「アルミニウム再生地金製造技術開発事業」の公募
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
全額NEDO負担の委託事業
本事業はNEDOからの委託契約形式で実施されます。採択された実施者は原則として研究開発費の全額(または大部分)がNEDO負担となるため、自社資金の持ち出しリスクを最小限に抑えながら大規模な技術開発に取り組めます。補助金とは異なり、委託費として事業費が支払われる点が特徴です。
高度アルミスクラップ選別技術の開発
本事業の核心は、市中から回収される多種多様なアルミニウムスクラップ(廃自動車部品、廃建材、廃容器等)から、展伸材グレードに求められる合金組成を満たす再生地金を製造するための「高度選別技術」です。蛍光X線分析・AIビジョン等を活用した革新的な選別・分離技術の開発が期待されます。
カーボンニュートラル・循環経済への直結
アルミニウムスクラップからの再生地金製造は新地金比で約97%のCO2排出削減につながります。本事業への参画は、企業のGHG削減目標・サーキュラーエコノミー戦略との整合性が高く、ESG評価向上にも貢献します。国の重点政策である脱炭素・資源循環の双方に貢献できる点が評価されます。
産学連携・コンソーシアム応募が有利
NEDO事業では複数の企業・大学が連携するコンソーシアム型の応募が歓迎される傾向があります。素材メーカー、スクラップ業者、分析機器メーカー、大学研究機関等が連携することで、採択可能性が高まります。
説明会への参加で審査観点を把握
2026年3月19日(木)にオンライン説明会が開催されます。説明会への参加により、公募要件の詳細確認・審査観点の把握が可能であり、提案書の質向上に直結します。
ポイント
対象者・申請資格
応募資格(主体)
- 企業(株式会社、合同会社等の営利法人)
- 各種団体(一般社団法人、公益法人等)
- 国立・公立・私立大学および大学院
- 国公立研究機関・独立行政法人
- コンソーシアム(複数の上記主体が連携した場合)
技術的要件(推定)
- アルミニウムスクラップの選別・分離・精製に関する基礎研究または実用化技術を有すること
- 展伸材グレードのアルミニウム合金の品質管理に関する知見を有すること
- 蛍光X線分析、AI画像認識、センサーソーティング等の選別技術に関連する技術シーズを有すること
- アルミ二次合金メーカー、スクラップ業者、分析装置メーカー等と連携できること
実施体制要件(推定)
- プロジェクトマネージャー(PM)を設置できること
- 研究開発の進捗管理・報告体制を整備できること
- NEDOの中間評価・事後評価に対応できる体制
- 知的財産管理方針を明確にできること
除外要件
- 税金の滞納がある法人
- 反社会的勢力に該当する団体
- 過去にNEDO事業で重大な不正を行った実績のある機関
ポイント
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申請ガイド
Step 1: 公募要領の入手と精読
NEDOの公式HPからプロジェクトコードP26003の公募要領・提出様式一式をダウンロードします。技術的要件・予算規模・評価基準を確認し、自社(自団体)の技術との適合性を判断します。不明点は説明会で質問リストを整理します。
Step 2: 説明会への参加(3月19日)
2026年3月18日17:00までに説明会への申込みを完了します。オンライン(Microsoft Teams)で開催されるため、担当者全員の参加が推奨されます。審査のポイントや提案書作成の注意点を把握します。
Step 3: 実施計画書・提案書の作成
技術提案書(研究開発の目標・計画・手法・実施体制)、研究開発費計画書、知的財産管理方針書等を作成します。NEDOの様式に厳密に従い、採択基準(技術的新規性・実用化可能性・波及効果等)を意識した内容にします。
Step 4: コンソーシアム調整(必要な場合)
複数機関で応募する場合、幹事機関・分担機関の役割分担・費用分担・知財帰属を明確にした協定書等を準備します。
Step 5: Jグランツへの登録・申請
電子申請システム「Jグランツ」(jgrants.go.jp)にアカウントが未登録の場合は早めに登録します。GビズIDプライムアカウントが必要なため、取得に2〜4週間かかる場合があります。申請書類一式をシステムにアップロードし、2026年4月13日(月)正午までに申請を完了します。
Step 6: 審査・採択の通知
書類審査・ヒアリング審査を経て採択通知を受けます。採択後、NEDOとの委託契約締結手続きを経て事業が開始されます。
ポイント
審査と成功のコツ
技術的新規性・独自性の明確化
実用化・社会実装への道筋
強力な実施体制の構築
波及効果・政策との整合性
説明会・中間審査でのコミュニケーション
ポイント
対象経費
対象となる経費
人件費(3件)
- 研究開発に直接従事する研究員・技術者の給与・賞与等(委託事業期間分)
- プロジェクトマネージャー・コーディネーターの人件費
- 事務担当者の人件費(事業管理に係る分)
物品費・設備費(4件)
- アルミスクラップ選別装置・試験機器の購入・リース費
- 蛍光X線分析装置・AI画像処理システム等の研究機器
- 試験用アルミニウムスクラップ・試薬・消耗品費
- 実験設備の改修・整備費(事業目的に必要な分)
外注費・再委託費(3件)
- 専門分析・試験の外部委託費(材料分析、組成分析等)
- コンソーシアム構成員への再委託費(NEDO承認を要する)
- システム開発・データ解析の外部委託
旅費・交通費(3件)
- 国内外の学会・展示会への参加旅費
- NEDO報告会・会議への参加交通費
- 共同研究機関への訪問・出張費
間接費(一般管理費)(2件)
- 研究開発に係る施設使用料・光熱費(按分)
- 情報通信費・印刷費等の管理費(NEDO規定の上限内)
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 事業目的と直接関係のない設備・物品の購入費
- 委託事業期間外に発生した経費
- NEDO未承認の再委託・外注費
- 接待費・交際費・慶弔費等
- 土地取得費・建物建設費(原則)
- 納税の遅延に伴う延滞税・加算税等
- 研究開発と無関係な人件費・間接費
よくある質問
Q委託事業と補助金の違いは何ですか?自己負担はありますか?
NEDOの委託事業は、国(NEDO)が研究開発テーマを設定し、実施者に対して研究費を全額(または大部分)支払う形式です。通常の補助金(採択者が経費の一部を負担)とは異なり、原則として自己負担なしで研究開発を実施できます。ただし、成果はNEDOの審査に供する義務があり、知的財産権の取扱いやNEDOへの成果報告・公開義務が伴います。具体的な費用負担割合は公募要領で確認してください。
Q大学や研究機関だけでも応募できますか?
大学・大学院および国公立研究機関も単独で応募資格を持ちます。ただし、NEDOは実用化・社会実装への展開を重視するため、企業との連携提案が採択評価では有利になる傾向があります。大学単独でも技術の独自性と実用化シナリオが明確であれば採択の可能性はありますが、アルミ二次合金メーカーやスクラップ業者との共同提案を強く推奨します。
QJグランツの登録に時間がかかると聞きましたが、今から間に合いますか?
Jグランツの利用にはGビズIDプライムアカウントが必要です。GビズIDプライムの取得には書類審査があり、通常2〜4週間程度かかります。公募締切は2026年4月13日正午ですので、今すぐGビズIDの申請状況を確認してください。すでにGビズIDプライムをお持ちの場合はJグランツへのログイン・事業者登録を先行して行っておくことをお勧めします。
Qコンソーシアムで応募する場合、幹事機関はどのように決めますか?
コンソーシアム応募では、NEDOとの契約窓口となる「幹事機関(代表機関)」を1機関選定します。幹事機関は財務管理・報告の一次責任を持ち、分担機関への再委託費の管理も担います。一般的には事業規模・管理能力・過去のNEDO実績等を考慮して決定します。幹事機関は日本国内に主たる事業所を持つことが通常の要件です。役割分担・費用分担・知財帰属は提案書提出前にコンソーシアム協定書等で明確にしておくことが必要です。
Q説明会に参加しないと採択に不利になりますか?
説明会への参加は採択審査の評価項目には含まれておらず、不参加が直接的に不利になることはありません。ただし、説明会では公募要領だけでは読み取れない審査の重点事項・よくある質問・様式の注意点等が説明されることが多く、参加することで提案書の質を大幅に高められます。2026年3月19日(木)11:00〜12:00のオンライン開催ですので、可能な限り参加(申込期限:3月18日17:00)をお勧めします。
Q採択後、研究開発がうまくいかなかった場合はどうなりますか?
NEDOの委託事業では「研究開発の不確実性」が認められており、技術的な目標を完全に達成できなかった場合でも、誠実に取り組んだことが証明できれば委託費の返還を求められるケースは少ないです。ただし、不正使用・虚偽報告・重大な怠慢が認められた場合は委託費返還・制裁措置の対象となります。中間評価で計画変更が認められる場合もあるため、困難が生じた場合は早期にNEDO担当者に相談することが重要です。
Q本事業で開発した技術の特許はどうなりますか?
NEDOの委託事業では、原則として実施者(受託者)が特許等の知的財産権を取得・保有できます(産業技術力強化法に基づく「日本版バイ・ドール条項」)。ただし、NEDOは事業目的の達成に必要な場合、無償の実施権を保有します。また、特許出願の際にはNEDOへの届出・報告が必要です。コンソーシアム応募の場合は、幹事機関・分担機関間での知財帰属・ライセンス方針を事前に協議・合意しておくことが必須です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
NEDOの委託事業は、同一の研究開発内容・経費に対して他の国・地方公共団体の補助金・助成金との重複受給が原則禁止されています。ただし、「研究開発の内容・フェーズが明確に異なる」場合に限り、並行して他の補助事業を受給できるケースもあります。 【併用できる可能性がある支援】 ・本事業の研究開発とは別フェーズ(例:実証・量産化段階)に向けた設備投資補助金 ・従業員の採用・育成に関わる雇用関連助成金(厚生労働省系) ・研究者の採用に係る人材育成補助(JST等) 【注意すべきポイント】 ・経済産業省・NEDO系の補助金(ものづくり補助金等)との同一経費の重複申請は不可 ・経産省の他のグリーンイノベーション基金事業との同一内容での重複は審査で減点対象 ・地方自治体の研究開発補助金は内容・経費が分離されていれば併用可能な場合あり ・本事業の採択後に他の国費補助を受ける場合は、必ずNEDO担当者に事前確認を行うことが必須 中小企業の場合は、事業実施中に別途「中小企業技術革新制度(SBIR)」やJ-STARTUPプログラム等との組み合わせも検討する価値があります。ただし、いずれも経費の峻別と事前報告が大前提となります。
詳細説明
事業の背景と目的
日本はアルミニウムの原料資源であるボーキサイトをほぼ100%輸入に依存しており、新地金製造には大量のエネルギーを消費します。一方、アルミニウムは繰り返しリサイクルが可能な金属であり、スクラップから再生した場合、新地金製造比で約97%のエネルギー・CO2削減が可能です。カーボンニュートラル2050実現に向け、アルミニウムのリサイクル率向上は国家的課題となっています。
しかし現状では、市中から回収されるアルミニウムスクラップは多種多様な合金が混在しており、高品質な展伸材(板材・押出材等の加工用アルミ)として再利用できるグレードの再生地金を製造するための選別・精製技術が確立されていません。本事業はこの技術ギャップを埋めることを目的としています。
事業の技術的内容
本事業(プロジェクトコード:P26003)では、主に以下の技術開発が求められます。
- 高度スクラップ選別技術:蛍光X線分析(XRF)、レーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)、AI画像認識等を活用した異種アルミ合金の高精度識別・分離技術の開発
- 不純物除去・精製技術:スクラップ由来の鉄・銅・亜鉛等の不純物を展伸材規格以下まで低減するための精製プロセスの開発
- 再生地金の品質保証技術:再生地金の合金組成・機械的特性を安定的に保証するための評価・管理技術の確立
- プロセスの経済性・スケーラビリティ評価:開発技術の産業規模での実用化に向けたコスト評価・スケールアップ検討
応募資格と対象者
本事業には以下の主体が応募可能です。
- 企業(株式会社、合同会社等の営利法人、団体等を含む)
- 大学・大学院(国立・公立・私立を問わず)
- 国公立研究機関・独立行政法人
- 上記複数機関によるコンソーシアム(共同提案)
アルミニウム二次合金メーカー、金属スクラップ業者、分析機器メーカー、材料系大学研究室等が主要な応募対象と考えられます。複数機関による連携提案が推奨される傾向にあります。
申請方法・スケジュール
- 公募期間:2026年3月13日(金)〜2026年4月13日(月)正午
- 説明会:2026年3月19日(木)11:00〜12:00(オンライン・Microsoft Teams)
- 申込期限:2026年3月18日(水)17:00
- 申請方法:Jグランツ(電子申請システム)による申請のみ(持参・郵送・FAX・メール不可)
- GビズID:Jグランツ利用にはGビズIDプライムが必要(未取得の場合は今すぐ申請を)
NEDOの委託事業とは
本事業は「補助金」ではなく「委託事業」として実施されます。委託事業の主な特徴は以下のとおりです。
- 研究費の全額(原則)をNEDOが負担:採択事業者の自己負担なし(一部事業は10〜20%の自己負担を求める場合あり)
- 成果の帰属:委託事業者が原則として知的財産権を取得・保有できるが、NEDOも一定の権利を持つ場合あり
- 進捗管理・報告義務:定期的な進捗報告書提出、中間評価・事後評価への対応が必要
- 精算方式:実際に発生した経費を精算する方式(前払い・概算払いの場合もあり)
評価のポイント(推定)
NEDOの事業評価では、一般的に以下の観点から審査が行われます。
- 技術的新規性・優位性:既存技術との差別化、世界最高水準との比較
- 目標の妥当性:達成可能かつ意欲的なKPIの設定
- 実施体制の適切性:研究開発を確実に推進できる人材・設備・体制
- 実用化・社会実装の見通し:市場への普及シナリオ、事業化計画の具体性
- 政策的意義:カーボンニュートラル・循環経済政策との整合性
期待される成果と社会的インパクト
本事業で期待される成果と社会的インパクトは以下の通りです。
- 展伸材グレードのアルミニウム再生地金の製造技術確立によるアルミリサイクル率の大幅向上
- アルミニウム製造に伴うCO2排出量の削減(国内アルミ需要約200万トン/年のうちリサイクル品の展伸材比率向上)
- 資源の国内循環強化による資源安全保障への貢献
- 新規の高度選別技術・精製技術の確立による関連産業の競争力強化
- 廃棄物の削減・有価物回収率向上による廃棄物処理コストの削減