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令和5年度深地層の研究施設を使用した試験研究成果に基づく当該施設の理解促進事業費補助金

基本情報

補助金額
1.6億円
補助率: 10/10
0円1.6億円
募集期間
2023-01-18 〜 2023-02-20
対象地域日本全国
対象業種学術研究 / 専門・技術サービス業

この補助金のまとめ

令和5年度深地層の研究施設を使用した試験研究成果に基づく当該施設の理解促進事業費補助金は、経済産業省資源エネルギー庁放射性廃棄物対策課が所管する、深地層研究施設における科学的研究を支援する補助制度です。高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する技術的知見の蓄積を目的として、堆積岩を対象とした深地層研究施設での試験研究を実施する事業に対し、定額(補助率10/10)で最大1.6億円を補助します。地下水の流動特性、地下水の化学的性質、岩盤の力学的強度、地下環境における微生物の挙動など、地層処分の安全性評価に必要な基礎的・応用的研究が対象です。研究成果を広く公開し、深地層研究施設の社会的理解を促進することも重要な目的として位置づけられています。

この補助金の特徴

1

補助率10/10の定額補助

本事業は補助率が10/10(全額補助)であり、採択された場合は事業費の全額が国庫から支援されます。研究開発型補助金としては極めて手厚い支援水準であり、自己負担なく高品質な研究を実施できる点が最大の特徴です。補助上限は1.6億円と大型であり、本格的な地下環境での試験研究を遂行できる規模です。

2

堆積岩対象の深地層研究に特化

本事業は深地層研究施設のうち堆積岩を対象とするものに限定されています。日本の地質環境は多様であり、堆積岩地域での地層処分技術の確立は不可欠です。結晶質岩(花崗岩等)とは異なる堆積岩特有の水理・化学・力学特性を解明する研究が求められます。

3

多分野にわたる研究テーマ

対象となる研究テーマは、地下水流動特性の把握、地下水の化学的性質の解明、岩盤の力学的挙動の評価、深部地下環境における微生物の活動と影響評価など、多岐にわたります。地球科学、水文学、地球化学、微生物学、土木工学等の学際的なアプローチが必要とされます。

4

研究成果による理解促進が目的に含まれる

単なる研究開発の推進だけでなく、研究成果を広く公開し、深地層研究施設ひいては地層処分技術に対する社会的理解を促進することが事業の重要な目的です。研究成果の一般向け公開や説明会の実施等も評価の対象となります。

ポイント

補助率10/10・上限1.6億円という極めて手厚い支援は、本分野の国策的重要性を反映しています。高レベル放射性廃棄物の地層処分は国の最重要課題の一つであり、この分野の研究に従事する機関にとっては見逃せない補助制度です。「理解促進」が事業名に含まれている通り、研究成果の社会的還元を意識した計画が採択の鍵となります。

対象者・申請資格

申請主体の要件

  • 深地層の研究施設を使用した試験研究を実施できる研究機関・法人
  • 地質学、水文学、地球化学、岩盤工学等の専門的知見を有すること
  • 研究成果の公開・普及活動を実施できる体制を有すること

研究内容の要件

  • 堆積岩を対象とした深地層研究施設での試験研究であること
  • 地下水流動、化学的性質、岩盤強度、微生物等に関する研究テーマ
  • 高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する技術的知見の蓄積に資すること

成果公開の要件

  • 研究成果を適切に公開し、深地層研究施設の理解促進に寄与すること
  • 一般市民向けの説明会やシンポジウムの実施に協力できること
  • 学術論文等での成果発表を行うこと

ポイント

本事業は非常に専門性の高い分野に限定されており、申請主体は深地層研究施設へのアクセスと当該分野の高度な専門知識を持つ研究機関に事実上限られます。独立行政法人や大学の関連研究機関が主な対象ですが、民間の地質調査・コンサルティング企業が参画するケースもあります。公募前に資源エネルギー庁への事前相談が推奨されます。

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申請ガイド

1

ステップ1:研究計画の策定

深地層研究施設で実施する試験研究の内容を具体的に計画します。研究テーマの学術的意義と地層処分技術への貢献を明確にし、実施体制・スケジュール・成果指標を設定します。

2

ステップ2:施設利用の調整

深地層研究施設の管理者と施設利用の調整を行います。実験場所・期間・使用設備等の利用計画について事前に合意を得てください。

3

ステップ3:理解促進計画の策定

研究成果の社会的還元・理解促進に関する具体的な活動計画を策定します。一般向け説明会、施設見学会での成果展示、ウェブサイトでの情報公開等を計画に盛り込みます。

4

ステップ4:申請書の作成・提出

経済産業省資源エネルギー庁が定める公募要領に従い、申請書類を作成します。研究計画書、実施体制、経費積算、理解促進計画等を体系的に整理してください。

5

ステップ5:採択後の事業実施・報告

採択決定後、計画に基づき試験研究を実施します。年度末には実績報告書を提出し、研究成果と理解促進活動の実績を報告します。

ポイント

定額補助(補助率10/10)であるため経費の全額が補助対象ですが、それだけに経費の妥当性・積算根拠の審査は厳格に行われます。研究計画の科学的妥当性はもちろん、経費の内訳と必要性を明確に説明できる積算資料を準備してください。資源エネルギー庁放射性廃棄物対策課への事前相談で、公募の詳細条件を確認することを強くお勧めします。

審査と成功のコツ

研究の学術的独自性と実用性の両立
純粋な基礎研究としての学術的価値に加え、地層処分の安全性評価にどう貢献するかという実用的な意義を明確に示してください。基礎研究の成果が安全評価モデルの精緻化にどう活かされるかの道筋を提示することが重要です。
堆積岩特有の課題への対応
堆積岩は結晶質岩と比較して透水性や化学的反応性が異なるため、堆積岩固有の研究課題を設定していることを明示してください。日本の地質条件を踏まえた堆積岩研究の必要性と、本研究の位置づけを体系的に説明することが効果的です。
国際的な研究動向との整合性
地層処分に関する研究は国際的に進展しており、スイス、フランス、ベルギー等の堆積岩系プロジェクトとの比較や連携可能性を示すことで、研究計画の水準の高さを訴求できます。
理解促進活動の具体性
事業名に「理解促進」が含まれている通り、研究成果を社会に還元する活動の具体性と実行可能性が審査の重要なポイントです。対象とする市民層、コミュニケーション手法、期待される理解度の向上等を具体的に計画してください。

ポイント

この分野は社会的関心が高く、研究成果の「見える化」が特に重要視されます。学術的な研究成果を一般市民にもわかりやすく伝える工夫を具体的に提案できるかどうかが、採択の分かれ目となります。研究の専門性と社会的コミュニケーションの両面をバランスよく計画に盛り込んでください。

対象経費

対象となる経費

試験研究費(3件)
  • 深地層研究施設での試験・実験費用
  • 分析・測定機器の使用料
  • 試料採取・前処理費用
設備・機器費(3件)
  • 研究に必要な計測機器の購入費
  • センサー・モニタリング装置の導入費
  • データ収集装置の購入費
人件費(2件)
  • 研究員・技術者の人件費
  • 研究補助者の雇用費
旅費・交通費(3件)
  • 研究施設への出張旅費
  • 学会・シンポジウムへの参加旅費
  • 理解促進活動に係る交通費
外注・委託費(3件)
  • 専門分析の外部委託費
  • データ解析の外注費
  • 施設見学会等の運営委託費
理解促進活動費(3件)
  • 説明会・シンポジウムの開催費用
  • 広報資料の作成費
  • ウェブサイトの構築・運営費

対象外の経費

対象外の経費一覧(6件)
  • 深地層研究施設そのものの建設・改修費用
  • 土地・建物の取得費用
  • 研究テーマと無関係な設備・機器の購入費
  • 食糧費・接待費
  • 事業に直接関係のない一般管理費
  • 他の国庫補助金と重複する経費

よくある質問

Qどのような研究機関が申請できますか?
A

深地層の研究施設を使用した試験研究を実施できる研究機関・法人が対象です。具体的には、独立行政法人(日本原子力研究開発機構等)、大学・大学院の関連研究科、民間の地質調査・コンサルティング企業等が想定されます。深地層研究施設へのアクセス権と、地質学・水文学・地球化学等の高度な専門知識を有していることが前提条件です。過去の研究実績や施設利用経験があることが望ましいですが、新規参入を排除するものではありません。

Q補助率10/10とは自己負担がゼロということですか?
A

はい、定額補助(補助率10/10)ですので、採択された事業費の全額が国庫から補助されます。自己負担は原則ゼロです。ただし、補助上限が1.6億円であるため、事業費がこれを超える場合は超過分が自己負担となります。また、定額補助であるがゆえに、経費の妥当性審査は特に厳格に行われます。不必要な経費や過大な見積もりは認められません。

Q堆積岩以外の岩種での研究も対象ですか?
A

本事業は「堆積岩対象」の深地層研究施設での試験研究に限定されています。結晶質岩(花崗岩等)を対象とした研究は、別途の事業枠で支援される場合があります。堆積岩に特化していることが本事業の特徴であり、申請にあたっては堆積岩特有の研究課題を設定し、その学術的・実用的意義を明確にすることが重要です。

Q研究成果の公開はどの程度求められますか?
A

事業名に「理解促進」が含まれている通り、研究成果の社会的還元は本事業の重要な目的です。学術論文での成果発表に加え、一般市民向けの説明会やシンポジウムへの参加・協力、ウェブサイトでの研究レポート公開等が求められます。研究の専門的な内容をわかりやすく翻訳して社会に伝えることが期待されており、理解促進活動の具体的な計画と実績が事業評価の対象となります。

Q事業期間はどのくらいですか?
A

令和5年度の事業として、原則として当該年度内(令和6年3月末まで)に事業を完了させる必要があります。ただし、研究の性質上、年度をまたぐ継続的な計画が必要な場合もあり、繰越申請が認められるケースもあります。詳細な事業期間については公募要領で確認してください。年度内の効率的な研究遂行のため、採択後速やかに研究を開始できるよう事前準備を整えておくことが重要です。

Q微生物研究も補助対象に含まれますか?
A

はい、深部地下環境における微生物の活動と影響評価は本事業の重要な研究テーマの一つです。地下深部には固有の微生物群集が存在し、地下水化学や放射性核種の移行挙動に影響を及ぼす可能性があることが近年の研究で明らかになっています。微生物の種類・分布・代謝活動の解明や、微生物が地層処分の安全性に与える影響の評価等が研究対象として含まれます。

Q他の補助金・助成金と併用できますか?
A

本事業は地層処分に特化した研究支援であり、関連する他の研究開発支援制度との連携が効果的です。文部科学省の科学研究費助成事業(科研費)で基礎的な地球科学研究を並行して実施し、本事業では深地層施設での実証的研究に集中するという棲み分けが可能です。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の地下環境関連プロジェクトや、原子力規制庁の安全研究関連事業も補完的な関係にあります。大学等の研究機関であれば、JST(科学技術振興機構)のCREST・さきがけ等の戦略的創造研究推進事業で関連テーマの基礎研究費を確保しつつ、本事業で施設を活用した実証研究を行う体制が理想的です。ただし、同一の研究内容・経費について重複して補助を受けることはできないため、研究内容と経費の明確な切り分けが必要です。

詳細説明

深地層研究施設を活用した試験研究と理解促進事業の概要

本事業は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する技術的知見の蓄積と、深地層研究施設に対する社会的理解の促進を二つの柱とする補助制度です。経済産業省資源エネルギー庁放射性廃棄物対策課が所管し、補助率10/10(定額)・補助上限1.6億円という手厚い支援を提供します。

高レベル放射性廃棄物の地層処分とは

原子力発電所の使用済み核燃料を再処理した後に残る高レベル放射性廃棄物は、ガラス固化体として地下300メートル以深の安定した岩盤中に埋設処分する計画です。この「地層処分」の安全性を確保するためには、地下深部の環境(地下水の流れ、岩盤の性質、化学的条件等)を科学的に解明することが不可欠です。

堆積岩を対象とした研究の重要性

日本の地質は多様であり、処分場の候補地には堆積岩地域も含まれます。堆積岩は結晶質岩(花崗岩等)と比較して以下のような特有の性質があります。

  • 透水性の多様性:堆積岩は堆積環境や続成作用の程度により透水性が大きく異なり、地下水流動モデルの構築に高度な知見が必要です。
  • 化学的反応性:粘土鉱物等を含む堆積岩は放射性核種の吸着・遅延効果が期待される一方、有機物の影響も考慮する必要があります。
  • 力学的特性:堆積岩の強度・変形特性は鉱物組成や含水比に依存し、地下空洞の長期安定性評価に堆積岩特有のモデルが必要です。
  • 微生物活動:深部地下の堆積岩環境では固有の微生物群集が存在し、放射性核種の移行や地下水化学に影響を及ぼす可能性があります。

研究成果による理解促進

地層処分に対する社会的理解は、科学的な研究成果の蓄積と公開によって促進されます。本事業では、試験研究の実施と並行して、研究成果を一般市民にもわかりやすく伝えるための活動を計画・実施することが求められます。施設見学会での成果展示、一般向けシンポジウムの開催、ウェブサイトでの研究レポート公開等を通じて、深地層研究の意義と安全性に関する情報を発信します。

研究分野と期待される成果

本事業で対象となる主な研究分野は以下の通りです。地下水流動特性の定量的評価、地下水化学組成の時空間変動の解明、岩盤の長期的な力学挙動の予測モデル構築、深部地下環境における微生物群集の機能解明などが含まれます。これらの研究成果は、地層処分の安全評価に直接活用される重要な知見となります。

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