観的な評価がもらえる上に、加点要素になる場合もあります。
場合によりますが、計画の信頼性が高まるので、審査で有利に働くことが多いです。一度地元の商工会議所に相談してみるといいですよ。
この補助金と他の補助金って併用できるんですか?例えばIT導入補助金とか。
同一経費への二重補助はNGですが、うまく使い分ければ併用可能です。例えば、ものづくり補助金で製造設備を導入し、IT導入補助金で生産管理システムを入れるといった組み合わせはアリです。
そうです。小規模事業者持続化補助金で販路開拓費用を賄い、ものづくり補助金で製品開発をするという組み合わせもよく見られます。事業承継・引継ぎ補助金と連携して、承継に伴う設備刷新にものづくり補助金を使うケースもあります。
色々考えられますね。でも、申請時期とか事業期間を調整しないといけないから、計画的にやらないと。
おっしゃる通り。総合的な資金計画を立てて、それぞれの補助金の申請時期と実施期間をよく確認してください。
最後に、第19次締切のスケジュールを整理しておきましょう。締切は2026年9月28日までですよね?
はい。募集期間は2025年2月14日から2026年9月28日、事業完了期限も2026年9月28日です。つまり、事業を終わらせて報告まで同じ日までにできる必要があります。
結構長いけど、逆に言うと準備期間はたっぷりあるってことか。でもGビズIDは早めに取らないとね。
そうそう。申請を考えたらまずGビズID。これだけは絶対に先にやっておいてください。
ここでよくある質問をいくつかピックアップしておきましょう。
はい。まず多いのが「過去に採択されたけど、もう一度申請できる?」という質問。答えは申請締切日前10か月以内に同一事業の交付決定を受けていなければ可能です。
リベンジ申請もできるってことですね。あと、「パソコンやタブレットは補助対象になる?」ってのもありそう。
これ、よく聞かれますが原則として対象外。ただし、補助事業専用で汎用性がないと認められる場合は例外的に対象になることもあります。公募要領で確認してくださいね。
「製造業以外でも申請できますか?」って質問も必ず来そうです。
もう何度も言ってますが、商業・サービス業を含むほぼ全業種OKです。飲食、小売、IT、医療・福祉まで。名前で判断しないでください(笑)。
これだけあれば安心ですね。では最後に、記事のポイントをまとめてもらえますか?
ありがとうございました!とてもわかりやすかったです。
どういたしまして。ぜひ良い事業計画を練って、補助金獲得を目指してくださいね!