働き方改革推進支援助成金(新型コロナ感染症対策のためのテレワークコース)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
テレワーク特化型の助成金
コロナ禍における緊急対策として設計された、テレワーク導入に特化した助成金です。在宅勤務やサテライトオフィス勤務の実施に必要な環境整備費用全般を対象としており、単なる機器購入だけでなく、制度整備・研修・専門家活用まで包括的にカバーしています。
幅広い対象経費
謝金・旅費・借損料・会議費・雑役務費・印刷製本費・備品費・機械装置等購入費・委託費と、テレワーク導入に関わるほぼすべての経費カテゴリが対象となります。IT機器の購入から外部コンサルタント費用、社内規程の整備費まで幅広く申請できる点が特徴です。
業種横断の全国制度
農林漁業から医療・福祉まで、ほぼすべての業種の中小企業が対象となる全国制度です。特定業種や特定地域に限定されず、幅広い中小企業がテレワーク導入コストを国の支援で賄える点が大きな強みです。
就業規則・労使協定の整備も対象
テレワーク実施のための就業規則変更や労使協定の作成費用も支給対象取組に含まれます。単に機器を揃えるだけでなく、労働環境の法的整備も助成されるため、制度面と環境面を同時に整備できます。
コロナ感染症対策と働き方改革の二重目的
感染症対策としての緊急性と、時間外労働削減・労働時間設定改善という働き方改革の本来目的を両立させた設計です。短期的なコロナ対応だけでなく、中長期的な働き方改革の基盤構築にも貢献します。
ポイント
対象者・申請資格
事業者規模
- 中小企業事業主であること(資本金・従業員数で業種別の中小企業基準を満たすこと)
- 大企業は対象外
取組内容
- 新型コロナウイルス感染症対策を目的としたテレワーク実施であること
- 在宅勤務またはサテライトオフィスでの就業形態であること
- テレワーク用通信機器の導入・運用、就業規則等の作成・変更、研修、コンサルティングのいずれかに取り組むこと
労働環境
- 労働者に実際にテレワークを実施させること(計画だけでは不可)
- 時間外労働の制限その他の労働時間等の設定の改善に取り組む姿勢があること
申請要件
- 申請期間(2020年4月6日〜2020年9月18日)内に申請・実施すること(現在は終了)
- 適切な書類・証拠を揃えて申請できること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1: 申請前の事前準備
労働局またはハローワークへの事前相談を行い、自社がテレワークコースの対象となるか確認します。テレワーク実施計画書の作成も必要です。
ステップ2: テレワーク実施計画の申請
申請書類一式(テレワーク実施計画書、会社概要、就業規則等)を管轄の都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に提出します。実施前に計画の認定を受ける必要があります。
ステップ3: テレワークの実施
認定を受けた計画に基づき、実際にテレワークを実施します。実施記録(勤務記録、機器購入領収書、研修実施記録等)を適切に保管します。
ステップ4: 支給申請
テレワーク実施後、支給申請書と証拠書類(領収書、実施記録等)を提出します。実施期間終了後一定期間内に申請が必要です。
ステップ5: 審査・支給決定
労働局による審査後、支給決定通知が届き、指定口座へ助成金が振り込まれます。
ポイント
審査と成功のコツ
計画書の精度を高める
対象経費の網羅的な把握
就業規則整備と連動させる
証拠書類の体系的管理
社労士・コンサルタントの積極活用
ポイント
対象経費
対象となる経費
機器・設備費(4件)
- テレワーク用PCの購入費
- タブレット・スマートフォン等モバイル端末費
- テレワーク用周辺機器(ヘッドセット、Webカメラ等)
- サテライトオフィス設備費(機械装置等購入費)
通信・システム費(4件)
- VPN機器・ソフトウェア導入費
- クラウドサービス・グループウェア導入費
- セキュリティソフトウェア購入費
- リモートアクセスシステム構築費(委託費)
研修・教育費(3件)
- テレワーク実施に関する社内研修費
- 情報セキュリティ研修費
- 外部研修参加費(旅費含む)
専門家・コンサルティング費(3件)
- 外部専門家(社労士・コンサルタント)によるコンサルティング費(謝金)
- テレワーク導入支援コンサルタント費(委託費)
- セキュリティ診断・アドバイザリー費
規程・書類整備費(3件)
- 就業規則・テレワーク規程の作成・変更費
- 労使協定作成費
- マニュアル・手引きの印刷・製本費
その他諸経費(3件)
- 会議費(オンライン会議ツール等)
- 雑役務費(システム設定・セットアップ費等)
- テレワーク実施に係る借損料(機器レンタル費等)
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 不動産購入費・土地取得費(サテライトオフィス用の不動産購入)
- 汎用性の高い事務用品・消耗品(テレワークと直接関係のないもの)
- 役員の給与・賞与・報酬
- 対象期間外(2020年4月6日〜9月18日以外)に発生した費用
- 事前の計画認定を受けずに実施した取組の費用
- 補助対象経費の9カテゴリ以外の費用(人件費等)
- 他の助成金・補助金で既に補填されている費用
よくある質問
Qテレワークコースの対象となる「中小企業事業主」の基準は何ですか?
中小企業事業主の基準は業種によって異なります。製造業・建設業等は資本金3億円以下または常時雇用労働者300人以下、卸売業は資本金1億円以下または100人以下、小売業は資本金5千万円以下または50人以下、サービス業は資本金5千万円以下または100人以下が目安です。自社が中小企業に該当するか不明な場合は、申請前に管轄の都道府県労働局に確認することをお勧めします。なお、大企業(親会社含む関連会社が大企業基準を満たす場合も含む)は対象外となります。
Qテレワーク実施前に計画申請が必要とのことですが、実施後に申請することはできますか?
原則として、テレワーク実施計画の事前申請・認定を受けた後に取組を実施する必要があります。事前の計画認定を受けずに実施した取組は助成対象外となるため、注意が必要です。緊急的にテレワークを開始した場合でも、速やかに労働局に相談して手続きを確認することが重要です。本制度はすでに終了していますが、後継制度においても同様に事前申請が求められることが多いため、現行制度への申請では必ずこの点を確認してください。
Qテレワーク用PCを購入した場合、全額が助成対象になりますか?
テレワーク専用として使用するPC・タブレット等の購入費は機械装置等購入費として助成対象経費に含まれます。ただし、業務全般に使用する汎用的なPC(テレワークに限定されない使用が主目的のもの)は対象外となる場合があります。また、助成金は実際にかかった費用の一部を補助するものであり、全額が支給されるわけではありません。具体的な助成率・上限額は制度設計時の詳細に依存するため、申請前に労働局へ確認することをお勧めします。
Q就業規則のテレワーク規程を社労士に作成してもらった費用は対象になりますか?
はい、外部専門家(社会保険労務士等)によるテレワーク関連の就業規則・労使協定の作成・変更費用は、謝金(専門家報酬)または委託費として助成対象経費に含まれます。テレワーク導入時は労働時間管理・情報セキュリティ・費用負担等に関する規程整備が不可欠であり、専門家を活用して適切な規程を整備することは、助成金活用と法的コンプライアンスの両立という観点から強くお勧めします。
Q本助成金はすでに終了していますが、現在テレワーク導入を支援する制度はありますか?
本制度(テレワークコース)の申請期間は2020年9月18日に終了していますが、テレワーク推進を支援する後継・類似制度は継続されています。厚生労働省の「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」は現在も実施されており、テレワーク導入に関連する機器・ツール・制度整備費用の助成を受けられます。また経済産業省の「IT導入補助金」でもテレワーク対応ツールが対象となる場合があります。最新の制度情報は厚生労働省・経済産業省の公式サイト、またはハローワーク・労働局にお問い合わせください。
Qテレワーク研修を外部研修会社に委託した場合の費用は対象になりますか?
テレワーク実施に関する研修費用は対象取組として明示されています。外部研修会社への委託費用は委託費として、講師を招いた場合の報酬は謝金として、参加者の交通費・宿泊費は旅費として、それぞれ対象経費に該当する可能性があります。ただし、テレワーク実施と直接関係のない一般的なビジネス研修は対象外となります。研修内容がテレワーク導入・実施に直接紐づくものであることを明確に示せる資料(研修プログラム、実施記録等)を保管しておくことが重要です。
QIT導入補助金と本助成金を同時に申請することはできますか?
同一の費用・取組に対して複数の助成金・補助金を重複して受給することは原則として認められていません。ただし、IT導入補助金と本助成金はそれぞれ対象費用・主管省庁が異なるため、対象費用が重複しない範囲での同時申請が認められる場合があります。具体的には、テレワーク用ソフトウェアの一部をIT導入補助金で、その他の機器・人件費等を本助成金で申請するような分担が考えられます。ただし必ず事前に両制度の担当窓口に確認し、二重申請にならないよう適切に費用を按分することが必要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)は国の助成金であるため、他の国助成金との重複受給には制限があります。同じ費用・取組に対して複数の助成金を受け取ることは原則として認められていません。 【同時活用が難しいケース】 IT導入補助金(経済産業省):テレワーク用ソフトウェア導入で活用を検討する場合、同一費用への重複申請は不可。ただし、異なる費用項目であれば組み合わせ可能な場合があります。雇用調整助成金:コロナ禍では多くの企業が活用しましたが、同一労働者・同一期間に対する重複受給は制限されます。 【併用を検討できるケース】 地方自治体のテレワーク推進補助金:国の助成金とは別枠で設計されている地方版補助金は、対象費用が重複しない限り組み合わせが可能な場合があります。小規模事業者持続化補助金:テレワーク導入費用以外の販路開拓・業務改善費用であれば、異なる目的での同時申請が認められることがあります。 【注意点】 申請前に管轄の都道府県労働局に相談し、現在検討中の他の助成金・補助金との関係を事前に確認することを強くお勧めします。重複申請は不正受給とみなされる場合があり、返還請求のリスクがあります。本助成金はすでに終了しているため、後継制度の「人材確保等支援助成金テレワークコース」等と現行の他制度との組み合わせを検討してください。
詳細説明
制度の概要と背景
働き方改革推進支援助成金(新型コロナ感染症対策のためのテレワークコース)は、2020年に新型コロナウイルス感染症が拡大する中、感染リスクを低減するためにテレワーク(在宅勤務・サテライトオフィス勤務)の導入・拡充を支援することを目的として設けられた助成金制度です。厚生労働省が所管し、全国の都道府県労働局を窓口として申請を受け付けました。
本制度は、感染症対策という緊急目的に加え、「時間外労働の制限その他の労働時間等の設定の改善」という働き方改革の根幹にも位置づけられており、単なる緊急対応を超えた中長期的な労働環境改善の観点からも設計されています。
支給対象となる取組
- テレワーク用通信機器の導入・運用:PC、タブレット、VPN機器、Web会議システム等のハードウェア・ソフトウェアの導入
- 就業規則・労使協定等の作成・変更:テレワーク勤務規程の新設・改訂、テレワークに関する労使間の取り決めの文書化
- 研修:テレワーク実施に関する社員向け研修、情報セキュリティ教育等
- 外部専門家によるコンサルティング:社会保険労務士・中小企業診断士・ITコンサルタント等によるテレワーク導入支援
助成対象経費の詳細
本助成金では、以下の9つの経費カテゴリが対象となっています。
- 謝金:外部専門家(講師・コンサルタント等)への報酬
- 旅費:研修参加等に要する交通費・宿泊費
- 借損料:機器・設備のレンタル・リース費用
- 会議費:オンライン会議ツール等の費用
- 雑役務費:システム設定・セットアップ等の費用
- 印刷製本費:マニュアル・手引き等の作成費用
- 備品費:テレワークに必要な備品購入費
- 機械装置等購入費:PCや通信機器等の購入費用
- 委託費:テレワーク環境構築等の外部委託費用
対象事業主の要件
本制度の対象は中小企業事業主です。業種別の中小企業定義(資本金・従業員数の基準)を満たす事業主であれば、農林漁業から医療・福祉まで幅広い業種で申請可能でした。
- 製造業・その他:資本金3億円以下または従業員300人以下
- 卸売業:資本金1億円以下または従業員100人以下
- 小売業:資本金5千万円以下または従業員50人以下
- サービス業:資本金5千万円以下または従業員100人以下
申請手続きの流れ
本助成金は後払い方式のため、以下の順序で手続きを行う必要があります。
- 事前相談・計画書作成:管轄の都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に事前相談し、テレワーク実施計画書を作成します。
- 実施計画の申請・認定:作成した計画書と必要書類を提出し、計画の認定を受けます。認定前に実施した取組は対象外となるため、必ず事前申請が必要です。
- テレワークの実施:認定された計画に基づき、実際にテレワークを実施します。実施中の記録(勤務記録、領収書等)を適切に保管します。
- 支給申請:実施後に支給申請書と証拠書類を提出します。
- 審査・支給決定:労働局による審査を経て、支給決定・振込が行われます。
現在の状況と後継制度
本制度の申請期間は2020年4月6日〜2020年9月18日で既に終了しています。しかし、テレワーク推進を支援する後継・類似制度は継続して設けられています。
- 人材確保等支援助成金(テレワークコース):テレワーク導入・定着化を支援する現行制度
- IT導入補助金(経済産業省):テレワーク対応ツール・システム導入費用の補助
- 各都道府県・市区町村のテレワーク推進補助金:地方自治体独自の支援制度
現在テレワーク導入を検討されている企業は、上記後継制度の最新情報を厚生労働省・経済産業省の公式サイトで確認し、最適な制度を選択することをお勧めします。
コンサルタントからの総括
本助成金はコロナ禍という特殊な状況下で設計された制度ですが、その対象経費の広さと業種横断性は、テレワーク導入支援の理想的なモデルとして評価できます。特に就業規則整備と外部専門家活用の費用を対象に含めた点は、テレワーク導入の実務的な障壁を包括的に取り除く優れた設計です。現在類似制度の活用を検討されている企業は、本制度の対象経費・要件を参考モデルとして後継制度への申請戦略を構築することを推奨します。