今日は「BCP実践促進助成金 連携型」について聞きたいんですけど、そもそも「連携型」って何が違うんですか?
ひと言で言うと、複数の事業者がグループを組んで共同でBCP対策に取り組むとき使える助成金です。発電機や備蓄品を近所の中小企業同士でシェアしたり、基幹システムを共同でクラウド化するイメージですね。
あー、1社だけじゃなくて仲間と一緒に申請するやつか。でも「連携って何社必要?」とかルールはあるんですか?
要件がしっかりあって、中小企業強靱化法に基づく「連携事業継続力強化計画」の認定を受けていることが絶対条件です。これは中小企業庁に申請して認定をもらう計画書なんですが、この認定なしには申請すら始められない。
認定が先に必要なんですね。それで認定を受けたら、助成金の上限はいくらになるんですか?
連携型の助成限度額は最大1,000万円です。1社単独で申請する「単独型」の上限が500万円なので、その倍ですね。また基幹システムのクラウド化については、この1,000万円の枠内でさらに上限300万円が設定されています。
BCP実践促進助成金 連携型の概要インフォグラフィック
1,000万円って相当大きいですね!助成率はどのくらいですか?
助成対象経費の2分の1以内です。例えば2,000万円分の対策を実施すれば、最大1,000万円の助成を受けられる計算になります。ただ下限額も設定されていて、10万円以上の助成でないと申請できません。
なるほど。ちなみに基本的な数字をまとめてもらえますか?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 助成率 | 助成対象経費の1/2以内 |
| 助成限度額 | 1,000万円(クラウド化含む) |
| クラウド化上限 | 300万円(1,000万円に含む) |
| 申請下限額 | 10万円 |
| 第1回受付期間 | 2026年5月13日(水)9時〜5月19日(火)17時 |
| 交付決定(第1回) | 2026年7月下旬 |
| 助成対象期間 | 2026年8月1日〜11月30日 |
| 対象地域 | 東京都・首都圏(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川・山梨) |
| 実施機関 | 公益財団法人 東京都中小企業振興公社 |
| 申請方法 | Jグランツによる電子申請のみ |
申請は2026年5月13日からなんですね!しかも受付期間が1週間しかない。
そうなんですよ、第1回の受付は5月13日9時から5月19日17時までの7日間だけです。ただ年3回の公募があるので、第1回を逃しても第2回(9月9日〜15日)や第3回(2027年1月8日〜15日)があります。
ちょっと待って、第2回・第3回の助成対象期間はいつになるんですか?
第2回は2026年12月1日から2027年3月31日まで、第3回は2027年4月1日から7月31日までです。対象期間内に発注・契約・実施・支払のすべてを完了させる必要があるので、スケジュール管理が重要です。
では誰が申請できるか、具体的に教えてもらえますか?「連携型」って何か特別な条件がありそうで。
大きく分けると4つの要件があります。まず「連携に関する要件」として、代表者と参加者が揃って中小企業庁の「連携事業継続力強化計画」の認定を受けていることが必須です。これは計画策定から認定まで時間がかかるので、早めに動く必要がありますよ。
「代表者」と「参加者」って分かれてるんですね。役割の違いは?
代表者は申請・審査・完了報告などすべての手続きを主体となって行い、グループ全体のとりまとめ役です。参加者は事業を一緒に実施する仲間ですが、審査や完了検査等にも対応できることが求められます。大事なのはグループ内の経費は代表者と参加者間での取引ではないことという条件で、グループ内部での物品の売買に助成金を使うことはできません。
なるほど、内部取引はNGなんですね。法人・個人の要件は?
代表者と参加者のそれぞれが、以下のいずれかに該当していれば大丈夫です。
| 区分 | 内容 |
|---|
| 中小企業者 | 中小企業基本法上の中小企業 |
| 中小企業団体 | 事業協同組合等 |
| 個人事業主 | 開業届提出済みの個人事業主 |
注意点として、特定非営利活動法人(NPO)・財団法人・社会福祉法人・医療法人などは対象外です。
あと「BCP要件」と「都内事業継続要件」もあると聞きましたが?
BCPに関しては、「連携事業継続力強化計画」の認定を受け、その内容に基づいて作成したBCPを提出できることが必要です。BCPには実践に必要な物資名・個数・設置場所・必要な理由を必ず記載しないといけないので注意してください。
都内要件については、代表者は東京都内に本店または支店を持っていることが必須です。さらに代表者と参加者全体の過半数が、東京都内または首都圏(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川・山梨)に本店・支店を持ち、1年以上実質的に事業を行っていることが求められます。
「実質的に」っていうのが気になりますね。登記だけじゃダメなんですか?
そうなんです。単に登記上の住所があるだけでなく、客観的に都内で根付いた形で事業活動が実質的に行われていることが必要です。申請書・ホームページ・名刺・看板・電話対応の状況・従業員の雇用状況などから総合的に判断されますので、実態を伴っていることが重要ですね。
- グループ会社・関連会社等との共用を想定した物品は「連携型」ではなく「単独型」で申請
- NPO法人・財団法人・社団法人・学校法人・社会福祉法人・医療法人・政治経済団体は対象外
- 代表者が東京都内に本店または支店を持っていない場合は申請不可
- 代表者と参加者間での内部取引に助成金は使えない
実際どんな物品・サービスに使えるか教えてください。助成対象経費の一覧が気になります。
大きく9種類に分かれていて、BCP実践に必要な幅広い物品が対象です。一覧にするとこんな感じ。
| カテゴリ | 具体例 |
|---|
| 従業員用備蓄品 | 非常食・飲料水・救急用品・毛布など |
| 発電機・電源 | ポータブル発電機・ポータブルバッテリー |
| 安否確認システム | 従業員向け安否確認ツール・サービス |
| 感染症対策物品 | マスク・消毒液・体温計・仕切り板など |
| 土のう・止水版 | 水害時の浸水防止設備 |
| 転倒防止装置等 | 地震対策の固定具・耐震マットなど |
| データバックアップ | NAS(ネットワーク接続ストレージ)・クラウドバックアップ |
| 基幹システムのクラウド化 | 販売管理・財務・在庫管理システム等のクラウド移行 |
| 耐震診断 | 建物の耐震性を専門家が診断するサービス |
基幹システムのクラウド化が入ってるのが面白いですね。これは令和3年度からなんですよね?
そうです!地震・水害などで基幹システムが損傷すると企業活動が困難になりますよね。そのためBCPの補完として、クラウド化することで物理的な損傷リスクを軽減する取り組みも令和3年度から対象に加わったんです。連携型の場合、クラウド化の助成上限は300万円で、全体の1,000万円の枠内に含まれます。
公募要領で詳細が確認できますが、基本的な考え方としてBCP実践と直接関係のないもの、例えば通常の事業運営に必要な一般的な物品・設備は対象外です。またグループ会社や関連会社等の他事業者との共用を想定していない物品・器具・設備は、連携型ではなく単独型で申請する必要があります。
連携型BCP助成金は「複数事業者が共用する」物品・設備の購入が前提です。1社だけで使うものは単独型(最大500万円)で申請しましょう。連携型の1,000万円という枠は、グループ全体で共用するBCP対策物品の合計コストを想定した金額設定です。
BCP実践促進助成金 連携型 申請フロー図
申請の手順を教えてください。どこから始めればいいんですか?
手順はざっくり言うと、認定取得→GビズID取得→電子申請→交付決定→事業実施→完了報告の流れです。順番に見ていきましょう。
GビズIDの取得に2週間かかるのは盲点ですね。申請受付の直前に気づいたら間に合わない(笑)。
そうなんです。GビズIDの取得は早め早めに動くのが鉄則です。法人の場合、印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)等が必要になることもあるので要確認です。
- 申請フォームにログインしていても、最終受付日時(5月19日17時)を過ぎると申請ボタンが押せなくなる
- 申請書類の不備は受付期間内にしか修正できない
- GビズIDの発行には原則2週間かかるため、遅くとも4月末には申請を開始すること
- 助成対象期間(第1回:8月1日〜11月30日)前に物品を発注・購入しても助成対象外
審査ってどんなことが見られるんですか?通りやすくするコツはありますか?
公募要領には具体的な審査基準の点数配分などは公開されていませんが、書類審査なので書類の記載内容が審査の全てです。特に重要なのは、BCPとの整合性です。
申請する物品や設備が、提出するBCPの内容と一致していることが必要です。BCPに「発電機が必要な理由・個数・設置場所」まで明記されていて、申請書でも同じ内容が説明されているかどうかが見られます。購入する物品ひとつひとつについて、なぜBCPに必要なのかを具体的に書ける準備ができているかが重要です。
- BCP記載の具体性: 物資名・個数・設置場所・必要な理由を漏れなく記載する。「何となく必要」ではなく「○○の災害時に△△名の従業員が□□日間事業を継続するために必要」という具体的な根拠を示す
- 連携事業継続力強化計画との一貫性: 申請書の内容が認定を受けた計画の内容と矛盾しないよう確認する
- 書類の不備をゼロにする: 申請書記入例を参考に、記入漏れ・不明確な記載を防ぐ。公社の電子申請マニュアルをしっかり読む
助成金確定のための検査ですが、申請した物品・設備が実際に導入されているかを確認されます。写真撮影・設置場所の証明書類・領収書などを用意する必要があります。申請段階から「どんな証拠書類が必要か」を意識しておくと後が楽です。
第1回を逃しても第2回・第3回があるんですよね?スケジュールを一覧で見せてもらえますか?
もちろんです。令和8年度(2026年度)の申請スケジュールはこちらです。
| 回次 | 申請受付期間 | 交付決定(予定) | 助成対象期間 |
|---|
| 第1回 | 2026年5月13日(水)9時〜5月19日(火)17時 | 2026年7月下旬 | 2026年8月1日〜11月30日 |
| 第2回 | 2026年9月9日(水)9時〜9月15日(火)17時 | 2026年11月下旬 | 2026年12月1日〜2027年3月31日 |
| 第3回 | 2027年1月8日(金)9時〜1月15日(金)17時 | 2027年3月下旬 | 2027年4月1日〜7月31日 |
回ごとに助成対象期間が違うんですね。第1回は8月から11月、第2回は12月から3月、第3回は4月から7月か。
そうです。物品の購入・支払いが助成対象期間内に収まるように逆算して計画を立てることが大切です。ただし助成金予算の執行状況によっては、申請受付が早期終了することもあるのでご注意ください。
予算がなくなったら打ち切りもあるんですね。早め早めに動くしかないですね。
違いはいくつかあります。一番の違いは助成限度額:単独型は最大500万円、連携型は最大1,000万円という点。あと助成率も、単独型は小規模企業者なら2/3にアップしますが、連携型は全員1/2です。
| 比較項目 | 単独型 | 連携型 |
|---|
| 助成限度額 | 500万円 | 1,000万円 |
| クラウド化上限 | 150万円(500万円に含む) | 300万円(1,000万円に含む) |
| 助成率(中小企業者) | 1/2以内 | 1/2以内 |
| 助成率(小規模企業者) | 2/3以内 | 1/2以内(適用なし) |
| 主な申請要件 | 事業継続力強化計画の認定 または BCP策定支援事業による支援 | 連携事業継続力強化計画の認定 |
| 対象 | 1事業者が単独使用する物品 | 複数事業者が共用する物品 |
小規模企業者なら単独型のほうが助成率が高いんですね。それでも連携型のメリットはある?
メリットは大きく2つあります。まず助成限度額が倍になること。そして複数社が共同でBCP対策をすることで、コスト負担を分担しながら高価な設備(発電機・クラウドシステム等)を導入できることです。近隣の同業者・異業種仲間と連携することで、1社では買えなかったレベルの設備を揃えられるんです。
- 1社単独での対策が中心 → 単独型(特に小規模企業者は助成率2/3)
- 複数社で物品を共用する予定 → 連携型(助成限度額1,000万円)
- 小規模企業者でも仲間と一緒に高額設備を導入したい → 連携型でコスト分担
- 「連携事業継続力強化計画」の認定取得済み → 連携型が適用条件を満たしている
他のBCP系補助金との使い分けも気になります。令和7年度の類似助成金との関係は?
相談でよく聞かれることをQ&A形式でお伝えしますね。
Q1:「連携事業継続力強化計画」の認定はどこに申請するんですか?
中小企業庁(実際には各経済産業局)に申請します。認定取得には計画を策定して提出する必要があり、認定まで数週間〜数ヶ月かかることもあります。まず
中小企業庁のWebサイトで手続きの詳細を確認してください。
Q2:認定を受けた後に参加者を追加することはできますか?
基本的に参加者は「連携事業継続力強化計画」認定時に連携に参加していた事業者であることが要件です。後から新たな事業者を追加して申請することは想定されていないので、計画策定の段階でしっかりグループメンバーを揃えることが重要です。
公募要領に具体的な制限の記載があるため、募集要項「よくある質問」を確認することをお勧めします。同じグループが同一年度内の複数回公募に申請できるかについては、公社(TEL: 03-3251-7889)に直接確認するのが確実です。
Q4:Jグランツでの申請に不備があった場合はどうなりますか?
申請書類の提出期間内(例:第1回は5月13日〜19日)に書類の提出を完了させる必要があります。提出後に不備を発見した場合の対応は公社に確認が必要ですが、そもそも申請書記入例や電子申請マニュアルをよく読んで不備ゼロを目指すことが大切ですね。
Q5:GビズIDはすでに持っているんですが、再取得は必要ですか?
既存のGビズIDプライムアカウントをそのまま使えます!GビズIDプライムアカウントは有効期限が3年間なので、期限切れになっていないか確認しておきましょう。
公社の公式サイトからダウンロードできます。連携型に必要な書類は以下のとおりです。
| 書類名 | 形式 |
|---|
| 募集要項(連携型) | PDF |
| 申請書(連携型) | Excel |
| 申請書記入例(連携型) | PDF |
| 反社会的勢力排除に関する誓約書 | Word |
| 同意書(代理申請用) | Word |
| 電子申請マニュアル | PDF |
制度内容の質問は公益財団法人 東京都中小企業振興公社 企画管理部 設備支援課(TEL: 03-3251-7889)へ。Jグランツの操作や技術的なトラブルは、デジタル庁のGビズIDヘルプデスク(0570-023-797)に問い合わせると対応してもらえます。
なるほど、窓口が2つあるわけですね。制度の内容と、システムの操作の問い合わせ先が違うと。
そういうことです!「申請ができない」「書類が揃わない」といった制度的な相談は公社へ、「Jグランツにうまくログインできない」「ファイルがアップロードできない」といったシステム的なトラブルはデジタル庁へ、と使い分けてください。
- 制度内容・申請手続き: 公益財団法人 東京都中小企業振興公社 企画管理部 設備支援課(TEL: 03-3251-7889)
- Jグランツの操作・技術的トラブル: デジタル庁 GビズIDヘルプデスク(0570-023-797)
最後に、今から第1回に申請するために一番大事なことを教えてください!
今から動くなら3つを同時進行で進めてほしいです。まず①連携事業継続力強化計画の認定取得状況を確認すること。認定済みなら②GビズIDプライムアカウントが生きているか確認し、未取得なら今すぐ申請すること。そして③BCPの記載内容(物資名・個数・設置場所・必要理由)が最新の状態になっているか点検すること。この3つが揃えば、5月13日の申請受付開始に余裕を持って臨めます!
ありがとうございます!今日の締めくくりとして、公式情報へのリンクもまとめてもらえますか?
もちろんです。公式サイトへのアクセスはこちらから確認してください。
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