先日、友人から「名古屋市に住んでいるんだけど、電力やガス・食料品の値上がりで家計がかなりキツくて。国から5万円もらえるって聞いたんだけど、もう申請できないの?」って相談を受けたんですよ。
それは「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」ですね。令和4年(2022年)秋に国が打ち出した制度で、名古屋市が住民税非課税世帯等に代わって1世帯当たり5万円を支給したものです。受付は令和5年(2023年)1月31日に終了していますので、残念ながら今から新規申請はできません。
そうか、もう終わってしまったんですね。でも「等」ってついていますよね。非課税世帯以外にも対象があったんでしょうか?
はい、「等」には令和4年1月以降に急激に家計が悪化した世帯——いわゆる「家計急変世帯」も含まれていました。収入が住民税非課税相当まで落ち込んだことを申告することで、給付を受けられる仕組みでした。
この給付金は、2022年の電力・ガス・食料品を中心とした物価高騰を受け、政府が「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金」に次ぐ第2弾として打ち出したものです。名古屋市では市長定例記者会見(令和4年11月7日)で「本日、11月7日月曜日から受付を開始する」と発表し、コールセンターを設置して支援体制を整えました。
給付対象は令和4年度住民税非課税世帯、または令和4年1月以降に家計が急変した世帯(住民税非課税相当まで収入が減少)。給付額は1世帯当たり5万円(一括支給)。受付期間は令和4年11月7日(月)から令和5年1月31日(火)まで。申請窓口は名古屋市各区役所および郵送受付。
国が設計して、市が実際の給付を担う仕組みだったんですね。
そうです。財源は国が全額負担し、名古屋市が実施主体として住民に届けるスキームです。住民税非課税世帯は申請不要で市から確認書が届き、記入・返送するだけで給付される方式でした。一方、家計急変世帯は自身で申請書を提出する必要がありました。
具体的にどんな方が対象になっていたのか、もう少し詳しく教えてもらえますか?
① 住民税非課税世帯
令和4年度の住民税が非課税となっている世帯主がいる世帯が対象です。ただし、令和4年1月2日以降に名古屋市に転入した方は、前住所地の自治体で同様の確認が必要な場合がありました。また、住民税が課税されている者の扶養に入っている方のみで構成される世帯は除外されています。
課税者の扶養のみで構成される世帯(例: 子どもの扶養に入っている高齢の親世帯など)は対象外です。世帯の全員が課税者の扶養に入っている場合は給付を受けられません。
② 家計急変世帯
令和4年1月以降に、離職・廃業・収入の大幅減少などの事情で、世帯全員の令和4年1月から申請日の属する月までの家計収入が、住民税非課税相当の水準まで落ち込んだ世帯が対象でした。
| 世帯員数 | 住民税非課税相当の年収目安(給与収入) | 同(年金収入) |
|---|
| 単身 | 100万円以下 | 148万円以下 |
| 2人世帯 | 156万円以下 | 213万円以下 |
| 3人世帯 | 205万円以下 | 249万円以下 |
| 4人世帯 | 255万円以下 | 293万円以下 |
コロナ禍から続く物価高で収入が減った方にとっては大切な給付だったんですね。
そうです。物価高の直撃を受ける低所得世帯の生活を下支えする制度でした。名古屋市では専用コールセンター(050-3135-3260)を設置し、聴覚障害のある方向けのファックス(052-228-2774)も用意するなど、きめ細かな対応を取っていました。
対象世帯によって手続きが異なりました。住民税非課税世帯は市から確認書が届いて返送するだけ、家計急変世帯は自分から申請書を提出する流れです。
非課税世帯は基本的に市から書類が届いて返送するだけだったんですね。それは手続きが楽でいいですね。
はい。ただ、確認書の返送を忘れてしまったり、期限後に受け取ったりして給付を受け損なった方もいたと聞きます。この制度は終了していますが、類似の給付金が今後実施される場合も同じパターン(確認書郵送→返送)が使われることが多いので、市からの郵便物は見落とさないようにすることが大切です。
この給付金は国が決めた制度だったんですよね? 名古屋市だけで受けられたわけではなく?
はい、全国の市区町村が実施主体となった国の制度です。2022年は電気代・都市ガス代・食料品のいずれもが大幅に値上がりした「トリプル高騰」の年で、特に冬の暖房費が家計を直撃しました。
| 品目 | 2021年平均 | 2022年平均 | 前年比 |
|---|
| 電気代(家庭用) | 約8,500円/月 | 約10,200円/月 | 約+20% |
| 都市ガス代(家庭用) | 約4,300円/月 | 約5,800円/月 | 約+35% |
| 食料品物価指数 | 101.2 | 104.7 | 約+3.5% |
こうした状況を受け、政府は令和4年9月の総合経済対策の中で低所得世帯への緊急支援給付金を決定しました。名古屋市では11月7日から受付を開始し、受付期間の令和5年1月31日まで、住民税非課税世帯および家計急変世帯に幅広く周知を行いました。
はい、国の制度として全国一律1世帯5万円という設計でした。財源は国が全額負担し、市区町村は事務費も国から交付されて実施する仕組みです。名古屋市は政令指定都市として独自のコールセンター設置や区役所窓口の増員など、丁寧な支援体制を整えて対応しました。
この給付金に関連した詐欺にも注意が必要でした。名古屋市は記者会見の中でも「名古屋市職員などがATMの操作や手数料の振込をお願いすることは絶対にない」と明言していました。給付金の受け取りにあたってATM操作や手数料の支払いを求められた場合は詐欺です。
電話で「給付金の手続きをします」と連絡が来る。手数料や振込を求められる。ATMや個人情報(口座番号、暗証番号)を聞いてくる。このような接触があった場合は、すぐに警察(110番)や消費者ホットライン(188)に相談してください。
この給付金は終わってしまいましたが、その後も物価高が続いていますよね。名古屋市では他にも支援策はあるんでしょうか?
国・愛知県・名古屋市がそれぞれ対策を講じています。特に名古屋市独自の「物価高対応子育て応援手当」は子育て世帯向けの継続的な支援策として注目されています。
生活に困ったときに使える制度がいくつかあるんですね。
利用できる制度は世帯の状況によって異なります。まずは名古屋市の各区役所の福祉窓口や、生活困窮者自立支援相談窓口に相談することをお勧めします。「自分は対象になるか分からない」という段階でも相談を受け付けてもらえます。
【給付金に関する総合窓口】
名古屋市各区役所 民生子女課・福祉課
【生活困窮相談】
名古屋市生活困窮者自立支援相談窓口(各区役所内)
受付時間: 平日 8時45分〜17時15分
【消費者被害相談(詐欺に遭った場合)】
消費者ホットライン: 188(局番なし)