水力発電の事業性評価に必要な調査及び設計等を行う事業(令和6年度 新規事業 2次締切分)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
本補助金の大きな特徴は、水力発電事業の「初期段階」に特化した支援である点です。設備導入前の調査・設計段階を手厚く支援することで、事業化の判断を合理的に行えるようにしています。2つの事業メニューがあり、(1)民間事業者・地方公共団体が自ら行う事業性評価事業(補助率1/2)と、(2)地方公共団体が有望地点を調査して発電事業者を公募する事業(定額10/10)があります。特に(2)は地方公共団体が費用の全額を補助されるため、水力発電のポテンシャルが高い地域で積極的に活用できます。対象出力が20kW~30,000kWと幅広く、小規模な農業用水路から大規模なダム式発電まで対応しています。作業道整備費(15万円/10m、上限1,000万円)も別枠で補助されるため、山間部での調査実施のハードルが下がります。
対象者・申請資格
事業性評価事業(1)の対象者は、自ら中小水力発電を実施予定の民間事業者等(法人および青色申告を行っている個人事業者)と地方公共団体です。事業性評価・公募事業(2)は、地域の水力発電有望地点を調査し発電事業者を公募する地方公共団体が対象です。いずれの場合も、発電出力20kW以上30,000kW未満の水力発電所の新設またはリプレイスを計画していることが前提条件です。補助対象経費は原則として外注費とリース料に限定されているため、調査・設計業務を外部に委託できる体制を持つ必要があります。
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申請ガイド
申請は原則としてjGrants(電子申請システム)から行います。やむを得ない事情がある場合はメールでの申請も受け付けます。申請様式は新エネルギー財団の水力関連補助事業ホームページ(https://suiryokuhojo.nef.or.jp/)からダウンロードしてください。令和6年度は様式のフォーマットが変更されているため、最新版を使用してください。公募は複数回の締切が設定されており、到着順に審査・交付決定が行われます。予算額以上の申請があった場合は公募期間中でも中止される場合があるため、早期の申請が推奨されます。公募説明会(対面・オンライン)が複数回開催されるので参加を検討してください。問い合わせは新エネルギー財団水力普及促進部(TEL:03-6810-0371)にどうぞ。
審査と成功のコツ
採択率を高めるには、まず調査対象地点の水力ポテンシャルの高さを示すことが重要です。河川の流量データ(既存の水文データがあれば添付)、落差、年間を通じた水量の安定性などを具体的に記載してください。次に、調査・設計の計画が体系的で実現可能であることを示しましょう。地形測量、水文調査、地質調査、環境影響評価、基本設計と各段階の内容・スケジュール・費用を明確に記載します。事業性評価後の事業化の見通し(FIT/FIP活用計画、発電コスト試算、事業採算性の見込み等)も重要な評価ポイントです。地元自治体や河川管理者、農業用水利権者など関係者との調整状況を示すことで、実現可能性をアピールできます。リプレイスの場合は、既存設備の老朽化状況と更新による発電効率向上の見込みを示してください。
対象経費
対象となる経費
外注費(測量)(1件)
- 地形測量、地質調査、水文調査等の外部委託費用
外注費(設計)(1件)
- 基本設計、詳細設計の外部委託費用
外注費(環境調査)(1件)
- 環境影響評価、生態系調査等の外部委託費用
外注費(その他)(1件)
- 事業性評価に必要なその他の調査・分析の外部委託費用
リース料(1件)
- 調査に必要な機器・車両等のリース費用
作業道整備費(1件)
- 調査地点へのアクセスに必要な作業道の整備費用(別枠)
公募用資料作成費(1件)
- (自治体の公募事業のみ)発電事業者公募のための資料作成費用
対象外の経費
対象外の経費一覧(6件)
- 設備購入費(発電設備等の購入・設置費用は対象外です(調査・設計段階のみ))
- 人件費(民間事業者)(民間事業者の社内人件費は原則対象外です(外注費とリース料のみ))
- 土地取得費(発電所用地の取得費用は対象外です)
- 建設工事費(発電所の建設工事費は本補助金の対象外です)
- 消費税(消費税は補助対象経費に含まれません)
- 作業道整備費(100m未満)(総延長100m未満の作業道整備は対象外です)
よくある質問
Q対象となる水力発電の規模はどのくらいですか?
発電出力20kW以上30,000kW未満を見込む水力発電所が対象です。小規模な農業用水路を利用した発電から、中規模のダム式・水路式発電まで幅広い規模をカバーしています。
Qリプレイス(更新)も対象ですか?
はい、新設だけでなく既存水力発電所のリプレイス(設備更新)も対象です。老朽化した発電設備の更新・高効率化に向けた調査・設計にも活用できます。
Q民間事業者と地方公共団体で補助率が異なるのですか?
はい、(1)水力発電事業性評価事業(民間事業者・地方公共団体共通)は補助率1/2以内です。(2)地方公共団体が行う事業性評価・公募事業は定額(10/10)で全額補助されます。(2)は地方公共団体が有望地点を調査し、発電事業者を公募するケースに限られます。
Q個人事業者でも申請できますか?
はい、青色申告を行っている個人事業者であれば申請可能です。自ら中小水力発電を実施する予定があることが条件です。
Q補助対象経費は何ですか?
原則として外注費とリース料のみが対象です。水力発電の事業性評価に必要な地形測量、水文調査、地質調査、環境影響調査、基本設計、詳細設計などの外注費が中心です。また、調査に必要な作業道整備費も別枠で補助されます。
Q作業道整備費とはどのようなものですか?
調査対象地点へのアクセスに必要な作業道の整備費用です。総延長100m以上の場合に補助対象となり、15万円/10m(消費税含まず)に距離と補助率を掛けた額が上限です。民間事業者は最大1,000万円、地方公共団体の公募事業は最大2,000万円が上限です。
Q複数年度にわたる事業も可能ですか?
事業性評価事業の補助金上限額は年単位で設定されています(基本設計含む場合2,000万円/年、含まない場合1,000万円/年)。複数年度の事業として継続的に調査・設計を進めることが想定されています。
Qコンセッション方式のPFI事業とは何ですか?
地方公共団体が所有する水力発電施設の運営権を民間事業者に付与する方式です。(2)の事業では、地方公共団体が有望地点を調査した上で、コンセッション方式で運営を行う発電事業者を公募する費用も補助対象となります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金で事業性評価を完了した後、実際の設備導入段階では経済産業省の「水力発電導入加速化事業費補助金」の設計・建設段階向けメニューや、環境省の再エネ導入補助金を活用できます。FIT(固定価格買取制度)やFIP(フィードインプレミアム制度)との組み合わせで、発電開始後の収入を安定化させることも重要です。地方公共団体の場合は、総務省の「過疎地域等自立活性化推進交付金」や地方創生交付金との併用で、水力発電を核とした地域活性化事業を展開できます。農業用水を活用する小水力発電の場合は、農林水産省の「農山漁村再生可能エネルギー導入支援事業」との連携も有効です。
詳細説明
補助金の概要
中小水力発電の導入加速化を目的として、事業初期段階の事業性評価に必要な調査・設計を支援する補助金です。一般財団法人新エネルギー財団(NEF)が事務局を務めています。
対象事業
新設またはリプレイスする水力発電所で、発電出力20kW以上30,000kW未満のものが対象です。
事業メニュー
(1) 水力発電事業性評価事業
- 対象者:民間事業者等(法人・個人事業者)、地方公共団体
- 補助率:1/2以内
- 上限額:基本設計含む場合2,000万円/年、含まない場合1,000万円/年
(2) 地方公共団体が行う事業性評価・公募事業
- 対象者:地方公共団体のみ
- 補助率:定額(10/10)
- 上限額:2,000万円/年
作業道整備費(別枠)
総延長100m以上の調査用作業道整備に15万円/10mの補助。民間は上限1,000万円、自治体公募事業は上限2,000万円。
予算総額
5.2億円(令和6年度)