届出

建設業退職金共済(建退共)

建設労働者の退職金制度。掛金は日額320円の証紙方式。経営事項審査で加点対象。掛金は全額損金・経費扱い。

手数料

日額320円(証紙代)

処理期間

申込後、約2〜3週間で手帳交付

管轄

勤労者退職金共済機構(建退共本部)

建設業退職金共済(建退共)とは

建設現場で働く労働者の退職金制度。事業主が証紙(日額320円)を共済手帳に貼付して掛金を積み立てる仕組み。21日で1ヶ月と換算。公共工事の経営事項審査(経審)で加点対象となるため、公共工事を受注する事業者は実質的に加入が必要。令和3年10月1日に掛金が310円から320円に改定。

こんな事業者が取得する必要があります

建設業を営む事業主(元請・下請を問わず)

以下に当てはまる場合、この届出が必要です

建設業の許可を持っている

建退共に加入するには建設業許可が必要です。許可番号を申込書に記載します。

建設現場で働く労働者を雇用している

建退共は建設現場で働く労働者(技能者)を対象とした制度です。事務職員は対象外です。

公共工事の受注を目指している

経営事項審査(経審)で15点加点されるため、公共工事の入札参加を検討している事業者には大きなメリットがあります。

従業員の定着率を向上させたい

退職金制度があることで従業員の安心感が増し、人材の定着率向上につながります。求人でもアピールポイントになります。

節税効果を活用したい

掛金は全額損金(法人)または必要経費(個人事業主)に算入可能です。福利厚生費として計上できます。

CCUS(建設キャリアアップシステム)に対応している

電子申請方式を利用する場合はCCUS登録が前提です。証紙方式から電子方式への移行も視野に入れてください。

申請の流れ

建設業退職金共済(建退共)の申請から取得までの流れです。標準処理期間は申込後、約2〜3週間で手帳交付です。

1

共済契約の申込

建退共の都道府県支部に共済契約を申し込む。事業主単位で契約

2

共済手帳の受領

労働者ごとに共済手帳が交付される。申込から約2〜3週間

3

共済証紙の購入

金融機関等で共済証紙(日額320円)を購入

4

証紙の貼付

労働者の就労日数に応じて共済手帳に証紙を貼付。21日で1ヶ月分

5

退職金の請求

労働者が建設業を辞めた際に、建退共本部に退職金を請求。掛金納付月数に応じた金額が支給される

公式サイトで詳細を確認する

必要書類

申請時に提出が必要な書類の一覧です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。

  • 共済契約申込書

    建退共の都道府県支部に提出

  • 共済手帳申込書

    労働者ごとに作成

  • 履行証明書発行申請書

    経営事項審査の申請時に必要

費用・手数料

申請手数料(公式)

日額320円(証紙代)

10日券3,200円もあり。21日=1ヶ月換算。掛金は法人は損金(法人税法施行令第135条)、個人事業主は必要経費として全額非課税

自分で申請 vs 行政書士に依頼

自分で申請行政書士に依頼
費用共済契約申込は無料。掛金は日額320円×就労日数。年間250日就労で1人あたり年間約8万円建退共の手続き自体は簡単なため、行政書士に依頼するケースは少ない。経審の申請と合わせて依頼する場合は経審の報酬に含まれることが多い(経審: 8万〜15万円)
期間申込から共済手帳交付まで約2〜3週間経審と合わせて1〜2ヶ月

行政書士に依頼するメリット

経審申請時の履行証明書の取得を代行、証紙の購入・貼付管理のアドバイス、CCUS(建設キャリアアップシステム)連携の電子申請方式への移行サポート

おすすめ

建退共の加入手続き自体は事業主が自分で行えるほどシンプル。経審と合わせて行政書士に依頼するのが一般的

よくある失敗と対策

申請時によくあるミスと、その防ぎ方をまとめました。

1

証紙を購入したが手帳に貼付せず放置する

結果: 退職金の積立がされず、労働者に退職金が支払われない。公共工事の場合は発注者から指導を受ける。経審でも加点が認められない可能性がある。

対策: 証紙購入と貼付のルールを社内で明確にし、毎月末に手帳への貼付状況を確認する。電子申請方式ならCCUSで自動記録されるため貼付漏れを防げる。

2

公共工事で下請の労働者分の証紙を購入しない

結果: 公共工事では元請が下請の労働者分を含めた証紙を購入する義務がある。不履行は発注者からの指導対象となり、次回の入札で不利に働く可能性がある。

対策: 公共工事の受注時に下請の労働者数を把握し、必要数の証紙を購入して下請に交付する。施工体制台帳と連動して管理する。

3

退職する労働者の手帳を回収し忘れる(または紛失する)

結果: 労働者が退職金を請求できなくなる。手帳の再発行は可能だが、手続きに時間がかかる。

対策: 退職時に共済手帳を本人に返却し、建退共支部への退職金請求手続きを案内する。手帳の管理台帳を作成して紛失を防ぐ。

4

加入しているのに経審の申請書に記載しない

結果: 15点の加点を受けられず、公共工事の総合評価で損をする。

対策: 経審の申請時に建退共加入の証明書(加入証明書)を必ず添付する。証明書は建退共支部で発行してもらえる。

無許可営業の罰則

加入自体は任意だが、経営事項審査(経審)で加点されるため、公共工事を受注する場合は実質的に必須。未加入の場合、経審の社会性等(W点)で加点を得られず入札で不利になる。公共工事では契約時に建退共の掛金収納書の提出を求められることが多い。

罰則を受けると、今後の許認可取得にも影響が出る場合があります。必ず事前に申請を行いましょう。

よくある質問

Q建退共への加入は義務ですか?
A

法律上の強制ではありませんが、実質的にはほぼ必須です。公共工事を受注する場合は経審の加点対象であり、元請は下請の労働者分を含めた証紙購入義務があります。国土交通省も加入を強く推進しており、公共工事の入札参加資格審査で加入状況を確認する自治体が増えています。

Q掛金はいくらですか?
A

掛金日額は320円です。21日を1ヶ月として換算すると、月額6,720円、年額約80,640円になります。掛金は事業主が全額負担し、法人は損金算入、個人事業主は必要経費として計上できます。

Q退職金はいくらもらえますか?
A

掛金納付月数に応じて支給されます。12ヶ月未満は退職金なし、12ヶ月〜23ヶ月は掛金総額の3〜5割、24ヶ月以上は掛金相当額、36ヶ月以上で掛金を上回る退職金が支給されます。例えば20年加入で約193万円、30年加入で約304万円です。長期加入ほど有利です。

Q一人親方も建退共に加入できますか?
A

はい、一人親方も加入可能です。任意組合や一人親方組合を通じて加入手続きができます。一人親方の場合は自分で証紙を購入・貼付するか、元請から証紙の交付を受けます。2023年からは一人親方のCCUS連携も対応しています。

Q証紙方式と電子申請方式の違いは?
A

証紙方式は共済手帳に証紙(1日320円)を貼付して積み立てる従来の方法です。電子申請方式はCCUS(建設キャリアアップシステム)のICカードで就業履歴を記録し、自動的に掛金を計上する方法です。電子申請方式なら証紙の購入・管理・貼付の手間がなくなり、退職金の積立漏れも防げます。

Q途中で建設業を辞めても退職金はもらえますか?
A

掛金納付月数が12ヶ月(252日)以上あれば退職金が支給されます。12ヶ月未満の場合は退職金は支給されませんが、掛金は返還されません。ただし、他の業種の退職金共済(中退共等)への通算や、建設業内で事業主が変わった場合の手帳引継ぎは可能です。

Q加入手続きはどうすればいいですか?
A

事業主が「建設業退職金共済契約申込書」と「共済手帳申込書」に必要事項を記入し、各都道府県の建退共支部(建設業協会内に設置)に申し込みます。建設業許可番号が必要です。加入後は証紙の購入(郵便局・金融機関等)と手帳への貼付を行います。

基本情報

根拠法中小企業退職金共済法
対象建設業を営む事業主(元請・下請を問わず)
公式サイトを見る

関連法令

中小企業退職金共済法(昭和34年法律第160号)が根拠法。同法に基づき独立行政法人勤労者退職金共済機構が運営。建設業法第27条の23に規定される経営事項審査において、建退共加入は社会性等の審査項目として加点される。掛金の税務上の取扱いは法人税法施行令第135条(損金算入)による。

最終更新: 2026年3月12日

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