令和5年度 再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
再エネ×DERの組合せ制御に特化
太陽光・風力等の再生可能エネルギーとDER(蓄電池・EV等)を組み合わせた制御技術の実証に特化した補助金です。再エネの変動性をDERで吸収・最適化する技術の確立により、再エネの経済的価値を最大化するビジネスモデルの検証が可能です。
発電予測・市場価格予測技術の実証
再エネ発電量の高精度予測や卸電力市場価格の予測技術の開発・検証が対象に含まれます。AI・機械学習を活用した予測エンジンの構築など、データサイエンスとエネルギーの融合領域をカバーする先進的な実証支援です。
インバランス回避による経済性の実証
再エネ発電事業者の最大の課題であるインバランス(計画値と実績値の乖離)コストの回避技術を実証できます。発電計画の精度向上とDERによるリアルタイム調整の組合せにより、再エネ事業の収益性改善を実証します。
コンソーシアム方式による柔軟な参画体制
補助対象経費が発生しない事業者も、コンソーシアム参加社として登録・参画が可能です。再エネ発電事業者、蓄電池メーカー、IT企業、気象データ提供者など、多様なプレイヤーが技術を持ち寄る実証体制を構築できます。
ポイント
対象者・申請資格
補助対象者は、再エネアグリゲーション実証事業を実施する再エネアグリゲーターまたは実証をサポートする実証協力者です。日本国内で事業活動を営む法人であること、経営基盤が安定し事業継続性が認められること、情報セキュリティ対策が実施されていること(JIS Q27001相当が望ましい)が要件です。補助対象経費が発生しない参画者はコンソーシアム登録により参加可能です。SPCの場合は出資者からの確約書が必要です。
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申請ガイド
申請は令和5年4月21日〜5月16日の公募期間内にSII(環境共創イニシアチブ)に提出します。事業計画書には、制御対象とする再エネ発電設備とDERの種類・規模、予測技術の内容、インバランス回避の定量的目標、コンソーシアムの構成と各社の役割を明記します。コンソーシアムリーダーが代表して申請し、参加社のコンソーシアム登録申請も併せて行います。
審査と成功のコツ
採択後は、再エネ発電設備とDERの接続・制御システムの構築、予測モデルの開発・チューニング、実運用データの収集・分析を進めます。天候データ・発電データ・市場価格データの統合分析基盤の構築が技術面のカギです。成果報告書は国・SII・分析機関に提供され、公開版も作成されるため、知的財産の保護設計を早期に行う必要があります。
対象経費
対象となる経費
設備費・機器費(4件)
- 再エネ制御システムの構築費
- 蓄電池・PCS等のDER機器購入費
- 気象観測機器・センサーの購入費
- 予測サーバー・クラウド基盤の構築費
ソフトウェア開発費(3件)
- 予測アルゴリズム・AIモデルの開発費
- 制御ソフトウェアの開発費
- データ統合プラットフォームの構築費
人件費(3件)
- データサイエンティスト・研究者の人件費
- 制御エンジニアの人件費
- プロジェクトマネジメント人件費
委託費(3件)
- 気象データ解析の委託費
- セキュリティ監査・認証取得の委託費
- 実証評価・データ分析の委託費
工事費(3件)
- DER機器の設置工事費
- 通信回線の敷設工事費
- 計測機器の設置工事費
その他経費(3件)
- 気象データ・市場データの購入費
- 保険料
- 消耗品費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 再エネ発電設備本体(太陽光パネル・風車等)の新規導入費
- 土地・建物の取得費
- 実証事業に直接関係しない汎用設備の購入費
- 既存の通常業務に係る人件費
- 飲食・接待・交際費
- 他の補助金と重複する経費
- 個人情報保護法に抵触するデータ取得に係る経費
よくある質問
QDER実証事業(66140)との違いは何ですか?
DER実証事業(66140)はDER全般の電力市場参画を対象とし、需給調整市場・容量市場での実証に焦点を当てています。一方、本事業(66141)は再エネとDERの組合せ制御に特化し、再エネ発電量の予測、インバランス回避、卸市場価格の予測といった再エネ固有の課題解決を実証対象としています。
Q補助対象経費が発生しなくてもコンソーシアムに参加できますか?
はい、補助対象経費が発生しない事業者でもコンソーシアム参加社として参画可能です。コンソーシアムリーダー(再エネアグリゲーター)が代表してコンソーシアム登録申請を行います。例えば、再エネ発電設備を既に保有する事業者が自社設備を実証に提供する形での参画が想定されます。
Q予測技術だけの開発でも申請できますか?
予測技術の開発のみでは、本事業の趣旨に合致しない可能性があります。本事業は再エネとDERを「組み合わせた制御技術」の実証を目的としており、予測技術の開発に加え、その予測結果に基づくDER制御やインバランス回避の実証まで含む事業計画が求められます。
Q対象となる再生可能エネルギーの種類に制限はありますか?
公募要領上、再生可能エネルギーの種類に明確な制限はありません。太陽光発電、風力発電が主な対象として想定されますが、バイオマス発電や小水力発電なども、変動性対策やアグリゲーションの実証テーマとして適合する場合は対象となり得ます。
QSPCでの申請は可能ですか?
はい、特別目的会社(SPC)での申請も可能です。ただし、主たる出資者や出資表明者等による補助事業の履行に係る確約書の提出が必要です。SPCの経営基盤と事業継続性を出資者が担保する形で、審査における信頼性を確保します。
Q情報セキュリティの認証取得は必須ですか?
JIS Q27001相当の第三者認証取得は「望ましい」とされており、厳密には必須ではありません。ただし、エネルギーインフラのサイバーセキュリティが重視される中、認証取得済みまたは取得計画があることは審査で有利に働きます。サイバーセキュリティガイドラインVer2.0を参考とした対策検討は事業完了までに実施する必要があります。
Q実証データは全て公開されるのですか?知的財産は守れますか?
個人情報を除くデータと成果報告書(公開版)は公開対象です。ただし、成果報告書は公開版と非公開版に分離でき、予測アルゴリズムのロジックや独自のノウハウは非公開版に記載して保護することが可能です。知的財産の保護と成果の公益的活用のバランスを意識した報告設計が重要です。
Q既存の太陽光発電所の制御改修も補助対象ですか?
はい、既存の再エネ発電設備に対するアグリゲーション制御システムの追加・改修は補助対象です。ただし、再エネ発電設備本体(太陽光パネル・風車等)の新規導入費は対象外です。あくまで「制御技術の実証」に関連する経費が補助対象となります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は経済産業省所管の再エネアグリゲーション実証事業であり、同じSIIが執行する「分散型エネルギーリソース実証事業」(66140)との棲み分けが重要です。DERの市場参画全般は66140、再エネとの組合せ制御に特化した実証は本事業という使い分けが基本です。環境省の「再エネ主力化に向けた需給一体型モデル事業」と組み合わせ、再エネ導入側は環境省事業、アグリゲーション制御側は本事業で対応する役割分担も効果的です。NEDOの再エネ関連研究開発事業から技術シーズを引き継ぎ、本事業で市場実証するパターンも実績があります。
詳細説明
再エネアグリゲーション実証事業の背景
再生可能エネルギーの主力電源化に向け、再エネの変動性対策が最大の技術的課題となっています。太陽光・風力発電は天候に依存するため発電量が変動し、電力市場での取引においてインバランス(計画値と実績値の乖離)コストが事業者の収益を圧迫しています。
本事業のアプローチ
本事業は、以下の技術を組み合わせてインバランスを最小化し、再エネの経済的価値を最大化することを目指します。
- 再エネ発電量の高精度予測:AI・機械学習を活用した気象予測と発電量予測の統合
- 卸市場価格の予測:市場価格の変動を予測し、最適な取引タイミングを決定
- DERによるリアルタイム調整:蓄電池・EV等のDERを制御して予測誤差を吸収
- 発電計画の最適化:予測結果に基づく発電計画の策定と市場取引の最適化
コンソーシアム方式
本事業はコンソーシアム方式による実証を推奨しています。
- 再エネアグリゲーター(コンソーシアムリーダー):全体統括・制御技術の実証
- 実証協力者:再エネ発電設備・DERリソースの提供
- コンソーシアム参加社:補助対象経費が発生しないが技術・データを提供する事業者
セキュリティ要件
DER実証事業と同様、サイバーセキュリティ対策が重視されています。
- JIS Q27001相当の第三者認証取得が望ましい
- エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスに関するサイバーセキュリティガイドラインVer2.0を参考としたセキュリティ対策の検討が必要
成果の公開と活用
成果報告書(公開版)の内容、および個人情報を除くデータは公開対象となります。国の政策分析等への活用にも同意が必要です。ただし、予測アルゴリズム等のコア技術は非公開版で保護可能であり、事業化を見据えた知的財産管理が重要です。
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