IP360 開発プラットフォーム構築支援
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
補助上限1億円の大型支援
開発プラットフォーム構築には多額の初期投資が必要ですが、本補助金は上限1億円という業界屈指の規模感を誇ります。補助率2分の1のため自己負担は同額となりますが、エンジニア人件費・ライセンス費・クラウドインフラ費など幅広い経費が対象となるため、実質的な開発加速が期待できます。
AI・XR・ブロックチェーン三技術が対象
単なるデジタル化支援ではなく、AI(生成AI含む)、XR(AR/VR/MR)、ブロックチェーン(NFT・スマートコントラクト)という最先端技術の活用が要件です。既存ツールの延長ではなく、業界標準を塗り替えるような革新的プラットフォームが求められ、採択事業者には差別化の大きな機会となります。
5ジャンル横断の対象コンテンツ分野
ゲーム・アニメ・マンガ・実写・音楽の5分野を明示的に対象としており、単一ジャンルに特化したツールより、複数分野に横断的に使えるプラットフォームが高評価を受けやすい構造です。IPホルダーや制作会社だけでなく、技術提供側のSaaS企業・受託開発会社も申請主体になれる点が特徴的です。
法人実績が審査の重要軸
審査基準に「法人実績(売上高・MAU等)」が明記されており、スタートアップより事業実績のある中堅・大手企業が有利な設計です。一方で技術の新規性・革新性も評価されるため、技術力を持つ成長期企業には十分にチャンスがあります。過去の受賞歴・リリース実績・ユーザー数などのエビデンスを丁寧に整備することが肝要です。
年2回の申請機会
第1回(〜2026年4月30日)と第2回(2026年6月末頃)の2回の応募機会があります。第2回の詳細は公表前ですが、第1回の採択結果を参考に要件が微調整される可能性があるため、準備が整っているなら第1回を狙うのが得策です。
ポイント
対象者・申請資格
対象業種(申請可能な法人種別)
- 製造業(映像機器・デバイスメーカー含む)
- 情報通信業(SaaS・システム開発・通信サービス)
- 複合サービス事業
- サービス業(コンテンツ制作・プロダクション会社含む)
- 学術研究・専門技術サービス業(R&D型スタートアップ含む)
- 生活関連サービス業・娯楽業(ゲームメーカー・アミューズメント)
- 教育・学習支援業(EdTechプラットフォーム等)
対象となる事業内容
- AI技術を活用したコンテンツ制作支援ツールの開発
- XR(AR/VR/MR)を活用した新しい制作体験プラットフォームの構築
- ブロックチェーンを用いたIP管理・権利流通基盤の開発
- 制作ワークフローの自動化・効率化を実現するツール開発
- 複数コンテンツジャンル(ゲーム/アニメ/マンガ/実写/音楽)横断で使えるプラットフォーム構築
対象とならない事業
- 既存ツールのマイナーアップデートや運用・保守のみの事業
- コンテンツ制作そのもの(作品制作費は対象外、ツール開発費が対象)
- 個人事業主・フリーランス(法人格が必要)
- 対象5分野(ゲーム/アニメ/マンガ/実写/音楽)に関連しない分野のみを対象とするツール
ポイント
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申請ガイド
Step 1: 公募要領の精読と技術要件の確認
VIPO(映像産業振興機構)の公式サイトから最新の公募要領をダウンロードし、対象技術(AI/XR/ブロックチェーン)の定義と技術要件を正確に把握する。特に「高度な技術」の定義が年度によって更新されることがあるため、過去年度の要領と比較確認することを推奨します。
Step 2: 事業計画書の骨格設計
審査の核心は「なぜこの技術でこのプラットフォームが必要か」の論証です。市場課題→自社技術→解決策→実現可能性の4軸で骨格を設計し、対象コンテンツ分野での具体的な活用シナリオを3〜5件盛り込みます。競合比較や参入障壁の説明も必須です。
Step 3: 法人実績の資料整備
売上高推移・MAUデータ・主要顧客リスト・業界での受賞歴・メディア掲載実績などを一元的にまとめた「法人実績資料」を作成します。審査官はこの資料で実現可能性を判断するため、客観的なデータを優先し、誇張表現は避けること。
Step 4: 経費見積もりと補助対象経費の精査
人件費・外注費・クラウドインフラ費・ライセンス費・設備費などを区分し、それぞれの補助対象可否を公募要領に照らして確認。総経費の積算根拠となる見積書は早期に取得し、補助金額と自己負担額のバランスを確認します。
Step 5: 申請書類の提出(第1回: 2026年4月30日締切)
jGrants(補助金申請システム)または指定様式でVIPOに提出。提出前に必ず複数名でのレビューを行い、技術説明と事業計画の一貫性を確認します。締切直前は混雑するため、余裕を持って2週間前の提出完了を目標にしてください。
ポイント
審査と成功のコツ
技術の「高度性」を定量・定性で証明する
対象5分野との直接的な関連性を明示する
売上高以外の法人実績指標を整備する
補助事業終了後の持続可能性を描く
第1回申請で競合より早く採択ポジションを取る
ポイント
対象経費
対象となる経費
人件費(3件)
- 補助事業に専従するエンジニア・研究開発者の給与・賞与
- プロジェクトマネージャー・テクニカルリードの人件費
- UXデザイナー・プロダクトデザイナーの人件費
外注・委託費(3件)
- 特定技術領域(AI/XR/BC)の専門企業への開発委託費
- UI/UXデザイン・プロトタイプ制作の外注費
- 第三者機関による技術検証・セキュリティ診断費用
クラウド・インフラ費(3件)
- 開発・ステージング・本番環境のクラウドサービス利用料
- AIモデルの学習・推論に要するGPUクラスター費用
- ストレージ・CDN・APIゲートウェイ等インフラコスト
ソフトウェア・ライセンス費(3件)
- 開発ツール・統合開発環境(IDE)のライセンス費
- AIフレームワーク・XRエンジン・ブロックチェーンSDKのライセンス料
- セキュリティ・監視ツールのサブスクリプション費
設備・機器費(3件)
- XR開発に必要なHMD(ヘッドマウントディスプレイ)等デバイス
- 高性能ワークステーション・GPU搭載サーバー
- モーションキャプチャー装置等特殊制作機材
調査・市場リサーチ費(3件)
- ユーザーインタビュー・ユーザーテストの実施費用
- 競合技術・市場動向調査のための外部調査委託費
- 国際展示会・カンファレンス参加費(海外展開調査目的)
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- コンテンツ作品そのものの制作費(映像・ゲームコンテンツ自体の制作は対象外)
- 既存プラットフォームの単純な運用・保守・管理費
- 代表者・役員への報酬・役員報酬への算入分
- 不動産取得費・土地代・建物賃借料(オフィス賃料は原則対象外)
- 交際費・接待費・飲食費
- 補助事業と直接関係のない一般管理費・間接費
- 消費税(課税事業者の場合)
- 他の補助金・助成金と重複して申請している経費
よくある質問
Qスタートアップや設立間もない会社でも申請できますか?
申請自体は可能ですが、審査基準に「法人実績(売上高・MAU等)」が明記されているため、実績が少ないスタートアップは不利になる傾向があります。ただし技術の革新性が突出していれば採択事例もあります。対策としては、過去の開発実績・受賞歴・技術論文・パイロット版の成果など、売上以外の実績指標を丁寧に整備することが重要です。また、業界の著名企業や大学研究機関との共同開発体制を構築することで、実績不足を補完できる場合があります。事前に事務局(VIPO)に相談することも選択肢の一つです。
QAI・XR・ブロックチェーンの全てを使わなければなりませんか?
いいえ、3技術すべての活用は必須ではありません。公募要領の表現は「AIやXR、ブロックチェーンといった高度な技術を活用した」であり、いずれか一つ以上の技術を活用したプラットフォーム開発が対象となります。ただし、どの技術をどのように活用するかの説明が不明確だと審査で不利になります。自社が最も強みを持つ技術領域に絞り、その技術の「高度性」を明確に証明する計画書を作成することが採択への近道です。
Qゲームソフトウェア自体の開発費は補助対象になりますか?
ゲームソフトウェア(コンテンツ作品)そのものの開発費は対象外です。本補助金が対象とするのは、コンテンツを作るための「プラットフォーム・ツール」の開発費です。例えばゲーム制作を支援するAIアシスト機能付き統合開発環境の構築費や、アニメ制作の自動彩色ツールのシステム開発費は対象となります。一方、そのツールを使って実際に作るゲームやアニメ作品自体の制作費は対象外です。「誰でも使えるツールの開発」であれば対象と判断される可能性が高まります。
Q受託開発会社でも申請できますか?自社プロダクトがなくてもよいですか?
受託開発会社も申請可能です。対象業種に「情報通信業」「サービス業」が含まれるため、受託でコンテンツ産業向け開発プラットフォームを構築する企業も対象となります。ただし、採択後に第三者(クライアント)に成果物を引き渡す場合は、補助事業の成果の帰属・権利関係について公募要領の規定を詳細に確認し、クライアントとの契約にも反映させる必要があります。完全な受託案件の場合、自社のIPや技術として将来展開できるかどうかも審査で問われる場合があります。
Q採択率や倍率はどの程度ですか?
公式の採択率は非公表ですが、関係者の情報では例年20〜40%程度とされています。競合他社との差別化において「技術の高度性」と「法人実績の厚み」が最も影響度の高い評価軸です。申請書類の完成度(具体性・論理的一貫性・データの裏付け)が採択率に直結するため、専門コンサルタントや認定支援機関の活用を検討することをお勧めします。第1回と第2回で難易度が変わる場合もあるため、早期準備と第1回挑戦が採択確率を高める基本戦略です。
Q外国企業との共同開発プロジェクトでも申請できますか?
日本法人が申請主体であれば、外国企業との共同開発や外注を含むプロジェクトでも原則申請可能です。海外展開を視野に入れた事業計画はむしろプラス評価になる場合があります。ただし、外注先が海外企業の場合、外注費の補助対象認定や為替リスクへの対応、知的財産の帰属問題等について事前に事務局に確認することが重要です。また、国際共同開発の場合は成果物の権利帰属が複雑になるため、法務的なリスク管理体制を計画書に明示することが審査での信頼性向上につながります。
Q第1回で不採択だった場合、第2回に再申請できますか?
第2回への再申請は原則可能です。不採択の場合、VIPOからフィードバックがある場合もありますので、改善点を洗い出して計画書を強化することが重要です。第1回の採択結果が公表された後に採択事業の概要が示される場合があり、採択プロジェクトの傾向を分析することで第2回申請のブラッシュアップに活かせます。ただし第2回の公募要領が変更される場合もあるため、最新情報を必ずVIPOのウェブサイトで確認してください。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金はVIPOが主管する経済産業省系の補助金であり、原則として同一経費への二重補助は禁止されています。ただし、異なる経費区分に対して別の補助金を活用することは可能です。 【IT導入補助金との関係】: 開発プラットフォームの構築にITツール導入が含まれる場合、IT導入補助金(中小企業向け)との経費区分整理が必要です。同一ツールの導入費を両方に計上することはできません。 【ものづくり補助金との関係】: 製造業の企業がXR技術を活用した設計・製造プロセス改善を目的とする場合、ものづくり補助金と本補助金の対象経費が重複しないよう注意が必要です。コンテンツ関連経費は本補助金、製造工程改善経費はものづくり補助金と明確に区分できれば、同時申請は理論上可能ですが、事務局への事前確認を強く推奨します。 【NEDO・JST公募との関係】: 研究開発色の強いプロジェクトでNEDOやJSTの研究開発補助を受けている場合、本補助金との併用について個別確認が必要です。研究フェーズとプラットフォーム構築フェーズを明確に分離した計画書を準備してください。 【地方自治体補助金との関係】: 各都道府県のコンテンツ産業支援補助金や、市区町村のIT化支援補助金との経費分割併用は比較的認められやすいですが、国の補助金との重複については自治体窓口への確認が不可欠です。
詳細説明
IP360開発プラットフォーム構築支援とは
IP360開発プラットフォーム構築支援は、映像産業振興機構(VIPO)が経済産業省の施策のもとで運営する、コンテンツ産業向けの大型技術開発支援制度です。日本が世界に誇るゲーム・アニメ・マンガ・実写・音楽の5コンテンツ分野において、次世代制作ツールの開発を促進することを目的としています。
背景と政策的意義
日本のコンテンツ産業は世界第3位の市場規模を誇りながら、制作ツールの多くを海外プラットフォーム(Unity、Unreal Engine、Adobe等)に依存してきました。生成AIの急速な普及により制作工程のデジタル変革が加速する中、国産の高度制作プラットフォームを育成することは、産業の持続的競争力維持に不可欠な課題となっています。
本補助金はその課題に直接応えるもので、AI・XR・ブロックチェーンという三つの先端技術を活用したプラットフォーム開発に最大1億円を支援します。
対象技術領域の詳細
- AI(人工知能): 生成AI・画像認識・自然言語処理・推薦システムなどを活用した制作支援ツール。キャラクター自動生成、シナリオ補助、品質検査自動化などが代表的なユースケースです。
- XR(クロスリアリティ): AR(拡張現実)・VR(仮想現実)・MR(複合現実)を活用した没入型制作・体験プラットフォーム。3Dスキャン・バーチャルスタジオ・ライブ配信インタラクションなどが対象となります。
- ブロックチェーン: NFTを活用したデジタルIP管理、スマートコントラクトによる権利処理自動化、クリエイターへの収益分配システム構築などが対象です。
審査評価の4軸
- 対象分野との適合性: ゲーム・アニメ・マンガ・実写・音楽の5分野への直接的な貢献度。複数分野に横断的に使えるプラットフォームが高評価を受けやすい。
- 法人実績: 申請法人の売上高推移・MAU・業界での認知度・受賞歴・メディア露出など。実績が豊富なほど採択可能性が高まります。
- 技術の革新性・高度性: 既存ツールとの差別化、技術的新規性、他社が容易に模倣できない独自技術の有無。特許・技術論文・実証実験結果などのエビデンスが重要です。
- 事業計画の実現可能性: 開発スケジュール・予算計画・チーム体制の妥当性。補助金終了後の収益化シナリオと市場展開計画の具体性が評価されます。
対象経費と補助額の計算
補助率は対象経費の2分の1で、上限は1億円です。つまり最大2億円の開発投資に対して1億円の補助が受けられます。対象経費には人件費・外注費・クラウドインフラ費・ライセンス費・設備費・調査費などが含まれますが、コンテンツ作品自体の制作費や運用費は対象外となります。
申請スケジュールと戦略
2026年度は第1回(締切: 2026年4月30日)と第2回(締切: 2026年6月末頃)の2回の公募が予定されています。第1回は準備期間が限られるため競争倍率が低い場合が多く、事業計画の準備が整っている企業は積極的に第1回を目指すことが戦略上有利です。第2回応募者は第1回採択傾向を参考にして計画を強化してくるため、相対的に競争が激化する傾向があります。
申請から交付決定までの流れ
- 公募要領・申請書類のダウンロード(VIPOウェブサイト)
- 事業計画書・経費計画書・法人実績資料の作成
- jGrantsまたは指定様式での電子申請
- 書類審査・ヒアリング審査
- 採択結果通知・交付決定
- 事業実施・中間報告
- 完了報告・精算請求
採択後の注意事項
採択後は定期的な事業報告義務が発生します。開発の進捗が計画から大幅に遅延した場合や、事業内容を変更する場合は事前承認が必要です。また、補助事業終了後も一定期間は事業継続報告を求められることがあります。補助金の収益納付義務(利益が出た場合の一部返納)についても公募要領で確認してください。
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