室谷さん、「自立支援教育訓練給付金」って名前だけ聞くとちょっと難しそうですけど、これってひとり親家庭の方にとってどんな制度なんですか?
えっ、これすごい制度ですよ!ひとり親家庭のお母さんやお父さんが、就職やキャリアアップのために資格取得の講座を受けたとき、その受講費用の最大60%を国と自治体が助成してくれるんです。秘書検定とか医療事務、簿記、プログラミングの講座なんかが対象になります。
最大60%!それ、かなり大きいですね。たとえばどれくらいの金額が戻ってくるんですか?
具体的には、受けた講座の種類によって上限が変わります。一般教育訓練なら上限20万円、専門実践教育訓練(介護福祉士・保育士・看護師など)だと修学年数×40万円で最大160万円!しかも就職できた場合は85%助成になって最大240万円まで出るケースもある。
ちょ、ちょっと待って。最大240万円ってマジですか!
マジです(笑)。ただし240万円はあくまで上限ですし、実際に支払った金額の割合での支給なので、全員がこの金額をもらえるわけではないですよ。でも、ひとり親で収入が少ない中で資格取得を目指す方にとっては本当に大きな支えになる制度です。
国とお住まいの市区町村が共同で実施。受講経費の最大60%(最大240万円)を助成する制度です。受講前の申請が必須で、受講後の事後申請は原則できません。
自立支援教育訓練給付金 申請フロー
対象者の条件って複数あるみたいですけど、順番に教えてもらえますか?
秋田市を例に説明しますね。まず「秋田市に住所がある、20歳未満の子を養育するひとり親家庭の母または父」であること。離婚・死別・未婚などシングルで子育てしている方が対象です。
ひとり親なら誰でも、ということじゃないんですね。ほかの条件はありますか?
全部で3つ条件があって、①児童扶養手当の支給を受けているか、同等の所得水準にあること、②受けたい教育訓練が「適職に就くために必要」と認められること、③過去にこの給付金を受けたことがないこと——この3つ全部に該当する必要があります。
児童扶養手当を受給している方はOKです。手当を受けていない方でも、所得が手当の支給停止水準に近い方は対象になる場合があります。この辺は窓口(秋田市の場合は子ども福祉課)に相談してみるのが一番確実です!
「教育訓練が適職に就くために必要」って、誰が判断するんですか?
それが事前相談のときに判断されます。希望職種、今の生活状況、なぜその講座が必要かを聞かれて、担当者が審査します。受かる前提ではなくて「この人のキャリアアップに本当に必要か?」を見るんです。なので、なぜその資格を取りたいかを明確にしておくといいですよ。
| 対象者の要件 | 内容 |
|---|
| 居住地 | 秋田市に住所がある |
| 養育している子 | 20歳未満の子を養育するひとり親 |
| 所得要件 | 児童扶養手当の受給者、または同等の所得水準 |
| 適職要件 | 受けたい教育訓練が適職に就くために必要と認められる |
| 受給歴 | 過去にこの給付金を受けたことがない |
この制度は市の予算の範囲内で行われるため、年度の途中で受付を終了する場合があります。また、要件を満たしていても予算の状況によっては支給対象とならない場合があります。早めの相談と申請がポイントです。
自立支援教育訓練給付金 支給額の仕組み
対象者のことはわかりました。では実際にいくらもらえるのか、講座の種類によって違うってことですよね?
そうなんです。大きく3パターンあって、こども家庭庁の基準だとこう整理できます。
| 講座の種類 | 助成率 | 上限額 |
|---|
| 一般教育訓練(簿記・プログラミング等) | 受講経費の60% | 最大20万円 |
| 専門実践教育訓練(介護福祉士・保育士等) | 受講経費の60% | 修業年数×40万円(最大160万円) |
| 専門実践・修了後1年以内に就職した場合 | 受講経費の85% | 修業年数×60万円(最大240万円) |
12,001円以下は支給されないって書いてありましたけど、なぜですか?
少額の場合は手続きコストの方が大きくなるので、下限が設けられているんです。算定した支給額が12,001円未満の場合は支給対象外になります。逆に言えば、12,001円以上の受講経費がかかる講座であれば対象になる可能性が高いですよ。
ダブルでは受け取れないです。雇用保険の給付が出る場合は、その差額が自立支援教育訓練給付金として支給される仕組みです。なので「雇用保険+自立支援」の組み合わせで実質的な自己負担がかなり小さくなる、というイメージですね!
たとえば受講経費が30万円の医療事務講座を受けた場合、60%助成なら18万円が支給されます(雇用保険の給付が出る場合はその差額)。実際の支給額は受講経費・雇用保険の有無によって異なるので、窓口で確認しましょう。
へえ、検索できるんですね。どんな資格が人気ですか?
ひとり親の方が目指しやすいものだと、医療事務・調剤薬局事務・登録販売者・介護職員初任者研修・簿記・IT系(基本情報技術者など)なんかが多いですね。就職先の幅が広くて、比較的取得しやすいというのが理由です。
専門実践教育訓練の対象になっているプログラミングスクールもありますよ。2年〜3年の専門学校的なスクールもあって、場合によっては年40万円×2〜3年で大きな助成が受けられることも。この辺はハローワークに相談しながら、目指す職種に合う講座を探してみてください。
| 対象講座の例 | 分類 |
|---|
| 医療事務・調剤薬局事務 | 一般教育訓練 |
| 登録販売者 | 一般教育訓練 |
| 簿記・会計 | 一般教育訓練 |
| 介護福祉士(専門学校) | 専門実践教育訓練 |
| 保育士(専門学校) | 専門実践教育訓練 |
| 看護師(専門学校) | 専門実践教育訓練 |
| IT関連(指定スクール) | 専門実践教育訓練 |
申請方法って、受講してから申請すればいいんですか?
それが一番大事なポイントで、受講前に必ず申請が必要なんです!受講後に「あとから申請すればいいか」と思って動くと、原則として対象外になってしまいます。
それ知らないと大変なことになりますね!具体的にどんな順番で進めればいいですか?
なるほど、ステップが多いですね。各ステップで何を持っていけばいいですか?
| タイミング | 必要書類 |
|---|
| 講座指定申請時 | 指定申請書・同意書、戸籍謄本、マイナンバーカード、講座パンフレット(期間と金額がわかるもの)、教育訓練給付金支給要件回答書 |
| 給付金申請時 | 支給申請書・同意書、戸籍謄本、マイナンバーカード、講座指定通知書、修了証明書、領収書、教育訓練給付金支給・不支給決定通知書 |
そうなんです。取得するのに数百円かかりますが、事前に準備しておくとスムーズです。マイナンバーカードがない場合は、通知カード+本人確認書類(運転免許証など)で対応できますよ。
申請期限はいつまでですか?年度末とか決まっていますか?
受講終了後30日以内というのが決まっている期限です。ただ、講座指定の申請(受講前の申請)については年度内に行う必要があって、年度の途中で受付終了になることもあるので、動き始めるなら早いほうがいいです。
途中で受付終了になることもあるんですね。それは怖い!
市の予算が尽きると年度の途中でも受け付けが止まることがあります。「来月申請しよう」と後回しにしていると、締め切られてしまうかも。気になる方は今すぐ窓口や電話で相談することをおすすめします!
ちなみに、この制度って一度受けたら二度と使えないんですか?
そうなんです、過去に受給歴がある方は対象外です。だからこそ、受講する講座は「本当にこれで就職・収入アップにつながるか」をよく考えて選んでほしいですね。
「自立支援教育訓練給付金」を装った詐欺が発生することがあります。市役所や国がATMの操作を求めることは絶対にありません。電話やメールで個人情報(マイナンバー・口座番号)を聞いてくることもありません。不審に思ったら、秋田市子ども福祉課(018-888-5690)に直接確認してください。
申請方法についてまだ疑問がある方も多そうです。よくある質問をまとめてみましょうか。
そうですね。実際に相談を受けることが多い質問をまとめてみますね。
まず「ハローワークで受給資格がないと言われたらどうなりますか?」
雇用保険の給付資格がなくても、自立支援教育訓練給付金自体は受けられる場合があります。雇用保険の受給資格がない場合は「差額支給」ではなく、受講経費の60%がそのまま出ます(上限は同様)。ハローワークで「資格なし」と言われても、子ども福祉課への事前相談は進めてください。
「受講途中でやめたらどうなりますか?」という声もありそうです。
受講を中止した場合は給付金は出ません。また、受講中にひとり親でなくなった(再婚など)場合も、給付金の対象外になります。どちらのケースも、すぐに子ども福祉課に「受講取消の申出書」を提出する必要があります。放置すると後でトラブルになるので注意です。
就労しながらでも対象になります!「キャリアアップのための講座」として認められれば、収入がある方でも条件を満たしていれば申請できます。ただし、所得水準の要件(児童扶養手当の支給水準)は確認が必要です。
対象になる場合もあります。雇用保険の教育訓練給付の指定講座であれば、オンライン形式でも認められているものがあります。講座を選ぶ前に、ハローワークの検索システムで「eラーニング」フィルターをかけて確認してみてください。
まとめると、「受講前の申請が絶対に必要」「予算が尽きると受付終了になることもある」「講座選びは慎重に」という3点が大事なんですね。
まさにそこです!とにかく動き始めるのが早ければ早いほど良い制度なので、「自分は対象かも?」と思った方はまず電話してみてください。018-888-5690ですね。
同じひとり親支援として「高等職業訓練促進給付金」も有名です。こちらは資格取得のための修学期間中の生活費を支援してくれる制度で、自立支援教育訓練給付金と組み合わせて使えることもあります。ダブルで使えるかどうかは窓口で確認してみてください。