許可都道府県により異なる

食品製造業許可

この許可は、食品を製造して販売する事業者が、品目ごとに保健所で取得する営業許可です。「食品製造業許可」という名前の単独の許可があるわけではなく、菓子製造業・そうざい製造業など、作る食品に応じた許可区分が決まっています。施設基準への適合、食品衛生責任者の配置、HACCPに沿った衛生管理の整備が必要です。まずは保健所に「何を作るか」を伝えて、必要な許可区分を確認するところから始めましょう。

手数料

新規8,000〜21,000円程度

処理期間

事前相談から許可まで概ね2〜4週間。営業開始の2週間前までの相談・申請が目安。

有効期間

5年以上で自治体が定める(実務上5〜8年が多い)

管轄

保健所

食品製造業許可とは

「食品製造業許可」は、食品を製造して販売する事業者が保健所で受ける営業許可の総称です。現行制度では一つの許可名ではなく、菓子製造業、そうざい製造業、漬物製造業、みそ又はしょうゆ製造業など、取り扱う食品に応じた許可区分で食品衛生法第55条の許可を取得します。施設基準への適合、食品衛生責任者等の配置、HACCPに沿った衛生管理体制が必要です。

こんな事業者が取得する必要があります

食品を製造・加工して販売する事業者のうち、製造品目が食品衛生法施行令第35条の許可業種に該当する者。自社EC、卸売、ふるさと納税返礼品向けの製造でも、取り扱う食品に応じて許可が必要になります。

以下に当てはまる場合、この許可が必要です

許可区分を保健所に確認する

製造予定の商品一覧を作り、どの許可業種に当たるか確認します。

施設図面を整える

手洗い、洗浄、冷蔵冷凍、保管区分、従業員動線がわかる図面を用意します。

食品衛生責任者を確保する

責任者または管理者の資格者を決め、証明書を準備します。

水と設備の基準を確認する

使用水・排水・換気・温度管理設備が基準を満たすか確認します。

開業日から逆算してスケジュールを組む

営業開始の2週間以上前に申請できるよう、工事・検査の日程を逆算します。

申請の流れ

食品製造業許可の申請から取得までの流れです。標準処理期間は事前相談から許可まで概ね2〜4週間。営業開始の2週間前までの相談・申請が目安。です。

1

製造品目と許可区分を事前相談する

製造予定の食品がどの許可業種に当たるかを保健所へ相談し、施設計画や必要書類を確認する。新築や改装前の相談が推奨される。

2

申請書類と図面を準備する

申請書、施設図面、責任者資格証、法人登記、水質検査成績書など、事業形態に応じた必要書類をそろえる。

3

営業許可申請と手数料納付を行う

営業開始の2週間前を目安に、施設所在地を管轄する保健所へ申請し、業種に応じた手数料を納付する。

4

施設完成後に保健所の検査を受ける

保健所職員が現地で施設基準への適合を確認する。不適合がある場合は改善後に再検査となる。

5

許可証交付後に営業を開始する

施設基準適合が確認されると許可となり、許可証交付後に営業を開始する。開始後はHACCPに沿った衛生管理を継続する。

公式サイトで詳細を確認する

必要書類

申請時に提出が必要な書類の一覧です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。

営業許可申請書

電子申請する場合は食品衛生申請等システムを利用可能。

申請者情報、施設所在地、申請する営業の種類、主として取り扱う食品など、審査の基礎情報を届け出るため。

管轄保健所の窓口様式、または厚生労働省の食品衛生申請等システム。

施設の構造及び設備を示す図面

平面図や設備配置図を含む。井戸水等を使う場合は水質検査成績書の写しも必要。

手洗い、区画、排水、冷蔵冷凍設備などが施設基準に適合するかを確認するため。

申請者作成。内装業者や設計事務所の図面を使うことも可能。

食品衛生責任者又は食品衛生管理者の資格を証する書類

製造品目によっては食品衛生管理者の設置が必要。

営業施設ごとに必要な衛生管理責任者が確保されていることを確認するため。

食品衛生責任者養成講習会修了証、調理師免許、食品衛生管理者資格証等。

登記事項証明書

法人申請の場合に添付。

法人名、本店所在地、代表者など申請者の法人情報を確認するため。

法務局窓口または登記・供託オンライン申請システム。

水質検査成績書

水道法上の水道以外の飲用水を使う場合のみ。

製造や洗浄に使う水が飲用に適することを証明するため。

地方公共団体の機関又は国土交通大臣・環境大臣指定の検査機関。

費用・手数料

申請手数料(公式)

新規8,000〜21,000円程度

自治体・業種ごとに異なる。大阪府の食品営業許可申請案内では手数料8,000〜21,000円。

自分で申請 vs 行政書士に依頼

自分で申請行政書士に依頼
費用申請手数料と証明書取得費で1万〜5万円程度専門家報酬5万〜15万円程度+申請手数料
期間事前相談から許可まで2〜4週間程度資料がそろえば1〜3週間で申請しやすい

行政書士に依頼するメリット

許可区分の判断、図面補正、保健所との事前調整を任せやすくなります。

おすすめ

単一品目の小規模製造なら自力対応も可能です。複数品目や施設改装を伴う場合は、専門家に依頼するほうが手戻りを抑えやすいです。

よくある失敗と対策

申請時によくあるミスと、その防ぎ方をまとめました。

1

「食品製造業」という単独の許可があると思い込み、品目別の区分を確認しなかった

結果: 必要な許可がずれて申請し直しになり、開業日が遅れます。

対策: 商品一覧を作り、着工前に保健所へ区分確認を依頼します。

2

飲食店営業許可があれば卸売やEC用の製造もできると思っていた

結果: 追加許可が必要な製造を無許可で始めてしまうおそれがあります。

対策: 販売方法が変わるたびに必要な許可・届出を確認します。

3

施設図面を簡略化しすぎて、手洗いや区画、設備配置が伝わらなかった

結果: 申請補正や検査不適合につながります。

対策: 洗浄、保管、加熱、冷却の流れがわかる図面を作成します。

4

井戸水を使うのに水質検査を後回しにした

結果: 書類がそろわず、申請や検査の日程がずれ込みます。

対策: 水道以外の水を使う計画なら、早めに指定検査機関へ依頼します。

5

HACCPの衛生管理は許可が下りてから考えればよいと思った

結果: 営業開始後の記録運用が整わず、監視指導で指摘を受けやすくなります。

対策: 申請段階で衛生管理計画と記録様式を決め、スタッフに共有します。

無許可営業の罰則

許可対象営業を無許可で行うと食品衛生法第82条第1項により2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金。営業停止命令等に違反した場合は同法第81条第1項により3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金。

罰則を受けると、今後の許認可取得にも影響が出る場合があります。必ず事前に申請を行いましょう。

よくある質問

Q1つの許可でどんな食品でも作れますか?
A

作れません。菓子、そうざい、漬物など、製造品目に応じた許可区分を取得する必要があります。

Q飲食店営業許可があればネット販売用の加工食品も作れますか?
A

必ずしも作れません。卸売やEC向けの製造には別の許可や届出が必要な場合があります。品目ごとに保健所へ確認してください。

Q食品衛生責任者は必要ですか?
A

はい。多くの許可施設で設置が必要です。製造品目によっては食品衛生管理者が必要になるケースもあります。

Q井戸水を使う場合に追加書類はありますか?
A

あります。水道以外の水を使う場合は、水質検査成績書の写しが必要です。

Qオンラインで申請できますか?
A

自治体によります。食品衛生申請等システムを使って電子申請できる場合があります。

基本情報

根拠法食品衛生法第51条・第54条・第55条、食品衛生法施行令第35条、食品衛生法施行規則第66条の二・第66条の七・第67条
対象食品を製造・加工して販売する事業者のうち、製造品目が食品衛生法施行令第35条の許可業種に該当する者。自社EC、卸売、ふるさと納税返礼品向けの製造でも、取り扱う食品に応じて許可が必要になります。
更新
有効期間: 5年以上で自治体が定める(実務上5〜8年が多い)

更新手数料: 6,400〜16,800円程度

食品衛生法第55条第3項により5年を下らない有効期間を付すことができる。大阪府の継続申請手数料は6,400〜16,800円。

公式サイトを見る

関連法令

食品衛生法第54条・第55条が許可対象営業と許可取得義務の根拠です。食品衛生法施行令第35条で許可業種が列挙されており、どの食品がどの許可に当たるかの出発点になります。施行規則第66条の二がHACCPに沿った衛生管理基準、第66条の七が施設基準、第67条が申請書の記載事項を定めています。無許可営業の罰則は食品衛生法第81条・第82条で確認できます。

最終更新: 2026年3月20日

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