許可都道府県により異なる

産業廃棄物収集運搬業許可

この許可は、他社から依頼を受けて産業廃棄物を収集・運搬する事業者に必要な許可です。自社の廃棄物を自分で運ぶだけなら原則不要ですが、他者の廃棄物を有償で運ぶ場合は、積み降ろしを行う都道府県ごとに許可を取得する必要があります。審査では車両の構造、講習会修了証、財務状況、役員の欠格事由などが確認されます。標準処理期間は約3か月で、無許可営業には5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金という重い罰則があります。

手数料

8万1,000円

処理期間

約3か月(標準処理期間60日。神奈川県の新規許可申請手引きベース)

有効期間

5年(優良認定を受けた更新許可は7年)

管轄

都道府県知事

産業廃棄物収集運搬業許可とは

他人から委託を受けて産業廃棄物の収集又は運搬を業として行う場合に必要な許可です。申請先は、積卸しを行う区域を管轄する都道府県知事で、車両や容器、講習会修了、経理的基礎、欠格事由の有無などが審査されます。

こんな事業者が取得する必要があります

排出事業者から委託を受けて産業廃棄物を収集・運搬する廃棄物処理事業者、物流事業者、建設副産物の運搬受託事業者。積替え・保管を伴う場合や政令市内のみで事業を行う場合は、別途その自治体の窓口確認が必要です。

以下に当てはまる場合、この許可が必要です

必要な許可の区域を一覧にした

積み降ろしを行う都道府県・政令市を洗い出し、それぞれの許可申請先を整理しましょう。

講習会修了証の有効期限を確認した

代表者や政令使用人の修了証が有効か確認し、期限切れなら再受講を手配しましょう。

車両と容器の写真・書類をそろえた

車両の正面・側面写真、車検証、容器の写真を準備しましょう。

決算書と納税証明書をセットで用意した

直近3年分の決算書と対応する年度の納税証明書をそろえましょう。

役員・株主の住民票を漏れなく取得した

登記事項証明書と株主名簿から対象者を洗い出し、全員分の住民票を取りましょう。

申請の流れ

産業廃棄物収集運搬業許可の申請から取得までの流れです。標準処理期間は約3か月(標準処理期間60日。神奈川県の新規許可申請手引きベース)です。

1

手引き確認と講習会受講

申請予定自治体の手引きで対象区域、品目、必要書類を確認し、JWセンターの講習会修了証を準備します。

2

申請書類の作成

許可申請書、事業計画書、車両・容器写真、登記事項証明書、住民票、納税証明書などをそろえます。

3

申請予約と書類提出

都道府県の窓口予約ルールに従って提出日を確保し、窓口又は郵送等で正本を提出します。

4

手数料納付

申請先自治体の案内に従い、収入証紙、納付書、キャッシュレス等の指定方法で申請手数料を納付します。

5

審査・補正対応・許可証受領

審査中に補正や追加資料の要請があれば対応し、審査完了後に許可証を受領して事業開始します。

公式サイトで詳細を確認する

必要書類

申請時に提出が必要な書類の一覧です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。

許可申請書

施行規則様式第六号を使用します。積替え・保管を含まない収集運搬業の新規許可申請を前提に作成します。

申請区分、取り扱う産業廃棄物の種類、事業区域など許可の基本事項を確認するための中核書類です。

各都道府県の許可申請ページや手引きから取得します。神奈川県では申請・届出様式が公開されています。

事業計画書

第1面、第2面、第4面、第5面を提出し、積替え・保管なしの申請では第3面は不要とされる例があります。

運搬品目、運搬方法、車両体制、業務の継続性を審査するために使われます。

都道府県の手引き・記載例に添付されている様式を使用します。

運搬車両・運搬容器関係書類

運搬車両の写真、運搬容器の写真、電子車検証の写し又は自動車検査証記録事項の写しなど。

飛散・流出・悪臭漏れを防ぐ運搬施設を備えているかを確認するために提出します。

車両写真は自社撮影、車検証関係は保有車両の書類から用意します。

講習会修了証の写し

申請者が法人の場合は代表者又は役員等、個人事業主の場合は本人又は政令使用人の修了証が必要です。

収集運搬を的確に行う知識・技能を有することの確認資料です。

公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターの講習会を受講して取得します。

法人・役員等の公的証明書

法人は履歴事項全部証明書、役員や株主等は住民票などを提出する例があります。個人事業主は本人の住民票が必要です。

申請者の実在性、役員構成、欠格事由審査の対象者の属性を確認するために用います。

法務局、市区町村窓口で取得します。神奈川県では申請日前3か月以内発行の原本を求めています。

経理的基礎を示す書類

直前3年分の決算書、法人税又は所得税の納税証明書など。設立直後の法人は法人設立届出書などで代替する場合があります。

事業を継続して行うに足りる経理的基礎があるかを確認するための資料です。

自社の会計書類と税務署発行の納税証明書を用意します。

費用・手数料

申請手数料(公式)

8万1,000円

神奈川県の新規許可申請手数料の例です。納付方法や金額の表示方法は都道府県で異なります。

自分で申請 vs 行政書士に依頼

自分で申請行政書士に依頼
費用法定手数料81,000円(神奈川県の新規例)+証明書取得費+講習会受講費法定手数料+行政書士報酬(10万〜20万円程度が目安)
期間書類準備2〜6週間+審査約3か月書類準備1〜3週間+審査約3か月

行政書士に依頼するメリット

書類の整合性チェック、役員・株主まわりの整理、補正対応の負担を軽減できます。

おすすめ

車両台数が少なく、すでに他県で許可取得の経験があるなら自力申請も可能です。初めての申請で不安がある場合は、初回だけでも専門家のチェックを受けるのがおすすめです。

よくある失敗と対策

申請時によくあるミスと、その防ぎ方をまとめました。

1

メインの卸先の県だけ許可を取り、別の現場の積み降ろし区域を確認していなかった

結果: 受託できる案件が制限され、ビジネスチャンスを逃します。

対策: 契約予定の全現場について積地・卸地を一覧にし、必要な許可を先にリストアップしましょう。

2

電子車検証の写しだけ提出して、車両の写真や記録事項を添付し忘れた

結果: 運搬施設の確認ができず、補正で審査がストップします。

対策: 申請先の手引きで車両関連書類の一覧を確認し、写真・車検証・使用権原資料をセットでそろえましょう。

3

講習会修了証の有効期限が切れていることに気づかなかった

結果: 新規申請の受付を断られたり、更新審査が止まったりします。

対策: 申請予定日から逆算して、修了証の有効期限を一覧表で管理しましょう。

4

5%以上の株主の住民票を取り忘れた

結果: 欠格事由の審査に必要な書類が足りず、追加提出を求められます。

対策: 登記事項証明書と株主名簿から提出対象者を洗い出し、チェックリストを作りましょう。

5

決算書と納税証明書の対象年度がずれていた

結果: 経理的基礎の確認ができず、説明資料の追加提出が必要になります。

対策: 事業年度ごとに決算書と納税証明書をセットにして、年度ラベルを付けて管理しましょう。

無許可営業の罰則

無許可で収集又は運搬を業として行うと、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第25条第1項第1号により、5年以下の拘禁刑若しくは1,000万円以下の罰金、又はこれを併科されます。

罰則を受けると、今後の許認可取得にも影響が出る場合があります。必ず事前に申請を行いましょう。

よくある質問

Q自社で出したゴミを自分で運ぶだけでも許可は必要ですか?
A

いいえ、原則として不要です。廃棄物処理法第14条第1項ただし書きにより、自ら排出した産業廃棄物を自ら運搬する場合は許可が免除されます。他者から委託を受けて運ぶ場合に許可が必要です。

Q1つの県で許可を取れば全国どこでも運べますか?
A

いいえ、運べません。積み降ろしを行う都道府県ごとに許可が必要です。複数の県にまたがるルートなら、それぞれの許可を取得してください。

Q講習会の修了証は申請後に出しても大丈夫ですか?
A

自治体によります。新規申請では有効な修了証がないと受付しない自治体もあります。申請先の手引きを必ず確認してください。

Q更新の準備はいつから始めるべきですか?
A

有効期限の3か月前には着手しましょう。大阪府では3か月前から受付しています。講習会の再受講や納税証明書の準備に時間がかかるため、早めの対応が安全です。

Q無許可で運搬するとどうなりますか?
A

重い刑事罰の対象です。5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。

基本情報

根拠法廃棄物の処理及び清掃に関する法律第14条第1項・第2項・第5項、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条の9、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第10条
対象排出事業者から委託を受けて産業廃棄物を収集・運搬する廃棄物処理事業者、物流事業者、建設副産物の運搬受託事業者。積替え・保管を伴う場合や政令市内のみで事業を行う場合は、別途その自治体の窓口確認が必要です。
更新
有効期間: 5年(優良認定を受けた更新許可は7年)

更新手数料: 7万3,000円(神奈川県の更新許可申請手数料の例)

更新申請は有効期限到来前に行います。大阪府では有効年月日の3か月前から受付する旨が案内されています。

公式サイトを見る

関連法令

根拠法は廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)です。第14条が産業廃棄物収集運搬業の許可・更新・許可基準を定め、施行規則第10条で運搬施設・知識技能・経理的基礎の具体的な基準が規定されています。有効期間は施行令第6条の9により、新規・通常更新が5年、優良認定を伴う更新が7年です。無許可営業は第25条第1項第1号で5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金です。

最終更新: 2026年3月20日

あなたの事業に使える補助金を探しましょう

全国の補助金・助成金をエリア・業種・目的から簡単検索。毎日更新で最新情報をお届けします。

補助金を探す
全国の補助金を探す