群馬県に「ぐんまDX技術革新補助金」っていう制度があるんですよね。名前だけ聞くと何やら難しそうなんですけど、どんな補助金なんですか?
これは群馬県の中小企業がデジタル技術を使って革新的な製品・技術・サービスを開発するときに、最大1,000万円を補助してくれる制度です。補助率が1/2なので、ざっくり2,000万円の開発プロジェクトを組めば1,000万円が補助される計算ですね!
1,000万円って相当大きい金額ですね!ほんとに?
ほんとですよ。群馬県の技術革新系補助金としては最大規模の支援額です。IoT・AI・ロボティクスなどの先端技術を使った開発投資の半額が出るので、中小企業でも思い切った技術投資ができる仕組みになっています。
大きな変化は補助上限額ですね。令和6・7年度は上限が500万円だったんですが、令和8年度から一気に1,000万円に倍増されました。それと令和7年度から「パートナーシップ構築宣言」の宣言が申請要件に追加されています。
内閣府と中小企業庁が推進している制度で、サプライチェーン全体での付加価値向上や取引条件の改善を宣言するものです。「価格転嫁を適正にやります」という企業姿勢を公に表明する仕組みですね。専用ポータルからオンラインで無料登録できます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 補助上限額 | 1,000万円 |
| 補助率 | 1/2 |
| 申請期間 | 2026年4月1日(水)〜5月15日(金)17時まで |
| 対象地域 | 群馬県全域(県外本社でも可) |
| 実施機関 | 群馬県 産業経済部 地域企業支援課 |
| 問い合わせ先 | 電話 027-226-3352 |
| 公式ページ | 群馬県公式ページ |
ぐんまDX技術革新補助金 3つの申請枠の比較図
申請枠が3つあるって聞いたんですが、どう違うんですか?
この3枠構成が令和8年度のポイントです。①デジタル実装枠、②ビジネスモデル変革枠、③社会課題解決枠です。自社の開発テーマの目的に最も近い枠を選んで申請します。
採択率に影響します。枠の趣旨と申請内容がずれると審査で低評価になりますからね。だからこそ枠選びは慎重にやってほしいんです。
| 枠の種類 | 内容 | 代表的な活用例 |
|---|
| ①デジタル実装枠 | 自社の生産プロセスやサービス提供方法の改善 | IoT導入による設備稼働率向上、品質検査の自動化 |
| ②ビジネスモデル変革枠 | 新ビジネスモデル構築、地域課題解決型サービス開発 | サブスク型サービスの開発、デジタル地域プラットフォーム |
| ③社会課題解決枠 | 獣害・気候変動・防災課題への技術的ソリューション | AI鳥獣被害対策システム、農業リスク管理ツール |
社会課題解決枠って面白いですね。群馬で獣害って多いんですか?
群馬は山間地が多いですからね。イノシシやクマによる農業被害が深刻で、県も力を入れています。AIカメラで自動検知するシステムとか、IoTセンサーで侵入を早期警報するシステムなんかが狙い目です。気候変動適応とか防災技術も同様ですね。
なるほど!ちなみに①のデジタル実装枠って採択されやすいっていうのは本当ですか?
傾向としてはそうですね。実績のある技術を使って具体的な改善効果を示しやすいので、審査員にも伝わりやすい。ただ、②や③は社会的意義の大きさで際立てれば差別化が図れます。どれが正解かは企業の強みと開発テーマ次第です。
- 自社の既存ラインや設備を改善したい → ①デジタル実装枠
- 全く新しいビジネスを立ち上げたい / デジタルで地域課題を解くサービスを開発したい → ②ビジネスモデル変革枠
- 獣害・防災・気候変動など群馬特有の社会課題に技術で挑む → ③社会課題解決枠
うちの会社が申請できるかどうか確認したいんですけど、要件ってどう確認すればいいですか?
まず「群馬県内に主たる事業所があるか、または県内に開発実施拠点があるか」を確認してください。それと「中小企業者かどうか」の確認ですね。業種ごとに資本金と従業員数の基準があります。
| 業種 | 資本金 | 従業員数 |
|---|
| 製造業・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
なお、資本金・従業員数はいずれか一方を満たせばOKです。個人事業者や各種組合も対象に含まれます。
本当です。本社が東京や大阪にあっても、開発実施拠点が群馬県内にあれば申請できます。群馬に工場や研究所を持っている企業にも門戸が開かれているんですね。
そこは「みなし大企業」として除外されます。大企業が発行済株式の1/2以上を持っている場合、2/3以上を大企業が持っている場合、役員の1/2以上が大企業の役員・職員を兼ねている場合——これらは申請できません。
- パートナーシップ構築宣言の登録: 申請時点で宣言済みであること(登録に数日かかる場合あり)
- 企業化状況報告書の提出: 過去に本補助金・ぐんま新技術・ぐんま技術革新チャレンジ補助金を使った企業は、企業化状況報告書の未提出があると申請不可
企業化状況報告書を出し忘れると申請できなくなるんですか。それは怖いですね。
ですね。過去に使ったことがある方は、まず報告書の提出状況を確認するところから始めてください。群馬県の産業経済部 地域企業支援課に電話(027-226-3352)で確認できます。
開発事業に直接要する経費が対象です。大きく分けると機械装置費・システム開発費・委託費・原材料費・知財出願費などですね。
| 経費区分 | 具体例 |
|---|
| 機械装置費 | 開発用センサー・IoTデバイス・ロボット(※総額の1/2が上限) |
| システム開発費 | クラウドサービス利用料・ソフトウェア開発委託費 |
| 外部協力費 | 大学・公設試験研究機関との共同研究費・技術士等専門家への謝金 |
| 委託費(外部加工) | 図面を提示して製作委託する加工費 |
| 原材料費 | 試作品製造に使用する原材料・部品・電子部品 |
| 知財出願費 | 弁理士への特許・意匠・商標の出願費用(上限50万円) |
| システム開発人件費 | 自社でソフトウェア開発する場合の開発担当者の人件費 |
自社でシステム開発(ソフトウェア制作)をする場合の担当者の人件費だけです。通常の開発人件費は対象外なので注意してください。計算方法は「人件費単価×直接作業時間」で積算します。
パソコンやプリンタなど汎用性のある機器、販売促進費(チラシ・広告・展示会費)、旅費交通費、会議費、消費税、関係会社への発注分——これらは全部対象外ですね。交付決定日より前に発注・契約した経費も対象外になるので、採択される前に動いてしまうのは絶対NGです。
審査中や採択通知が届く前に機器を発注・購入してしまうと、その経費は全て補助対象外になります。「早めに準備しよう」という気持ちはわかりますが、採択通知+交付決定を受けてから動くのが鉄則です。
ぐんまDX技術革新補助金 申請の流れ(フロー図)
大きく5つのステップです。まずパートナーシップ構築宣言の登録から始めてください。
そうです。産学官の有識者で構成する審査会で実際に発表してもらいます。書類だけでなくプレゼン力も問われるわけです。申請書の記載だけで満足せず、発表準備もしておきましょう。
申請方法が4種類あるのは便利ですね。おすすめはどれですか?
GビズIDを持っているならjGrants(電子申請)が一番スムーズです。GビズID取得に2〜3週間かかるので、まだ持っていない方は今すぐ申請してください。5月15日の締切から逆算すると、4月中旬には取得申請を始める必要があります。
ここからが一番聞きたいところです!どうすれば採択されやすくなるんですか?
4つの攻略ポイントがあります。まず「定量的な成果目標」です。
定量的、というのは数字ベースで書くということですよね?
そうです。「生産性が向上する」じゃなくて「付加価値額を年率3%以上増加」「新規受注5件獲得」のように数値で示すことが必要です。この計算は「営業利益+人件費+減価償却費」で出した付加価値額を使います。
「DX技術の具体性」です。「AIを活用して効率化する」だけじゃ全然ダメで、「画像認識AIによる外観検査の自動化で不良率を50%削減」のように、使う技術・手法・期待効果を具体的に結びつけて書くことが大切です。
- 定量目標: 付加価値額年率3%増加、新規受注件数など測定可能な目標を設定
- 技術の具体性: 「AI活用」ではなく「画像認識AI×外観検査で不良率50%削減」のように技術と効果を具体的に
- 事業化の見通し: 開発後の販路開拓・量産化計画も記載(企業化状況報告書提出義務あり)
- 加点項目の活用: 経営革新計画の承認、BCPの策定があれば加点申告書を必ず提出
加点項目があるんですね!それは申告しないと損ですね。
絶対申告してください。「補助金審査に係る加点項目申告書」を提出しないと加点されませんから。経営革新計画の承認書やBCP(事業継続計画)の写しを持っている方は必ず添付しましょう。
社会課題解決枠の活用も攻略ポイントって言っていましたよね?
令和8年度で特に注目なのが社会課題解決枠です。群馬県が直面する獣害対策・気候変動適応・防災技術に特化した開発なら、社会的意義の高さで審査員の評価を引き上げられます。「誰でも使える汎用AI」ではなく「群馬の山間地農家を獣害から守るIoTシステム」のような、地域密着の社会的インパクトを強調できると差別化になります。
似たような補助金って群馬にあるんですか?どう使い分ければいいですか?
| 比較項目 | ぐんまDX技術革新補助金(本制度) | ぐんま技術革新チャレンジ補助金 |
|---|
| 補助上限額 | 1,000万円 | 80万円 |
| 補助率 | 1/2 | 1/2 |
| 対象地域 | 群馬県全域 | 共同実施市町村限定 |
| パートナーシップ宣言 | 必要 | 確認要 |
| 位置づけ | 本格的DX開発 | 小規模試作開発 |
同じ年度でどちらか1つしか申請できないんでしたっけ?
そうです。同一年度の「ぐんまDX技術革新補助金」と「ぐんま技術革新チャレンジ補助金」は、同じ法人・事業者は1申請のみです。開発規模が小さく試作に留まる段階ならチャレンジ補助金(上限80万円)、本格的なDX開発投資をするならDX補助金(上限1,000万円)という使い分けになります。
同一経費での二重受給はNGですが、経費を明確に区分すれば別フェーズでの活用は可能です。例えば「開発フェーズをDX補助金で」「次の販路開拓フェーズをものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金で」というステップアップ戦略が有効ですね。ただし、両方採択された場合はいずれかを辞退しなければならないケースもあるので、採択通知が届いてから判断してください。
- Phase 1 — 本補助金(最大1,000万円)で製品・技術・サービスの開発
- Phase 2 — 小規模事業者持続化補助金等で販路開拓・プロモーション
- Phase 3 — 補助金で開発した特許・知財をベースに次世代製品の開発へ
そうです。群馬県産業技術センターの技術支援や各種セミナーとの連携も検討すると、開発の質が上がります。センターに相談することで審査の加点につながる共同研究の実績が生まれる場合もありますよ。
実際にどんな企業が採択されているんですか?参考にしたいんですが。
公式に採択事例一覧は公開されていないんですが、群馬県産業経済部への問い合わせで参考事例を聞けることがあります。傾向として、製造業のIoT化・品質検査の自動化・ロボット導入、食品加工業の工程デジタル化、農業分野のスマート農業技術開発などが多い印象です。
そうです。群馬県公式ページから「09_記載例(ぐんまDX技術革新補助金).pdf」がダウンロードできます。必ず記載例を読んでから事業計画書を書いてください。記載例と全く違う構成で書くと審査員が読みにくくなりますから。
記載例って具体的にどんなことが書いてあるんですか?
事業概要の書き方、技術的新規性の説明の仕方、定量目標の設定例などが入っています。特に「定量的成果目標」のところは参考になります。付加価値額の計算式(営業利益+人件費+減価償却費)と、「年率3%増加」という基準も記載例で確認できます。
わかりました。パートナーシップ構築宣言の質問が一番多いですね。
後払いです。事業完了後に実績報告書を提出して審査を受けてから交付確定・支払いになります。最大1,000万円の立替が必要になりますから、運転資金の確保を事前に計画しておいてください。金融機関への相談も早めにやっておくと安心です。
「なぜこのDX技術を使うのか」「どう群馬の地域経済に貢献するか」「開発後のビジネス展開」の3点を明確に話せるよう準備してください。専門的すぎる技術説明より、事業としての実現可能性と社会的意義のほうが審査員に刺さります。
ありがとうございました!申請期限は2026年5月15日17時ですね。群馬県内の中小企業の方は今すぐ準備を始めたほうがよさそうですね。
GビズID取得に2〜3週間かかることを考えると、4月中旬には動き出してください。問い合わせは群馬県 産業経済部 地域企業支援課 ものづくりイノベーション室(電話 027-226-3352)まで。一緒に頑張りましょう!
| 確認事項 | 期限・目安 |
|---|
| GビズID申請 | 4月中旬まで(取得に2〜3週間) |
| パートナーシップ構築宣言の登録 | 申請前(早急に) |
| 電子メール提出の事前連絡 | 2026年4月30日(木)まで |
| 申請書類提出締切 | 2026年5月15日(金)17時 |
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